酔狂老人卍さんが投稿したレストラン コバヤシ(東京/平井)の口コミ詳細

『此世をハ と里(り)や お暇尓(に) せん古(こ)う能(の) 煙りと供尓(に) 者(は)ひ 左樣なら』 (十返舎一九)

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レストラン コバヤシ平井、東あずま、亀戸水神/フレンチ

1

  • 夜の点数:4.4

    • ¥20,000~¥29,999 / 1人
      • 料理・味 4.4
      • |サービス 4.2
      • |雰囲気 3.8
      • |CP -
      • |酒・ドリンク -
1回目

2023/01 訪問

  • 夜の点数:4.4

    • [ 料理・味4.4
    • | サービス4.2
    • | 雰囲気3.8
    • | CP-
    • | 酒・ドリンク-
    ¥20,000~¥29,999
    / 1人

この小林師傅(たくみ) 古典(ふるき)を踏(ふ)まへ 時季(とき)を讀(よ)み 禽獸(とりけだもの)を 自在(すき)に烹調(あやつる)

今宵(こよひ)は、友朋(とも)らと『コバヤシ』での醼(うたげ)。
その中心食材(かなめとなるえもの)こそ、
野禽(のゝとり)の皇帝(すめらぎ)」"として有名(かくれな)き丘鷸(やましぎ)"。
名(な)にし負(を)ふ"山鷸(とり)"なれど、蒙(それがし)初體驗(はじめて)。

嘗(かつ)て東都干潟(えどのひがた)にて、
"彩鷸(たましぎ)"・"黑翅長腳鷸(せいたかしぎ)"は冩眞撮影(ゑにおさめ)たものゝ、
"丘鷸(やましぎ)"は目撃(めに)したる記憶(おぼえ)すら皆無(なし)。
そも、"(しぎ)"なるもの、古來(いにしへより)賞翫之(このむものすくなからず)

元祿十丁丑歳(げんろくじふひのとうしのとし、=1697)【本朝食鑑】に、

本朝食鑑】(252~254/535):
>========================================
> 《(しき)》
>
>  [釋名]:《]》 "(しき)"ハ古ヘノ俗字
>   歌人用之。
>   或ハ、"田鳥"【楊氏漢語抄】ニモ亦"田鳥"ト稱ス。
>
>  [集解]:
>   ""之種類、最多。
>   状(かたち)""ニ似テ、長""長""、倶ニ蒼黑。
>   "頭"・"背"・"翅"蒼シテ、白黃赤斑。
>   "[令月](←不明)"黑ク、"胸"ニ黃赤黑斑有。
>   "腹"白ク、"尾"黃赤ニシテ黑紋有。
>   呼テ「母登鴫(ボトシギ)」ト號ス。
>     ※"田鷸(たしぎ)"のこと 《卍注》
>
>   "頭"・"背"・"翅"・"尾"黑クシテ、黃斑有。
>   "胸"灰黑ニシテ、黑斑有。
>   "腹"白ク、"嘴"「母登」ヨリモ短クシテ、"脛"「母登」ヨリモ長シ。
>   倶ニ、蒼黑ナリ。
>   呼テ「胸黑鴫」ト號ス。
>     ※"金鴴(むなぐろ)"は"(ちどり)"の夥計(なかま) 《卍注》
>
>   此ノ二種、""中之最モ賞ス所ニシテ、ヒ、"鳧鴫"ニ不減也。
>
>   常ニ田澤ニ居テ、能飛フ。
>   夜深クシテ翔ヲ鳴シテ、閑寂之趣ト爲ス。
>   ・・・・・・・・・中畧・・・・・・・・・・・
>   山田溪澗ニ居ル者ヲ、呼テ「山鴫(やましぎ)」ト號ス。
>   是レ則チ、"竹雞"乎(か)?
>   以上七種*)、味ヒ"母登"・"胸黑"ニ劣レルモ、亦、稍(ヤヽ)隹ナリ
>   
>  肉[氣味]:甘温無毒
>
>  [主治]:虚ヲ補ヒ、人ヲ煖(あたゝ)ム。
>
>    *)"眞鷸"、"黍鷸"、"黃腳鷸"、"京女鷸"、"羽斑鷸"、"杓鷸"、"山鷸"
>========================================

正徳壬辰二歳(せいとくにみずのえたつのとし、=1712)【和漢三才圖繪】にも。

和漢三才圖繪】(1133~1134/3338):
>========================================
> 《(しぎ)》 "田鳥"
>
>  【本綱】""、甘温。(←※【本草綱目】には詳細説明(こまかきはなし)無)
>   "鶉鵪(うづら)"類也。
>   ""ノ如クシテ、色蒼、嘴長ク、田野ノ間ニ在。
>   "鷸鷸"聲ヲ作ス。
>   ・・・・・・・・・中畧・・・・・・・・・・・
>   "保登(ほと)鷸"、"胸黑(むなくろ)鷸"、"(ま)鷸"、"(きひ)鷸"、
>   "黃腳(きあし)鷸"、"京女鷸"、"羽斑鷸"、"(しやく)鷸"、
>   ・・・・・・・・・中畧・・・・・・・・・・・
>   "山鷸" 一名"姥鷸(うばしぎ)"。
>    "杓鷸"於(より)大ニシテ"頭・頸・背"灰紫色、黑斑有リ
>    "翅尾"亦同色ニシテ、黑纖紋有リ。
>    "腹"赤黑斑ニシテ、"雌雉"之色ニ似タリ。
>    "觜"長クシテ黑(くろ)ク、"脛"灰色。
>    常ニ山田溪澗ニ在ル
>    故、「山鷸」ト名ク。
>========================================

往時(そのころ)、最珍重(このうへなくおもんぜられ)し"(しぎ)"は、
母登鷸(ぼとしぎ)」="田鷸(たしぎ)"に、
胸黑鷸(むなぐろしぎ)」="金鴴(むなぐろ)"の二種(ふたくさ)。
仍(すなは)ち、「山鷸(やましぎ)」はこの二種(ふたくさ)ゟ(より)劣位(した)

因(ちな)みに、"これ"や"これ"には、
  「"タシギ"と"ヤマシギ"は區別されず、"ボトシギ"とも呼ばれてゐました。」
とある。
本朝食鑑】、および、【和漢三才圖繪】が記載(はなし)とは矛盾(くひたがふ)。

冢中枯骨(それがし)、
何(いづ)れの"(しぎ)"も口(くち)にせし經驗(こと)皆無(あら)で、
その優劣(よしあし)皆目(トンと)判斷不能(わかりかぬ)るゆゑ、
只顧(ひたすら)、"丘鷸(やましぎ)"より印象(うけたるおもひ)を記述(しる)す。

劈頭(いやさき)に、食桌(めしづくゑ)に配置(お)かれし"洗指盌(ゆびあらひ)"。
"刀匕(めしがたなとにくゞし) "こそ存在(あ)れ、
蓋(けだ)し、「鷲掴(わしづか)みに可喰(くふべし)!」との意思(こゝろ)なるべし。
次(つ)いで、尾頭(をかしら)附(つ)きの"丘鷸(やましぎ)"。

"膓(わた)"も"血(ち)"も拔(ぬ)かずに、その儘(まゝ)」との解説(ふれこみ)。
先(ま)づは一口(ひとくち)。
"臭氣(くさみ)"とは異質(ことな)る"香氣(かをり)"鼻竅(はな)を穿(うが)ち、
"旨味(うまみ)"口中(くちのなか)へと浮騰(ほとばし)る。

"腿肉(もゝ)"を餐(くら)ひ、"胸肉(むね)"の火候(ひいれ)を確認(あらた)め、
"觜(くちばし)"を摘(つ)まみ、
"腦(なつき)"入(い)りの"頭部(かぶと)"を饕餮(むさぼりくら)ふ。
"(はらわた)"の類(たぐひ)も無所剩餘(あますところなく)堪能(あぢはひつくす)。

アルマニャック風味(のかをり)」を標榜(うた)ふ"醤汁(ソース)"は、
"サルミ"の等類(たぐひ)歟(か)?
もはや、"山鷸(やましぎ)"と"醤汁(ソース)"が混然一體化(ひとつにあはさ)り
芳醇馥郁(ゆたか)なる風韻(かをり)と釀成(な)る。

その肉質(み)、
"熟成(うらしねかし)"と"醤汁(ソース)"が重疉(かさなり)つゝも、
"鴿(いへばと)"、"鹌鹑(うづら)"、"(まがも)"、"綠翅鴨(こがも)"とやゝ似(に)、
"野雞(きゞす)"、"(にはとり)"とは明白(あきらか)に異質(ことなる)。

"南蠻紅毛(あちら)"では"(うを)"は臠(きりみ)と做(な)すが風習(ならひ)にて、
"尾頭(をかしら)附(つ)き"を不喜歡(このまず)。
反之(これとはことなり)、
"禽獸(とりけだもの)"ゝ尾頭(をかしら)附(つ)きを愛好(このむ)

"東瀛(ひのもと)"はこれと眞逆(まさかしま)。
"完雞(まるどり)ですら"、"(かしら)"と"雞址(もみぢ)"は被除去(のぞかれ)、
"牛豬(うしやぶた)"は"精肉(ほねやわたをのぞきたるみにく)"、
就中(わきても)、"(うすぎり)"にして鬻(ひさ)ぐが常態(つね)。

ところが、彼(か)の"中夏(もろこし)"となると、
"禽獸魚蟲(とりけだもの、うをやむし)"の全身(みすべて)を噉(くら)ひ盡(つ)くす
水鳥(みづどり)の"(くび)"・"(みづかき)"すら珍重(おもんぜらる)。
遉(さすが)、「四千年(よちとせ)の歴史(ながきあゆみ)」!

閑話休題(それはさておき)、
熟々(つらつら)、當家(こちら)『コバヤシ』の"菜(さら)"を觀察(うかゞふ)に、
古典(ふるき)を踏(ふ)まへ改革(あらたむる)を不厭(いとは)で
獵物(のゝとりけだもの)を縱横無盡(ほしいまゝ)に操(あやつ)る

眞正(まこと)の名工(たくみ)」、
と斷言(いひきる)ほか一無方策(てだてなし)。
饗應(もてなし)に擔當(あた)る"給仕長(メートル・ドテル)"も圓熟(てなれてを)り、
辭別(いとまごひ)には"小林師傅(おやかた)"自(みづか)ら見送(みおく)り。

因(ちな)みに、當日(このひ)の菜譜(こんだて)は如下(つぎのとほり):
=======================================
一口(アミューズ・ブーシュ、はじめのひとくち)】:
  ・"油炸海扇(ほたてがひフリット)"、w/蘑菇醤糜(つくりたけのテリヌ)
    《St-Jacques a la Beinet》

先附(オー・ドゥヴル、さきづけ)】:
  ・"タルティフレット"と"セルヴェル・ド・カニュ"
    《Tartiflette sevelle de canus》
  ・"酸鮮蠔(すがき)"w/氈酒靑檸果凍(ジン・ライムのジュレ)
    《Gelee d'huitre acidelee》
  ・"蒜薹對蝦(おほひるあぢのくるまえび)"、ソース・ナンテュア
    《Lanc d'ail jus d'ecrevisse》

魚介(ポアソン、うをかひ)】:
  ・"本日鮮魚(あたらしうを)"、鰨(したびらめ)+赤石斑魚(あかはた)
    《Le poisson de marche du jour》

禽獸肉(ヴィヤンド、とりけだものゝにく)】:
  ・"烤丘鷸(やましぎあぶりやき)"、アルマニャック風味(のかをり)
    《Becas roti a la armagnac》

甜點(デセール、あまみ)】:
  ・"蘋果撻(りんごのタルト)"

(カフェ、のみもの)】:
  ・"意大利咖啡(エスプレッソ)"
  ・"寒具(プティ・フール、ひぐわし)"
=======================================

---------------------------------------
【暗匣】:富士膠片(Fujifilm)X-T5 無反光鏡可換鏡頭照相機(みらーれす)
【鏡珠】:福倫達(Voigtländer)MACRO APO-ULTRON 2/35 @F2.6~F4
     安徽長庚光學(Venus Optics)老蛙(LAOWA)4/10 Cookie @F8

  • 主人(あるじ) "小林邦光(こばやしくにみつ)師傅(おやかた)"【掲載許可濟】2023-01撮影

  • 老板(あるじ) "小林邦光(こばやしくにみつ)師傅(おやかた)"【掲載許可濟】2023-01撮影

  • 亭主(あるじ)"小林邦光(こばやしくにみつ)親方(おやかた)"【掲載許可濟】2023-01撮影

  • 掌柜(あるじ)"小林邦光(こばやしくにみつ)師傅(おやかた)"【掲載許可濟】2023-01撮影

  • "外觀(かまへ)"

  • "外觀(かまへ)"

  • "肆内(なか)"

  • "餐刀(めしがたな)"

  • "餐叉(にくゝし)"

  • "菜譜(こんだて)"

  • "食前酒(きつけ)"

  • 【一口(アミューズ・ブーシュ、はじめのひとくち)】、"蘑菇醤糜(つくりたけのテリヌ)"

  • 【一口(アミューズ・ブーシュ、はじめのひとくち)】、"蘑菇醤糜(つくりたけのテリヌ)"

  • 【一口(アミューズ・ブーシュ、はじめのひとくち)】、"油炸海扇(ほたてがひフリット)"

  • "麪麭(パン)"

  • "黃油(バタ)"

  • "麪麭(パン)"

  • "麪麭(パン)"

  • "麪麭(パン)"

  • 【先附(オー・ドゥヴル、さきづけ)】、"タルティフレット"

  • 【先附(オー・ドゥヴル、さきづけ)】、"セルヴェル・ド・カニュ"

  • 【先附(オー・ドゥヴル、さきづけ)】、"酸鮮蠔(すがき)"w/氈酒靑檸果凍(ジン・ライムのジュレ)

  • 【先附(オー・ドゥヴル、さきづけ)】、"酸鮮蠔(すがき)"w/氈酒靑檸果凍(ジン・ライムのジュレ)

  • 【先附(オー・ドゥヴル、さきづけ)】、"蒜薹對蝦(おほひるあぢのくるまえび)"、ソース・ナンテュア

  • 【先附(オー・ドゥヴル、さきづけ)】、"蒜薹對蝦(おほひるあぢのくるまえび)"、ソース・ナンテュア

  • 【魚介(ポアソン、うをかひ)】、《本日鮮魚(あたらしうを)》、"鰨(したびらめ)"

  • 【魚介(ポアソン、うをかひ)】、《本日鮮魚(あたらしうを)》、"赤石斑魚(あかはた)"

  • 【魚介(ポアソン、うをかひ)】、《本日鮮魚(あたらしうを)》、"赤石斑魚(あかはた)"

  • "赤葡萄酒(あかきえびかづらのさけ)"

  • "赤葡萄酒(あかきえびかづらのさけ)"

  • 玻瓈杯(ぎやまんさかづき)に"赤葡萄酒(あかきえびかづらのさけ)"

  • 玻瓈杯(ぎやまんさかづき)

  • 玻瓈杯(ぎやまんさかづき)に"赤葡萄酒(あかきえびかづらのさけ)"

  • 【禽獸肉(ヴィヤンド、とりけだものゝにく)】、"烤丘鷸(やましぎあぶりやき)"、アルマニャック風味(のかをり)

  • 【禽獸肉(ヴィヤンド、とりけだものゝにく)】、"烤山鷸(やましぎあぶりやき)"、アルマニャック風味(のかをり)

  • 【禽獸肉(ヴィヤンド、とりけだものゝにく)】、"烤丘鷸(やましぎあぶりやき)"、アルマニャック風味(のかをり)

  • 【禽獸肉(ヴィヤンド、とりけだものゝにく)】、"丘鷸(ベキャス、やましぎ)"

  • 【禽獸肉(ヴィヤンド、とりけだものゝにく)】、"丘鷸(ベキャス、やましぎ)"

  • 【禽獸肉(ヴィヤンド、とりけだものゝにく)】、"丘鷸(ベキャス、やましぎ)"、頭(かぶと)

  • 【禽獸肉(ヴィヤンド、とりけだものゝにく)】、"丘鷸(ベキャス、やましぎ)"

  • 【禽獸肉(ヴィヤンド、とりけだものゝにく)】、"烤山鷸(やましぎあぶりやき)"、アルマニャック風味(のかをり)、腿肉(もゝにく)

  • 【禽獸肉(ヴィヤンド、とりけだものゝにく)】、"撻(タルト)

  • 【禽獸肉(ヴィヤンド、とりけだものゝにく)】、"烤丘鷸(やましぎあぶりやき)"、アルマニャック風味(のかをり)、胸肉(むねにく)斷面(きりくち)

  • 【甜品(デセール、あまみ)】、"蘋果撻(りんごのタルト)"

  • 【甜品(デセール、あまみ)】、"冰酪(あいすくりん)"

  • 【茶(カフェ、のみもの)】、"寒具(プティ・フール、ちやうけ)"

  • 【茶(カフェ、のみもの)】、"寒具(プティ・フール、ちやうけ)"

  • 【茶(カフェ、のみもの)】、"寒具(プティ・フール、ちやうけ)"

2023/01/25 更新

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