垢抜けないんだけど♪ : 大正庵

海老名駅方面（駅と海老名市役所の間の国分関免）から綾瀨市役所前を過ぎて東に伸びる道と、（相鉄線の駅が昔あった）大塚本町から厚木基地を掠めるように南下してきた道筋（只今部分的にのみ県道）が交わる、綾瀨小学校前交差点。
具体的に私は何も知らないけれど、数百メートル西の綾瀨市役所前あたりより、本来この辺の方が地域の中心だったような雰囲気が感じられます。

その交差点に更にもう１本細い道が実質的に交わっていて、でもその道があまりに細いため、五叉路と言うべきかどうか少々迷うところ。
そこを五叉路と見た場合、一番鋭角となるところの突端にちょこんとあるのがこのお店。
ツマジロさんの口コミを拝見して以前から興味を惹かれていたんですが、偶々こちら方面に足を向ける機会があったので行ってみました。

さて、大正庵さん。
引き戸を開けて踏み込んでみますと、だいぶ小さなお店にしては意外に席数がある感じ。
変則的ではあるものの、地所の形がけっして悪くないおかげといったところでしょうか♪

そうは言いますが、もうぱっと見、垢抜けないお店。
時刻はまだ早めで先客なし、でも初っ端からかなり強力に冷房が効かされておりまして、暑い中ようやくお店に到達した客にしてみれば冷気もご馳走！
お姉さまの反応も素早くて好感が持てるんですけれど、だけどホント垢抜けませんねぇ～(^o^;
しかしその辺のところをすべて引っくるめ、なかなか悪くない居心地じゃぁ～ありませんか♪

私はツマジロさんの口コミで承知しておりましたので卓上に立てられたメニューを引っ繰り返してみますと「ご来店サービスお品書」。
たとえば通常の「おしながき」だと、良くある話ですが天ぷら絡みなど少々割高感があるところ、「ご来店サービスお品書」は「天ぷら定食」で￥945 であります。
それはそこへ行っちゃうでしょ！

お姉さまに「天ぷら定食」をお願いしますと、「お蕎麦でいいですか？」と問われます。
その辺よく確認していなかった私は意表を突かれた形ですが、あまり拘らずそれでお願いする形となりましたが、お姉さまから厨房へは「冷たいお蕎麦」と伝えられておりました。

改めて「ご来店サービスお品書」を見れば…
おすすめ逸品！ 天つゆでお召し上がりください ▽ 天ぷら定食 海老１本、キス、イカ、ピーマン、しめじ、ナス ▽ さつま芋、ご飯・小そば又は小うどん、お新香
…となっておりまして…
「ご飯／そば／うどん」の選択なのか、ご飯は標準で加えて「そば／うどん」の選択なのかいまいち不明。
まあやって来てみれば、後者だったようですね。

揚げ時間などそれなりに要し、お姉さまではなく店主らしき人が「天ぷら定食」を運んで来てくれたとき、トレイに乗り切らなかったらしきご飯が一瞬後からやって来ました。
それを見て、ボリューム的に「やっちまったなぁ！」ってな気分になりましたけどね (^o^;

それはともあれ、定食の天ぷら、盛りのボリュームがあります。
そして即座に目につくのが、いわゆる"カニ風味かまぼこ"×２本。
必ずしも豊かさを感じる食材ではありませんけれど、だけど「ご来店サービスお品書」に書いてないネタまで乗ってたのねっ♪

さて、天ぷら。
上出来かどうかは置いておくとして、ありがちにネガティブな意味での「お蕎麦屋さんの天ぷら」とは、かなり違いました。
ネタによって違うのですが、衣は必ずしも厚付きではありません。
ただ花衣風に付加された部分にはかなり厚みがあって、それがけっこうクリスピー。
だけどお蕎麦屋さんの天ぷらとしては意外な路線、意外に悪くはない仕上がりでしょうか。

とは言いながら、やっぱり垢抜けないんですね。
たとえばイカが厚みはあるのに小さ目に切られて３片あったこと。
薄皮が除去されていなくて噛み切れない場合があって、それで小さく３片にしたのかな・・・なんて勘ぐってしまったり・・・
海老が意外に立派な海老を使ってるんだけど、そこだけがやや「お蕎麦屋さんの天ぷら」風だったり・・・
だけど"カニ風味かまぼこ"が、予想外にいけるなぁ～とか・・・

しかしそこで惜しいのは、「天ぷら定食」全体を仕上げる手順のうえで仕方ないのかもしれませんが、私の目の前にやって来た時点で天ぷらが「揚げたて」から少々冷めつつあったことかなぁ～
そして天つゆに溶く大根おろしが付いていないのも惜しいというか、そこがこの「天ぷら定食」全体として残念なところ。
それはある意味、そこそこ美味しいからこそでもありますね。

さてさて、"小そば"。
冷たい"かけそば"でした。
"小"とのことですが、たしかにお椀で出て来ていますから大きくはないんですけれど、たっぷりボリュームあり。
お蕎麦屋さんですからアタリマエとも言えますが、けっこう美味しいお蕎麦です♪
そして私は概ねご飯より先にお蕎麦を食べてしまうことになったのですが、残ったお汁が美味しくて、最後まで汁物として頂くような形となりました。

だけれども、やっぱり良いことばかりというわけには行きませんでした。
たとえばご飯が、このくらいなら不味いとは言わないまでも、いまいちかな。

そしてお店の雰囲気は、これは好き嫌いの問題。
私はこの垢抜けない雰囲気、是非そのまんまでいてほしいと思うくらい、こういうのは嫌いじゃありません。
だけれども交通量の多い交差点のこと、大型トラックとかが走り過ぎるとき、即ちけっこう頻繁にその振動が伝わって来るのは、仕方ないけどやはり心地良くはありませんねぇ～
どういう風に☆を付けたものか、ちょっと珍しいパターンで相当に迷っちゃうのであります！