イノベーティブを感じる京料理〜京都 西大路七条〜 : いはら田

夏の休日 某日。

「そうだ 京都、行こう。」

そう思い立って朝から貴船神社へ。

でも、お昼も夜も、ご飯ってどこも予約してなくて、、、
当日、大阪から京都へ向かう電車の中でも、食べログから予約が可能だったの和食のお店がこちら。
マイレビュアーの方々もその多くの方々が評価が高いもよう、、、
「よし ここ、行こう。」


その日は、貴船神社と岡崎神社へ足を運んでからこちらに寄せていただきました。


-----【場所、店内】-----
西大路七条というちょっと不便なところにあります。
行きは、阪急「西院」から歩きましたが、帰りはバスでJR「西大路」まで。
店内は、カウンターがゆったりした間隔で9席、そのほかは個室のもようです。
カウンター席においては、基本的に、ご店主、二番手さん、女性スタッフいずれもカウンターから諸々サービスされるます。
おそらく、店内も、奥厨房にプラス１名いらっしゃる程度なようです。


頂いたのは、12000円のコース。

①先付け
低温調理した甘鯛に、煎り酒のジュレが添えられた一品。
蓮の葉で彩られて、まさしく夏を思わせるビジュアル❤️
和食のこうゆう彩り、やっぱりステキです！
しっとりして、ほんのり甘さが美味しぃ～！
なにより、スプーンで切れるテクスチャーっていうのがびっくり。
ジュレと穂紫蘇のアクセントもイイ感じ。

②お椀
淡路島の沼島産 鱧を使っていらっしゃるとのこと。
そこに、新物の松茸、ずいきが。
鱧がめっちゃふわっふわで軽いです、とっても！
そして、お出汁ですが、鱧の骨の出汁に、ご店主がお持ちの京都大原の畑でとれた玉葱を加えたお出汁とのこと、、、これがまた繊細で、少しばかりまろやかな甘みも感じられて美味♪
とっても優しいお味に仕上がっています。

③お造り３種
その壱：焼き鱧（しもふり）、海ぶどう、渡り蟹の沖漬けをそえて
その弐：三陸 もどりカツオ（藁で燻したもの）、カツオの酒盗添え、玉葱ソースと黒七味で
その参：ボストン 本マグロ、卵黄の醤油漬けと大根おろしを添えて

おぉぉぉ～、こちらもなんだか圧巻のビジュアル！
鱧、もどり鰹、本マグロ というベーシックな素材ながら、創作料理の域というか、イノベーティブというか、、、とにかく、とっても意表を突くアレンジにビックリ♪
メインの食材の美味しさは当然感じながらも、舌の中で複雑に絡み合う楽しさと美味しさ☆
イイ感じぃぃぃーーー（*≧-≦*）
あ、ただ、女子がひと口で食べるにはちょっと一切れが大きすぎるかな。。。


④箸休めの ご飯もの
静岡焼津の鯖を使った鯖寿司と、北海道の紫雲丹を使った握り。

わぉ、この鯖寿司も、けっこーなずっしり重量感。
柔らかな酸味をしっとりした鯖のテクスチャーがお酒とよく合います。
なお、雲丹の上には、透明なキャビアのようにもみえる「フィンガーライム」が添えてあります。
このフィンガーライムは、爽やかでマイルドな酸味を演出してくれて美味しかったです。


⑤４種盛り
この中盤において、この圧巻のビジュアルが登場です！

1）いちじく赤ワインコンポート
このコンポートがゼンゼン甘くなくて、それでいてめっちゃしっとりして上品！
日本酒ともめっちゃ合います。 添えてある ”ごまクリームソース” も、優しくて上品。
ほんのり甘みもあって、るで湯葉のような味わい、コンポートとの相性もステキです。

2）金芯菜／生きくらげ／あわふ／玉蜀黍 の和え物
普段口にする ”あわふ” と違って、これ、ぶよぶよしすぎなくって食感がむしろ気持ちいいかも。
金芯菜、生きくらげ、玉蜀黍の異なるコリコリ食感とのバランスも楽しいです。
「白和え」のようふわぁっとしたながらも滑らかな舌触りに加え、玉蜀黍の甘みだったりがアクセントになって美味しいです。

3）岩もずく の土佐酢ゼリー寄せ
これ、細やかなコリコリ感と酸味が好きです！
そこに、今度はしっかりのコリコリ感の くらげのアタマ、、、すっごいコリコリです(笑)
一緒にいただく、ずんだ豆のあん、とろなすと、味の強弱はもちろん、食感の強弱に趣向が凝らされている秀逸な一品だと思います。

4）ごうや、ばい貝のあえもの
苦味と酸味のバランス、これもとっても秀逸で美味しいです！

5）鱧の身のせんべい仕立て、沢蟹とともに
素揚げであるもののパリパリ食感ですっきりした味わい。
お酒が進んで仕方ないですね、こーゆーのは(笑)

⑥琵琶湖の若鮎、新銀杏と大根おろし（温）添え
一度焼いたものをさっと油で通してあるとのことで、頭からしっぽまであますとこなく頂けます。
少しだけコンフィっぽい味わいも感じられるところに、酸味のきいた温かい大根おろし とのハーモニー。
苦味、酸味、甘み が楽しめる鮎って、今まであまり頂いたことがなかったかも♪

⑦天草の牡蠣
まず、その美しいビジュアルに「わぁぁぁ♥」と思わず声が♪
本当に美しいです！ 涼やかです！ 夏です！
煮浸しにした 天草の牡蠣の下には、モロヘイヤの真緑色のトロトロスープ。
上からは、細かく刻まれた紅芯大根、キュウリ。
透明なのは、アメーラトマトのジュレ。
北海道噴火湾（内浦湾）の毛ガニも添えてあり、頂く寸前に、ご主人が柚子を削って注いでくださいます。
モロヘイヤのソースとは、いやはや驚きました！！
でも、このねっとり感がまた楽しくって♪
加えて、天草の牡蠣が、とっても繊細で上品！ 夏牡蠣とは思えぬ細やかな美味しさで感動しました。
こちらも、野菜の水水しさと、酸味と、、、ステキなハーモニーに脱帽です♪

⑧鍋仕立て
これ、出てきてびっくり！
カレーの香りがするーーーーーーー！
京都の和食屋さんで、最後にスパイス系？　そりゃぁビックリします(笑)
鍋の中には、大きめにカットされた鮑と、白ずいき。
スープは、昆布と鮑の肝をベースにしながら、アクセントとしてスパイス仕立てにされているとのこと。
あわせて、自家製柚子胡椒もお出しいただきます。

でも、このカレーの香りのお鍋ですが、スープを一口いただくと、、、めっちゃ昆布がきいてる！
ほのかにスパイシーさは感じるものの、しっかり『和』なんです。
すっきりさもあって、まろやかな深さもあって、これ、クセになるー！
鮑はとびっきりにやわらかですっと噛みやすい食感に甘さ、白ずいきとトロっと感もたまりません。
本当に、色んな意味で驚きの鍋でした!!!!

⑨蛸飯、お味噌汁
ご飯は土鍋で炊き上げた蛸飯になります。
この蛸がめちゃめちゃ柔らかくて、幾分甘め。
ゴマや梅を薬味で効かせることでメリハリをだしてくれています。
なお、お味噌汁は、温玉が入っており、また白梅町「長文屋」の六味（唐辛子抜きの七味）が注がれているもよう。
ほっこりした味わいの中にもアクセントがあって美味しいです。
たっぷりの自家製の漬物も、、、美味しゅうございました。

⑩デザート
桃、シャインマスカットとともに、宮崎マンゴーが入った器が。
このマンゴーには、自家製練乳が添えられていますが、この練乳がけっこー甘くて濃厚。
ただ、そのさらに間には、口にいれると、シュワシュワと炭酸感が感じられる氷も入っています。
「しゅわしゅわ氷？」
ふと、感想をもらしたところ、「変わってますでしょ？ さすがにこちらは自家製ではんくて、仕入れさせてもらっているんですが、、、」とご主人が笑顔でご説明してくださいました。

斬新さや趣向をこらした感が最初から最後まで感じられるお料理の数々。
生ビール、日本酒２種頂いて、お会計は17850円也。


ちなみに、店内は基本的にエンヤがしっとりとBGMで流れています。
一見すると、「和食」の料理人にはちょっと見えない風貌のご主人。
短髪だけど、ちょっとツンツンとしたヘアスタイルのせいか、どことなくサッカー解説者の松木安太郎似♪
そんな風貌から繰り出されるお料理は、ビジュアルもさることながら、意外な組み合わせだったり、、、
斬新さもある楽しさと美味しさは、まさしく、イノベーティブな京料理と表現したいところ✨


ただ、、、
つい先日、奈良「まつ㐂」さんで楽しんだばかりの後だったので、ちょっと割高感やら華やかさばかりが少し印象としとて残ってしまった感もあります。
また、こちらは、ピリピリとした敷居の高さはありませんが、女子ひとりでお邪魔するには少し落ち着かない感があったかな、、、

とはいえ、酷暑の夏の夜を涼やかに味わえたひとときでした。
季節毎にお邪魔してみたいです。


ごちそうさまでしたー❤️


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おひとり女子度　♥♥♥♥♥
再訪したい度　　★★★☆☆
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