【女帝】大万～忘れられない思い出の店 : 大万

大学の帰り、授業が早く終わってバイトもなにもない日に、新今宮で降りてフラフラこういうところ立ちよって、一杯(うそ、五杯くらい)やってると、何もかも忘れて幸せな気分になれた。贅沢な時間の使い方だ。

こういう店が、西成区には山ほどあるが、ここは凄いぞ！値段が安い分、残念ながらお味もそれなりだが、何たってホルモン焼き、ホルモンフライ、串カツが1本30円！である(モノによってはもう少し高いものも？)。数年前に残念ながら値上がりしてしまったようだが、それでも1本40円？だったら凄い。串カツは値段相応(笑)だが、このホルモン焼きは、40円なら上等の味。

店は、最初はおかみさんと旦那さん、その後はおかみさんと、弟(？)らしい人と2人でやっていたのだが、今は1人みたいね。客がいないときは、このおかみさんの話が面白くて。酒ばっかりで3,000円近く使ったと記憶しているが、「あらまぁ、たくさんつこうてくれてありがとう～」どこまでも人柄のいい、舌じゃなくて心が満腹になる店である。

卒業してからも、仕事の都合でけっこう立ち寄ることができたのだが、今はすっかり普通のサラリーマンと同じ勤務帯になってしまった上、あまりこのあたりに用事もなくなってしまった。残念ながら、いくら安いと言っても、往復交通費780円出して行くわけにはいかないし、再訪があるかどうか。

将来的に結婚して、子供ができたら天王寺動物園には行くかもしれないが、嫁子供を置いて昼呑みはできんしなぁ～(笑)。

採点にはあまり意味はない。雰囲気なんて、それこそ1.0でも5.0でも、何でもいいや。ホルモン焼きの安さとおかみさんの味があるので、この点数にしてみた。

前述のおかみさん、当時でもうずいぶん高齢だったので、いつまで店を続けられるかわからないし、ひょっとしたら二度と再訪はないかもしれないが、忘れられない思い出の店である。

(2010.02.09)
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と書いた当店。が、レビューを書いてみると、不思議なもので懐かしさが込み上げてきた。しばらくは忙しくて訪問できなかったが、去年になって、さすがに再訪を…と店の前まで来たのだが、19時の閉店前にも関わらず店にはシャッターが下り、そして…看板もなくなっていた。ついに閉店か…。

と思ったら、どうも看板が落ちかかっていたので、取り外しただけとのこと。先日前を通りかかったときは、オカーサンも元気に働いておられ、ホっと胸を撫でおろした。そのときは立ち寄らなかったが、今回ついに再訪してきました！

オカーサンは、以前から歳を取っていないかのよう。もう80歳過ぎとのことだったが、元気元気！もう、お顔を拝見するだけで★増やしちゃいたくなる。でも、今日は飲んだくれてクダを巻いている先客がいたせいか、あまり喋らず、なんだか不機嫌そうにも見える。あらら…オカーサンとのお喋りが、このお店の楽しみなのに…。

注文は、もちろんまずはホルモン串。一口食べると、なんとびっくり、臭みがまったくなくて、美味い！！！そうか、さすがの大万も、年とともに進化しているんだな～。

と、感動しながら二串目に口を付けるが…あらら、こっちは(苦笑)。進化と思ったのは、奇跡的に当たりを引いただけで、前と一緒でした(笑)。いや、ここの味はまったく変わっていないが、自分の舌が肥えた分…いや、これ以上は止めておこう(笑)。

調子に乗って、久々にホルモンフライも注文したが、こちらも……だったので、やはり最初の一本は、奇跡だったのだろう(笑)。

そうそう、先にいたお客さんが帰ったとたん、オカーサン、僕らに対して喋りかけてきた。ひょっとして、泥酔していたので冷たくあしらっていたのか(笑)。といって僕らにだけ喋るわけにもいかんもんね。

景気はどうですか？と水を向けると、「最近は、東京とかから出張して、『インターネットを見て来ました』って言ってくれる方が多いの。嬉しくて嬉しくて」と。あぁ、その、心からの言葉を聞くと、なんだか有難くなってきた。ひょっとしたら、「いんたーねっと」って平仮名発音だったかもしれないが(笑)。

僕も、むかし学生時代によく来てたんですよ、という話をすると、「久しぶりに来てくれてありがとう～」。で、実は僕のように、学生時代に通っていた方が、就職して立派な姿で再訪してくれたり、当時連れ立って通った学生さんが、ここでミニ同窓会を開いてくれたこともあったそう。そういう話を嬉しそうにされる。本当に、おばあちゃんのような人だ(笑)。

看板の件も、落ちかかっていたのでどうしようか迷っていたが、「外したら、店がわからなくなる」と懸念していたのを、近所の方が「大万の看板はおばあちゃんやから、大丈夫！」と言うので、だったら、と下ろしたというエピソードを聞かせてくれた。

そういえば、ふと気になっていたのだが、この写真に「きも□□ 一人前300円」とある箇所。これって、以前は「きもの生」という(この名前も風情があっていいじゃないですか)、この店で群を抜いて高い、300円のメニューがあったのだが、今は当然出せなくなっている。でも、ないならないで、メニュー外せばいいのに、これじゃ「きも 300円」に見えるぜ(笑)。

で、この生ギモ、一般的な、塩とゴマ油ではなく、ショウガを摺って醤油でいただくもので、「ショウガが臭みを消して、評判がよかったんだけどねぇ…」と、物惜しそうに言っておられた。確かに僕も、以前何度か、ここで生ギモを食べておられる方を見かけたが、僕には勇気がなくて、結局一度も食べなかった(笑)。ちょっと残念。でもオカーサン、その「臭みを消すショウガ」、このホルモンにも付けてくれまへんかね(笑)。

ビールは当然美味しい(ちゃんと冷えてる)し、焼酎も、氷がないのでストレート(西成らしい)が、おかわりのたびに毎度毎度冷蔵庫から出して入れてくれるので、真夏でも冷えてるし、たとえアテが口に合わなくても、なんとか飲み物で儲けさせてください。

最後に、この店の鉄板メニュー、絶対にハズれのない商品を紹介しましょう。

それは…サイダーです(笑)。

以上！
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オススメシチュエーション
友人・同僚と：◎
デート：★(この世界を理解して欲しい！無理か！(笑))
接待：★(逆に面白いかも…西成はこればっかりやな(笑))
宴会：▲
⇒人数：4人前後ならね。でも、あまり騒がないように。
家族・子供と：△
一人で：◎
⇒女性1人で：○(年配の一人客は多いよ。ご近所だけどね)

男女比率
男性6：4女性

総合評価：★∞(笑)。何点でもいいっての(笑)。いちおう★3.5で登録