【再訪】日本酒をめぐる冒険を楽しめるお店 : 酒BAR よらむ

新型コロナやらなんやらで大分ご無沙汰の京都。
数年ぶりに行ったからには・・ということで、
飲み仲間と飲んだ後、一人でこちらに伺いました。

暖かい光が漏れる懐かしいエントランスから中を
覗くと、幸運にも空席がありそうだったので迷わず
入店。予約が当たり前の昨今、予約を受け付けない
お店は、時によってかえってありがたいものです。

一番端に席を定めてこの日の気分の味をお伝えて、
マスターが選んでくれたのは美和桜の「御結び」でした。
自分にとっては広島でなじみのお酒の一つ。
ここで会うのも何かのご縁と、ありがたくいただき
ます。

いつもは燗でいただくお酒ですが、マスタがーが
常温で寝かせたものを冷でいただくと、また違う
味わい。いいですねぇ〜♪　好きだなぁ

御結びを文字通りきっかけに、この夜も自分の
地元の酒屋さんのことやお酒についてなど、
マスターとの会話に身を任せて、亀齢八九、
花巴自然淘汰、江井ヶ嶋日本魂と、馴染が
あるのにいつもと違う酒、初めていただく酒と
冒険を楽しませていただきました。

やはり京都に行ったら外せない、魅力なお店です。

何年か前に日曜日が定休になって以来、なかなか伺う機会が
なかったのですが、ようやくチャンスが巡ってきました。

初めて連れと二人で訪問。
亀甲屋さんで湯葉をいただいた後に電話すると「今は一席しか
空きがないので、来ていただいても待ってもらうことになる」
とのこと。わかっていることとはいえ口調がぶっきらぼうに
聞こえるので、初めての方はビビって躊躇するかもしれませんね。
そこは構わず10分後に伺う旨伝えて気分が高まります。

あ～、このエントランス。戻ってきたという感じ。
好きなんですねぇ～ｗ

とりあえずカウンタの背後にある小さなテーブルで待たせて
いただきます。サーブはできないけどカウンターで受け取って
貰えればお酒をいただけるとのこと。どうやら顔も覚えて
頂いていただいたようで、ちょっと嬉しいｗ。
ありがたくこの夜の冒険をスタートさせていただきます。

連れには軽めのすっきり系のお酒、自分は熟成感のある飲み頃の
お酒でチョイスしていただきました。連れも気に入ってくれた
ようでハッピー。

1杯いただいている間に席が空いたので、カウンターに移動して
2杯目へ。
今度は飲んでみたい味を連れ自身でヨラムさんに伝えます。
ヨラムさんに聞かれたことに考えながら答える、そのやり
取りがなかなか面白く、楽しませてもらいました。
連れは白露垂珠、美山錦の純米吟醸。自分は時々いただく
花巴の弓絃葉（これは初めて）に決定。
連れが先に帰ったあと、更に梅の宿、最後に隣のお客様への
説明を聞いていて気になった不老泉をいただき〆。
どういうラインの不老泉かは確認できませんでしたが、
キレイに年を召した性格の良い美女のような素敵なバランスの
お酒で、不老泉という名前がピッタリに感じました。満足。

次はいつになるかわかりませんが、また、日本酒をめぐる冒険を
楽しみに伺いたいと思います。

(2011.06)　－－－－－－－－－－－－－－－－－－－－－－－－－
ほぼ一年ぶりに再訪。
一人で伺ったのですが、途中からこの日一緒に京都へきた飲み仲間2名が合流。

この夜も、ヨラムさんが苛めぬいて（本人談）すっかりたくましく育った美田の生酒
（生だけど新酒ではありません）、赤米で醸した甘酸っぱい果実酒のような伊根満開など
個性的なお酒で、また冒険を楽しませていただきました。
やっぱりお酒は深いですね（＾＾）

飲み仲間がヨラムさんのキャラと合うか心配していましたが、日本酒好きはやはり通じるところが
あると見えて、思いのほか馴染んでいて安心しました。


(2010.05)　－－－－－－－－－－－－－－－－－－－－－－－－－
2年ぶりぐらいに、一人で伺いました。

こちらのお店、最近は週休3日なので、いよいよお邪魔する機会が少なくなりそうです。

交通の便としては決して良いとは言えない、二条通りから東洞院を東に入ったところに
ひっそりとある日本酒バー。

狭い間口から飛び石を渡って奥に行くと7～8席のカウンタとテーブルが一つあります。
京都ならではの、なかなか雰囲気のある作りです。

店主のヨラムさんはイスラエル出身の方。
日本酒の中にはワインと同様に熟成の可能性があるポテンシャルの高いものがあるのに、
早飲みしてしまうのは残念、というお考え（以前お店で伺ったお話）のもと、
ご自分でセレクトして熟成させたお酒をメインに出しておられます。

なんか難しそうなお店と感じられるかもしれませんが、こちらのお店を楽しむお作法は至って簡単。
知ったかぶりをせずに（どんなバー、もっと言えばどこでも同じですが、ここポイント！）、
素直に好みを伝えるだけ。
＃　好みがよくわからないなら、その旨を素直に伝えて、相談すればOKです。

あとはヨラムさんが適当なお酒を選んで、たぶん、ちょっとだけ試飲させていただけるでしょう。
そこで好みに合えばそのままいただくし、合わなければ、これまた素直に感想を伝えて
別のものを見たてていただくことになります。
勿論、延々と試飲を繰り返すような非常識なお客様は来られないことが前提ですが。

そうすれば、会話があるにしろ、ないにしろ、頂いたお酒を仲立ちにして、ヨラムさんとの
コミュニケーションが生まれて、またお酒の新たな世界に出会えることと思います。

逆に変な知ったかぶりをしたり、なんでもいい、というお客様は、こちらではあまり楽しめない気がします。

お酒に対する拘り方は異なりますが、同じ京都の「たかはし」さんや、広島の竹原にある「伏見」さんとタイプが似たお店（みな日本酒が本当に好きで、自分のやり方で楽しんでるという意味）で、それぞれお気に入りのお店です。

この夜は、お通しのもろみ味噌を舐めながら、4種類ほどのお酒をいただき大変満足しました。

このうち1種類は柑橘類を思わせる強くフレッシュな酸味。
日本酒の常識としてはあり得ない味だと思いますが、個人的には楽しめましたし、また一つ世界が広がりました。