タイピーエン初めて食べた！すんげー美味かった！ : 紅蘭亭 上通パビリオン店

緊急事態宣言が延長されると決まった途端、熊本出張です。
強制力のない宣言を徒に延ばしても行動抑制には繋がらないし、マスクして手指消毒して三密を避ければいいんでしょと国民全員が慣れちゃってますから、2週間延長するならロックダウンしないと劇的に感染者数は減らせないよね。
行きの飛行機は減便の影響でほぼ満席でしたが、熊本は感染者が毎日1〜2名程度ですから、20時過ぎても普通に飲食店の灯りが点いていました。

緊急事態宣言って効果測定できるのかな。
人心に訴えても当初は抑制効果が期待できたと思いますが、徐々に効果が薄らいでいく＆強制力のない宣言を引き伸ばしても限界は見えています。
それよりも警察官を市中巡回させて、不要不急の外出をしないよう呼びかけつつ、適宜職務質問を実施すれば相当の抑制効果になるはず。

ということで、熊本空港から熊本城周辺の市内中心部に到着。
仕事の前に先づは腹拵えです。
ん、タイピーエン？なにそれ？
今朝、熊本への出張が多いワイフに熊本で何食べたらいいか聞いたら返ってきた答えがこれでした。

太平燕と書いてタイピーエン、塩味のスープに春雨を浮かべて炒め合わせた魚介や野菜が乗った中華料理だそうです。
ふーん、塩らーめんの春雨ヴァージョンと思えばいいのかな。
荷物をホテルのフロントに預けたついでに応対してくれたお姉さんに聞いても、太平燕か熊本ラーメンがおすすめとのことなので、じゃあスワローズを喰ってやろうと（笑）ホテルを出ると、アーケード街に一軒ありました。
何で燕なんだろう・・・後で調べよう。

アーケード街には「太平燕」の幟は出ていますが、店は見当たらず。
歩いている人に聞くとこの奥に店があると教えてくれました。
アイスクリームやらケーキやらを売っている先に中華料理屋があるらしい。
奥に進むとガラス張りのゆったりした感じの店がありました。あったあった。

店の入口には手指消毒だけでなく、自動検温装置が設置されています。
会社のエントランスと同じだ（笑）。
厳重なのは良いことですけど。
まあやるべきことをやってますよっていうアピールですよね。

ちょうどランチタイムに差し掛かったところですが、店内広いので3割ほどの客の入りです。
それでも15人くらいはいますけど。
どこでも空いている席にどうぞと言われ、奥のテーブル席に陣取りました。

早速メニューを拝見。
メニューのトップに太平燕についての説明が掲載されています。
金針菜、緑豆で作った春雨に揚げた玉子：虎皮蛋など地産地消の美味しい食材を使った料理らしいです。
いまいちよくわからない。
ランチ定食に太平燕セットはありませんが「中華定食」という素晴らしく大雑把な名前のセットがあって、太平燕と酢排骨のゴールデンコンビと書いてあります。
ん、酢排骨？またわからない・・・

というところで立ち止まっていたら、メニューを持ってきてくれたホールの優しそうな男性がお決まりになりましたか？と聞きに来てくれたので、これ幸いと質問攻め（笑）。
Q:タイピーエンはランチメニューだとセットしかないの？　
A:単品もありますがボリュームが結構あります
Q:酢排骨ってなに？排骨は骨付きのばら肉ですよね？　
A:酢排骨は酢豚と思ってもらえれば＆骨は入っていません
Q:虎皮蛋は家鴨の卵ですか？　
A:熊本産の鶏卵を茹でて揚げたものです
Q:太平燕の燕って何のことですか？　
A:雲呑用の皮のことですが昔は入手困難で春雨を代用するようになりました
Q:清炸鶏は唐揚げのことですよね何と読むんですか？　
A:チンジャーチーです＆素揚げではなく衣のついた唐揚げです
Q:ランチタイムでも点心は注文できますか？　
A:大丈夫です　蒸餃子、焼売、肉まん、春巻などがございます

ということで質問攻めした成果を基に、太平燕と酢排骨をそれぞれ単品で、それとオススメという菜肉蒸餃子に折角熊本に来たので球磨焼酎を一杯お願いしました。
ミーティングは夕方だから一杯くらいいいよね（笑）。
球磨焼酎って普段あまり呑まないから、美味しかったら手土産にしたいので試飲です（うそ）。

こちらの店で用意があるのは白岳だそうです。
球磨焼酎は米を使った焼酎で、常圧と減圧の製法があるとか。
減圧は沸点が下がりますからもろみの味や香りをそのまま抽出できるとか。
常圧はもろみが高温になって化学変化するので、独特の香りと味が生まれるようです。
それは常圧のほうがいいよねえ。
あ、白岳は減圧なんですかそうですか。

水割りにして甘い香りと味を楽しんでいたら、程なく太平燕が登場。
呑んでるんだから先に蒸餃子出してくれたら嬉しかったんだけど、まあいいか。
では人生初の太平燕、いただきます。

スープからいただくと、野菜の魚介の甘みと旨味が沁み出たあっさり塩味。
胡麻油の風味もとても効いています。
日本人でこの味が嫌いな人は誰もいないだろうなと感じる旨いスープですね。
玉子は茹でてから揚げてあります。
フライドエッグのようなものをイメージしていたら違いました。
確かに虎の皮のような模様と言えなくもないし。

それにこの野菜、大変美味しいです。
シャキシャキした新鮮な野菜で食べると元気をもらえる美味しさです。
海老も太いのが1尾、くるりんと丸くなってセンターに乗っています。

そして春雨です。
らーめんより軽くて良いねぇ。
プリッとした食感で喉越しも良く、スルスルと食べ進められます。
これならいくらでも入りそうだ。

名物に何とやらと言うけど、これは大当たりだぁと喜んで食べていたら、湯気もうもうの酢排骨と菜肉蒸餃子が一緒に出てきました。
ではアツアツの餃子をパクリ。
おお、これもうまーい！
焼酎ともいい感じです。だから先に出して欲しかったんだけどさ。

酢排骨は片栗粉が強めに溶いてあってとろんとしており、酢もかなり強く効かせてあります。
酢豚と聞いて甘めの味を想像していたら、結構酸っぱい大人の中華料理です。
ヤングコーンやピーマン、玉葱、赤ピーマンとオーソドックスな素材ですが、豚肉の揚げ具合といい野菜の油通し＆火入れ加減といい大変丁寧に調理してあり、この店には腕の確かな料理人が厨房を任されていることがわかります。
酢排骨、好みの味です。

水で割った焼酎の爽やかな香りを楽しみながら、餃子と酢排骨をいただけて大正解だな。
本当はもう一杯飲みたかったけど、ランチタイムはほどほどにしておきます。
それにしても太平燕はすんげー美味いですね。
帰るまでにもう一回食べに来たいです。

ああ、美味しかった。
熊本名物は辛子蓮根も球磨焼酎も馬刺しも美味しいですけど、こんな名物もあったんですね。
ご馳走様でした！！！