この口コミは、maffinさんが訪問した当時の主観的なご意見・ご感想です。
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夜の点数:4.5
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¥20,000~¥29,999 / 1人
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料理・味 4.5
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|サービス 4.5
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|雰囲気 5.0
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|CP 3.5
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|酒・ドリンク 4.0
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昼の点数:4.0
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¥8,000~¥9,999 / 1人
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料理・味 4.0
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|サービス 3.5
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|雰囲気 5.0
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|CP 3.5
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|酒・ドリンク -
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[ 料理・味4.5
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| サービス4.5
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| 雰囲気5.0
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| CP3.5
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| 酒・ドリンク4.0 ]
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[ 料理・味4.0
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| サービス3.5
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| 雰囲気5.0
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| CP3.5
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| 酒・ドリンク- ]
細部まで美意識が宿る特別なクチーナ
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2012年3月:美しいラヴィオリ。ふわっと豊かなトリュフの香り。
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2011年6月:イニッツィオ。冷たいトマトのスープ。ソルベを添えて。
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2011年6月:アンティパスト。
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2011年6月:蟹のリングイネ、エストラゴンを添えて
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2011年6月:セコンド一品目
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2011年6月:セコンド二品目
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2011年6月:デザートのセミフレッド
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2011年6月:同行者の選んだデザート
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2011年6月:ハーブティーはフレッシュで。
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2012/03/18 更新
<2012年3月訪問時レビュー>
以前から是非と思っていたディナーにようやくおうかがいすることができました。
相変わらず落ち着いた空間・・やはり昼とは雰囲気が違い、でもとても素敵な空気感がながれています。
席がゆったり配置されていて美しいキッチンを眺めることができる大変贅沢なテーブルです。
ディナーは10,000円のおまかせコースがデフォルトですが、電話予約の際トリュフのコースのおすすめがあったので少々プラスしてそちらにしました(12,000円)。「春先だけどトリュフかなあ、」なんて小さな疑問符を頭の隅に置きながらも。
これ、あとで考えるとものすごく正解でした。
ところで当日キッチンには・・・あれ?斎藤シェフおひとりしかいらっしゃいません。
以前はもう一人いらっしゃったはず。まさか、一人ですべてのお料理を担当されているのかしら?
などと疑問をいだきつつも、グラスシャンパン、そしてコースのスタートです。
まずふわっとしたムース状のトマトの小さな一皿。トマトの味わいが濃く、ぱっと可憐な花が咲いたかのような幸せ感をあたえてくれる最初のひとくち。
メニューはごめんなさい、メモも何もとってないのでメニュー名は定かでないのですが、次にウニのあたたかいフランのようなお料理。これもシンプルなんだけど洗練されていて思わず「おいしい・・」とつぶやいてしまい、
で、圧巻の「イカと空豆」のお料理に・・。
短冊にきったイカと空豆の上に、ぱりっと焼いたたぶんパルミジアーノがミルフィーユ風にのっけられていて、そして下にはジェノヴェーゼ風のバジルの香り高いソースが。
これがねえ、一同さきほどの「おいしい・・」から「美味しいお料理!」とさらにトーンアップ。
(ちなみにお連れした方のうちおひとりは何度か「京味」に連れていってくださった、私の食の師匠ともいうべき大変な食通のかた。その後お会いした時に、「また予約とりました」、っておっしゃっていたのできっと気に入られたのね。良かった!)
そして次はズッキニーニの花に詰め物をして、軽くフリット、そしてその上にトリュフがパラパラと・・。
ズッキーニのフリットってイタリアの春の味わいの代表的なお料理のひとつでしょ?
それにトリュフ。まさに春と秋冬が出逢う、すごく意外性のある、でもそのクリエイティブが大変端正に調和している凄技料理なのです。 すごいなあ、どんどんエネルギーアップしつづける、ネガティブスプリット系コース(わかんないよね?マラソン用語で後半スピート爆発、ってことです、乱暴に言うと!これカッコイイの極みなのね)お料理です。
続いてパスタ2品。
最初はキャビアをたっぷり添えたタヤリン。ソースは甲殻類系かな、蟹、とかのエッセンスを感じるしっかりした味わい。これがキャビアにあう。至福。
そしてラビオリ。たぶん詰め物は上質な豚(ごめん、何もきちんと確認してこなくて)だったと思う。
とにかく、とにかく、とにかく、上にふあーっとかかった最上級の香りのトリュフと相まってこれも大変幸せな、圧倒的な美味と香りに悶絶しそうな、でもそれでもアップ系だけでなく洗練された、美しいお料理なのです。
メインは数種類から選ぶことができます。ここはお魚がおいしいんだけどあえて牛のビステッカを選択してみました。
言わずもがな、外はカリカリに香ばしく、しっかり仕上げてあるのに中はふんわりロゼ。タンパク質の凝固するギリギリのところの美味しさがぎゅぎゅっと詰まった絶妙な一皿にとにかく満足・・・で、ついついデザートがなんだったか忘れてしまいました・・・じゃない、セミフレードでした。おいしかった。でもなんのセミフレードだったかが思い出せないよ・・あ、そうです、ゴルゴンゾーラのセミフレード。大人の味わいでした。
ワインもこの日はなかなか面白い一本を選びました。シチリアのさらに南の「なんとか島」(すみません、忘れました)のワイナリーのなんと、ロゼ。エチケットラベルはなんと上向きの↑が一本すっくと天に向かって。これがね、その力強いシンプルなビジュアルとはまた違った意外性のある繊細な香りで楽しくいただくことができました。
Giotto Bini Serragghia Rosso Fanino というワインのようです。
http://www.iwine.jp/products/2006-Giotto-Bini-Serragghia-Rosso-Fanino.html
http://www.nonnaandsidhishop.com/prodotti/binigiotto/index.html
<ちなみにネットショップでも12,000円するのに、Prisma価格は15,000円でした。この価格帯、私にしてはちょっと奮発気味なんだけど、良心価格なんですね。>
ということで、ああ、やっぱり夜来てみてよかったです。
そして、奥様に聞いたところ、やはり今は斎藤シェフがおひとりでお料理されているそうです。
ということは・・完璧主義に違いない斎藤シェフの、まったくの妥協のない理想のお料理なのでしょうね。
そういう明解なコンセプトと真剣なスピリッツが宿るお料理ってやっぱり心に届きます。
いらないものをギリギリまで削ぎ落とした中で何を選択して、どのように造り上げて行くか。
研ぎすまされた完成が光る、「超絶ミニマリズムイタリアン」という新概念が少なくとも私にはとても心地よく響きます。
イタリア人の発想の及ばないところにある、東京のこの場所にしか生まれないような、「粋」を突きつめたスタイルのイタリアン。
ここは本当に贅沢な大人の食の空間なのですね。
>>より理解を深めて、前回ランチ時より0.5点評価をアップさせていただきました。
<2011年6月訪問時レビュー>
このお店の建築を手掛けたのは荒木信雄さん、一見ストイックだけど細部まで美意識が宿るメイドインジャパンの粋を知る建築家として知る人ぞ知る存在です。
伺ったのは6月のとある日曜日。薄曇りのお昼でした。
お店の場所はなかなか難しいところにあります。え、こんなところに一段下がった場所があったのね、というちょっと秘密めいた不思議な空間に、その空間の特異性を活かすようにそのリストランテはデザインされてました。
一言で言うとやっぱり粋、で簡潔の美、って感じかな。
しかしその簡潔の美は機能美でもあって、美しくもシンプルなオープンキッチンの中で料理と向き合ってる齋藤シェフは実に幸せそうにも見えました。
さてお料理・・スミマセンかなり時間がたってしまったのでちょっとうろ覚えなところがあり、申し訳ないのですが、
全体の印象としてはやっぱり「粋」かな。
で、足し算の料理でなく、ミニマルなお料理。アップテンポで盛り上げるわけでもないんだけど、じわじわっとわき上がるアダージョのような、実に優雅な独特の時間感覚と言いましょうか、あ、なんだかまったく具体的でなくわかんないですよね。
まずはイニッツィオ、トマトの小さなスープ、添えられたソルベはニンニクのものだったように記憶してますが、
舌でふわーっと溶けて、本当にピュア。これから始まる食事の予感を誘う、アクセントのある冷たい一皿です。
続いてはお魚のアンティパスト。
これも定かでないけれど確か桜鱒だったと記憶してます。いや鯖だったかな・・。添えられたジュレはトマト。でも透明なのね。
ふわっとしたスプーマ仕立てのソース。グリーンはバジルかな。
全体像としてはふんわりしていながら、それぞれ主張のある食材や香り、味わいが気持ちのいいアクセントとして舌に印象を残します。とにかくこれ、美味しかった。
でも、やっぱりアップテンポの料理ではなく、「禅」の感覚というのかなー。イタリアンとしてはちょっと異色です。
そしてプリモは蟹のリングイネ。へーこう来ますか。
若干の攻めを感じつつ、これも一歩引いた奥ゆかしい印象で、けしてイタリアンのパスタの「さーてそろそろ盛り上げるぞ」な感じはありません、添えられたハーブはちっちゃなエストラゴンの若芽かな、意外と蟹にあうんですね、なんとなくスモーキーな雰囲気。
セコンドは2品、
まずはお魚、確かイサキだったのですが、
ソースの味わいとか、火の入れ方の仕上げとか、写真見るとあの感覚が戻ってきます。
ソースはオリーブと赤ワインをアクセントに、若干ジャガイモを使っていたかな、淡白な魚の味わいに上質なオリーブオイルでカリカリに仕上げた皮の食感が楽しい。
そしてアマレッティのグラニテをはさんで二品目は急に「攻め」に転じる展開、しっかりしたグラマラスなポークのカツレツ、これは絶妙な火のとおりで、上質な塊肉をカツレツにしてじっくりオリーブオイルをからめながら火入れして、最後に真ん中でまっぷたつに切ってシンプルなソースをかけて供するという、料理方法に多くの工夫はあれども直球勝負なお料理、
これが美味しかった・・・。
肉の切り口が実に美しいロゼで、肉汁たっぷり、じゅわーとしたビジュアル、そしてカツレツの衣は実に上品に仕上げてありながら肉の旨味をじっくりと受け止めて・・。ほんわりと乳製品独特の旨味が香ってくるのは衣にパルミジアーノをあわせてるのかな、あんまり確信がもてないけど、大好きな香りと味わいです。
ソースはやはりイタリアらしいトンナートのソース。でも実にシンプルで潔く、素敵です。
私は「コットレット・アッラ・ミラネーゼ(ミラノ風カツレツ)」が好きで家でその真似事を時々して「うーん旨いなー」と思ってましたが、この齋藤シェフの肉料理、そのミラノ風カツレツをずどん、とボールドに解釈したような格好良いイタリア料理で、私はその解釈の大胆さとその結果実際に生まれた料理の斬新さに完全にノックアウトされたわけなのでした。
(実はこの日、あんまり胃の調子がよくなかったのだけど・・。)
デザートのセミフレッドをいただく段に、はあ、このお店、齋藤シェフのこだわり、料理への哲学が細部まで宿って、本当にオンリーワンな特別な空間なんだなあと感じました。
外光がはいってくる気持ちのいいランチはおすすめ。
東京の青山にいるのを忘れるような不思議な開放感があります。
一度夜も来てみないと、だけど、この光の入る空間の素晴らしさを感じつつ、さりげなく「深い」料理を楽しむのはランチがよいのかな、という気もしています。
食事をしながら遠巻きに眺めるキッチンの美しさ、そこで生き生きとお料理するシェフの姿を目にするのもこの店を特別にしている大きな要素だと感じました。