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中山道 南木曽にひっそりとあるお店でした@黒木五平餅店さん
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これが一人前(690円／2013.08現在)です
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中山道南木曽に降車｡鄙びた雰囲気の駅
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車ならわからないくらい､簡素なお店でした(ごめんなさい)
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店内もこんなテーブル2卓のみ
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｢旨っ‼｣これが食べられるんです(^O^)
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岡持ちがありました｡地元ではお祝いごとなどに食べられるようです
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桃介橋は､電力王 福沢桃介にちなむ木造橋
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1時間(2時間)に一本のダイヤ
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店舗基本情報
| 店名 |
黒木五平餅店
|
|---|---|
| ジャンル | 食堂 |
|
予約・ お問い合わせ |
0264-57-2665 |
| 予約可否 | |
| 住所 | |
| 交通手段 |
南木曽駅から431m |
| 営業時間 | |
| 予算（口コミ集計） |
～￥999
|
席・設備
| 個室 |
無 |
|---|---|
| 禁煙・喫煙 |
特徴・関連情報
| 利用シーン |
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|---|---|
| 初投稿者 | |
| 最近の編集者 |
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(2013.08/初訪)
第三部です｡
調子こいてホントすいませんm(_ _)m
中津川より電車はワンマン電車に変わる｡
ワンマン電車の出口は進行方向いちばん前の扉のみ｡
まばらな乗客｡
名も知らぬ駅｡
部活動帰り｡真っ黒に日焼けした女子高生たちが降りていく｡
一駅､一駅｡
まばらな乗客はさらに減った｡
いつしかあたりから人気がなくなった｡
車内にいるのは､僕一人｡
聞こえてくるのは､電車が規則正しく枕木を越える音｡
遠く近く蝉時雨｡
眼下の渓谷をぼんやり眺めた｡
あてのない寂しさは､意外に心地よい｡
心のBGMは､やはり井上陽水｡
曲はドラマ深夜特急でも使われた､｢積み荷のない船｣
積み荷もなく行くあの船は
海に沈む途中
港に住む人々に
深い夜を想わせて
間に合えば夏の夜の最後に
遅れたら昨日までの想い出に
サヨナラは雨の歌になるから
気をつけて夢と夢が重なるまで
あてもなく彷徨う僕も積み荷のない船かもしれない｡
終点南木曽着｡
次の電車まで一時間弱｡
さて､どうしよう｡
あてのないぶらりきままなひとり旅｡
行き当たりばったりの僕の旅｡
駅前から旧中山道を歩く｡
暦の上では､初秋｡
なのに猛暑｡
少し歩けば､汗が身体をまとわりつく｡
体力だけは自信がある僕も､少々へたり気味｡
と､とても目立たないお店の前に｡
黒木五平餅店さん｡
車ならたぶん通り過ぎるくらいの簡素なお店だ｡
五平餅｡
古来より旅人に力をくれるのは､お餅の粘り｡
僕もお餅の力を借りるとしよう｡
暖簾をくぐった｡
店内は､簡素なテーブルが2卓のみ｡
｢すみません｡五平餅いただけますか｣
｢はい｣
物静かな年配の女主人が中から出てきた｡
しばらくして香ばしいあの香りが鼻をくすぐる｡
五平餅の到着だ｡
一人前690円の五平餅は､おやつというよりは､食事用という言葉があてはまりそう｡
できたてアツアツを頬張る｡
「旨っ‼」
甘さを抑えた､五平餅だ｡
これは､やはり食事用といえるだろう｡
控えた甘さのくるみダレ｡
これなら酒の肴にも､いやごはんのお供にもなりそうだ｡
一串､二串と食べすすめる｡
女将さんが供してくれた胡瓜の古漬けもよい塩梅だ｡
ボリュームもあったが､ぺろり完食｡
これには自分自身が驚いた｡
実にうまかった｡
食後､木曽川沿いを今度は上流へ歩く｡
しばらくして木造の桃介橋のたもとに｡
桃介橋｡
福沢桃介の名を冠した木造の橋だ｡
福沢桃介｡
福沢諭吉の娘婿にして電力王とも､中部経済界の祖とも謂われた明治の人だ｡
関電・中電・東邦ガス他の創始者｡
この桃介橋近くには､桃介 古くからの恋仲であった川上貞奴との別荘があったという｡
しかし､暑い｡
桃介と貞奴の蜃気楼が見えるようだ｡
さて､少し早いが駅へ戻ろう｡
次はいよいよ奈良井宿のある奈良井駅だ｡
ご馳走様｡