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京会席の真髄に触れた?ギンギンに冷やされた八寸の竹の取り箸に見つけたおもてなしの心。
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店名 |
和ごころ 泉(わごころ いずみ)
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受賞・選出歴 |
2023年Bronze受賞店
The Tabelog Award 2023 Bronze 受賞店
2022年Bronze受賞店
The Tabelog Award 2022 Bronze 受賞店
2021年Bronze受賞店
The Tabelog Award 2021 Bronze 受賞店
2020年Bronze受賞店
The Tabelog Award 2020 Bronze 受賞店
2018年Bronze受賞店
The Tabelog Award 2018 Bronze 受賞店
日本料理 百名店 2023 選出店
食べログ 日本料理 WEST 百名店 2023 選出店
日本料理 百名店 2021 選出店
食べログ 日本料理 WEST 百名店 2021 選出店 |
ジャンル | 日本料理 |
予約・ お問い合わせ |
075-351-3917 |
予約可否 |
完全予約制 キャンセルポリシー |
住所 |
京都府京都市下京区烏丸仏光寺東入ル一筋目南入ル匂天神町634-3
このお店は「京都市下京区四条新町下ル四条町366」から移転しています。 |
交通手段 |
烏丸駅から徒歩10分 大原簿記学校の筋を、左折一筋目右へ 四条駅(京都市営)から216m |
営業時間 |
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予算 |
¥20,000~¥29,999 ¥6,000~¥7,999 |
予算(口コミ集計) |
¥20,000~¥29,999
¥10,000~¥14,999
|
支払い方法 |
カード可 (VISA、Master、JCB、AMEX、Diners) 電子マネー不可 QRコード決済不可 |
サービス料・ チャージ |
サービス料5% チャージ料なし |
席数 |
24席 (カウンター6席、4人用テーブル(半個室)×2、6人程度まで入れる個室×1) |
---|---|
最大予約可能人数 |
着席時 10人 |
個室 |
有 (2人可、4人可、6人可、8人可、10~20人可) 掘りごたつ個室あり(1室/6名~8名様用/扉・壁あり) テーブル個室あり(1室/4名~10名様用/扉・壁あり) |
貸切 |
可 (20人~50人可) |
禁煙・喫煙 |
全席禁煙 店舗へお問い合わせください |
駐車場 |
無 |
空間・設備 | 落ち着いた空間、カウンター席あり、座敷あり、掘りごたつあり |
ドリンク | 日本酒あり、焼酎あり、ワインあり、日本酒にこだわる |
---|
利用シーン |
こんな時によく使われます。 |
---|---|
ロケーション | 一軒家レストラン |
ドレスコード | スマートカジュアル |
オープン日 |
2016年2月20日 |
備考 | |
初投稿者 | |
最近の編集者 |
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正月3日からの京都滞在の第2弾。京都に来たら本格的な和食をと言う事で事前予約したこの店。ホテルからわずか数分の場所なのだが四条の中心部とは思えない程静かな裏通りに位置する。
旅館を除いて京都で最も奮発した店。どの様な料理が出るのかワクワクしながら中庭がガラス越しに見える個室に通される。
予約したのが季節のおまかせ10品 28,880円と言うコース。食べながら連れが必死で説明内容を書き留めたメモベースだが、
先付け1: 子持ち昆布、長芋、人参、赤大根
先付け2:汲み上げ湯葉、堀米芹、甘鯛煮凝り酢
椀:白味噌雑煮金粉、芹、里芋、人参、干し鱈
刺身:大間マグロ、鯛、鯨、赤貝
クワイもち焼きカラスミ茶碗蒸し
八寸:ナマコみぞれ和え、数の子、黒豆、いくら、金柑、チョロギ、数の子、人参、鮑
※氷の様に冷やされた竹箸
蒸し物:菜の花からし和え、鴨卵蒸し物
焼き物:プリの西京焼き、堀川牛蒡
セコがに
近江牛、百合根、銀杏、木耳入り蕪蒸し
茶粥、揚げ湯葉
香の物:ちりめんじゃこ、蕪、牛蒡、辛子菜
水菓子:ことか苺、洋梨、ベニマドンナ、ブラマンジュ
和菓子:椿の雪囲い 抹茶
と言うラインナップ。日本料理の正式献立名(先吸い、向付け等)を良く理解していないので悪しからず。
まだ正月松の内という事で先付けはいきなり辰の器に入った縁起物の「子持ち昆布、長芋、人参、赤大根」の先付け。寿の文字入りの箸袋に入った箸を取り出し食事がスタート。
椀物で「白味噌雑煮金粉」が出てきて正月気分が最高潮。関東では馴染みの薄い白味噌仕立て。独特の濃厚さ、それでいてしつこく無い。出汁の為せる技なのだろうか?美味い。
この後続く本格的な京料理。一品一品手が込んでいて味の強弱をつけた素晴らしい味。「味付け」と一言で片付ける事ができない、深みを感じる物なのだ。毎回思う事なのだが、和食、特に会席料理はメインの焼き物に至るまでの先付け、八寸、お椀が醍醐味。一見体裁を整えた会席料理も決して不味くは無いのだが、この店の味は全く異次元のものと思わせてくれる。「京都」に呑まれたと言ってしまえばそれまでなのだが、「呑まれる」雰囲気(京都である事は当たり前だが)、器、盛り付け、演出の総合力では無いかと感じる。
一例を挙げると、八寸(お盆の様に大きな器に2人分凝った料理が盛られていて、手元の銀杏の形の小皿に取って頂く形なのだが、お盆に取り分け用の長い見事な竹の箸が付いているのだが、この箸を持った瞬間ビックリすることになる。とても冷えていて冷たいのだ。当然「竹の箸がギンギンに冷たい」意味を考えるが思いつかない。
フロアスタッフが料理を運んできた時に聞いてみると、とても丁寧に、竹の箸の側面の緑の部分の色を鮮やかにする為、と説明してくれる。時間が経つと室内温度になり緑の色が色褪せると言うのだ。通常の状態の緑では無く、水で湿らせる緑でも無く、もてなしの為に美しい緑色を出すだけの為に箸をギンギンに冷やすと言う訳だ。正直なところ“恐れ入りました”と言う気持ち。
御飯物は茶粥。
本格的な茶粥は何十年ぶり。
揚げ湯葉が付けられていて、香の物は「ちりめんじゃこ、蕪、牛蒡、辛子菜」と来るからもうこれだけでお粥のおかず。茶粥自体は抜群に美味しいものでは無いが、良い意味で一歩引いた味が白米よりも食事の舌を穏やかに引き締めてくれる。
水物と甘味の両方が出されるのだがお薄まで出る。そして甘味の出し方が食事の最後を飾るのにふさわしい。雪除け・霜除けをイメージしたのだろうか。テントの様に簾の上部を窄めて下部を広げてその中にピンク色に和菓子が収められている。この仕掛けは和食の店、旅館などで刺身が盛り付けられたりする事があるが、私には最後の最後まで手を抜かないこの店の心遣いの様に感じる。
美味さの調和とでも言ったら良いのか、気付かぬうちに旨さに溶け込む事が出来た。長丁場の会席料理、食べ続けるうちに、何か味の変化が無いと思う隙が無いのである。一言で表現するならば、非常に美味しい、しかも今回は「正月」と言うスパイスが加わったので、一層心に残る会席料理となったのである。