日本酒、焼酎が主役の店　（淡海地鶏あり）◆ : 阿吽

久しぶりに糸魚川にやって来た。外の気温は0度。
鉄道では、大糸線の乗り換えで、バイクでは、山間部の妖しい道を走ったりと、
なかなかに思い出多い地なのだが、今回は、淡海地鶏があるようなので、
こちらの店を訪問してみた。

●店舗は・・・・・
糸魚川駅の北西、一つ目の信号を左折してアーケードっぽい商店街をまっすぐ西へ進んで数分、
仏壇センターが左に見えたら、次の交差点を北上したら、左側に蔵っぽい建物が見えてくるのが店舗。
（※糸魚川市役所の近くから2010.10に移転してるので注意。）

ぱっと見、どこが店舗か分からなかったが、蔵の頑丈っぽく見える扉を右から左に引くとドアが開きます。

店舗は、白と黒のモダン風、雰囲気の良い居酒屋な感じ。
テーブル席と、カウンター席があり。
カウンター前が厨房になっているが、なにより目を惹くのは、数多くの日本酒と焼酎の瓶。
品揃えで言えば、
・梅酒13種類
・和リキュール18種類、
・日本酒が糸魚川中心に東北、中国九州まで津々浦々の地酒が22種類
（平均500円ぐらい、雪中梅と謙信上撰だけ700円越え）
・焼酎が、麦8、米6、黒糖4、蕎麦2、泡盛3、芋36種類（＠＠）
とにかく、糸魚川の地にあるとは思えない程品揃えが豊富。
酒好きには堪らないのではないかと。

（酒の詳細は、メニューの写真を見てください。）


●モノは・・・・・
この店は、鶏一途　やら、　蔓ききょう　、地鶏料理 味千両 栗東本店とかと同じく、
滋賀の淡海地鶏　朝〆を使用してるのがウリ。

備考欄に書いておいたが、コース希望の場合は要予約。
３時間前に予約して訪問した私は、一品を数品と、日本酒を注文。


注文したのは、
・日本酒　
謙信　上撰　（糸魚川）　250ml　700円

・鶏刺し四種盛り合わせ（２人前より）　一人1000円
・千代幻豚肩ロースのチャーシュー白髪葱添え　850円
・弁慶（スネ肉）の山椒焼き　800円
・荒挽つくねチーズ　550円　（塩、照り、味噌味から選択可→塩で）
・白レバーの岩塩ソテー　　1000円
・鶏玉スープ　450円
・バニラアイス　メイプルシロップ　500円

当日総計　6350円だったので、計算したら、付け出しが500円みたいである。


日本酒　
謙信　上撰　（糸魚川）　250ml　700円　◎
やや甘口。わずかに黄色みがかった感じ。
雪中梅と並んで厳選オススメとか書いてたし、これが一番売れてるって聞いたので注文。
雪中梅と共に値段が他より一段高かったので飲んでみたら、これがすばらしく美味。
冷酒で飲んだが、米の奥深い甘みと、舌の上での微妙なネットリ感、
控えめに奥底に広がるアロマと控えめな酸味。非常に良い感じだった。
また、糸魚川の地酒で素晴らしいと思ったのもポイント高い。大当たり。
ちなみに、上撰じゃない謙信は、450円です。


付け出し
千代幻豚？のパテ　◎-
かまぼこ+イベリコ豚の背脂　○
鶏の湯引きにポン酢をかけたもの　◎-

パテは、表面ややカリっと、中はコンフィみたいな濃厚な旨み。
かまぼこは、普通かな。
鶏の湯引きは、ふっくらした食感で美味かった。

付け出しが、500円相当にしては、なかなか良かったので、ちょっとびっくり。
ただ、ちょこんと乗ってたワサビが混ぜワサビだったので不安がよぎったが・・・・・。

鶏の刺身　◎
数種類入っていたが、コリっとした食感のもの、ふっくらしたもの、
野菜などもちょこんと付いてるのも印象良く、さすが淡海地鶏。
切り方も大ぶりで、しっかりした鶏の食感を堪能できました。

ただし、惜しむらくは、刺身の横のワサビが混ぜワサビ。
私は、蕎麦の混ぜワサビは撤去すればいいやと思ってるので気にしないものの、
肉に付いてるワサビは使いたいので気にする性分なのだが、
天然でないと肉の脂のほのかな甘みまで消し去るのでいやなのですけど、
やはり、付けて食べたら舌の上でワサビが暴れて鶏の味がボケた。

とはいえ、品物の素性は良く、ワサビ付けなくても一定以上の味でした。ワサビを無視して大当たり。

ここまでは、素晴らしく良かったのですが、後の焼き物系は、素材がいいので一定以上の味ではありましたが、
刺身とかのレベルには至ってない印象。
ただ一つ言えるのは、炭火を使ってる場面が見えなかったのですが、
やはり、淡海地鶏は、炭火じゃないとなあ、と思ったり。
蔓ききょうの地鶏丼とか、味千両の爆安地鶏焼き鳥丼、鶏一途の焼き鳥などは、
炭火で外側カリッと＆炭の香り、内部がジューシーな感じで、各店の値段相応に美味いのですが、
それらと比べたら・・・・・なんか惜しいなあと思った。

あと、バニラアイスは、見た瞬間に、あっ　と思ってしまった(・∀・；)
手打そば宮嶋みたいに、地方の街の食堂っぽい店でも、
自家製のスペシャルなバニラアイスが出てくる所あるだけに・・・・。

でも、後で考えると、此の店は、日本酒、焼酎が主役かと思ったら、まあいいか、と思った。


●接客は・・・・・
若いご夫妻二人。
ご主人様が厨房で調理、奥様が接客+厨房。

奥様の接客は、明るい感じで丁寧で、かなり良いです。
訪問当日は、地元？の方が数組こられてましたが、ご夫妻と談笑してる様子から、
地元の方に受け入れられてる印象を持ちました。


総評　9/10＝★★★★☆　（※注　下記）
↓
日本酒、焼酎党は★4～★5　、　酒に興味ない方は、★3～★4　の印象。
此の店は、淡海地鶏が主役ではなく、日本酒、焼酎が主役だと思います。
なので、日本酒、焼酎を飲む人、飲まない人で大きく印象が変わるかと。

料理に関しては、主力である鶏料理に関しては素材勝負な印象あり。
なので、加工度の低い刺身とかは、一定の満足度は得られるかと。
ただ、何故に、天然ワサビを使わないのだろうか？
特に、淡海地鶏には混ぜワサビは合わない印象あるのだが。
これが、北海道なら、仕方ないかとも思いますが、糸魚川に関しては、
糸魚川から大糸線を下っていったところに安曇野があるだけに、なおさら残念。
天然ワサビ使うだけで、明らかに料理が一段階アップすると思う。
あと、炭火も・・・・と言いたいところですが。。。。。

個人的には、淡海地鶏が頭にあったので★3.5～★4ぐらいなのかなあと思ったが、
此の店の日本酒、焼酎の品揃えが、かなり良さげに見えた。
（釜竹に置いてある日本酒が、何種類かあったし。）
私は、あまり日本酒、焼酎事情に詳しくないので、
事情を良く知ってる人数人に、此の店の品揃えについて、メニューを見せて聞いてみたら、
・品揃えは、相当に良く、センスを感じる。
・しかも、都市圏で飲むより、一杯　およそ300円～500円ぐらい安い
・こんな値段で良品が飲めるのは、相当にうらやましい
という答えが返ってきた。
知り合いの話を聞くにつれ、なんで、もっと酒を飲まなかったのかと後悔。

そうなると、話は大きく変わってきます。

上記の事を踏まえ、もろもろ勘案すると、こちらの店は、酒を飲まない鶏好きな方には、
特に関西は、鶏一途やら、その他淡海地鶏の良質店が多いだけに、
それらの店を経験してると、満足度は、それなり、という感じになるかなあ。

反面、糸魚川近辺を主体とする新潟の地酒や、種類豊富な焼酎を味わいつつ、
酒を主体に料理を戴くスタンスで訪問すると、ハコ、接客ともに良好ですし、
日本酒、焼酎を飲めば飲むほど、満足度が大きく上がる店だと思います。

総評は、地域性（地方立地）、酒、焼酎の品揃えと価格、淡海地鶏使用、
当日の訪問は一人で、料理シェアの利益が生じなかった事など考慮し、
高め評価を採って、★4.5とします。ただし、上記理由にて評価差が生じる店であることは留意を。

ともあれ、国道８号から近い店だし、特に日本酒焼酎党の方は、絶対に寄った方がいい店だと思います。

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【糸魚川地区　謎のグルメ】
糸魚川駅に降り立ったら、駅ホームの翡翠の原石と、駅改札前の翡翠の巨大勾玉が目を惹いたが、
それと同時に、謎のグルメな幟がはためいているのが目に入った。
・糸魚川あんこう
・糸魚川ブラック焼そば
なる２種類。

特に唖然としたのは、ブラック焼きそば。
なんと、イカスミが使われていて、麺が真っ黒なのであるｗｗｗ
http://d.hatena.ne.jp/itoigawa-base/20100917/1284713591
Ｂ級グルメ派ならば、これはかなりインパクト強いのでは？？？

グルメ派な方は、糸魚川あんこうは、かなりおいしいと定評のようで、
特に、厳冬の今はすこぶる良いみたいなので、是非どうぞ。
つーか、厳冬期に、そう簡単に糸魚川には来れないので、
あんこう鍋も食べておけばよかったと後悔。