蓼科高原のオーベルジュで美味しいジビエのランチ : エスポワール

８月の中旬、２度目の夏休み。
夫婦水入らずの蓼科の知人の別荘での生活３日目。

この日もとても良い天気。
私たちは妻の希望で、昨年姪っ子達を連れて行って好評だった、
メルヘン街道を少し走った所にある「日向木場（ひなたこば）」という絶景ポイントに行った。
この天気ならではの、北アルプスから南アルプスまで見渡せる絶景を楽しんだ。


そしてこの日のランチは別荘から歩いて行けるここオーベルジュ『エスポワール』。

ここは過去にも２回ほど来たことがある。
前回（と言ってもかなり昔）食べたジビエのコースが斬新で美味しかったので、
この日も事前予約でジビエのコースをお願いしようと思ったのだが、

「あいにく今はあまり多くのジビエがない」と予約段階での正直なお言葉。

私はジビエだと多少制約があるのだが、
（例えば『うずら』が食べられず『うさぎ』もあまり得意ではないなど）

今回は一般のコースでも選べる良い「鹿肉」があるとの事なので、
妻が「鹿もも肉ミンチのパートフィロ包み」、
私が「山口産鹿肉ロースのポアレ」をチョイスした。


ランチ利用は初めてだったが、夜の暗闇の中とは恐ろしく雰囲気が違うものだと感じた。
とともに「だいぶ古くなってきたな」というのが正直な感想だった。

でもシェフのお父さんとお母さん???の出迎えはとても心地よい。
価格帯や料理内容だけだととても堅苦しい気がするのだが、
このおふたりのおかげでとてもリラックスした気分になれる。

ワインはメインが「鹿肉」なので、
ソムリエさん（予約の時に電話で店に不都合なことも含めていろいろと教えてくれたとても感じの良い人）と協議して私の好きな「シラー」（結構リーズナブルなものがあった）と合わせた。

でも先に「泡」も楽しみたかったので「キールロワイヤル」をいただいていると、
お父さんが最近の蓼科事情をいろいろと話してくれた。
（印象に残ったのは『ツルヤ』のオープンの影響と、狐による農作物の壊滅的な打撃の話）

３人でテラスに出てみると、夜には感じられないさわやかさを味わうことができる。
「ここ数日の天気はいつもこんな感じですが、午後になると必ず崩れてくるんですよ」
確かに昨日もそうだった。
今夜のお隣さんとのBBQに影響でないと良いのだがと心配になってきた。


さて気を取り直してオードブルは「自家製シャルキュトリーの盛り合わせ」

フォアグラの入った「パテ・アンクルート」が美味しかった。
私は早くも「シラー」を飲み始めた。

「信州産アスパラガスのポシェとサーモンムースのキャベツ包み」

サーモンムースも美味しかったが、アスパラガスを巻いたベーコンがとても美味しかった。

妻のメイン「鹿もも肉ミンチのパートフィロ包み」

見た目も三角形の餃子か春巻きのようで、
味もジビエや鹿肉が苦手と言う人でも食べられそうなやさしさ。

そしてこの日最も気に入ったのが、
私のメイン「山口産鹿肉ロースのポアレ」

とにかく火通しが絶妙。
火入れが弱いと生焼けの部分に臭みが残り、火を入れ過ぎるとともすればパサつく鹿肉だが、
よく焼きなのにとても柔らかい。
そしてわずかな肉汁が滋味深さを感じさせる。
ソースもいたずらに濃くなくてとてもさわやか。

私が驚いているとお母さんがシェフを呼んでくれた。

聞けば、このソースは「ほとんど」肉汁と赤ワインだけで作ったという。
なのでこのさわやかさの正体は「ほとんど」わからなかった。
ひょっとしたらラムの肉汁と同じように元々さわやかな風味を持っているのかなあ???
とても美味しかった。

自家製の天然酵母を使ったライ麦パンや米粉のパンなどバリエーションに富んでいて、
付け合わせの「リエット」（私の好物）もとても私好みだった。

そしてデザート。
妻の「宮崎産金柑のミルフィーユとムース　ドライフルーツとナッツの入ったアイスクリーム」は普通だったが、

私がオーダー（信成???）した
「ルバーブのチーズケーキ　苺のソース」は絶品級の美味しさ。

当然のことながらルバーブの持つエグミ・苦みを全く感じさせることなく、
苺とミントのソースがルバーブの持つ酸味を引き立ててなおさわやかさを感じさせている。
デザートとしては今では珍しくはないがその出来の良さはシェフの腕によるものだと思う。

私たちは久々の『エスポワール』を楽しんだ。


帰り際、またシェフが顔を出してくれた。

「今日は材料が少なくてすみません。これに懲りずまた是非夜にお越しください」

ソムリエの方とのコミュニケーションも良いようだ。

今ではジビエを売り物にするレストランもい増えたが、
ここは基本に忠実ながら熟練の技で、いつでも安心して帰ってこられる店だと思った。


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リアルな先週と今週は連続出張。

出張中でも就寝前にログをしたためる事はモードチェンジにもなるのですが、
飲酒後という事もあって、さすがに皆様のログを拝読したりコメントしたりが難しい状況です。
ご返信等も遅れております事、何卒ご容赦願います。