きららさんが投稿した木挽町 大野(東京/四谷三丁目)の口コミ詳細

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木挽町 大野四谷三丁目、曙橋、四ツ谷/日本料理、カフェ

1

  • 夜の点数:4.5

    • ¥10,000~¥14,999 / 1人
      • 料理・味 4.0
      • |サービス 4.5
      • |雰囲気 4.5
      • |CP 4.0
      • |酒・ドリンク -
1回目

2012/04 訪問

  • 夜の点数:4.5

    • [ 料理・味4.0
    • | サービス4.5
    • | 雰囲気4.5
    • | CP4.0
    • | 酒・ドリンク-
    ¥10,000~¥14,999
    / 1人

手作りの洗練のための精進

父の80歳の誕生日に、母と私、夫と4人でここでご馳走になりました。

他の口コミにもありますが、一日一組、「お店」というより、「見知らぬ我々に多少の費用で食事を出してもてなしてくれるご夫婦のうち」という感じです。

献立表を頂いたのですがなくしてしまい、一品一品は書くことが出来ません。

まず、白湯かと思われるほどかすかに味の付いた暖かい湯の飲み物が出てきます。そして七部つきのごはんと赤だしと思われる味噌の味噌汁からお食事が始まります。おわんのふたを取り皿に使ったり、なるべく無駄ない食事の進め方に、(茶の湯を知らない私は推測しか出来ませんが)茶懐石にふさわしいと思われる作法を感じます。

全体には極めて薄味、塩味は勿論、出汁も上品にかすかに感じられるほどで、思わず全身全霊を傾けて舌に触れる素材と料理の味に集中してしまいます。

とはいえ、難しい料理とか、気難しい味付けとか言うのではありません。美味しいのです。ただ、自分の日ごろの不精進を思い知らされ「美味しい」ってどういうことだろう、と考えてしまったりします。

決して艶々と磨かれた料理やサービスではなく、煌びやかさを排除した、しかし細かいところまでに配慮のあるもてなしを受けました。

食事の後に二階の茶室でお茶を振舞っていただき、まだ若いご主人と暫し歓談。小さな尻当てがあるにもかかわらず私も夫も正座が続かず足を崩してしまいましたが、木挽町で始めてお店を出したおばあさまのことや、ご主人の料理についての思い入れや努力など、今晩食べたのは単なる「晩御飯」ではなく、この方のあくなき洗練ともてなしのための精進の賜物なのだなあ、とありがたく思ったものでした。

2012/04/22 更新

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