雨の松阪 ／悲惨な商店街で夕食。嫌な事を忘れて薬膳中華／鉄分補給となりました。 : 味珍 ベルタウン店

にこらうすと申します。ご覧頂きありがとうございます。

慌ただしく日帰り出張を終えて三重に戻り、とりあえず松阪駅の改札を出て食事でもしようかなと駅：西口／ベルタウンを和田金方面に歩いて探す…下戸ですので居酒屋さんはパス。さらに歩き…中華料理店１件あり…他には…西口から５分程直進しても、夕食を食べられそうなお店が殆ど無いのです！（え〜？！）
（夢の樹通りの寿司萬まで歩くのは辛いな・・・。）

午後８時前なのに・・・嗚呼、ベルタウン商店街 。
こんな状況下では、サンドイッチ専門店やとんかつ店、お寿司店も、郊外などに移転するのも止むを得ないですね。

何か新しいお店でもないかなあと、かすかな期待を持った私が悪かったのか（；´へ｀）泣）・・・と首をうなだれつつ、本件の口コミ：味珍（ベルタウン２階）に入りました。

こちらには過去に数回訪問しています。
決して不味いとか、嫌な思い出がある訳ではなく、単に「禁煙」「分煙」対応がされない類いの中華料理店なので、
今回も一度は、店の案内看板の前を通り過ぎた訳です。

しかし！世の中には弱者に救いの手を差し伸べる出会いがあるのですね。
正直、「仕方ないか」という気持ちで戻って、入った訳ですが、思わぬ出会いに心満たされる結果となりました。

（当時の状況を振り返ります・・・。）

階段を昇り、席に座り、メニューを見始める：以前はチャーハン／餃子などをいただいた記憶あり。
そこで目に入ってきた、何やら特徴付けたメニュー案内。

金針菜・・・き、き…き・ん・し・ん・さ・い・・・きんしんさい？
別名：忘れ草・・・何それ？

（プラミーで被われた説明書きの全文をここでは書けませんので、効用などの部分を抜粋的に記します。）

　金針菜＝増血野菜＝鉄分が、ほうれん草の20倍含まれる。（チシャト？の十倍との説明も）

　　　　＝利尿作用／不眠／精神安定／生理不順／気持ちを穏やかにする作用

　　　　＝カルシウム340mlとか、ビタミンAが7000・・・など豊富とか。

　　　　＝決め手になった（？）のは、「知能の働きに良い」という表記。
　　　　　（大人の私に、今からでも間に合うか（・・？））

近年、医食同源、薬膳料理、デトックスなどに関心を持っている私に、思わぬ場所での、情報遭遇です。
（正直言って、どこまで信用して良いかは未知数なれど、ここまで読めば、引き下がれなくなりました）

よし、決定です！・・・いただいたのは、２品。

　　金針菜（きんしんさい）とイカの炒め（¥８５０ ）と、
　　五目雑炊（¥６００）。


後から調べたのですが、この金針菜、ユリ科のホンカンゾウの花の蕾（つぼみ）との事。
根の部分は、漢方の生薬で使われたりします。
鉄分が多いので増血作用がある事などから、古来中国では船乗りさんが常備したとの文献がありました。

山菜の女王とも呼ばれているそうです。（凄い効果と支持ですね。知りませんでした。）

炒め物としての食感は「シャクシャク」と言った感じ。青臭さはほとんどありません。
塩／胡椒味で仕上げられた一皿で、切り込みを入れたイカ：見た目の良さと食べやすい柔らかさも
相まって、初体験ながら、美味しく、かつ知的満足度も満たされた一品でした。

１本約2〜3センチ大の金針菜が、一皿中に５０本以上はあったでしょうか。
それだけで食べたり、イカと併せて食べたりしました。たくさん在ったので、
箸でつまむ、その回数の多さに苦笑しながら、いただきました。


もう一つの注文品：五目雑炊。

米粒に併せて刻まれた人参／椎茸／キクラゲ／タケノコ／焼豚／青ねぎで構成。
それら具材の旨味がちゃんと出ている、塩こしょう味、卵とじでまとめた一品。

このお店を評価する一つに、チャーハンなどで使用する焼豚がちゃんとしている事です。
焼豚の代わりにプレスハムを使用する中華料理店などを支持する気が無い私には、
かつての経験値から、ちゃんとした焼豚が使われているこのお店だったという淡い記憶が、
金針菜という食材と巡り会わせて頂いたのかも知れません。
そんな気持ちで、アツアツの雑炊を口に入れ続けました。
（やや胡椒辛いかな？・・・大量のせい？）

（注：ラーメン丼すりきり相当量の雑炊は食べても食べても暫く減りませんでした…。
　　　二人以上で食べる事を薦めます・・・？）　　　　　　　　　　　　　　　　　Σ（￣□￣；）

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調べていて、色々な事を知りました。感謝。

「金針菜」（チンチェンツァイ jīnzhēncài）＝ワスレグサ：ユリ科／ワスレグサ属

和歌では、夏の季語、および悲しい事（忘れたい事）があった心境を表す言葉として詠まれる。


　忘れ草 垣も繁みに植えたれど 醜（しこ）の醜草（しこくさ） なお恋にけり
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　– 万葉集巻十二　
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　
（特急列車も停車する松阪駅…そこの寂れた駅前商店街の、営業飲食店舗が数軒なんていう実態を忘れたい・・・。）

（でも、薬膳効果を推進する志を持つ中華料理店の存在は、忘れるどころか、次回も楽しみになりました）

（せめて、分煙対策でも施して頂ければ、若い人達にも薦めたいですね。）

ご覧頂きまして、ありがとうございました。　　　　　　　にこらうす