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三重・桑名、寺町の「貝新フーズ」。【1st】~東海道ぶらり旅。
久しぶりに、若旦那に会いに行ってきた。
10年以上前に桑名を訪れた際に、訪問した店である。志ぐれ(志ぐれ煮・時雨煮・しぐれ)の店である。
今回は、それから久々の訪問となった。
以前は、しぐれを作る工程を、お店の中の方まで見せていただいた。貝殻を探知する最先端の機械から、炊く釜の数々まで。一つ一つ丁寧に教えていただいて、感動した思い出がある。
僕は、桑名や名古屋にも縁戚があり、京都在住の幼少時代から、この桑名の街を度々訪れていた。
この日も「ちんこくさん」をお参りし、桑名駅に向かう途中、寺町に立ち寄ったのだ。
この店の商品は、もう40年以上昔から好んで食べている。
桑名の親戚の家で食べてたし、いつもお土産としていただいた。
東京で言うところの「佃煮」のようなモノなのだが、佃煮は甘辛な感じが強い。この店の「深炊き」の「濃いめ」は、甘辛の「甘」をほとんど感じないほど辛めである。
ハマグリもシジミもウマいのだが、僕が好んでいるのはアサリである。あとアミもイイ。浅炊き(若炊き)はあまり好まない。炊き方が浅ければ、貝の味は出やすい。しかし、深炊きで貝の味を前面に出しているのは、僕の知り得る限り、この店だけだと思う。
「貝新」レーベルは、たくさんある。「総本家新之助貝新」でも書いたが、総本家貝新を名乗るだけでも新左衛門・水谷新九郎・新七商店などがある。しかし、その中でも、濃い深炊きでこれ程の味を出しているのが、この「貝新フーズ」である。今の地元、池袋の西武百貨店にも新之助の更なる分家の「銀座新之助貝新」が入っているが、僕のホントの好みの商品は残念ながら無い。
今回は、ピンポイントでその深炊き濃口のアサリの志ぐれを目指して行った。
いきなり、若旦那と再会する。お互い覚えているかどうか微妙な雰囲気であったが、僕がその時の話をして、ようやく歩調が合ってきた感じだったかも知れない。店頭に並べられた100g600円ほどのアサリの志ぐれを迷わず指差すと、若旦那が8.6秒バズーカー並みに「ちょっと待って、ちょっと待って」と始まった。コチラが何だ?と思って待っていると、店の奥から炊きあがったアサリを持ってきた。
食べ比べろと双方少しづつ手のひらにのせられる。
あぁ、深い感嘆のあとしみじみ思う。 ―― 違いのわかる男だ、僕は!
「手むきアサリの志ぐれ」(¥1,000/1袋100g) ―― 3袋いただいた。ウマい。ウマすぎる。こんなレベルのアサリの志ぐれは食べ慣れちゃイケないと思うほどウマい。ムダな甘さは一切なく、辛めのたまり醤油の風味から、アサリの旨みがどんどんしみ出てくる。コレは、アサリそのモノより数段ウマい。4,5粒あれば、白メシ茶碗1杯食べてしまいそうだ。また、お茶漬けもイイ。いや、お茶漬けにしたらもったいないかも知れない。
どちらかと言えば、このアーケードの寺町商店街は40年位前から思うと、寂れてしまった感じは拭えない。しかし、そんな中で前向きな姿勢で、次から次へと新商品の開発にたゆみない努力を続けているこの店の若旦那、イイ。最近の健康志向に合わせ、浅炊きや減塩の商品なども手掛けるが、こうして江戸の元禄時代から続く昔ながらの製法をおろそかにしないコトもイイ。いつまでも頑張ってもらいたい。
桑名。伊勢国桑名郡、江戸から96里、京へ29里半2丁。宮から七里の渡しで着く。
「その手は、桑名の焼き蛤」と言われるが、僕にとってはアサリの志ぐれが頭の中心にいつもある。
まだ、10歳にも満たない頃、ちんこくさんのお祭りに連れて行ってもらった。そのお祭りの夜店の金魚すくいですくった真っ黒の出目金がその後5年以上生きていたコトなど思い出した。
※東海道ぶらり旅は、旅の順でなく、あちこちします。
(文責:京夏終空、2016.1.5)
(3.07/2018.1.21)
(※写真は、後日掲載。)
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店名 |
貝新フーズ
|
---|---|
ジャンル | 海鮮、郷土料理、惣菜・デリ |
予約・ お問い合わせ |
0594-21-6663 |
予約可否 |
予約可 |
住所 | |
交通手段 |
西桑名駅から799m |
営業時間 |
営業時間・定休日は変更となる場合がございますので、ご来店前に店舗にご確認ください。 |
予算(口コミ集計) |
~¥999
|
料理 | 魚料理にこだわる |
---|
利用シーン |
こんな時によく使われます。 |
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ホームページ | |
初投稿者 | |
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続・久しぶりに、若旦那に会いに行ってきた。
15年以上前に桑名を訪れた際に、訪問した店である。
志ぐれ(志ぐれ煮・時雨煮・しぐれ)の店である。
今回は、約5年半ぶりの訪問となった。
(以下、前回レビューと重複する部分があるが、必要な説明だと思っていただけたら幸いである。)
この店の志ぐれは、もう45年以上昔から好んで食べている。
桑名の縁戚の家で食べてたし、よくお土産としていただいたりしていた。
東京で言うところの「佃煮」のようなモノなのだが、佃煮は甘辛な感じが強い。
この店の「深炊き」の「濃いめ」は、甘辛の「甘」をほとんど感じないほど辛めである。
ハマグリもシジミもウマいのだが、僕が好んでいるのはアサリである。
あとアミもイイ。
浅炊き(若炊き)はあまり好まない。
炊き方が浅ければ、貝の味は出やすい。
しかし、深炊きで貝の味を前面に出しているのは、僕の知り得る限り、この店だけだと思う。
「貝新」レーベルは、たくさんある。
過去に「総本家新之助貝新」でも書いたが、総本家貝新を名乗るだけでも新左衛門・水谷新九郎・新七商店などがある。
しかし、その中でも、濃い深炊きでこれ程の味を出しているのが、この「貝新フーズ」である。
今の地元、池袋の西武百貨店にも新之助の更なる分家の「銀座新之助貝新」が入っているが、僕のホントの好みの商品は残念ながら無い。
唯一無二の志ぐれあさり、今回は、その重要な「たまり醤油」も購入した。
その際、いろいろなたまり醤油を試飲させていただいた。
帆立のたまり醤油、牡蠣のたまり醤油、豚肉のたまり醤油…。
でも、やはり、この志ぐれあさりのたまり醤油が最高にウマい。
何故なら、他に比べ甘さが極端に少なく、甘さからくる旨みっぽい感覚などに誤魔化されず、辛さのみで、凛として味わいを出しているのだ。
いや、あくまでも好みである。僕の。
帆立も牡蠣も美味しかった。各々の味わいが感じられ、深く、そして品を伴い、この濃度にして、どうしてコレだけ美味感を伝えられるのか不思議なくらい…。
貴重な体験までさせていただいた。
一時期、通販もされていたが、今は、一旦取りやめているらしい。
また、別の方法で、東京から入手できる日が来るだろう。
ありがとうございました。
また、寄せていただきます。
ちなみに、写真掲載した「志ぐれうどん」は、遊びである。(笑)
この「志ぐれ」、こういう方法や、お茶漬けなど、液体につけると、驚くほどその液体が黒くなる。
もし仮に、甘さの限りなく少ない、いやほとんど無い「貝新」の志ぐれを、他に知っていたら、お教え願いたいと思う。
(文責:京夏終空、2021.7.19)
(5件/3.17)