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外観
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入り口のロゴ
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ユニークな位置皿
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この穴に・・・
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アミューズをスポッ(上から時計回りに ラディッシュ・リエット・キャビア)
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懐かしいバター
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3種のパン(上から時計回りに 全粒粉・ミルクパン・フランスパン)
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ジャガイモのピューレ トリュフとウズラ卵
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白菜のリゾット
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魚介のサラダを詰めた白菜のファルシ 生ハムのジュレ
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フォアグラのポワレ セップ茸のコンソメスープと共に
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セップ茸のテリーヌ パセリのソース
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キジと栗のヴルーテ
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山口県萩漁港で捕れたスズキのポワレ ラルドンとピンクグレープフルーツと一緒に
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怖いくらい切れすぎる「NONTRON」ナイフ
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蝦夷鹿内腿の低温ロースト
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蝦夷鹿肩肉と白人参のグラチネ
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フルーツトマトのソルベ
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トマトのシュー
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ティラミス
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翠玉 デフォルトでポットサービス
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生キャラメルとアプリコットのマカロン
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魚介のサラダ仕立て
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山鳩の低温ロースト 内臓を使ったソース
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タラ白子のフリット 紅芯大根のエクラゼ トリュフの香り
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雷鳥の低温ロースト 内臓のソース
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下野シェフがル・ジュー・ドゥ・ラシェットを卒業されてから早や7ヶ月。
オーナーシェフとしての新店がオープンするまでの経過をドキュメンタリーなブログでチェックしつつ、この日が来るのを指折り待ち侘びてました。
お店に到着すると「ついに、ついに再会の日が来たんだね!」と感激も一入、早速ドアに手を伸ばししました。
まず目に入るのは天井まで届くドーンと背の高いワインセラー。
そしてそのセラーをスッポリ収納するほどの天井は5mほどあり、開放感と高級感を漂わせてます。
流行の白を基調としたシンプルな内装も相まって、窓辺から光が差し込む空間でのランチとか最高だろうな~と感じつつ、マダムのリードで席に通されました。
その後、中村支配人との再会。
「3月以来ですね。」という気の利いた言葉が嬉しくて、「覚えてくれてたんだ~」と気持ちが舞い上がっちゃいました。
さて、今回は12000円の「コース・コンパレゾン」をオーダー。
コンパレゾンを和訳すると「比較」という意味で、同じ食材を異なる解釈で料理するコースです。
要はFlorilegeのメインの形式がオードブルからデセールまで続く(スープ・ポワソンは1種づつでした)、メニューを見ただけでもワクワクと好奇心がそそられるスタイル。
ヴィアンドのみ2種から選択で、他は固定されてました。
ちなみにワインは料理に合わせてチョコチョコ出す形式が追加されており、最小は3杯2500円、最大はメニュー上は5杯ながらも「お幾つでもお付き合いしますよ。」とニッコリ顔の島本支配人。
おっかないので、今回はレギュラータイプのグラスでチョコチョコ行きました。
まず冷製アミューズは3種盛り合わせで青い器から時計回りに「ラディッシュ・リエット・キャビア」。
こちらは遊び心ある形式で、お猪口の底に出っ張りをつけたような小鉢を位置皿の斜め右奥にある穴に差し込んで固定するタイプ。
ル・ジュー・ドゥ・ラシエットではビーズで皿間を満たすことができたが、ア・ニュではアミューズの配置であれこれ遊びができそう。
新鮮なラディッシュの下には鰯の風味が濃厚なアンチョビペーストがあり、さながらバーニャカウダのよう。
リエットはきめ細かな舌触りながら豚の主張が伝わるビストロ系の店とは一線を画す上品さを備えているし、キャビアは舌で押し付けると無抵抗に「スッ」と溶ける程柔らかで新鮮。
当然塩味も雑味なくいい塩梅で、シャンパンにこの上なくマッチするアミューズでした。
続いて温製アミューズは「ジャガイモのピューレ トリュフとウズラ卵」。
温泉卵状の濃厚ウズラ卵は黄身が小粒ながら非常に濃厚で、そこへインカの目覚めのが合流すると「コク」と「甘味」のダブルパンチにいきなりノックアウト寸前!
ピューレ状なので他の食材に馴染み易く、トリュフやエスプーマしたベーコンの香りを加えた時の舌と鼻腔の満足度と言ったら・・・「しあわせ~♪」としか言えません!
続いてのオードブルから「コンパレゾン」の幕開け、オードブルは温製・冷製のショーフロアで登場。
まずは「~白菜~」から「白菜のリゾット」と「魚介のサラダを詰めた白菜のファルシ 生ハムのジュレ」。
白菜と米で作ったリゾットは柔らかい食感で、クリーム感じるフリカッセながら帆立のエキスがアクセントとなり、上品でサラリといただけます。
緑のソースは白菜の主張が色濃く出ており、彩り以上の役目を果たしていました。
本日の魚介は角切りされた海老・帆立・ホッキ貝等で、それらがタルタル状になって白菜に包まれてます。
周りを覆う生ハムジュレは緩めな出来で、さながらソースといった感じ。
フッと生ハム香る上品な味わいが肉というカテゴリーながら魚介をしっかり支えてます。
周りを彩るハーブは紫蘇に近い香りで相性抜群!洗礼されたオードブルってレストランならではの醍醐味ですね。
続いては「~セップ茸~」からフォアグラのポワレ セップ茸のコンソメスープと共に」と「セップ茸のテリーヌ パセリのソース 」。
こちらのフォアグラの「パリッ」「トロ~」のコントラストは実に衝撃的!
パリッと仕上げた薄皮一枚裏には蕩けんばかりのフォアグラが待ち構えており、噛み込んだ後のトロリとした幸福感は他の店では経験したことがなく、この表裏の火入れの差は個人的にはスペシャリテと呼べるレベル!
コンソメは澄んだ味わいと共に香り立つセップ茸が「上質」と「芳醇」のアクセントを与えているし、スープに浮かんだエポートルという古代小麦はフレークに似たパリパリとした食感がフォアグラの火入れのコントラストを一層強調していました。
テリーヌは緩めに固めているため、セップ茸の食感が十分楽しめる。
パセリソースの苦味がセップ茸の存在をググッと押し上げてます。
続いてはスープ一皿で「キジと栗のヴルーテ」。
コレも泣けてくるほど美味い!いや、旨い!
砕いたキジの身と骨を用いたスープはザラザラと粗めの舌触りからキジの存在感がひしひしと伝わるし、食感から想像できる通り非常に濃厚!
中央に浮かべたキジは身がギュッと締まっており、噛み込むと「ジュワッ」と伝わる旨味はメインを張れるレベル。
前のコンソメが上品系だから対照的にガツンと響くスープを持ってきてるんだろうな~コースの構成もお見事。
コレをスープに用いたラーメンがあったら通ってしまいそう・・・
続いてのポワソンも一皿構成で「山口県萩漁港で捕れたスズキのポワレ ラルドンとピンクグレープフルーツと一緒に」。
ソースを一切排除し、魚の火入れと味付けだけで勝負するスズキにはシェフの自信と潔さが伝わります。
皮の上には豚のコラーゲンが乗っており、ゼリーに似た不思議な食感。
しかしながら脂は控えめでサッパリ系、コラーゲンと言われなきゃ解らないでしょうね。
酸味控えめなグレープフルーツとスパイシーなラルドンをソースに見立てるのも面白いけど、こちらは時代の先を行き過ぎてレトロな僕の味覚ではすんなり「美味しい!」とはいかず。
スズキ自体はほぼパーフェクトな出来なので、次回はシンプルなソースで頂きたいところ。
ヴィアンドは二皿構成に戻り、「~本日のジビエ~」から「蝦夷鹿内腿の低温ロースト」と「蝦夷鹿肩肉とパースニップのグラチネ」。
このロースト、今年のヴィアンド・ベスト3に入るほど美味しい!感動した!
ストレスを与えないようじっくり火入れし、特に柔らかい内腿の芯の部分を用いた蝦夷鹿はカットした身を皿に放置すると崩れてしまう程に柔らかい!
そんな極上の柔らかさから想像できないほど伝わる熟成された旨味は時に力強く、時に底なしの奥深さを感じさせるほど舌に染み入るのに、脂身が一切ないのでスルスルと胃に入ってしまう。
3週間以上のフェザンタージュがなせる業ですね~普段は上品な甘みを感じる蝦夷鹿がシャトーブリアンの柔らかさと最上級ロースの旨味を兼ね備えた最高級食材に昇華してます。
ガルニチュールの春菊の苦味と桃の甘味を身に纏うと印象がガラリと変わるし、こんな極上蝦夷鹿、他の店で味わえるのかしら?
グラチネはじっくり煮込んだ肩肉がこれまた旨味炸裂!
腿とは異なりトロリとしつつも存在感ある繊維質から滲み出る旨味が「煮込み」の醍醐味ですね。
パースニップという白人参の比率が多いからか、甘く非常に軽いベシャメルソースに仕上がってます。
焦げ目付くほど火を入れてるにも関わらず、表面が硬化することなく全体が均一な滑らかさをキープしているのには驚きですね。
デセールもちゃっかり「コンパレゾン」スタイルですよ~「フルーツトマトのソルベ」と「トマトのシュー」がサーブされる。
甘く、且つトマトの酸味が感じるソルベはオリーブオイルの香りが爽快感をプラス。
シューはトルコアイスのようにネットリしたカスタードが印象的。
でも甘さ控えめでサクッと食べられます。
シュー側のトマトは若干サルサ風味を感じつつも、やはり甘い。
グランデセールは一皿形式で、ズバリ「ティラミス」。
コーヒータピオカ入りのマスカルポーネのスープにフランボワーズのメレンゲを浮かべたこちらは、皿に塗したカカオパウダーと一緒に頂くとティラミスになるという計算。
こちらも甘さ控えめだがティラミスと呼ぶにはココアとコーヒーの主張が弱いか?でも間違いなく上質なデセールで夢の様なディナーを締め括るに相応しい一皿。
普段はココでリラックスタイムだが、こちらはカフェの充実ぶりも素晴らしい!
リストにはコーヒー6種、茶6種、ハーブティー4種と盛りだくさんで、最後に頭を悩ます嬉しい誤算があります。
今回は「翠玉」という烏龍茶をチョイス。
見た目はハーブティーに近いが、味わいはスッキリした烏龍茶で美味。
プティフールは「アプリコットのマカロンと生キャラメル」
マカロンは中身ズッシリで重量感あり、生キャラメルも硬めで同じくズッシリ。
最後まで妥協しませんね~暫し優雅なティータイムを楽しみました。
終わってみればあっという間に4時間が過ぎ去るディナー。
昼夜共にメニューはラシエット時代と値段設定が一緒だが、料理は明らかに新たな次元へとレベルアップしており料理は大満足だけど、遠方から来られる方は終電をチェックして予約した方が良さそうです。
サービスはW支配人&マダムはさすが、新人さんはガッチガチな印象。
チーズ専門らしき方も新たに加わったので、おニューなサービス人が店に慣れれば充実したサービスが受けられそう。
今なら一週間先の予約もアッサリ取れるし、訪問日も空席があったので当日予約も出来そうだし、暫し「予約取り放題タイム」を満喫しようかな~と思いつつちゃっかり次回のランチを予約。
ランチメニューを見せてもらうとヴィアンドは非常に懐かしいラインナップ、今から再訪が楽しみです!