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店名 |
グリーンヒルズ草庵(グリーンヒルズ ソウアン)
|
---|---|
ジャンル | フレンチ、オーベルジュ |
予約・ お問い合わせ |
0460-84-7600 |
予約可否 |
完全予約制 |
住所 | |
営業時間 |
|
予算(口コミ集計) |
¥4,000~¥4,999
|
支払い方法 |
カード不可 電子マネー不可 |
席数 |
30席 |
---|---|
個室 |
無 |
駐車場 |
有 |
利用シーン |
こんな時によく使われます。 |
---|---|
ロケーション | ホテルのレストラン |
お子様連れ |
10才未満の入店不可 |
ホームページ | |
備考 |
5名以上の場合はなるべく同じコースを注文してほしいとのこと |
その他リンク | |
初投稿者 | |
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「ふぅ。やっと着いたわねぇ」
少し急な坂道に息を切らせた彼女が笑って言った。
ひぐらし達の労いの中で息を整える。
「ああ、そういえばもう夏なんだな」
春先から季節が止まっていた気がする。
俺はそんな事を考えながら入口のドアを開いた。
店内は大正浪漫な雰囲気で、畳敷きの上に椅子とテーブル。
壁には食器にも使用されている有田焼・そうた窯の作品が飾られている。
懐かしさと高級感が共存する、落ち着きのある空間だ。
大きな窓からは、青々とした箱根の山々が一望できる。
BGMは、会話の邪魔にならない程度のオンボーカルのジャズ。
「緊張はしないけど、背筋がピッと伸びる感じね」
「わかる」
そんな会話をしながら料理の到着を待った。
今回は「ランチコース」で予約した。
前菜・スープ・メイン・デザートが選択できる。
俺の選んだ前菜は「栄螺の壺焼き(正式名称失念)」。
刻んだ栄螺が香草焼きにしてあり、いつもの壺焼きとは全く違った印象だ。
適度な歯ごたえと豊かな香りが食欲をそそる。
まさに前菜にぴったりな一品だ。
メインは「牛ホホ肉の赤ワイン煮込み カシス風味」。
ナイフが無くても簡単に崩れる程の柔らかさ。
しっかりと味が染みていて、肉の味を存分に楽しめる。
そしてカシスのせいなのか、見た目とは裏腹に意外とさっぱりと食べられる事には驚いた。
周りに添えられた旬の野菜達も、主役級の美味しさだ。
一通りの食事が終わり、あとはデザートだけとなった。
俺は少しだけ緊張していた。
「お待たせ致しました。デザートの『アップルパイ クラシックスタイル』です」
「わぁっ! 『〇〇Fight!』だって! お母さん頑張らなくっちゃね!」
彼女ー今年78歳になる俺の母は、先月末に腎盂癌の手術を受け、早ければ今月末から抗がん剤治療に入る。
少しでも元気づけようと思い、予約フォームでその旨を伝えてメッセージプレートをお願いした。
快く応えて下さったシェフには感謝しかない。
「お腹いっぱいだけど食べちゃう! でも半分食べて!」
「はいはい」
窓越しに聞こえるひぐらし達の雑談を聞きながら、俺はアップルパイを平らげた。
「ありがとうございます。お食事はいかがでしたか?」
「とても美味しかったです。それからシェフにお礼をお伝え下さい」
「お母様、とても喜んで頂けたご様子で何よりです」
会計時、俺は支配人と、母は給仕して下さった女性と会話をした。
「治療頑張って下さい。退院なさったら是非またいらして下さいね」
「ええもう! また息子に連れて来てもらいますとも!」
杖無しでは少し腰が曲がってしまう母が、元気いっぱいに返事をしていた。
「ありがとうございました。お気を付けて」
「ありがとうございました。また来ます」
ひぐらし達が見送る中、俺は車のエンジンをかけた。