【ちゃんとレベルの高い朝食】 : 雲仙・九州ホテル

宿泊当日、このホテルでいただいたフレンチ料理の予想外のレベルの高さ(失礼！)に、ちょっとビックリした。
ただ、事前に翌朝の朝食には和食を選んでしまっていたので、ちょっと失敗したかなぁ〜…と思いつつ朝食会場(昨晩の夕食会場と同じ)に向かう。

まずは目覚めのドリンクをチョイス。
僕は牛乳をセレクト。その他、オレンジ、りんご、紫野菜のジュースがある。

「生野菜サラダ」…生姜も入った自家製ドレッシングが美味しくてバクバク野菜も食べられてしまう。サニーレタス、リーフレタス、人参、海藻、のバランスよく食べられた。

「小鉢モノ3種」…『揚げ魚と玉ねぎ人参の酢の物』…酸味の効いたサッパリした味で美味。
『三つ葉とエノキのおひたし』…和風出汁が効いて美味しい。『里芋』…ほっこりする優しい味。

「出汁巻玉子」…おろしもついてお醤油をかけて玉子焼きと一緒にいただく。甘さは控えめ。好きなタイプ。
「豆乳豆腐」…上品に優しい味。

「鯖の幽庵焼き」…味付けは特筆することもないが柔らかく身は焼かれ美味しいし、横に添えられた大根の漬物が口直しにとっても合う。

「特製出汁の玉子掛けご飯」…鯛、煮あさり、を具に入れ、鰹出汁と醤油を合わせた特製ダシをかけて茶漬けのようにいただく。刻み海苔、茗荷、大葉、三つ葉、ワサビも一緒に溶いていただく。

「あおさの味噌汁」も美味。

デザートには「トマトに甘いジュレ」…甘くて美味しいけれど、これまでの和食の流れとは少し違う強い甘さ。
コーヒーと一緒に飲んでちょうど良い感じ。

果物だけでも十分だったかも。

冒頭書いたように洋食にしておけば良かったかなぁ、と思いつつも、なかなか美味しい和朝食だった。

ちなみに洋食の朝食はスープ、エッグベネディクト、ハッシュドビーフが出てくるよう。

次にまた来て宿泊するような事があれば、洋食に行くな。夜の料理があまりに良かったから…今日の和朝食が悪かったなんてこれっぽっちも思ってないからね。悪しからず。
いずれにしてもレベルは高い。

温泉町雲仙で宿泊した「雲仙九州ホテル」。
すぐ隣にある、硫黄泉の『地獄巡り』はもちろん見学必須アイテム。

ホテルから「18時スタートの回ならば、夕食時に地獄を目の前に見れる席を確保出来ます」と言われ、早いけれど、その時間スタートにした。

どんな料理が用意されているのかも知らなかったので、一応確認。洋食が中心だが途中刺身も出ると…。なら、ワインかな…とワイン3杯のペアリング(スパークリングワイン、白、赤と続く。税込2035円と良心的な値段)。

サービスのお兄さんが説明も丁寧な方でとても好印象。

そして初っ端のスープは「ビシソワーズ」…ジャガイモ風味が殊の外強い冷製スープ。使っているジャガイモは島原産(長崎黄金)。実は島原は九州一のジャガイモの生産地だそう。知らなかった…。細ネギ、サワークリームと、少しのキャビアが乗り、全体バランスもかなり美味しい。地獄をイメージしたスモーク。

「季節野菜のアペタイザー」…チーズの乗ったトマトのシャーベット、オクラゼリー寄せソースもオクラ…見た目もキレイで上品なおいしさ、
挽肉と枝豆の洋風玉子焼き…スペインオムレツのような玉子焼き。普通に美味しい。
ゴーヤとズッキーニの炙り…塩味が効いている、わさびソース。

「長崎近海でとれた魚のお刺身」…サザエ、胡瓜の上にはソース用にサザエの肝、山葵醤油で食べてももちろん美味い。チダイは真鯛が夏に味が落ちるのでそれの代替かな？ちゃんと美味しい。
姫鯛の錦糸卵巻きも淡白な味ながら普通に美味しい。

「長崎県産の茄子と和牛挽肉を使ったオーブン焼き」…グラタンぽい料理で味は濃厚でとっても美味。
あとから振り返っても今日イチだったかも。

「島原半島産青紫蘇とパンチェッタ（ベーコン）のジェノベーゼ」…エタリ(地元産のカタクチイワシ)やドライトマト、松の実などを加えてオリーブオイルで和えたパスタ。上からペコリーノチーズも掛けて。これはここまで複雑にせずにもう少しシンプルでも良いかなと思った。美味しいけどね。

「橘湾産の真鯛のポワレ、長崎県産の小松菜ソースで」…小松菜ソースの他、レモンソースも添えられていてこれを使うと甘さもあるが酸味も強い。僕は味変に少しだけこれを使ったが基本小松菜ソースで十分美味しい。真鯛の皮目はパリッと焼かれ身は柔らかい。

「長崎和牛ランプの炭火焼き」…ミディアムレアがおススメだと店側から提案される。
長崎和牛は和牛全国大会で優勝経験も有る。塩が振られてはいてそれだけでも美味しい肉質を感じるが、赤ワインソースで食べるとさらにしっかり美味しい。マッシュポテトに散りばめられた黒ニンニクの燻製が甘くアクセントになっていて、添えられた甘い人参のピューレ、シシトウと共にその時々の口直しに効果的。

〆には「出汁茶漬け」…洋食のコースなのに最後は宿としては和食なのか、出汁茶漬け。鰹風味の出汁に、穴子、椎茸、牛蒡、さらには刻み茗荷、わさび、紫蘇が添えられ、複雑ながら美味しくまとまった味。

「雲仙茶と抹茶のシャーベット、練乳、チョコチップ」…茶の苦味と練乳の甘さのコントラストが結果合わさって美味しい。チョコチップのカリッとした食感もこの構成の中では効果的。

そこまで期待していなかったホテル料理が数々の技もあって予想以上に美味しく、嬉しい結果となった。料理人さんは若い方？と質問すると、いえ、50代のシェフです、とサービスマンからの答え。
ベテランの割にチャレンジなさっていて素敵な料理の数々。ありがとうございました。美味しゅうございました。
サービスも良いし、ここは使い勝手も良い。

『地獄に仏(＝フランス料理)』な〜んて言葉が頭に浮かんでしまった…（笑）