酒、肴、価格、サービス、雰囲気ともに言うことなし！！ : 居酒家喜蔵 奈良店

嫁さんと正倉院展を鑑賞した後に訪問。奈良らしい食材を楽しめる居酒屋を嫁さんにお願いして探してもらったお店だ。5,000円の億万長者コースを予約。これには写真にも載せた豊富なお酒90分飲み放題が付いている。生ビールはお気に入りのスーパードライ！

余りにも気に入ったので結論から書いてしまうと大当たりだった。全ての観点で大満足。嫁さんにも感謝だ。いい夜を過ごさせて頂いた。

19時予約でやや早めに入店。嫁さんが店には無理を言って出来るだけ煙が少ないところをとリクエストしていたらしい。すると落ち着いた照明のテーブル席エリアを越えて奥にある掘りごたつが2テーブルある隔離エリアに案内してくれた。掘りごたつ席はスペースも広くてゆったり。テーブル席から距離もあって安心だ。最初から気を遣って頂いた。そのテーブル席は満席。その後もお客さんが続々とやってきたがお詫びをして帰ってもらっていた。何組かの後には待つ組も。居酒屋で待つんかい！と突込みを入れたくなったが時間が読めなくても待ちたいほどの人気店のようだ。食事を終えた後には自分も納得。オープンもこの9月らしくそれも一因か。予約しておいて良かった。

テーブルの上には名前が書かれたWelcomeメッセージもある。たかが紙、されど紙である。素直に嬉しい。加えて塚○農場でも渡される名刺に名前も記入した。まずは生大、嫁さんはジャバラのソーダ割を注文して乾杯。知らなかったがジャバラはかんきつ類の一種らしい。少しもらったがほろ苦くて大人の味だ。

まずは長くて厚い木の器に盛られた刺し盛がやってくる。これで突き出しとのこと。まあ言いようかもしれないがのっけから嬉しくなる。この店は器もいい。キレイというだけではなく豪快さを感じさせてくれる皿もある。さてさて刺身はどうかと言えば嫁さんもびっくりで旨い。奈良は内陸ということもあって名古屋同様（内陸ではないが）あまり刺身は美味しくないらしい。しかし食した刺身はそうではなかった。サーモンは脂、甘み良し。粗末な味も多いあんこうの肝はネットリと複雑な甘味が広がる。正直残念だったのはあしが早いサバは少々臭みがあったことと、刺身醤油を使ってくれるのは有難いがやや甘すぎたこと。これは辛味が好きな個人の問題であるが、醤油を2種類置いてくれるとなお嬉しい。

次にネギとおかかと不思議とマッチするチーズ豆腐やっこ、見た目も色鮮やかな大和野菜のバーニャカウダが続く。この大和野菜で初めて蓮根の味を知った。ローストビーフは通常あまり好きではないのだがソースが控えめにかかっていていい。ソースではなく肉の味が楽しめるからだ。

そして今回一番気に入った大和肉鶏の刺し盛がやってくる。正確には表面に火を入れているが、このご時世生っぽく食べられるだけでも有難い。もも、むね、ささみの朝締めとのことでどれも脂身、歯ごたえ、肉らしさに個性があり、また薬味もワサビ、生姜、ニンニクをつけてくれるので3種の味を目一杯堪能できる。濃い目が好きな自分はこのももに120点だ。この頃にはすっかり赤ワインに移っていた。忙しそうな店員さんにお願いをして通常グラス1杯分のところをグラス3杯分をまとめてもらった。店の濃過ぎず重過ぎない料理に合った適度な濃厚さを携えた赤ワインを、滑らかに飲ます薄いふち、香りをとどめる大きなグラスで提供してくれる。洗うのも大変だろうなあ。

その後も店自慢のジューシーな喜蔵本気の唐揚げと手羽先、マヨネーズソースにぷりぷりのエビが完全に隠れたエビマヨ、個人的に大好きな部位であるハラミのステーキと幸せ一杯の皿たちがやってくる。そして〆には地元養鶏場の卵を使った卵ごはんとデザートにガトーショコラ。かなり食べたのにするっと卵ご飯は胃に吸い込まれてしまうのだった。

90分だったはずの飲み放題も料理の提供が遅かったということで延長してくれた。何とも行き届いたサービスである。ホールは女性1名がメインで対応して、たまに店長さんらしき厨房もサポートする女性1名が補助するスタイルだったのだが、満員ということもあって確かに回りきっているとは言えなかった。ホールにもう一人は欲しい感じ。

長々と書いてしまったが居酒屋として相当に良い店だと思う。料理も酒も美味しくて量も豊富なのに飲み放題付で税込5,000円？店員の皆さんが若くて活気もある。近所にあれば常連間違いなしだ。名刺の肩書はManagerから始まるようだがCEOに上り詰める自信がある。また来たいけど奈良までは遠し．．．

ご馳走様でした！！