無料会員登録/ログイン
閉じる
気になるお店はこちらで保存ができます
空席確認・ネット予約
閉じる
リクエスト予約希望条件をお店に申し込み、お店からの確定の連絡をもって、予約が成立します。
1 予約の申し込み
ご希望の条件を当サイトよりご入力ください。
2 お店からのメール
ご予約が承れるか、お店からの返信メールが届きます。
3 お店へ来店
予約が確定した場合、そのままお店へお越しください。
電話なら予約できることがあります
閉じる
044-322-8785
最新の情報は直接店舗へお問い合わせください。
ハイレベルな安定感 @生田
半年ぶりに伺う。
秋は深まって、訪れた開店時には辺りは真っ暗だ。
ブラケットライトが店名サインを優しく照らし、その影をベンガラ色の外壁に柔らかく落としていた。いいね。
いつ来ても店内は明るく温かく清潔だ。
そんな居心地の良さを思い出しながらメニューを確認。
さてさて、
◆前菜盛り合わせ
大きなガラスの丸皿に色とりどりの前菜が並ぶ。
それは、いつもと同じ配列。
スープやキッシュの具材に旬のものを取り入れて変化をつけている感じだ。
賑やかで、長い歴史を経て生み出された美しい彩り。
もちろん、それぞれが美味。スパークリングワインから白ワインへ、この盛り合わせで宴の前半をしっかり楽しめる。
・鶏ハムのサラダ特製ドレッシング
・生ハムときのこのマリネ
・ビーツの冷静スープ
・鳥リエットをバゲットに乗せて
・カポナータ
・サーモンとキャロットラペ
・トウモロコシのキッシュ
◆サルシッチャを詰めた椎茸のグリル【絶品】
和製ポルチーニと言われるこの原木椎茸は大きくて肉厚な傘に濃厚な味を蓄えている。
このお店では随分と昔から栃木の生産者さんとコラボしていて、この季節になると上質な椎茸料理が堪能できる。
この料理もその原木椎茸の特徴を上手く引き出したもの。
椎茸のエキスとサルシッチャの肉汁が融合して
とても味わい深い。
ほのかに感じるハーブの香がそれをとても上質にしているように感じた。
◆原木椎茸ラグーソース タリアテッレ【絶品】
鶏のブイヨンで炊き上げた原木椎茸のラグーソースは重厚感あり。
平打ちのタリアテッレがそれに良くバランスしていた。
贅沢に盛られた椎茸はブイヨンを吸って旨み深く食感はしなやかで少しトロみあり。
フルボディーの赤と一緒に美味しく頂いた。
◆ラムのグリル
なんと美しい赤。
そのヘルシーが嬉しい。
このお店では珍しくガーリックが乗せられている。
ラムでありながら羊独特の旨みあり。それを噛み締め絞り出して味わう感覚だ。
付け合わせの野菜も楽しい。
さつまいものほっくり感と大人な甘さが印象に残った。
歴史紡ぐ地域密着型のイタリアン @生田
10年ひと昔。
それは10年という年月で区切って振り返ると激しい世情の変化や自分自身の変化が思い起こされて、それ以前を昔と感じること。
創業10周年を迎えるこのお店には自分や家族の大事な局面で必ず伺ってきた。地元の友人達と随分と楽しい宴を重ねたり。思い返すと昔は若かったんだな。
料理やサービスを高いレベルで維持すること、新しいメニューを創り出すことを10年に渡り続けていることには尊敬と感謝の念を抱く。
当日はそんな思い出と共に美酒と料理に酔う。
◆蕪の冷製スープ
品のある冷製スープだ。
微かに潜むほろ苦さと甘さに大地のパワーを感じたり。
◆前菜盛り合わせ
いつも通り、楽しい盛り合わせ。
当日のキッシュはほうれん草だ。
中央の鶏ハムのサラダにかかっているものは「食べるドレッシング」と言われる特製ドレッシング。美味さ健在。
◆ホワイトアスパラのグリル【超絶】
オランダ産の特大ホワイトアスパラガスをゴルゴンゾーラソースで頂く。
パリッとした噛み応え。その後で甘みのある汁がシュワっと滲み出て来る。それが濃厚なソースと相まって美味。
しっかり焼きの目玉焼きが添えてあり、それがとてもよくマッチ。白身の焦げ目が香ばしく、芳醇なソースに対してとても良いアクセントになっていた。
黄身の混じったソースはバゲットで。皮が柔らかくキメの細かいバゲットだ。微かな塩味が良かった。これにソースを絡めて、美味さ広がる。
◆たっぷり野菜のレモンクリームパスタ
初めて頂く。
スナップえんどうにグリーンアスパラ、えんどう豆、カリフラワーと新鮮な彩りの野菜が沢山。
その食感と旨みを味わいつつ、クリームの充実したコクの奥に感じるレモンの爽やかさを楽しむ。
帆立のしっかりとした旨みと弾力のある食感が流れに変化をつけて引き締まった印象に。
パスタは手打ちのタリアテッレだ。しっかりとした食感が力強いソースととてもよくマッチしている印象。
◆牛ほほ肉の赤ワイン煮込み【絶品】
全体的にホロリ。繊維を感じさせない滑らかな食感がリッチだ。
筋は透明感があってトロリ、こりゃたまらん。
煮込まれたソースは絶品。
ベタつきなく、焦げによる苦味なく、とても深い味わいなのだ。
肉を切ってこの珠玉のソースに絡めて食べ進める。
感服満腹。
◇ザ・プリズナー 赤ワイン
大好きなカルフォルニアのブレンドワインだ。
カベルネ・ソーヴィニオンにジンファンデルやシラーなどをブレンドして造られている。
完熟の葡萄のふくよかな旨みは甘すぎず、充実した後味。
当日の後半はこれ。
◇ベルヴァア
珍しいフレンチウイスキー。
3つのシングルモルトをプレンドしたものらしい。食後酒にストレートで。
新春に 心新たに 美味鑑賞 @生田
正月に集まった家族と共に新年のご挨拶を兼ねて。
クリスマスディナーの疲れはどこへ?
シェフとマダムが新しい年の始まりを感じるようなフレッシュな雰囲気で迎えてくれた。
◆洋梨とブラッターチーズのカプレーゼ【絶品】
冴えた瑠璃色のお皿にチーズの白色のコントラストが神々しい。
ブラッターチーズにナイフを入れると中から生クリームと細かなモッツァレラが溢れ出す。それを洋梨に乗せて頂く。
洋梨の品のある甘味と初々しいモッツァレラチーズのコク、振り掛けられたチーズの塩味が相まって素晴らしい美味さに。
◆前菜の盛り合わせ
・ローストポークのサラダ
いまや名物となったの一品。冷静故の美味さだ。「食べるドレッシング」とも言われる絶品のドレッシングにクルミのアクセントが冴える。
・キッシュはバターの香り豊か。
・サーモンマリネとキャロットラペ
安定感のある美味さ。そこにレッドペッパーのピリッとした刺激。
・生ハムと蓮根のマリネ
密かに初体験。
・リエット
いつも楽しませてもらっている伝統的な前菜。臭みなく品のある旨味。
・カポナータ
◆カリフラワーのポタージュ
おー、シンプルイズベストな外観。
◆駿河湾産桜エビと九条ネギのタリオリーニ
年に2回しか漁れないという希少な桜エビ。
その香りは料理の到着した瞬間から漂う。
九条ネギの甘さを伴ったオイルの旨みがタリオリーニにカ絡む。しっかりとした歯応えで充実感満載。
◆大山鶏のロースト【超絶】
油を引かずに丁寧にローストしたチキン。
焼き加減や塩加減の絶妙なコントロールからなのか、食感の充実さと素材の特徴を引き出した旨みに感動。このお店のグランドメニューの中で一番好きなのだ。
食べやすい大きさにカットしてくれているのが嬉しい。食べる側のナイフの使い方によるとどうしても皮と肉が分かれてしまう
◆ドルチェ
チョコと赤い網状のチュールを乗せたジェラート。
精魂込めて創られた聖夜の料理 @生田
当日はクリスマスコースディナー。
シェフが心身を削りなが創出する超絶美味な料理。
毎年毎年、食べる側の想像を超えるこの斬新な発想と精緻な手技を楽しにやってくるリピーターは多い。
料理が運ばれるとテーブルからは歓声が。そしてマダムからの料理の解説に感心の声。食べて唸る声。そして「美味しい」の声が。あちこちのテーブルの楽しげな会話の合間にそれが繰り返される。
これこそがディナーの極意。
今年のメニューには奇を衒うことなく正面から上質さを訴える迫力みたいなものを強く感じた。
ありがたい。
[前菜]
・蕪のスープ
落ち着きのある白を基調にした盛り合わせにイタリアンパセリが上品に映える。
そして、器のカクテルグラスが特別なパーティーの雰囲気を醸し出すのだ。
北海道産の帆立は少しだけ炙られ、その甘みを引き立てている。出汁を吸った冬瓜はこれだけでも美味。それらを蕪のポタージュに浸して甘鯛のコンソメジュレを乗せて頂く。いいね。
山海の幸が融合したその美味に思わず目を細める。
[魚料理]
・三重県産真ハタのポアレ
皮の焼き目に美しい包丁のストライプ。
しっかり目のポアレ。身が締まったような食感だ。
皮目のカリッときた食感とジュワッと滲み出る脂の旨味を予想したが、それは控えめで白身を主役に美味しく頂く。
ソースは3種。
ブラックオリーブのタプナードとパプリカ、ジェノベーゼソースだ。
選んで味変を楽しみながら食べ進める。
付け合わせの蓮根餅の仕掛けに驚く。
見た目は輪切の蓮根。シャキッとした食感を予想しつつ噛んでみると、こらが心地よいモチモチ食感。練り上げた蓮根饅頭に薄くスライスされた蓮根を乗せて一体化させていたのだ。なるほど。
[リゾット]
・墨イカのリゾット【超絶】
大好きなリゾットの登場にテンションが上がる。
イカ墨の中に見える米は丸みを帯びた形。秋田産のリゾット用の米だとか。
墨色の上に乗るイカのソテーの白がとても対比的。
金色にかる粒々はカラスミだろうか。
トッピングの緑はまさかのワケギ。
料理のジャンルの壁を越える試みか。
ソテーされた墨イカはブリットした潔い歯応えと深い旨みを感じさせる塩加減。
リゾットは絶妙な滝具合で、米の芯の噛み心地を感じながらもモチモチした食感だ。
上品な芳醇さを味わいで、それがワケギの爽やかな苦味とマッチ。白ワインによく合った。
[パスタ]
・原木椎茸のクレマを敷いた手打ちパスタ リングィーネ
きのこはフランス産ジロール茸と黒舞茸、しめじの3種。シャキシャキの歯応えが楽しい。
手打ちのリングィーネの深い歯応えとしなやかさを楽しみつつ、クリーミーで椎茸の香り豊かなソースに絡める。美味だ。
更に、サルシッチャの風味も素晴ばらしく。
重層的な味わいを楽しめる贅沢なパスタ。
[肉料理]
・蝦夷鹿のグリル 赤ワインカシスソース
鮮やかな赤身は柔らかでとてもキメが細かく上質な美味さだ。
微かにチャコール香りが効いているよう感じた。
付け合わせは菊芋のソテーとカボチャのラビオリに蝦夷鹿のラグーソースを乗せたもの。
冬野菜に蝦夷の鹿、冬をテーマにした野趣のある一皿。
[ドルチェ]
・青森県産の葉取らずりんごのタルトタタン
見事なフォルムは西洋建築に見られる三層構成を連想させる。むむむ。
基壇は円柱形で2色のアールグレイパンナコッタ。
中層は白色の生姜ジェラート。
頂部にはビーツの赤い網状のウエハースが乗る。
それぞれの味を楽しみながら楽しい会話が進む。
ヘーゼルナッツが食感のアクセントになっていた。
思い出に残るクリスマスディナーになった。
スマートさの奥にある情熱を見る @生田
スマートとはスラリとした体型だけを意味するものではない。洗練された様子とか、高機能などと意訳されることが増えてきた。
このお店よ料理もサービスも、とてもスマートだ。完璧さを追求しつつ、それをさりげなく出してくる感じ。
だが、それを成しているのは我々が目にしない弛まぬ努力や気遣いのおかげ。
当日の料理を味わうに、そんなスマートさの奥にある匠の粋を感じ、大いに楽しませて頂いた。
脱帽。
◆ジャガイモのポタージュ
きめの細かいポタージュ。そのクリーミーさはあくまでも上品、そして充実感を感じさせるの濃厚さを感じさせる。
◆前菜盛り合わせ【名物】
・鶏ハムサラダ、リエットを乗せたバゲット、ローストポーク、生ハム、とうもろこしのキッシュ、カポナータ
◆ごくきみとうもろこしのペペロンチーノ【絶品】
青森の名産「嶽きみ」を丸ごと一本、贅沢に使ったパスタ。の都合なのでパスタはタリアテッレだ。どこまでも甘く深く。爽やかな唐辛子の辛さがそれを更に効果的に感じさせてくれる。
◆門﨑丑のグリル【絶品】
肉汁をしっかり保った門﨑丑は鮮やかな赤。その赤身
はキメが細かく旨味が深い。そのパワーに応じるように付け合わせの野菜たちも元気だ。
◆チョコのテリーヌ
フランスの名門、カカオバリー社のカカオを使用したテリーヌ。甘さは控えめで濃厚、美味。
グラッパを合わせて頂いた。
料理で刻む家族の歴史 @生田
やや大袈裟に聞こえるかもしれないが。
うちの家族の大事な集まりは必ずここでお世話になっている。夫婦2人で伺うこともあれば法事の後の会食で親族10人以上が集まることも。いつでもとびきりの料理と温かいサービスで迎えてくれる。ここは家族の歴史の一場面に必ず登場する場なのだ。
当日は家族に新しいメンバーが加わったことのお祝いと、3人の誕生祝い。
このお店の料理はシェフの閃きや完成を実現すべく、仮説と検証を研究や実験によりひたすらに繰り返して完成度を高めた先にあるもの。
その場の思いつきや即興で出すものとは全く違う。
だからこそ、特別料理は嬉しい。
◆ソワール・ド・イクタ【絶倒】
涼しげなカクテルグラスで登場したのは、「生田の夕方」と名付けられたアミューズ。
新ジャガの冷製ポタージュに琥珀色のジュレと黄色のオリーブオイルで彩られている。
具材のアサリで炊いた冬瓜の歯応えと味わいが素晴らしい。塩と出汁の加減が絶妙で、スープと併せてドンピシャだ。ムール貝は瑞々しい食感を残すレアな炊き具合。
そこに甘鯛のジュレを少しずつ乗せたり混ぜたり。
広がる世界、変化する美味さがとても楽しい。
◆鮎のコンフィ【超絶】
7時間かけて作られたもの。
見事な姿だ。
箸でほろっと切れる柔らかさ。この形を保つには相当な気遣いと根気が必要だったはず。
「土佐酢代わりにどうぞ」と、きゅうりと押し麦をマリネが敷いてある。
それを少し乗せながら。熱々が嬉しい。そして頭から尻尾まで全て頂ける。
頭の香ばしさ、肝の品のあるほろ苦さ、身の美味さと舌触り。その変化を存分に味わえる。
鮎一匹をこんなに丁寧に味わえたのはこれが初めてかもしれないな。
◆帆立と青海苔のカッペリーニ
冷静のパスタだ。
生青海苔のジュレは磯感を残しながら、とても上品な香り。炙った生帆立は甘味と歯応えが素晴らしい。
それらを合わせ食べると口の中に海の旨さが立体的に広がってくる。
カッペリーニの繊細な舌触り、絶妙茹で加減の枝豆こコリコリが楽しみに更なる刺激を。
振りかけられたカラスミのパウダーはさりげなく全体に味の豪華さを与えてくれているように感じた。
◆和牛煮込みのラグーソス
ここで好物のナパの赤ワイン「プリズナー」を開けてもらった。
このソースの味の深みは無限だ。深くて複雑なのに雑味というものが無い。良質な素材を選んで丁寧に丁寧に仕込んだ結果がこう現れるんだろうな。自家製のタリアテッレに絡めて頂く。歯応えを加えて楽しみながらワインを合わせる。至福の時間。
生胡椒の鋭いアクセントとイタリアンパセリの香りで飽きずにペロリ。
◆鴨胸肉のグリル・ド・アオモリ
新しくい家族のメンバーは青森の出身。それを知っているシェフが工夫を凝らしてくれたのだ。
青森の鴨胸肉は臭みなく肉の旨味がギッシリ。そして歯応えがとてもリッチなのだ。皮目に入ったクロスの隠し包丁が実に芸術的だ。
副菜の青森ネギは甘く、微かなとろみを残す。いいね。
黒ニンニクのパテ、りんごのソース、黒トリュフとマッシュルームで変化を味わいながら、会話も進む。
◆2種類のメロンのパンナコッタ
カクテルグラスの再登場に思わず本日のデザートの驚きを思い出す。なるほど。
メロンの果汁をこれほど贅沢に味わえる機会は無い。
それを後押ししてくれるパナコッタの素直な旨さ。
後味もとても爽やか。
ソーヴィニオンブランの果汁で作ったボルドー産のジン「ソルシン」を頂きながら。
お店の成熟で感じる自らの未熟 @生田
開店して10年目。
その料理やサービスには落ち着きや風格が漂う。
一方で、呑気にそれを楽しませてもらっている自分は果たして相応に成長したのだろうか。床屋の帰り。このお店での数々の出来事を思い出しながらお店に向かう。
いつもと変わらずにはためくトリコローレを横目に扉を開ける。
◆前菜盛り合わせ
・ローストポークのサラダ
最近加わったメニューだ。冷えた脂が口の中で溶け出して旨味増大。「食べるドレッシング」とも言われる絶品のドレッシングにクルミのアクセントが冴える。
・ほうれん草のキッシュ
・サーモンマリネとキャロットラペ
安定感、安心感。そこにレッドペッパーのピリッとした刺激。
・トマトのブルスケッタ
バゲットの焼き加減が絶妙で、トマトのジューシーさと共に軽快。
・リエット
何年も楽しませてもらっている歴史的前菜。臭みなく品のある旨味。
・カポナータ
・ポタージュ
◆トリッパのトマトソース煮【絶品】
別名ハチノスと言われる牛の第二の胃袋。もちろん、素材の質も高いのだか、煮込みの加減が最高だと感じた。
艶のある舌触りにしなやかな噛み心地。噛み締めると染み出す深みのある味わい。抑え気味の酸味、コクのあるトマトとの一体感も絶妙だ。
◆チーズときのこのオレキエッテ
大好きな赤ワイン「プリズナー」を開けてもらった。
それを飲みながらチーズを絡めたオレキエッテをつまみに。何という贅沢。
永遠に続けたい。
最後はジェラートにコーヒーを。
相変わらずの暴飲暴食に成長は自覚できず。
それでもご機嫌に帰路に着く。
懐かしの居心地 新しい味わい @生田
店名の「radice」とはイタリア語で「根」を意味する。
この土地にしっかり根づきますようにと名付けられたと聞く。
この日は常連の友人と二人、自分にとってはとても久しぶりの訪問。早く行きたい、早く行かなきゃと、焦りのような気持ちにずっと駆られていた。
真白なベンチシートに座って店内を見廻して、シェフとマダムの顔を見て天井を見上げる。変わらない居心地の良さに安堵。
初めてお世話になったのは6年前のこと。いつの間にか自分の心底にまで根が張っていたんだろうな。
さてさて、思い出したがすっかり腹ペコだぞ。
コロナ対応後、オーダーは全てアラカルトに。新しい楽しみ方が出来そうだ。
◆牛蒡のポタージュ
大地の味って言うのかな。
シックな面持ちの後ろにある強いパワーのような。新鮮だが懐かしいような、本能を刺激する味だった
そう、これもラディーチェね。
◆ローストポークサラダ【新作・美味】
冷えた豚の脂の旨味が引き立つ。
その全体感は、なぜ今までメニーになかったのが不思議なほどにシックリ。
◆えんどう豆のキッシュ
バターの香り豊か。相変わらずをの美味さにため息が漏れる。
この料理の密かな楽しみ方がある。食べ進める順序は中心から外周へ。まずは中身の舌触りと旨味、そしてえんどう豆の歯触りを楽しんで、次に底部のパイ生地のしっとり感香ばしさと中身を重ねて頂く。赤ワインを飲みながらバターと生地を感じながら。最後に残すのは外周の立ち上がり部分。これを指で摘んでサクッと。こりゃたまらん。
◆金目鯛のポアレ 春野菜のソースで【絶品】
鮮烈な彩りが印象的だ。若々しい緑の野菜達の中で輝く金目鯛の朱。それは微かに濃淡のグラデーションを伴い、メタリック感のある反射を帯びている。
新鮮さを活かすためか、ポワレの具合はとても優しい。ミディアムレアで感じるプリッとした食感と皮下の旨味。
それがそら豆とグリンピースの青味や舌触り、コクと対比的。それらをソースがとても良い具合で束ねているようだった。計算し尽くされた一皿だ。
◆黒毛和牛のグリル
もも肉の中心部。
レアな肉色が美しい。よーく見ると繊細なサシの跡が見える。それが柔らかい噛み心地と程よい脂味の美味さに感じたり。更に根菜類との食べ合わせは抜群だった。
◆ゴルゴンゾーラのオレキエッテ【定番・美味】
赤ワインが何杯も飲める定番のパスタ。
歯応えをしっかり残した茹で加減が好きだ。
ワイン解禁で迸る料理の美味さ @生田
コロナ禍における酒類提供の自粛期間はあまりにも長かった。
フレンチやイタリンの宴はワインがあってこそ楽しめるもの。それは美味しさだけけでなく、間合いだったり、話題の盛り上がりであったり。
このお店は地元に根付くイタリアン。通い始めて5年半、数えれるだけで52回もお世話になっている。
大切な生活習慣の一つであったこのお店通いが、コロナ禍の自粛のおかげで、数ヶ月も途絶えてしまっていた。
いよいよ伺えると思うと、少々照れくさかったり。
それでも明るく優しく迎えてくれたシェフとマダムに感謝。
新鮮さと懐かしさが織り混ざった宴。大いに和み、大いに楽しみ、料理を堪能させて頂いた。
◆前菜盛り合わせ
・鶏ハムサラダ、青豆のキッシュ、炙りノドグロのカルパッチョ、リエット、ポタージュ
◆原木椎茸のサルシッチャ
◆うずらのローストキノコのリゾットを詰めて【超絶】
◆帆立とジャガイモのジェノベーゼ
定番料理をワインで楽しむ久々の愉しみ @生田
マンボウ延期で営業時間短縮は続くものの酒類の提供が許されるようになり、食の楽しみは格段に回復した。
安心できるお店で他のお客さんへの迷惑に配慮しながら美味を体験し続けたいものだ。
早速、地元のお店に伺う。
定番のメニューにワインを合わせて美味を再発見したく。
◆前菜盛り合わせ
・ジャガイモの冷製ポタージュ
・インゲンのキッシュ
・リエット
・自家製鳥ハムサラダ
・フルーツトマトとリコッタチーズのカプレーゼ
・ローストビーフとキノコのマリネ
・カポナータ
◆ボロネーゼ タリアテッレ【定番・美味】
ミートソースによく似た料理度が、肉々しさの印象やタリアテッレに合わせるところがその違いなのだろうか。
このお店のボロネーゼは比較的に繊細な舌触りとコクだ。腰を感じるアルデンテのタリアテッレのパスタ自身の味を感じられるほどに。
チーズの香りと赤ワインのタンニンの渋みと相まって、全体感としてとても美味。
◆SPF豚白王のグリル【定番・美味】
このお店のスペシャリテ。
盛り付けはシェフの気分で変化するようた。当日は彩り豊かな付け合わせのグリル野菜やインゲンで囲むようなレイアウト。森の中の白王を葉の間から覗いているような感覚。
丁寧に低温で調理された肉は深みのある甘さで、特製のソースで深みを帯びていた。それを元気のある野菜と合わせ食べる。
キロメトルゼロの贅を味わって @生田
久しぶりに窓側の席に。
網戸の着いた入口からは爽やかな風が通る。
窓の外には五月晴れの空にイタリアの国旗がはためいていた。
そう、イタリアでは「キロメトルゼロ」と言う言葉が流行っているらしい。産地と消費地の距離を限りなくゼロに近づける思いから作られた言葉だ。
このお店はここの地元ではそのお手本になる事を普通にやっているところがスマートだ。自家菜園で安全に育てた野菜や、地元農家の産物を料理に出している。お客の口に入るものにはとことん責任を持ちたいとの意らしい。
さて、スタート。
いつもと違うのは、悲しきノンアルコールビール、だ。
◆前菜盛り合わせ
・ジャガイモの冷製ポタージュ
・キャロットラペとサーモン
歯応えを残したニンジンがいい。そしてケッパーが効いいて美味。
・本日のキッシュ
シャンパーニュと言う絹さやの緑が美しい。バターの香りとパイのコク。
・カポナータ
黒オリーブの深みのあるコクが印象的だ。
・生ハムとキノコのマリネ
セロリの爽やかな香り
◆鱈とトマトのタリアテッレ【絶品】
グッと締まって旨味が凝縮した鱈、爽やかさと深みのある甘さのセミドライのトマト。これらの味が滲み出たオイルでタリアテッレを和える。
完璧な美味さって、これかも。
◆大山鳥のロースト
彩豊かな盛り付け定評の名物料理。
サクサクとした皮としっとり旨味の深い肉。
何度食べても美味いんだな。
旬の素材や新作メニューの変化を楽しんで @生田
(神奈川県まん延防止等特別措置発令の前の訪問です)
このお店を初めて訪れたのは6年ほど前だろうか。
回数で言えば50回以上お世話になっていると思う。
親身なサービスもありがたいし料理もとても美味。
自家農園で採れた季節の野菜達やや旬の肉や魚達。
そんな変化や定番メニューのアレンジを感じたり。
◆前菜盛り合わせ
いつもながら、盛り付けの美しさに息を呑む。定番の美味な前菜に季節のアレンジが加わって、一年中楽しく食べられる。ワインを飲りながら、気の向くままの順番でつまむ贅沢な時間。
・キッシュ
香ばしいバターの香り。スティックセニョールは歯応え楽し。
・若竹とみょうがのピクルス
旬の若竹は新鮮で軽快な歯応え。山椒の実の香気の加わった上品な酸味が絶妙だ。
◆ボッタルガのアリオーリオ【絶品】
インスタグラムで見た瞬間から狙っていた一皿。残数少なくギリギリセーフ。
ラディーチェ畑のかき菜のパワフルな緑色とカラスミのオレンジが彩り鮮やかだ。
そしてイタリアのカラスミの芳醇さは半端ない。それがかき菜のしっかりとした歯応えとよくマッチ。
旨味の出たオイルがエッジのある手打ちパスタに絡んで美味。
◆フィレンツェ風トリッパのトマト煮
初めて食べる。鮮やかな赤と綺麗な蜂の巣模様がとても美しい。
しっかりとしたコクと深みがありながら、爽やかな酸味後味を残してトマトソース。
トリッパのシャキッとした歯触りとしなやかな舌触りがとても楽しい。
アラカルトでディナーを堪能 @生田
コロナ禍の営業ということで、このお店ではコース料理からアラカルトに切り替えられている。アラカルトのメニューも豊富になり季節の素材を取り入れた変化も。
この日は楽しい前菜8品を盛り合わせ、メインを一皿お願いした。
そして、大好物のナパバレーの赤ワイン。
ワインを飲みながら美味しい料理を楽しむのにちょうど良いボリューム。
◆前菜盛り合わせ
・鶏ハムのサラダ【定番・美味】
定番の美味さ。しっとりとした鶏ハムは奥深い味わいだ。安定感のある前菜の定番メニューだ。コリコリとしたクルミの食感が楽しい。
・ポタージュ
・生ハム
・ローストビーフ
噛み締めるごとに広がる旨味は絶品の味。特製の黄色いドレッシングはコクと深い味わい。クミンの効いた紫キャベツがアクセントに。
・サーモンのマリネとキャロットラペ
・ちりめんキャベツのキッシュ
・タリアータ
・プチトマトのカプレーゼ
◆シャラン鴨のロースト【絶品】
大きな紅色の丸皿に立派な鴨ローストが、堂々とした出立ち。こんがりローストされた皮目がの色が食欲を誘う。トッピングの素揚げされたヒダヒダのほうれん草が流れるようなデザインアクセントに。
鴨は皮がサクッとした歯触りで、肉の部分はしなやかでジューシー。特別なハーブでマリネされた様子、素材自身の旨味に上品なアレンジが楽しい。
付け合わせの野菜も深い甘味が。トッピングのほうれん草は大人の苦味が印象的。
食感と香り、味わいに変化のある豪華な一皿。
◇プリズナー 2018年
果実みと味の深みのあるフルボディー。鴨のローストにとてもよくマッチ。
引き寄せの美食ランチ @生田
引き寄せという現象は本当にあるんだな。
昼時に近くを運転中にふと閃いてハンドルを切って駐車場へ。
一人でランチを楽しもうと思ったら昔仲良くしていただいていた知人が二人入って来た。それぞれ示し合わせた訳でもなく。
昔話や近況話に花を咲かせて楽しい時間を過ごすことが出来た。
不思議だね、不思議だね、と言いながらとびきりの料理を堪能す。
◆クラムチャウダー
来た。今日はこれ狙いだったのだ。
白色のクリームに、細かくカットされた色とりどりの野菜が宝石のように散りばめられる。
その鮮やかさに思わず手が止まってしまう。
ひと口啜ると印象は変化する。充実した美味が味覚の中枢神経をドンと刺激する。多様な素材の旨味の広がりとコクの深さが立体感のある味わい。
ワインを飲みたいところだが、今日は車で来てたんだな。
◆牛蒡のパスタ
立体的な造形美を放つ佇まいはどこか凛とした雰囲気。神社の屋根飾りに似てるかな。
平打ちのパスタに牛蒡のクリームソースがマッチ。
牛蒡の土感が大地の力強さを感じさせる。そんな特徴を活かしたパスタだった。
お一人様にも全力投球してくれるありがたさ @生田
コロナ禍における自粛営業が続く。
平日の夜にゆっくりとワインを嗜みながら美味を楽しむには厳しい世の中となった。ディナータイムの不調や経営の効率を理由に、休業したり営業日を限定するお店も増えてきた。時短営業による協力金でなんとか生き延びなければならない状況なのだ。
そんな中、このお店は時短を守りながらもお店を開けていてくれる。例え一人でも温かく迎えて全力でもてなしてくれる。ありがたし。
真に地元に根付いたお店。
こんな時にこそ確認できるお客とお店の深い信頼関係が、その根を更に太く深いものにするのかも知れない。
◆前菜盛り合わせ
素晴らしく見事な盛り合わせ。登場した瞬間に、思わずオーっと歓声を上げてしまう。
・牛蒡のポタージュ
牛蒡特有の大地の香りとバターのコクがバランスした温製濃厚ポタージュ。
・生ハム
・ローストビーフ【絶品】
噛み締めるごとに広がる和牛の旨味は絶品の味。クミンの効いた紫キャベツがアクセントか。
パルメジャーノ
・サーモンのマリネとキャロットラペ
オレンジon オレンジの装い。進化したキャロットラペが美味。
・ちりめんキャベツのキッシュ
・タリアータ
・リエット
・鶏ハムのサラダ【定番・美味】
しっとりとした安定感のある鶏ハムは奥深い。安定感のある前菜の定番メニューだ。コリコリとしたクルミの食感が楽しい。?
◆リゾットを包んだウズラのグリル【超絶】
まるで武士の兜のような威風堂々とした出立ち。
パールを散りばめた黒い丸皿にその輪郭が綺麗に浮いていた。
フランス産のウズラを丸ごと。皮を傷つけないように丁寧に骨を抜いてたウズラの腹にチーズの風味が効いたリゾットを詰めてグリル。
厚みのある胸肉が最高に美味だ。これがフランス産の特徴で、香りのある独特の旨味なのか。リゾットにもそれが沁みていて、味の複雑さと深みを増しているようだった。小さなモモ肉や手羽も凝縮した立派な旨味。
彩り豊かなラディーチェ畑の野菜のグリルも甘みが強く、しっかりとその素材の味を引き出されていた。
希少な素材故に入荷した時にしか味わえないメニュー。運を感じさせる至福の体験だった。
予想以上 が連続するクリスマスのお楽しみ @生田
もう5年連続かな。クリスマスは家族でお世話になっている。
シェフの独特な発想が光る特別なコースメニューに毎年驚かされ、その美味さを噛み締めるのだ。
予想をしても絶対に当たることのないそのアイデアが楽しみ。
今年はコースメニューの構成事態にも趣向が凝らされ、小席を含む毎年来店のお客達を驚かせた。
いつもと違うのは店内の様子。
新型コロナの対策として透明な厚手のビニールカーテンが席の間に下ろされている。これは安心。閉鎖感もなくそこにゆらゆらと反射する蝋燭の灯りがクリスマスの雰囲気を醸し出していた。
さてさて、
[前菜]
・鯛と野菜のコンソメ【絶品】
琥珀色が実に美しい。深い味わい、そしてこの澄みきった具合からすると相当な時間と手間をかけて煮込んだものだと想像出来る。
小生は某和製ホテルのフレンチで出されるコンソメが一番と感じていたが。その認識を改める上質さに思えた。
・甘鯛のうろこ焼き
息を飲む。こらは昨年のメインディッシュだ。それを前菜に登場させるとは。その驚きがこれからの展開の期待を膨らませてくれる。
ハーブソルトで頂く。パリパリのウロコは香ばしく、白身は上品な旨味だ。
[魚料理]
・サルティンボッカ じゃがいもとトリュフのソース
目を見張る艶やかさ。色彩の美をテーマにしたような。緑の皿に純白のソース、中央にはエレルギッシュなオレンジのサルティンボッカが配されている。その周囲には紫や白、濃い緑の副菜が。
鱈に生ハムを巻いてソテーしたサルティンボッカはとてもユニーク。プリッとした食感と淡白な味わいの鱈と旨味の深い生ハムの合体はとても美味。薄いハムに透けて見えるのは香草だろうか。白トリュフとジャガイモのソースは滑らかでとてもクリーミーで、サルティンボッカの美味に濃厚さと広がりを与えていた。付け合わせの紫キャベツにはクミンが効かせてあり、気分転換に。
[パスタ]
・イカ墨を練り込んだタリオリーニ 墨イカと九条ネギ、ウニを乗せて
イカのゲソはコリコリ、ぷりぷりの食感で新鮮な甘みを残している。なんとなんと、このソールの味付けはアサリの出汁と塩だけだとか。それに九条ネギの甘味がよく馴染む。パスタのイカ墨にはコクを感じ。ウニを合わせ食べる味の変化が楽しい。
大胆に見え、繊細に味覚を刺激する一品だ。
[パスタ]
・ポルチーニと大山鶏のラグーソース カバテッリ
ポルティーニと大山鶏を鶏のブイヨンで煮込んだソースは力強い香りと旨味。それが細い貝殻のような形のカバテッリに良く絡む。
[肉料理]
・シャラン鴨のロースト 黒にんにくソース【超絶】
小生の求める鴨料理の最高級品が、出た。フランス産のとても大きなシャラン鴨。大きなサイズで焼いて肉汁と旨味を閉じ込めてから切り分けるのだとか。なるほど大胆な。更に、よく見ると皮目に細かな隠し包丁が縦横に入っている。焼いたときに形を整えるためだろうか、脂の量を調整するものだろうか。そんな繊細な秘技が施されていた。噛み心地は充実感を保ちながらも柔らかな印象。臭みは全くなく脂と身の味が一緒に溶け伝わってくるリッチな感じだ。青森県産の熟成黒にんにくはペースト状になっていて、プルーンのような深い甘さだ。これを肉に乗せて食すと赤ワインがものすごく美味くなる。いいね。
つけあわせの野菜はたっぷり。葉野菜の新鮮な口当たりに素揚げごぼうのサクサク感が気持ちよし。蕪の素直な甘さが記憶に残る。
[ドルチェ]
・はとらず林檎と胡桃を入れたチーズケーキ ベリーソース
葉を取らずに成熟させた林檎で普通の林檎よりも甘味が増しているとのこと。
コクのあるボトムの生地にシロップ漬けの林檎と桃のペースト、そしてチーズケーキ。この三層構成は平行を保った綺麗な断面だ。
周囲には深い赤色のベリーと緑色が鮮やかなミントの葉が散り、シュガーパウダーが振られる。なんともクリスマスな配色。更にはスライスした林檎を焼いたものがランダムに刺さっている。それがトナカイの角を連想させる楽しい造形だ。
季節限定の新メニュー @生田
朝晩の澄んだ空気とその冷え込みを感じつつ、秋の終わりの近さを知る。そんな、そこはかとないもの寂しさは不思議な食欲を生み出すものだ。しみじみと料理の美を楽しみ、ひたすらと食べ続ける。
◆前菜盛り合わせ
・バターかぼちゃのポタージュ
サラリとした口当たりから広がりのある旨味、追いかける上品な甘味が大人の感覚か。
・サーモンマリネととキャロットラペ
・自家製リエットをのせたバゲット
・ローストビーフ
・鳥ハムのサラダ
噛み締める度に旨味が染み出す鳥ハムは定番の美味さ。
・キッシュ
・柿と自家製のクリームチーズ
甘くトロリとした柿に爽やかな酸味のチーズ。
◆豚ほほ肉と栗のラグーソース【絶品】
この秋の新メニュー。
赤ワインで煮込まれだ頬肉は繊維を感じさせない滑らかな舌触りでしっかりと肉の旨味を残している。恐らくこの芳醇で深い味わいのソースとは別に煮込まれたものだろう。しかし、それらは見事な一体感を表していた。
この力強いソースに合わせたタリアテッレが絶妙にマッチしている。
食べ進むうちに身体の芯から温まるようなそんなエネルギーさえ感じたり。
嬉しい驚きはこの栗のコリコリとした歯応えだ。ホクホクでもモコモコでもないこの感覚がこの料理の全体印象に締まりを与えていた。
「栗の季節も終わりですね」マダムのコメントで哀愁に浸りつつ、美味さの余韻を楽しむ。
◆大山鶏のロースト【定番】
皮がパリパリ、肉はジューシー。油を使わずにゆっくりと丁寧にローストしたもの。安定美味のグランドメニューだ。
鮮度の落ちない定番料理たち @生田
定番とは流行に左右されない基本的なもの。誰もが知る代表的なもの。
料理に例えるならば、いつ見ても魅力的で、いつ食べても自分が納得する味のもの。
今回の訪問で感じたのはその定番の底力。
発想、研究、試行、実践、フィードバック、継続、アレンジ。様々な職種にも当てはまるプロセスたが、ここには普通じゃない更に上等な常套がある。
◆前菜盛り合わせ
・獄きみトウモロコシのポタージュ
甘~い。
・鶏ハムとサラダ【名物】
低温調理された鶏ハムはしっとり。そして味わい深いのだ。クルミが絶妙なアクセントに。
・獄きみのキッシュ
季節によって具材が変化。旨味が染みた自家製のパイ生地はサクッと。
・キノコのマリネと生ハム
ワインビネガーでマリネしたキノコは軽快な酸味と甘味。
・椎茸とサルシッチャ
・ローストビーフ
黒毛和牛を用いたローストビーフ。
・リエット
臭みは全くない。鳥肉や豚肉のコクと旨味が凝縮。それがバゲットで広がる感覚。
◆帆立とズッキーニのジェノベーゼ【絶品】
まず、バジルのソースの美味さが嬉しい。帆立に合う出汁でフレッシュなバジルを丁寧に延ばしたのだろう。
帆立は絶妙な塩加減で旨みがしっかり引き出されていた。自家菜園のズッキーニはコリッとした歯応えと爽やかな果肉。そして手打ちのタリアテッレ。
帆立をソースに絡めて食べたり、ズッキーニを合わせて食感の変化を楽しんだり、もっちりパスタの充実感を味わったり。
一皿を食べ進むプロセスに物語を思う。
◆甘鯛のうろこ焼き蕪のソース【名品】
売り切れになる事が多い人気メニューだ。
サクサクした繊細なうろこの食感に唸る。白身はフワプリで甘鯛の旨みが引き出される。大人らしく品のある蕪のソースがそれに広がりと奥行きを加える効果があるようだ。
グランドメニューの名品。
待ってましたの新作に感動 @生田
この日は法事の後の会食で、大人10名でコース仕立てでお願いした。ストーリー性のある展開と料理の美味しさに一同大喜び。ご機嫌な中で話も弾み、久しぶり顔を合わすの親族の宴は大成功。こういう時にしっかりと応えてくれる、心強いお店。
このお店のシェフは美味い料理を作るために一切の妥協は許さない。吟味した最良質の材料を仕入れ、何度も試作を繰り返して納得のいった物をメニューに出している。
そんな高高度に安定したメニューを楽しませてもらって4年半。伺った回数も40回を越えたかな。
そして、たまに訪れる至福の新作との出会い。
◆前菜盛り合わせ
・アンデスレッドの冷製ポタージュ
サラサラとした舌触り。コクと爽やかさが同居した印象。塩味はやや強めだ。
・原木椎茸とサルシッチャ
特定の農家さんから取り寄せている椎茸は肉厚。そのジュースはサルシッチャの肉汁と合わさり深みを増していた。
・サーモンマリネとキャロットラペ
夏みかんの果肉が加わり爽やかさを増したキャロットラペは名物。
・ゴルゴンゾーラのムース
クルミの軽快な歯応えとクリーミーな食感、鼻の奥から柔らかく立ち上る芳醇さ。
・サラダ
トマトが生き生き。
・トウモロコシのキッシュ
季節の具材が入った定番のキッシュ。この季節は青森の 嶽きみ という名のフルーツコーンだ。それがたっぷり。コーンの甘味とバターが効いた生地の香ばしさ。
◆青海苔とアオリイカの冷製パスタ【絶品】
驚きの絶品新作。
青海苔のペーストの上に透明感のあるアオリイカとオクラが乗る。清涼感のあるとても綺麗な外観だ。
これらを絡めて食べる。冷え冷えのタリアテッレの下にはスープのジュレか。想像を超えた仕掛けに感動す。
青海苔の上品な磯感はスープと一体となって細いパスタに均等に絡み、広がりのある美味さを楽しめた。舌先にパスタの角を心地良く感じる茹で加減も最高。冷製ならではの食感と味わいだ。
◆原木椎茸とラグーソース【季節の絶品】
秋を感じる深い褐色をした皿に盛られた野趣のあるこの料理を目にした瞬間に先程のパスタとの対比の妙を感じる。
鳥のブイヨンに原木椎茸を加えて3日間もかけて煮込んだラグーソースは絶品。微かなとろみがリッチなこの椎茸はその食感と味の深みから和製ポルチーニ茸とも言われる。ベーコンの燻感と舌触りの変化も加わり力強くて味わい深い絶品ソースだ。
平打ちのタリアテッレはこのソースを絡みとりながら、しっかりとパスタの主張を貫く。
◆ムール貝の白ワイン蒸し【絶品】
鉄鍋でドーン登場。シェフが蓋を開ける度に歓声が湧く。
大ぶりのムール貝がギッシリ。美味そうな香りを伴った湯気が湧く。トングで豪快に取り分けて素手で貝殻をかき分けて頂く。その身はとても大ぶりで水々しく、味も濃い。底にはたっぷりとスープが溜まっている。なるほど玉ねぎを一緒に蒸したんだな。このスープは後ほど持ち帰ってカレーにして楽しむ。
三陸のムール貝の素晴らしさを知る。
◆白王豚のグリル
ハオウと呼ばれる最高級のSPF豚を低温で5時間かけた調理されたもの。鮮やかなピンク色がとても美しい。
豚の旨味として脂を楽しむことが多いが、この料理は肉自体の旨味を堪能。しなやかな食感がたまらない。
◆シャインマスカットと紅茶のパンナコッタ
ブーケのような綺麗な盛り付け。
爽やかな酸味と濃厚で深い甘みの深いシャインマスカットは冷え冷え。それがクリーミーなパンナコッタとよく合う。
今や安全は美味さの要 @生田
生活や仕事のスタイルはコロナを超えても元には戻らないと言われている。アフターコロナおける美食の探究とは如何に。
キーワードは「安全・安心に裏づけされた美味」だろう。いくら味が良くても、感染に対する恐怖が漂えば美味さを感じ取りにくくなる。この半年の間に本能に植え付けられたこと。
このお店では数分に一度、入口の扉を開放して網戸をし、客席エリアの空気を厨房のフードから強力に排気し、新鮮な空気を入口から取り入れているようだ。マダムがこっそりとタイマーを見ながら入口の扉を開けたり閉めたりを繰り返している。真夏のランチタイムに蒸し暑い外気でお客が不快に感じないように。
そんなお店の心遣いがあってこそ、思う存分、美味い料理を美味しく味わえるのだ。
当日も自家菜園で採れた新鮮で安全な野菜を用いた料理を堪能。
◆アンデスレッドの冷静ポタージュ
サラサラととてもキメの細かいポタージュ。暑い日だからかな。やや塩はきつめに調整されていた。
◆鶏ハムの野菜サラダ 特製のシーザードレッシング
低温調理された鶏ハムは上品な舌触りと芳醇さ。
クルミの入ったドレッシングは香ばしく食感も豊か。
◆とうもろこしのキッシュ
バターのコクとベーコンの香りがマッチ。獄きみトウモロコシのリッチな甘み。
最後に耳を食べる。これが楽しい。
◆富山湾産白海老と九条葱のタリオリー【絶品】
なんと食べても美味さに新鮮味がある。白海老は全てが細かなヒゲまで綺麗な姿を残す。そして一匹一匹に食感があり旨味がある。九条葱は柔らかでオイルによく馴染んでいた。
不動の美味と感度 @生田
何事が起こっても動じぬ安定感。それは人に対して高い信頼感を抱かせる大事なファクターだ。いつ行って、何を食べても素直に美味しさの感動を与えてくれる。変化はあれど奇を衒うことなく。
自らの感性に満足を得るために地元の人達が長く通い続けるのはそんな魅力を本能的に求めているからではないか。
当日の店内は夫婦客3組。余裕の距離感を保つ。通常営業のようなコース料理は無いが、前菜を盛り合わせてもらい、パスタ、メイン、ドルチェを頼めば同じような構成に。組み合わせの選択肢が増えるので、これはこれで楽しい。
パスタとメインを2人でシェアしながら食べたいと伝えると、その組み合わせをアドバイスしてくれる。それは後で食べてみて納得するプロのアイデア。ありがたし。
さて、今日も猛暑日だ。
まずはキンキンに冷えたシャンパンから。
◆ アンデスレッドの冷製ポタージュ【絶品】
赤い皮のじゃがいも。中はクリーム色。特筆すべきはこの木目の細かさだろう。ジャガイモ特有の細かな粒つぶ感は全くなく、限りなくクリーミーだ。
◆前菜盛り合わせ
カットガラスの大きな丸皿に7種の前菜が彩りよく盛り付けられる。これよこれこれ。充実した前菜の盛り合わせはこのお店のアイデンティティだ。
・紫キャベツの酢漬け
・リエットとバゲット
・ラディーチェ野菜たっぷりサラダ
・茶豆のキッシュ
・サーモンマリネ
◆大山鶏のロースト【絶品】
皮の軽快なパリパリ感と肉のジューシーさのコントラストがとても贅沢。いつもならの最上質の美味さだ。
付け合わせの夏野菜は生き生きと甘み深し。アンデスレッドの赤さに驚く。
◆万願寺唐辛子のしらすのオレキエッテ
直菜園の新鮮な万願寺とうがらしは特製のオイルソースと良く合う。艶やかでプリプリしたオレキエッテとのユニークな絡まり。この季節の代表的な料理だ。
◆帆立とインゲンのジェノベーゼソース 手打ちリングィーネ
香り高いジェノベーゼソースに魚介の出汁、旨味が残る貝柱。和洋が完璧に一体となる。日本人が愛して止まない美味さがここに。リングィーネの歯応えは手打ちならではのシコシコ感あり。これらバランス感覚は秀逸だ。
いよいよディナー再開 @生田
ニュースを聞いてさっそく参上。
コースではなくアラカルトの注文だが、人数が多かったので前菜は盛り合わせて頂いた。それでもなんか、懐かしい。
ちょうど良いタイミングで、完璧のコンディションで料理が出てくるサービスは健在。
予約しておいたナパバレーの赤ワイン、プリズナーも堪能。
おかげさまで、楽しく美味しく充実した宴となりました。
◆前菜7種の盛り合わせ
・キャロットラペ、豚のリエット、新玉ねぎのポタージュ、カポナータ、生ハム、とうもろこしのキッシュ、サーモンマリネのサラダ
◆大人のカルボナーラ【絶品】
◆鴨のロースト赤ワインのソース
◆白桃とアイスクリーム
テイクアウトからイートインへの嬉しい進展 @生田
テイクアウトの限界を感じつつランチタイムに伺った。前回はテラスで日光と風を感じながら楽しく過ごさせて頂いたか、今回は1卓限定の貴重な室内で。
テイクアウト出来るものをイートインするのが基本だが、やはり作り立てを綺麗に盛り付けてもらったものをいただく感覚は格別だ。さらに食べ進み具合に合わせて料理をや飲み物を出してもらえるそのサービスのありがたさを再認。イートインの場合は生パスタが味わえるのも魅力だ。
◆鶏肉を入れたラディーチェ畑のたっぷりサラダ
旨味広がるシーザードレッシングでパリパリシャキシャキの新鮮野菜を。自家菜園の無農薬野菜は元気で味が濃い。
◆生ハムとヤーコンのサラダ
風味高いフワッとした生ハム。シャキシャキ歯応えの細切りヤーコンに夏みかんの果肉がとても爽やか。
◆リエット
自家製のパテは臭みなく旨味が深い。とても繊細な舌触りバゲットとよくマッチ。
◆夏みかんを入れたキャロットラペ
この人参の美しい発色と水々しさには思わず見惚れる。この酸味の具合は絶妙。
◆アメーラと自家製リコッタチーズのカプレーゼ
綺麗だな。今日はやけに料理の見栄えに感動する。アメーラトマトの味の濃さはその濃色さを裏切らない。
◆白海老とかき菜のタリオリーニ【絶品】
白海老は繊細な甲羅の舌触りと香ばしさ、身の美味さが最高のコンディション。それらがオイルに乗って全体に広がっていた。自家菜園で採れたかき菜は茎がしっかり。その歯応えとジューシーさを感じつつ、しなやかで心地よい反発力を持つパスタを楽しむ。シンプルに見えて、様々な技が凝らされた料理。
◆チキンとポークのグリル
これよこれこれ。
ハーブ薫るチキンはパリッとした皮目の歯応えと充実感のある噛み心地、そこから繋がる肉の旨味。
ピンクのポークは脂身の美味さとプルンとした肉の食感。網の焼き目が美しい。
翼のようにピンと広がるトッピングは黒キャベツの素揚げだ。
◇ソルギン
食後に出して頂いた珍しいフランスのお酒。
ワイン用のブドウ、ソービニオンブランで作られた2種の蒸留酒をブレンドしたものだとか。
ハードなアルコールを感じつつ、後味にキレがある。これでイチコロになりました。
お日様を浴びながら元気を頂く @生田
テイクアウト主体の営業ながら室内とテラスと2卓だけイートイン出来るところがありがたい。
日差しが気持ち良いお昼過ぎに伺って、時節による引き篭りからの開放感を楽しみたいなと。
狙いはもちろん日当たりの良いテラスだ。お惣菜やスープに続いて自家製の生パスタを頂いた。
太陽の光、自然の風。そして自家菜園の安全な野菜を用いた美味しい料理に心身ともに癒される。
皿の上にタンポポの綿毛がフワリ。気づかないうちに春が深まっていたんだな。見上げると、イタリアの畑が誇らしくはためいていた。
◆えんどう豆のポタージュ
冷製で頂いた。品のある綺麗なパステルグリーンがイイ。豆のコクとサラリとした舌触り、後に残る味の残響が素朴な贅沢感。
◆紫キャベツのマリネ
鮮やかな彩りと心地よい歯応え。さっぱりとした酸味の後にクミンの刺激。いける。
◆スナップえんどうバーニャカウダソース
島か菜園でその朝に収穫したスナップえんどうはパリッと軽快な食感。そして程よくジューシーだ。
コクと広がりのあるバーニャカウダソースで。
◆ホタルイカとかき菜のタリオリーニ【絶品】
小さいながらプックリしたホタルイカの旨みが極まっていた。そのミソの深い旨味はただものではない。心地よい歯応えを残したかき菜との相性が抜群。懐かしい旨味の出たオイル。それをタリオリーニに絡めて。繊細で元気さを感じさせる舌触りが楽しい。
懐かしき味に活力をもらう @生田
「エール飯」という単語が飛び交う。
総して意味するのはお店を応援しよう。エールを送る意味で注文して売り上げに貢献しよう。とか、そんな風な意だろう。
小生の捉え方は少々違っている。食べる側の我々もストレスが溜まり弱っているのだ。本当に信頼出来るお店、頼れるお店に食で癒してもらいたい、活力をもらいたい。そんな思いで注文する。言ってみれば、エールをもらう、逆エール飯的な感覚だ。
今回は6年くらい前からお世話になっているこの店がテイクアウトを始めたと聞き、予約をさせて頂いた。
特筆すべきはパスタのソースや煮込み料理を真空パックにして冷凍しているところだ。(作り方については説明書付)自宅で湯煎して熱々を頂くのだが、食感や香り、味わいがリッチでかなり本格的だ。冷めたソースをレンジで温めるのとも違い、もちろん既製の冷凍パスタとも雲底の差だった。
日持ちもするしハイクオリティだし。これはありがたい。
◆ラディーチェ畑の野菜のサラダ
◆特製ピクルス
控えめな酸味にパリッとした食感。
◆夏みかん入りのキャロットラペ
こんな爽やかやキャロットラペはなかなか食べれない。赤ワインやオレンジジュースなどの下味の存在はかなり控えめで、ニンジンの甘味を美味しく食べられる。
◆スティックセニョールを入れたキッシュ【絶品】
ホールで注文。直径22cmのこの形でテーブルに置くとメイン料理さながらの堂々とした存在感。
記事はサクッとサクッとしたクッキーのような食感でバターの香りが食欲をそそる。
中身はチーズのコクを感じさせるクリーミーな玉子。柔らかな食感と小粒なスティックセニョールの舌触り楽しい。
お店では前菜盛り合わせの中の一品として小さなピースを食していたが、こうやって頂くと丁寧に作り上げられたその手技や上品な旨さに気付く。
◆ゴルゴンゾーラチーズ スパゲティ
普段、お店ではオレキエッテで食べていたもので、赤ワインととてもよく合う一品。懐かしのゴルゴンのソースの旨味だが、ロングパスタではやや絡み過ぎな感じ。ペンネでも良かったかな。
◆プッタネスカ スパゲティ
湯煎後もオリーブとケッパーの香りがしっかりと再現されていた。
◆牛ホホ肉の赤ワイン煮【絶品】
我慢強く湯煎すること30分。ホロホロのホホ肉が完成。しっかりした筋の舌触りはお店で食べるのと同じコンディションだが、ソースがたっぷりなところが嬉しい。上質なシチューのように楽しんだ。
◆ラディーチェ畑のかき菜
直菜園の無農薬野菜。春の元気を感じさせる。
シェフからはお浸しか炒めて。と教わり、オリーブオイルで炒めることに。軽く塩をして最低限の味付けで、若々しい食感と爽やかな苦味を楽しむ。
身体が浄化する感じ。
豪快さと繊細さを併せ持つここだけでしか味わえないカッチュッコ @生田
季節限定のカッチュッコの日。
2日のみの企画だ。当日は家族で伺ったのだが店内は既に満席。早めに予約しておいてホントに良かった。
◆前菜盛合せ
・青海苔のツェッポリーニ
モチモチ感のある生地にほんのり磯の香り。
・生ハムのサラダ
ピンクの生ハムと艶やかな麦と白インゲン豆の取り合わせかフレッシュな印象。芳醇な香りと水々しさのマッチ。
・さやインゲンとクリームチーズのブルスケッタ
緑がとても鮮やかだ。サクッとしたバゲットにソースとクリームチーズがよく絡んでいた。
◆カッチュッコ【絶品】
・鱈、ヤリイカ、海老
・ムール貝、マテ貝、アサリ、ホタテ
・蕪、ジャガイモ、トマト、芽キャベツ
2人に一つの鉄鍋がドーン。蓋を開けると立ち昇る湯気と香りの奥にギッシリと詰まった魚介か出現する。これよこれこれ。この豪快さを期待してたんだ。今年はヤリイカとホタテの存在感が際立つ。ユニークな形をしたマテ貝も新入りだ。
海老は事前に焼いてある様子でその香ばしさと共にミソの部分まで楽しめる。大きめにカットされた鱈はプリッとした食感で美味い出汁を吸っている。大きめのヤリイカはパリッとした歯応えが楽しい。そして、ホタテは立派なサイズ。貝柱の舌触りの良さと深い甘みは絶品だ。
4種の野菜もそれぞれの個性を残しながら魚介の味を纏っている。特に半透明になった大きな蕪は煮込み具合が絶妙。
数えただけで12種の素材。特筆すべきはそれら全てがそれぞれが旨味を出す丁度良い状態に煮込まれていること。そして驚かされるの、かこんなに豪快な盛り付けにも関わらず崩れた身やカスなような物がスープに一切入っていないことだ。
ベースになるスープは食べる魚介と違うものや血合いを完全に取り除いた魚の骨も加えて何時間もかけてとり、具材毎にそのスープで煮込むらしい。最後に全ての具材を鍋に入れて前述のベーススープを入れて仕上げの煮込みを行い味を総合するとのこと。その手間のかけ方が半端でない。
食べている間にスープをスプーンですくってみた。去年よりもやや淡い褐色をしている。純で上質はコンソメのような本当に綺麗なスープだ。
飽きることなく食べ進め具材は空に。ホカッチャを一口大にちぎって皿に入れたスープに入れてみる。しっかり浸されたところを食べてみる。口の中いっぱいにスープの旨みが広がるような感覚。口内のより広い面積でその味を感じることが出来る。発見だ。
食べきれなかったスープは丈夫なビニールに入れて持ち帰る。翌日、リゾットにして美味しく頂いた。
◆夏みかんのグラニテ
爽やかな酸味と繊細な舌触りが豪快な料理の後の口直しに。
◆パスタ
スティックセニョールはブロッコリーを細長く品種改良したもので、その茎が美味。滲みいったカッチュッコのスープの旨味に青味と甘みと相まって美味。
パスタは好きなものをリクエストできる。昨年の経験を基に平打ちのタリアテッレをお願いした。大成功だ。しっかりとしたスープに負けないパスタの歯応えと旨味がベストバランス。スティックセニョールの茎とパスタの腰の歯応えの違いが楽しめるのも良かった。
野菜がたっぷり食べられる美味美食のディナー @生田
今年で創業7年を迎える小さなイタリアン。
ここを訪れる度に感じるのはお店を営なむご夫婦の絶え間なく注ぐ料理への愛情だ。当日たまたま頂いた懐かしいショップカード。そうそう、Radiceはイタリア語で「根」を意味するんだっけな。この小さなお店はいつしか地域の人々に受け入れられ、周囲のライバル店がその姿勢を学ぶ程の存在になっている。そういう意味を含めて少しずつ伸ばしてきた根が今や立派な根となりお店の存在を証明しているように思えた。
◆前菜盛り合せ
久々に目の当たりにするこの前菜の盛り付けにはため息が出る。大きなガラスの丸い皿に広がる造形と色彩の美しさの表現は地域の他店に明らかに影響している。それを再認識。
・蕪の冷製ポタージュ
サラリとしているが、クリーミーでコクの深いポタージュだ。全体に蕪の若々しい味わいに包まれながら、玉ねぎの甘さが効いているように感じた。
・メバルのカルパッチョ
肉厚で歯応えのあるメバルは皮目が炙られている。透明感のある断面のピンク色とその焦げ目のコントラストが美。
パリッと弾けるレッドペッパーと焦がし胡椒が色と味のアクセントに。
・パネッレ
ひよこ豆をきんとんのようにこねて焼いたものだとか。豆の旨みを引き出す塩加減が絶妙で。油と塩で言えば前菜全体の味の引き締め役を果たしているようにも感じた。
・空豆のカプレーゼ
空豆が市場に出てきたので作ってみましたと。白いサワークリームに黄緑の空豆がとても鮮やか。立体的な盛り付けが造形的にも美しい。上品な酸味と軽快な歯応えの取り合わせが楽しい。
・椎茸とサルシッチャ
しっかりと合体して見た目も味も見事な一体感を醸し出している。サルシッチャの熟成感のある肉の旨味とジューシーな椎茸の汁のコンビネーションは日本人に嬉しい美味さ。
・里芋のオムレツ
冷製で頂く。サイコロ状に切られた里芋が断面に綺麗に浮き出ており、素直な玉子のコクの中に現れる滑らかな里芋の舌触りが味にユニークさを与えている。
・ラディーチェ農園のサラダ
色とりどりの野菜がとてもカラフル。ワクワク元気にコースがスタートするような印象。
◆蛸のラグーソスのタリアテッレ
細かく刻まれた蛸などを煮込んだラガーソースにはほうれん草や里芋がミックスされている。そのトロっとした食感とコリコリした吸盤の歯応え、そして海を感じさせる味わいの深さは一級だ。このしっかりとしたソースをプリッとしたタリアテッレでしっかり絡めて食す。パスタの麦の旨味の存在感とソースのパワーがとても上手くバランスしているように思えた。
◆SPF豚のグリル
上昇感のある黒キャベツの盛り付けが特徴。天を意識したこのような盛り付けに贅沢な気分になる。SPF豚はきめが細かく柔らかな歯応えで癖のない旨味。それをコクのあるソースで頂く。この季節にも関わらずこの山椒のソースの香りはしっかりと立っている。付け合わせの温野菜と一緒に肉を食すとその味に広がりが出る感じだ。ちなみに、前述の黒キャベツの素揚げは目をつぶって食べるとポテチの海苔塩のような味わいと軽快な歯応え。
◆りんごのセミフレッタ 金柑とキウィのスフレ
手技と手業と知恵を尽くしたクリスマスメニュー @生田
クリスマスディナーで伺った。
とても久しぶりだ。何せ人気店。予約をするも満席で入れなかったりすること数回。やっと入れたという感じ。
店内は変わらず明るく、そこに温かく迎えいれてくれる。そして、料理を一つ口にしただけで感じる不思議な懐かしさと安堵感。
Facebookで海老のコンソメを作る風景がアップされていた。とても丁寧に、根気のいる作業だ。そんな下ごしらえをした材料を用いながら粋で繊細な盛り付けを披露する。そして、その造形は美しく時にダイナミックだ。皿の形や色彩、ソースの鮮やかなレイアウトと併せた演出も。
京料理やフレンチの精神が宿るイタリアンと言うとこの雰囲気が伝わるかもしれない。
さてさて、
◆海老と彩野菜のスープ仕立て
色彩豊かなブーケのような仕立てに感激。白色の冷製ポタージュの上に海老コンソメのジュレ。トッピングに低温調理の海老と鮮やかな色とりどりの小さな野菜が綺麗に並ぶ。カットされた赤とオレンジのトマトが風車の羽のよう。
ポタージュはクリーミーで上品な広がり。そこに海老コンソメのジュレが加わると味に深みと重みが。絶妙な加減に茹でられた野菜はコリコリと心地良い歯触り。
惜しみなく手間をかけて繊細かつ大胆なセンスで飾る。スタートからアクセル全開。後が楽しみ。そして、老婆心ながら息切れしないだろうかと心配になる。
・白いサイコロパンとカレーパウダー
そこに、スッと添えられた小さな白い皿と白いキューブ。パンは軽くトーストされた感じ。これを器の底まで入れてスープを最後まで楽しむという仕掛け。カレーパウダーで味の変化を楽しんだ。
◆鹿児島の甘鯛のウロコ焼き
光沢のある大皿に天井の白が映る。薄いクリーム色の蕪のソースに白いウロコ焼き。艶のある薄緑のオリーブオイルがさり気なくアクセントに弧を描いていた。「静」を想わせる、この柔らかで上品な色調のバランスが知性的だ。
ナイフを入れる潰れずにサクサクと切れる。そして嬉しいくらいに熱々だ。身は肉厚でその旨味を引き出す絶妙な下味が施されている。お約束のウロコはパリパリでとても香り高い。蕪のソースは柔らかでクリーミーで、その奥底に上質な出汁を感じ取れた。
◆蟹とポワローのタリオリーニ
若草色の器にパステルカラーの具材が馴染み健康的な印象を与える盛り付け。
本ズワイガニの身が贅沢に入る。出汁がオイルに出て西洋ネギに染みている。深いコクがありながら驚くほど円やかなソース。
パスタはエッジの舌触り楽しく、ソースや具を上手く絡める。腰を感じる歯応えに元気と活きの良さを感じる。
◆4種のチーズを包んだラビオリ
高さのある2つのラビオリの上に焼きカマンベールチーズのブリッジが乗っている。シンガポールの名所、マリーナホテルサンズの様な立体感と浮遊感のある外観だ。
黄色いラビオリの中には4種ものチーズがミックスされているのだとか。それぞれの特徴がジャガイモを介して一体となったような、とてもバランスの取れた味の主張をしている。
原木椎茸のソースはグアニル酸の旨味がしっかり出ている。流石の存在感。これがチーズの酸味と物凄く良く合っていた。
◆和牛ランプ肉のグリル
黒キャベツ
鳥のブイヨンで炊いた大根の上に鮮やかなランプが乗り、その上に素揚げされた黒キャベツが浮遊する。「動」を感じるそのグラマラスで自由な造形に岡本太郎の芸術世界を想起する。
ランプ肉はレアで、そのトロみのある食感が贅沢。やはり牛の脂は熱を通し過ぎないほうが美味と思う。
大根には縦横に細かな隠し包丁が入り、ブイヨンをよく吸っていた。
3種のソースは、ゴボウ、ビーツ、山椒。味と色の変化が楽しい。乾燥オリーブがアクセントに。
炊いたもの、焼いたもの、揚げたもの。全てが最高のコンディションで合体していた。
◆金柑と紅茶のジュレのパンナコッタ
出てきた瞬間にアッと思う。最初のブーケのような前菜の外観を見事にドルチェで再現しているのだ。去年もそのトリックに驚かされたが、またまた、凝っている。
前菜の2種のトマトは金柑とみかんに代わり、コンソメのジュレは紅茶のジュレに。
単なる遊びではなく、これがしっかり美味い。様々な小さなフルーツをジュレとパンナコッタと一緒に楽しんだ。
・落花生のシューアイス
前菜と同じ白い小さな皿に小さなシュー。香ばしいピーナツを楽しみつつ。さっきは白いキューブだったが流石にそこまで再現する事は諦めたのかな。
実はこれ、去年のドルチェの終わりと同じにして韻を踏んだものだとか。後で聞いた話。
気付けなかったなー。
◇ 赤ワイン
ドメーヌモンローズ サラマンドル 2015(コートドゥトング/フランス)
繊細かつ大胆なカッチュッコを楽しむ年に一度のお祭り @生田
料理店にはそのお店のコンセプトを表す名物メニューと言われる料理があるものだ。しかし、1年に1度、たった2日しか提供されない名物料理を出すお店はそう多くないはずだ。このお店のカッチュッコはまさにその名物料理。家族や仲間が集まって鍋を囲んで熱々の魚介を楽しむ。丁寧に調理された上質さと豪快さを併せ持っているところがこのお店のカッチュッコの特徴だ。それを知る人達にとっては年に一度の大切なお祭りのようなもの。冬になるとfacebookにアップされるので速攻で予約する。
さてさて、急ぎ足で入店しよう。店内は賑やか。既に我々以外の席は満席だ。
◆前菜盛り合わせ
・アスパラの冷製スープ
シックなパステルグリーンのスープはきめが細かく舌ざわりまろやか。鉛筆みたいにピンとしたアスパラは丁寧に繊維の処理がなされ上品な歯応えだ。色合いの良いベーコンで巻いてある。
・青魚のマリネ
塩加減とマリネが上品であるが故に魚の青味の方が強く出た感じだ。
・ひよこ豆のクラッカー
とても可愛らしく健康的な彩。
◆カッチュッコ【名物・絶品】
2人に一つずつ深い鋳鉄鍋が運ばれる。シェフが自ら蓋を開ける。あちこちで歓声が上がる。
湯気の下には11種の具材がズッシリ。素朴で力強い魚介の香りが立ち昇り、まるで活気のあるトスカーナの漁師街にいるような雰囲気だ。(行ったことないけれど)各自トングで取り分ける。
どの具材も絶妙な煮込み加減で、深みのあるスープの味を吸いつつも素材の旨味をしっかりと残している。柔らかいが煮崩れしないギリギリの状態を保っていた。驚いたのはスープの綺麗さだ。多くの素材を長い時間かけて煮込んだはずだが素材の細かいカスや濁りが無い。まるで濃色のコンソメのようだった。恐らくスープをとるための具材と食べるための具材を分けている。とても手の込んだ贅沢な料理なのだ。印象に強く残った具材は大きく分厚い鱈の切り身と旨味のあるジャガイモか。
気づいた具材は以下の通り。
・魚介 : 牡蠣/白貝/アサリ/ムール貝/鱈/ヤリイカ/車海老
・野菜 : 大正メークイン/蕪/トマト/春キャベツ
◆ソルベ
柑橘系のソルベを頂いてリセット。
◆パスタ
カッチュッコのスープを用いたロングパスタ。
魚介の旨味がとても濃厚。その塩味が食後に口の中の乾きに変化する。太めのパスタをお願いすれば良かったな。
グランドメニューに隠れた新メニューに宿る挑戦魂 見逃すなかれ @生田
今年は花粉が穏やかで助かるな。料理の美味さは鼻がつまったら感じられないからと。2月の冷たい空気を切り早足でお店に向かう。
通い慣れたお店、温かく迎えてもらえて居心地が良い。初めて伺ったのは3年くらい前。毎回、料理自体の上質さに感動しつつ、それを創り出すご夫婦のの姿勢に胸を打たれたものだ。
自家菜園で採れた野菜と自家製の生パスタをベースに様々なメニューを展開し、前菜・パスタ・メインのそれぞれがどんどん修練され、グランドメニューが構築されたように見える。
ここ最近はメニューボードに連なる完成度の高いグランドメニューの間に新メニューを探すのが楽しい。シェフの挑戦魂がこもった料理を堪能した時の感覚は今でも忘れ得ないからだ。
◆前菜盛り合わせ【名物】
・ワラサの炙りマリネ
・フリッタータ
・牡蠣を乗せた焼きリゾット
・サルシッチャを詰めたヤリイカ
・アミーラトマトとクリームチーズ
・小さなシューにエンドウ豆のソースと生ハム
・サラダ
◆蝦夷鹿とカーボロネロのタリアテッレ【絶品】
油で揚げ炒めてパリパリにしたたカーボロネロ(黒キャベツ)に覆われた謎めいたパスタ。ソースは鹿肉のボロネーゼのよう。微かにフルーティな香りあり、とても深い味わいだ。黒キャベツを崩して混ぜ合わせるとそれがとても香り高いスパイスに。そんな仕掛けに唸る。自家製の生パスタ、タリアテッレはソースをよく絡めていた。そして、残ったソースをホカッチャに乗せて食べるのがまた美味い。
因みにこのカーボロネロはシェフが農園でもらってきた種を自家菜園で育てたものらしい。
◆仔羊のグリル(2本)
臭みは無いがラムの味わいがしっかり。艶のある舌触りと柔らかくしなやかなな噛み心地。相変わらず完成度が高いグランドメニューだ。鮮やかな山椒のソースで気分転換しながら2本で200gはペロリと食べられる。副菜の野菜達は綺麗な網の焼き目が付いている。歯応えに新鮮さを残した焼き具合にセンスを感じる。
◆大人のドルチェ
まだまだワインが飲みたい人にはドルチェの代わりにチーズを出してくれる。
薄くスライスしたパンは香りのある油で焼かれ、ゴルゴンゾーラと合わせて美味。
爽快感のある年始のディナー
正月に伺うのは初めて。店内は満卓だが、地元の夫婦客や家族連れで温かく落ち着いた賑やかムードが漂っている。かしこまらず、そして、ガヤガヤしない雰囲気がこのお店の嬉しいところ。
年末から和食ばかり食べていた自分にとって、当日の料理はとても爽やかな気分になれる見た目と味わいだった。お正月のイタリアンで晴れやかな気分に。
今年はイタリアの伝統料理とシェフの独創性をテーマにしたディナーイベントを沢山企画しているとのこと。楽しみだ。
◆前菜盛り合わせ【名物】
・蕪のポタージュ冷製
明るくてパステルな色合いが爽やか。サラリとした感じのポタージュに濃厚な魚介ジュレというコントラスト。
・さらわのカルパッチョ
鮮度のある歯応え。
・里芋とほうれん草のキッシュ【要注目】
毎度、さり気なくこの大皿に配される一品だが、相当念入りに手間を掛けた調理が施され、季節によって具材が変化する。当日の里芋は上品な旨味で炊かれたもの。口の中でトゥルンと滑る食感が面白い。
・蕪と柿の生ハム乗せ
・ゴルゴンゾーラチーズの蒸し鶏巻き
ゴルゴンゾーラにクルミと甘く煮た金柑がトッピングされ、それをスライスした蒸し鶏で巻いてある。
どうしてもゴルゴンゾーラが強く、合わせて一体としての味が理解できず。
・ラディーチェサラダ
◆パスタ 万願寺唐辛子とシラスのカッペリーニ【絶品】
あっさりとした見た目だが、味にとても深みがある。香味オイルに秘密があるのか?
周囲に振られたパン粉のようなものが食感に変化を与え、それに浸みたソースの味を口の中で広げたり長持ちさせたりさせているように感じる。
大ぶりで上等なシラスだ。不思議と目が合う。
◆メイン 舞台バラ肉の白ワイン煮
柔らかな角煮のようだが、脂っこくない。むしろ、脂が美味いと感じる調理だ。ワインの風味がとても上品に全体に染み渡っていた。
付け合せの野菜をソースに絡めて食べると、野菜自体の食感や微かな苦味と相まって楽しい。
◆ドルチェ
グラッパに変更してもらいました。
精魂込めた最上質の料理が何にも勝るクリスマスプレゼント
ここぞという時に最高のパフォーマンスを発揮出来る人は多くない。それは火事場の馬鹿力とは全く違うもの。計算をし尽くして、試しに試して本番に臨んだとしてもそれは簡単ではない。そして、それは失敗してもやり直しが効かないものなのだ。
その点で料理をアートで例えるならば絵画よりは音楽や舞踊に近い。
2019のクリスマスにここラディーチェで、最上質のパフォーマンスを体験した。
前菜とデザートのシンクロ、メインは去年の一皿の残像を今年に重ねるトリック。知的でユニークなストーリーには感動。
一つ一つに込められた思いや努力に感謝。
思い出に残るクリスマスディナーになりました。
25日の夜は残席があるようです。
お時間のある方は是非。お勧めです。
◆冷たい前菜
・蕪のムース 釧路の雲丹
フワッとしながら濃厚な味わい。
・自家製リコッタチーズのクレープ巻き
サーモンとアボガドがトッピングされた精巧な料理。
・ゴルゴンゾーラ シュー
ワインとよく合う一品。胡桃と甘く煮たリンゴが上手くマッチ。
◆温かい前菜【絶品】
・サワラと魚介スープの紙包み
目の前で紙切って開けてくれる。その演出はまるでクリスマスプレゼント。中には香草が乗ったサワラ。そして、透明感のある金色のスープで満たされている 。
このスープは多種の魚な貝、野菜をベースに長い時間を掛けて作られたらしい。この透明感を保つためには相当な神経を使っただろう。あのホテルオークラのダブルコンソメに似た、とても贅沢なものだった。
サワラは煮崩れせず旨味をしっかり残した絶妙の煮加減。血合いの酸味も無くスープに負けないしっかりとしたサワラ自身の味が感じられる。素材自体もかなり上等なものだったのだろう。
◆パスタ
ブロッコリー、スティックセロリ、ヤリイカ、からすみのソースが食欲を誘う。
◆メイン(魚)
・アーモンド、カシューナッツ、クルミを乗せたスズキのグリル
去年のメインは白甘鯛のムニエルだった。香ばしく褐色になった鱗の香ばしさと、生ピスタチオの緑色のソースが瞼に残っているだけにこの料理を見てハッとした。
スズキの皮の部分に砕いたナッツ類がビッシリと乗せられ、一体となってグリルされている。ソースはえんどう豆のソース。
思わずこの佇まいが去年の記憶と重なる。そんな思い出をくすぐるような仕掛けに驚く。
ナッツの油を伴った褐色の香ばしさはスズキの上品な旨味を引き立て、緑色のソースが円やかに全体をまとめてくれている。
◆ドルチェ
・柚子のソルベ
・キンカンとキウイを乗せたクレープ
・落花生のクリーム シュー
出てきた瞬間にアッと驚く。他の席からもあちこちから驚きの声が上がる。
前菜と全く同じ出で立ちのドルチェなのだ。構成から色合いまでがそっくり。
細部に至る細工のこだわりからユニークなシェフのメッセージを感じる。
左から順に食べることを勧められる。ならほど、右の落花生のクリームは濃厚な旨味でコーヒーをより楽しく感じさせてくれた。
野生の蝦夷鹿を上品なプルーンソースで頂く冬の贅沢
蝦夷鹿が入荷したとの情報を聞いて伺った。
このお店では取り扱う材料の選定にかなりのこだわりがある。「安全第一」工事現場に掲げられるようなこのスローガンが、いつもシェフが口にしている言葉だ。自家菜園で育てた安全な有機野菜を用いつつ、その他は長年の付き合いで信用のおける特定の業者から仕入れているらしい。例年では11月に手に入っていた上質な鹿が、今年は何故かひと月遅れでやっと届いたとか。待った甲斐があって、幾重ものプロの目で厳選された鹿肉はさすがの特級品。今年も冬の名物を贅沢に頂くことが出来た。
◆前菜盛り合わせ
妥協を許さず手を尽くした前菜が沢山。これを少しずつつまんでワインを頂く。思わず一人、目を細めてため息をつく。メインの前のとても贅沢な時間。
・鶏肉のごぼう巻き 赤ワインソース
・豚のテリーヌ 各種きのこ乗せ
・炙りさわら 生海苔とポテトのソース
・きのこと青菜のキッシュ
・アオリイカの肉詰め 山椒のソース
・柿の生ハム乗せ
・ラディーチェのサラダ
◆蝦夷鹿のグリル プルーンソース
外はしっかり焼き色。中は堂々のレアだ。鹿の赤身は柔らかな歯応え、しなやかな舌触りだ。旨味は上品でその背後にある微かな獣味が野生の贅沢さを感じさせる。
最初は塩を付けてシンプルに。そして、プルーンソースで頂く。深くて甘く香り高いソースが先の獣味を見事に御しているような雰囲気。飲み込んだあとでソースのワイン感が熱く鼻から抜けるような雰囲気。最後にプルーンの固体を一口で。これだけでワインが2杯飲めそうな充実さだ。
野生の鹿を上質なソースで頂く。超高級なフレンチの一皿みたいだ。
◇ワイン
チリのカベルネソーヴィニヨン、ミラマンを選んでもらった。
今年最後の絶品ジェノベーゼに冬の訪れを思う
地元に根ざした誠実、丁寧な上質イタリアン。
クリスマス料理の準備の前に、メニューの衣替えが行われつつある。自家菜園で収穫されたオーガニックな野菜やハーブなどが一息つく頃合いらしい。
メニューはいつも店内と店頭の黒板に掲示されている。パスタとメインに安定したグランドメニューを置き、前菜からパスタ、メインにその季節、その日の素材を活かしたメニューを加えて変化をつけている。
上質で安定感のある料理を味わいながら、予測をはるかに超えた時々の変化に驚いて。これがこのお店の楽しみ方だ。
◆前菜盛合せ
・バターかぼちゃのポタージュ
甘くて濃厚
・貝とキノコのサラダ
シャキッとしたマテ貝の食感が気持ちよし
・白子のソテー
芳醇さと香ばしさの同居。クリスマスっぽい彩
・柿とリコッタチーズ
完熟の柿の甘さとチーズの酸味のマッチング良し
・原木椎茸のサルシッチャ乗せ
ナイフを入れても崩れない。味も形もその一体感を楽しめる
・里芋のフリッタータ
里芋の下味が味わい深し
◆ジェノベーゼ【絶品】
夏にラディーチェ菜園で収穫されたバジルのソース。バジルの風味は新鮮というよりは円熟してまろやかだ。枝豆とポテトが和えられていて、その取り合わせは色彩や食感にもとてもとても効果的。
シコシコ感のある噛みごこちのパスタは手打ちの妙。
◆仔羊のグリル
仔羊の骨でとったソースが絶妙な美味さ。焼き加減はレア。臭みなく柔らかく肉の美味さの後からソースの香りが追いかける。
さりげなく 惜しげなく 料理に込められた叡智
秋味を楽しみに伺いました。
今や名物となった前菜は安定した美味さと新鮮な驚きに満ち大満足。サーブされる際のさりげない説明でシェフの施した匠の技と料理に向かう真摯さが窺える。
目的のもう1つは原木椎茸。イタリアのポルチーニに負けず劣らずの香りと食感はとても贅沢。ベーコンと合わせたソースでタリアテッレに。美味。!
ワインはとっておきのナパを頂いた。大火災前の希少なもの。素直に大好きだなと思えるワインだったので、次の訪問用に一本キープしてもらいました。
◆前菜盛り合わせ
・イサキのカルパッチョ
・里芋のフリッタータ
アサリから取った出汁で炊いた里芋が上品な旨味。
・原木椎茸のサルシッチャ載せ
・生ハムと洋梨
・スルメイカと蓮根
食感と旨味の対比。パリッとシャキッ。
・ホタテの貝柱
美しい彩。マスカットとクルミが乗っている。
・元気野菜サラダ
◆原木椎茸のパスタ
前述の通り、秋のパスタの王様という風格のある旨味。
◆鴨のモモ肉のコンフィ
◇赤ワイン
プリズナー (アメリカ ナパバレー2016)
今年一番美味いと感じた赤。
その名の通り囚人が描かれたインパクトのあるラベル。ナパを襲った山火事の前の年のモノ。
深み、重み、果実味、甘み 全てのバランスが自分好み。
感性を刺激する造形美 それも料理の一部なのか
日本の文化を説明する際に「日本料理は目で食べる」と表現する外国人が多い。
このお店の料理は日本料理ではないが、日本人が古来から培ってきた料理を愉しむその精神を感じさせてくれる。
盛り付けの造形が美的。そして、土台や装飾のような道具を用いず食材だけで盛り付けて、それらを食べ合わせて味わうのだ。
様々な野菜を同じ太さ、同じ厚さに切り揃えてバランスのとれた立体的に積み上げてみたり。メインの食材の色に対比的な色彩のソースを添えたり。もちろんそれは素材そのものの色でだ。
この日はそんな事を思いながら、美味さだけではなく、日本的美学精神を視覚でも味わえたような気がする。
◆前菜盛り合わせ
・トウモロコシの冷製ポタージュ
・スモーク鯖のカルパッチョ
・椎茸とサルシッチャ
・豚のテリーヌ
・ほうれん草のオムレツ
・クリームチーズとトマトのクレープ巻き
◆ゴルゴンゾーラチーズときのこのオレキエッテ【名物・絶品】
◆SPF部隊のグリル 山椒ソース
◆ドルチェは自家製のカボスチェッロ
健康的なライトグリーン。冷えたグラスで爽やかな苦味とトロリとした甘さ。真夏の最上の食後酒だ。
自分史上 最高の前菜盛り合わせ
Radiceとはイタリア語で木の根を意味する。その名の通り、地元にしっかり根付き愛されているお店だ。
ここのお店の前菜盛り合わせには毎回感動させられる。大きなガラスの皿に6〜7品の珠玉の前菜が芸術的に盛り付けられる。全てに手を抜かず、細かな心配りと調理技術が施されている。温かいものは熱々で、冷たいものはヒンヤリと、全てが美味い状態で同時に出てくる。
自家製の生パスタ、新鮮で安全な肉や魚を用いたメインも絶品な美味さだが、今回は特にこの前菜盛り合わせをご紹介したい。
◆前菜盛り合わせ【名物】
・ジャガイモの冷製ポタージュ
旨味のあるジャガイモ。さり気なく入れられた芳醇な魚のコンソメジュレが食欲を唆る。
・真子鰈のカルパッチョ
皮目を見せる魚のカルパッチョは珍しい。切れ目を入れて染みやすく、炙って香味と舌触りを調節しているようだ。刺身では得られない美味さ。
コリコリした元気な野菜との組み合わせが楽しい。土台になっていたナスのペーストも夏を感じさせる。
・万願寺唐辛子の肉詰め
温かい。そしてハーブの香り豊か。肉のジューシーさと唐辛子の元気な苦味が絶妙だ。
・カプレーゼカナッペ
カリッと焼かれた小さめなバゲットにサッパリとしたクリームチーズ。自家菜園で育てられたプチトマトは甘くて濃い味。果肉を味わう中央のトマトと周囲のそれとは違う種類なのだろう。2種のトマトで食感、酸味、甘みをバランスさせているのか。
・イカとアスパラ炒め
丁寧な焼き加減によるプリッた食感と旨味。焼き色がとても綺麗でパワーのあるアスパラの緑と良く合っていた。温かく食べられる。
・ホタテと焼きポレンタ
絶妙な焼き加減のホタテの貝柱は甘く、そして香ばしい。ポレンタとトマトソースは彩り、味わい共に絶妙な組み合わせだ。
・オクラのオムレツ
◆駿河湾産生桜海老のタリオリーニ【絶品】
この時期になると作られる期間限定のパスタ。香ばしく芳醇な海老のソースが細めのパスタによく絡む。ワインがすすむ。
◆子羊のロースト(2ピース)
熱々で柔らかく、羊の味がしっかり。そして不思議なくらい上品だ。食べやすく切り分けてくれている。そんな心配りも嬉しい。
自家菜園で収穫された野菜は丁寧に調理されそれぞれの個性が引き出されている。それらの盛り付けは立体感があり皿上のデザインの完成度を高めている。山椒のソースがビビッド。
◇赤ワイン 14HANDS 2014
アメリカのブレンドワイン。様々な果実味が繰り返し口の中で感じられる。タンニンは控えめ。良い意味で複雑、そして奥の深い味わい。
◇グラッパ
ドルチェの代わりに。消化を助けるグラッパを頂けるのが嬉しい。
生田の丘にイタリアンの爽やかな風が吹く
優しく誠実なご夫婦が営む地元愛溢れるイタリアン。
オープンして5年。週末は高感度な夫婦や家族連れで上品な賑わい。しっかりと根を張ったように見える。
そんなこのお店が『コモレバ』という雑誌に掲載されたとのこと。早速拝見しました。昭和の生きた男のための雑誌だとか。強面なコンセプトながらとても爽やかな記事だった。
俳優の迫田孝也さんが散歩人の役。生田の駅前商店街を抜けると洋食の風が吹いた?との設定だ。
写真綺麗。お店の特徴やその日の様子を上手に表現してある。
ご覧あれ。
http://conex-eco.co.jp/food/17920/
ウイークデイの会社帰りに一人ブラリ。
■蛤の白ワイン蒸し
新鮮な蛤。ガーリックの香り控えめで貝の旨味を引き出す塩とハーブの加減が絶妙だ。ワインで蒸された貝のスープにはホカッチャを付けて。
トッピングには自家菜園で育てた緑の濃い春野菜が。
■鴨のロースト
ハンガリー産の鴨を輸入。疫病などで流通が滞るフランス産よりも安定しているし、良質な物がリーズナブルに入荷できるとシェフが語る。
鴨の味がしっかり感じられる。もちろん臭みもないし、縮こまっていない。歯ざわりも舌触りも上質だ。そして、酸味を抑えたワインソースは格別。これだけ舐めても良し。深い旨味の向こう側から反射してくる爽やかさみたいな。これが鴨と合わさった時の立体感のある美味さは言葉に表せないものがある。
付け合せの野菜達。可愛らしい蓮根の若さのあるコリコリ感が印象的だった。
カジュアルな親しみやすさと共に感じる格調の高さ
8人のパーティーで伺った。事前に相談すると予算に応じたコースメニューを提案してくれる。
このお店の特徴は楽しさと洗練さを併せ持つところだろう。素朴で力強いイタリアンというよりは、周到に準備をして緻密に仕上げる緊張感があり、優しくてカジュアルなサービスと一緒に格調をも感じさせる。
自家菜園で採れた新鮮で安全な野菜、旬の魚や肉、手打ちパスタで嬉しい驚きの溢れる時間を過ごさせてもらった。
■魚の出汁のジュレに蕪のムースを乗せて【絶品】
沢山の色々な魚から丁寧抽出した出汁は臭みがなくとても深い味わいだ。蕪のムースはキメが細かく上品だ。ジュレとムースを口の中で合わせたときの感動は忘れられない。動物系と植物系、海の幸と山の幸が織りなす立体的な旨味に皆から歓声が上がっていた。アクセントのキャビアが高級感を演出している。
■前菜
・メヒカリのフリットとキャロットラペ
熱々のフリット。プリッとした白身の適度な熟成感を上手に引き出す塩加減が絶妙。骨まで食べられる。
・ゴボウの赤ワイン煮
・蛸のカルパッチョ
・ほうれん草のキッシュ
■きのことゴルゴンゾーラソースのニョッキ
薄くてパリパリの焼きチーズの蓋を破ると中から芳醇なゴルゴンゾーラとキノコのの香りが立ち昇る。サプライズ性のある粋な仕掛けだ。赤ワインが進む。パスタを楽しみながら、砕いた香ばしい焼きチーズをつまむ。とても楽しい料理だ。
■大山鶏の丸焼き
4.3kgの巨大な塊の登場に場が盛り上がる。その迫力もさることながら、焼き色の美しさに目が奪われる。全体が万遍なく淡い小麦色に。表面には細かいハーブ、中にはニンニクなどが入っている。焼いて休ませての作業を何度も繰り返してこの焼き具合に持っていったとのこと。この繊細で丁寧な仕上げがこのお店の特徴だ。
各部位を切り分けて一人一人に盛り付けてくれる。とても綺麗なレイアウトだ。柔らかく旨味を残した絶妙な焼き加減。バサつかずしなやか歯応えが心地よい。
付け合わせのホワイトアスパラはジューシーで甘く、シャキッとした歯応え。蓮根はパリッとした感覚を残した焼き加減。
パーティーならではの醍醐味と肉と野菜の上等な味わいのコラボ。
素材の種類も多く複雑なコース料理の一つ一つの要素に手を抜かず、それぞれの料理の流れや合わせて食べた時の感覚まで想像しながら仕掛けをつくる感性と努力に感動。
常に一つ先の世界を追う料理人魂に感動
クリスマスディナーで伺った。
「気持ちのこもった物を食べると幸せになれる」昔、本で読んだ事がある。
このお店の料理とサービスにはそれを感じさせられることが多い。
当日の料理も前菜からドルチェまで、全ての一品一品が気迫と技と思いやりのこもった物で、驚きと感心を頂きながら家族の団欒を楽しませてもらいました。
■前菜
・白身魚の蕪のムース
真白のムースは上品な蕪の風味の奥に特別なブロードによるコクがありそうだ。白身魚の刺身を型枠にして形作られている様も面白い。
・車海老 パプリカと海老のジュレ
パエリアの爽やかさと海老の濃厚な出汁による芳醇なジュレ。温かな車海老の身は浜茹でのような絶妙な塩加減。ジュレを乗せて食べると物凄くリッチなアジに。
・ホワグラとりんご 青森のとうもろこしのパンにはさんで
立体的な盛付けから上質なフレンチを連想するが、独創的な味。濃厚なホアグラと甘酸っぱいりんごを交互に食べる。口の中一杯に広がる贅沢なハーモニーに唸る。そのソースをトウモロコシのパンに浸して食べる。
・やりいかの肉詰め、ジェノベーゼソース 焼きトマトを添えて
熱々だった。パリッとした食感のやりいかの皮は香ばしく、ハーブを感じる肉も美味し。ジェノベーゼソースとの相性は抜群でハーブの爽やかさが口に残る。焼きトマトは酸味控えめでとても甘い。
■パスタ 赤のトルネッティ/鱈のムニエル/スモークしたじゃがいものソース【絶品】
とても手の込んだパスタだ。ビートを練りこんだパスタはなんとなくクリスマス。鱈のムニエルは旨味と香りが贅沢。じゃがいもソースは燻製の香りとブロードで上品な芳醇さ。少しづつ全てを合わせて食べると、相乗的な味わいが感じられる。トッピングの青菜は炙られた焦げ目がほろ苦く、アクセント効果あり。この辺りのセンスには感心というか感動を覚える。
■メイン 白甘鯛のポアレ スーパーグリーンピスタチオソース【絶品】
赤ワインに合う魚料理をいうテーマで生み出された料理だとか。かなりの肉厚の立派な白甘鯛だ。鱗が香ばしく総立ちになっているのは丁寧にポアレされた証。旨味を引き出す塩加減は絶妙。そして、この最上の白甘鯛と赤ワインを繋ぐ役を果たしたのが、この鮮やかな緑色のソースだった。その素材はなんと。生でも食べられるという、スーパーグリーンピスタチオだった。コクのあるナッツ感とオイル感。白甘鯛に着けて食べるだ瞬間から押し寄せる美味しさの洪水に驚愕。赤ワインとの相性はもちろん。
■ドルチェ ホワイトチョコレートのアイスクリームとビートのシャーベット
ビートの酸味で我に帰る感じ。アイスクリームは上部が炙られていて、カラメルのようなほろ苦甘さ。様々な味覚を刺激するドルチェだった。
フルコースを手打ちパスタで表現する凄腕
地元が誇る、地域No.1の実力店。
前菜からドルチェまで、全てを手打ちパスタで表現するというイベントに伺った。
一皿一皿が手の込んだ料理で構成されたとても充実したコースだった。作り手の技術や知識、そして、何よりも料理に打ち込む強い気迫を感じる。
5皿の料理に合わせ、グラスで5種のワインを勧めてくれる。心配りの行き届いた一流のサービスを味わえる有り難い体験だった。
<スペシャルパスタディナー>
■温かい前菜
・イカ墨を練りこんだ漆黒のタヤリン(細いパスタ)
香味野菜とイカすみだけを煮込んだソースは臭みなくとても芳醇だ。
三陸のアオリイカはパリッとした歯ざわりの後から旨味が追いかける。
北海道のウニのオレンジは上品な色彩のアクセント。イカ墨を絡めて食べるとそれぞれのコクが相乗した旨味を醸し出す。
トップのキャビアはなんとも豪華。今日のコースの行方を期待させる。
■パスタ1
・ニョケッティのアメリケーヌソース
濃厚で深い甘みのあるソースにニョッキより小さな艶のあるパスタ。味の染みこんだズッキーニ。パスタはスプーンですくって食べる。合わせてくれたしっかりめのナパの白ワインとの相性も抜群。
海老は脚と肝の部分の旨味、尻尾の甘みのそれぞれがしっかり引き出されていた。
■パスタ2
・ハンカチパスタのゴルゴンゾーラソース
彩り豊かなハーブや花びらを極薄の生地に散りばめて挟んだハンカチパスタ。それを敷布団と掛け布団のように使う。半熟玉子と生ハム、熱々シャキシャキのホワイトアスパラとジューシーなグリーンアスパラが中に。そして、上から濃厚なゴルゴンゾーラチーズのソースが掛けられている。
めくって半熟玉子にナイフを入れる。鮮やかな黄身が溢れてソースと混ざる。それにそれぞれを絡めて食べる。弾力のあるパスタの食感が心地よく、多彩な味わいが楽しめるとても贅沢な料理。
■メイン
・ジャガイモとトリュフのラビオリ蝦夷鹿のラグーソース
・蝦夷鹿の赤身のロースト
ラビオリにナイフを入れた瞬間にトリュフの香りが広がる。4皿目にしてまた食欲が蘇る感じだ。プリッとしたパスタの食感と深みのあるソースとよく合っていた。
蝦夷鹿は引き締まった感じだが、しなやかで柔らかな噛み心地で全く臭みのない上品な赤身の味がした。
■ドルチェ
・温かいヌーディー 紅茶のソース
自家製ラムレーズンが入ったパスタ。皮のない中身だけの粉感のあるパスタ。汁気のある柔らかな団子のような、生まれて初めての食感。これもパスタなのかと驚き。
冷たいアイスクリームと中央に置かれた梨で仕切られていた。
臨機応変なアレンジも一流なイタリアン
上質で本格的な料理と心温まる一流のサービスが楽しめる小さなイタリアン。秋の平日の夜に、一人で伺った。
■鰆のソテー じゃがいもの燻製ソース
脂が乗り切った3kg超えの上物を仕入れた聞き、迷わずお願いした。鰆は回遊魚なので地方によって旬が違うのだとか。関東では10/中旬の今が旬だ。
まず、今日飲みたいワインの種類を聞いてくれる。それによって調理の仕方やソースを変えてくれるという。なんて贅沢な。
選んでもらったワインはボルドーのドゥルト2014。酸味が少なくシャープで重い、好みの味。
いよいよ、鰆が登場。大きな濃茶の皿の中央に堂々と鎮座するサワラは肉厚で迫力がある。それに応じるように長茄子や大きなズッキーニなどの野菜達が力強く囲むレイアウトだ。ソテーした際に使われたものか、カリッとしたガーリックがそれぞれの野菜の上に乗せられており、少しユニークだ。鰆の周囲にはじゃがいものソースが。燻製の風味が乗ったこのソースは、脂ののった鰆によくマッチするし、なによりこのワインによく合っていた。大きな鰆は背、腹、皮と部位によっての味の違いが楽しめる。皮はしっかりソテーされて香ばく、噛み締めると脂身の旨味が染み出てきて美味い。
■椎茸に乗せたサルシッチャ
よく見ると、スマイルみたいなレイアウト。
イタリアンソーセージの中身のようなハーブ入りの肉団子。それがプリッとした椎茸と一体化したボールに。肉汁とジューシーな椎茸の汁が混ざり合う。なんとも言えぬ芳醇さが口の中に広がる。トマトソースを着けると爽やかな風味が。
■万願寺唐辛子を入れたパルメザンチーズのチェスティーノ
自らの農園で育った万願寺唐辛子がチーズの籠に入れられている。このチェスチィーノの形が芸術的。その場の感覚で溶けたチーズで造形するらしい。これを崩してチビチビと。心地よい苦味の唐辛子と合わせて食べるとワインのツマミに最適だ。
絶品! のどぐろカルパッチョ
平日、仕事帰りの20時。晩ご飯に伺う。
ディナーのコースはお腹に重いので、こういうアレンジは嬉しい。
厳選されたグラスワインを飲りらながら至福の晩ご飯。地元民だけに許される贅沢な体験だ。
■のどぐろカルパッチョ【絶品】
下関ののどぐろ。皮目を焼いて香ばしさアップ。その皮下の脂と身の脂の旨味がそれぞれ感じられる繊細かつ芳醇な一品。細かく刻まれた野菜やハーブ、スパイスは大人の歯ごたえと香り。魚のカルパッチョはそもそも日本で生まれ、イタリアに逆輸入された経緯がある。このような日本のシェフの弛まない創作努力により発祥したに違いない。
中央には茄子のタルタルとたっぷりのジュレ。このジュレが秀逸だ。たっぷりの魚の骨や内臓から長い時間を掛けて抽出したものだとか。少しずつ口の中で溶かしながら味わう。上品で芳醇で贅沢な世界が広がる。白ワインによく合う。茄子のタルタルと一緒に食べると味の立体感が増すようだ。そして、また、白ワインが進む。
■トリッパのトマトソース煮込み
特筆すべきはトリッパの質と煮込み具合だろう。臭みのない弾力感のあるトリッパ。人それぞれ好みはあれど、噛み切る瞬間のシャキッとした歯応えが自分は好きだ。少しでも煮込みすぎるとこの感触は失われ、一気にその緊張感が失われてしまうはずだ。赤ワインと。
■嶽きみと野菜のロースト
青森のブランドとうもろこし。甘みと旨みあり。
■嶽きみとシラスのパスタ
とうもろこしの甘みとプチプチ感、シラスの旨みと柔らかな舌触りがオイルでよく絡めてある。そんな贅沢なソースと具はショートパスタのトゥロフィエと共に食べやすく味わいやすかった。
結局のところ、料理の美味さに惹かれ、晩ご飯どころか立派な飲み会になってしまった。
至高の一人飲み
ピンクの豚キングに守られた、気軽に利用できる本格イタリアン。
記念日の利用、親戚や友達の集まり、そして会社帰りの一人飲みまで。今では完全に生活の一部にしてしまっている人も少なくないと言う。
今日は久々の一人利用で伺った。
■ニュージーランド産仔羊のロースト【絶品】
幅40cmの大きな皿に盛られたこの一品は強烈なインパクトだ。その立体的な盛り付けは生花や日本庭園の構成に似ており、シェフの造形的センスと知識を窺わせる。
中央にとられたラムチョップは厚めにカットされたもので贅沢な噛み応え。脂身は甘く赤身は美味み深い。ニュージーランドは今が冬。脂をしっかり蓄えていて、これからが旬だとか。なるほどの美味さ。香草や独自のソースでその旨味は引き出され高められているように感じた。
左には大きな茄子。ガーリックの旨味油がしっかりと染みるよう細かく包丁が入っている。クミンの実が口の中でパチッと弾け、爽やで楽しい。しし唐は艶やかな緑で甘い。
右にはズッキーニ、じゃがいも、にんじん、蕪のロースト。一つ一つが丁寧に仕上げられている印象。仔羊の骨と調和するようにピンと立つオクラは見た目、歯応えの両方にアクセントとしての効果。
写真を拡大すると解るが、可憐なうす紫をした花が散られていた。ローズマリーの花だとか。この花の存在が全体に和を漂わせていたのだろうか。こんな繊細な演出も料理を深く楽しむ上でとても嬉しい。
■チーズ盛合せ
■ルビーグレープフルーツのシャーベット
甘みを抑えた大人のシャーベット。仔羊の脂をしっかりリセットしてくれた。
安心素材のイタリアン創作料理
地元の食通が足繁く通うイタリアン。自家菜園で育てた安全で美味い野菜を使った創作料理が楽しめるお店。見た目も美しいその料理は楽しい驚きとと共に安心感ある説得力を持ち合わせる。厨房ではシェフが寡黙に調理に取り組んでいる。キッチンの窓から、その作業の様子を覗いてみるのも面白い。
■今日の前菜6種
・ジャガイモと新タマネギのポタージュ
キャビアのアクセントが視覚的にも味覚的にも効いている。
・ヤリイカのソテー
アンチョビの香りか。パリッとした食感とともに上品で芳醇な香りが楽しめる。
・豚足のテリーヌ紫キャベツ添え
豚足のまったりとした舌触りとツルンとしたテリーヌの食感のコントラストが面白い。脂感が気になりそうなところに紫キャベツのマリネをあてがっている。
・サワラのカルパッチョ
厚く切られたサワラはしっかりとした食感で、細かく切りそろえられた野菜のコリコリ感とよく合っていた。潜んでいるレッドペッパーを噛んだ瞬間に爽やかなスパイス感が。
・トリッパ
絶妙な柔らかさ。臭みがなくとても上品な仕上がり。
・自家栽培野菜のグリル
旨味と甘味が引き出された長茄子とズッキーニ。
■蟹と冬瓜のパスタ
蟹や魚介のスープがしっかりと染みた冬瓜は心地よい歯応えを残す。食べ進めると舌のあちこちに蟹肉を感じ、所々にトマトの風味を感じる。コクのあるソースなのに後味がサッパリした、夏にありがたいパスタ。
■大山鷄のロースト
自家栽培のタイムは元気の出る香り。ガーリックは香ばしくも臭みなく上品だ。パリッとした皮とプリッとした中身のコントラストが嬉しい。
■ポルティーニ茸のリゾット【絶品】
イタリアではキノコの王様という異名を持つポルティーニは香り高く、ブロードやチーズとよくバランスしている。米の粒感を楽しみながら思わず目を細めてしまう一品。
□赤ワイン
・MOMAロッソ
□グラッパ
洗練されたイタリア料理を味わう哲学を知る
小田急線沿線の神奈川エリアでNO1のお勧めイタリアン。夫婦で営む小粋な店だ。技巧派シェフによる創作的な料理と、ホスピタリティ豊かな奥様が選んでくれる自分にピッタリのワインで贅沢で楽しい時間を過ごす。
傾向として、一つの皿に芸術的に盛り付けられた前菜の盛り合わせが好評で、出てくるとかならず歓声が上がる。だが、特筆すべき特徴が全てを貫いているように思える。
それは料理道の精神のようなところに。一品一品丁寧に調理された材料を別々に食べたり、溶かして食べたり載せたり。食べる人にその食べ方を委ね、試す楽しみや発見を与えてくれる。決して押し付けることなく、食べる人の知性や感性をくすぐるような様々な工夫がなされている。
そんな事を感じながら丁寧に味わうと、また一つ深い料理の楽しさを感じることが出来そうだ。
■前菜盛り合わせ
・ジャガイモと玉ねぎのポタージュ
さらりとしたポタージュに琥珀色の魚介の煮汁のジュレを少しずつ口の中で溶かして頂く。贅沢なキャビアがアクセントに。
・大山鶏のササミに小麦粉をまぶたもの。素揚げしてあるのかな?薄っすらと味が染みた衣と控え目なササミの味が上品にマッチ。バルサミコ酢が爽やかなアクセントに。下に敷かれたレンズ豆はコクがあって芳醇で、ササミに載せて食べるとまた違った味わい。
・ヒラメとイナダのカルパッチョ
小さはサイコロ状のコリコリ野菜とモサモサのディルと共に食感が楽しい。イナダの上品な甘みが後から湧いてくる。
・豚足のテリーヌ
細かな直方体と立方体にカットされた豚足が綺麗に並んでいるところがこのお店のシェフの感性なのだろう。煮汁は驚くほどに上品でコクのある豚足とのバランスが絶妙だ。赤いキャベツの酢漬と合わせて気分転換出来るのも嬉しい。
・網焼き野菜
長い茄子と太いズッキーニと分厚い蓮根。素材の味をしっかりと引き出す匠の焼き方には感動させられる。綺麗な網目状の焼き痕は見た目だけの効果だけでではない。香ばしくアミノ酸のような旨味をにじみ出させていて、深みのある味わいを楽しませてくれる。この効果はメイラード反応と呼ばれているらしいが、シンプルな料理故にそれを実現するシェフのテクニックを素直に感じることができる。
・生ハムとマンゴー
■蛸のラグーパスタ
細かく切った蛸が入ったトマトソースはコクがありとても深い味わいだ。自家製のフェットチーネは腰がありシコシコでソースの力強さと良く合う。
■SPFポークのグリル
引き締まったアスリートのような肉の美味み。豚肉とは思えない鮮やかなピンク色だ。皿の端にさりげなく盛られた塩胡椒と自家製山椒のソースで好きなように調味して頂く。そんな楽しみ方の選択が出来る気遣いがありがたい。
当日は特別にトウモロコシのリゾットを添えてくれた。濃厚な甘味の後に米の粒感とコクが追いついて口の中が至福の渦に包まれる。感謝!
夏に味わう上質で粋な美味さ
高感度で気さくな夫婦が2人で営む小さなイタリアン。「知る人ぞ知る」ではなく、「知る人しか知らない」名店だ。ポリシーが強く出た料理と優しい気配りのサービスが地元民にはたまらない。厳選されたシャンパンやワインはバリエーション豊富でどれも美味い。
当日は蒸し暑さの中、キンキンに冷えたシャンパンを口火にして昼飲みを楽しませてもらいました。
■前菜盛り合わせ
ランチョンマットに納まりきらないガラスの皿。その上には彩り豊かな元気な野菜達が。センスを感じさせる、なんとも華やかな盛り付けだ。
・ジャガイモの冷製ポタージュ
こくまろ。小さな器に旨味が詰まっている感じ。オリーブオイルの香りが爽やかなアクセントに。
・ガーリックトーストに乗せた豚肉のリエット
・鶏ハム
長い時間低温で調理されたものだろう。絶妙な塩加減により引き出された上質な旨味と艶やかな舌触りに目が細まる。
・元気な野菜のバーニャカウダ
それぞれの野菜が最適の食感で食べられるようにコントロールされていた。見た目では分からないシェフのテクニックと感性がそこにあったのだと、後から気づく。
・レタスのサラダ
■ゴルゴンゾーラチーズのオレキエッテ【定番】
このお店の定番といっても良い大人気のパスタだ。臭みは無い。その特徴を活かしながら上品な香りにブレンドされたようなソースだ。オレキエッテを一つ一つ絡め、ワインをちびちびやる。永遠に続けていたいサイクルだ。
■チキンローストと真鯛のポアレ
皮がパリッとしたチキンは温かい蕪と共に。真鯛はトマトを乗せてバルサミコソースで。融合の美味か。それぞれがそれぞれに楽しいコンビネーションを味あわせてくれる。
納得のディナー
最上級の料理を最高のホスピタリティで。上質なディナーをカジュアルに。職人魂と思いやりのある心配りを夫婦二人で協業する小さなイタリアン。
◾️前菜盛り合わせ
・冷たい野菜カクテル トマトのジュレ
・ジャガイモのジェノベーゼとマダコの燻製
・イカとスナップえんどうのソテー
・鶏肉と蕗アサリのスープ煮浸し
・豚のリエットを炒めたキャベツに乗せて
・生ハムを乗せたマンゴー
どれもこれも。
一つ一つに特別な世界感のある前菜盛り合わせだ。温かいもの、冷たいもの、それぞれが一番美味しい状態で一皿に盛られている、写真を拡大すると、きめの細かい手業が見てとれる。普通のお店なら2-3皿に分けて出される位の密度とボリュームだ。
◾️ホタルイカと春キャベツのパスタ【絶品】
ホタルイカの肝のコクがしっかりとソースに伝わって、爽やかな青味を感じる春キャベツと絶妙なマッチング。
◾️ローストポーク 山椒ソース
綺麗なピンクのポークは柔らかく肉の味がしっかりと出ている感じ。ベースのソースに加え、お店の菜園で採れた山椒のソースを。これが、絶品。強い刺激を抑えつつ、独特の香りをしっかりと残している。個人的には去年の山椒ソースよりも、こちらが好きだ。これが豚の脂と物凄く良く合う。
◾️ドルチェ
・苺のアイスクリーム
・チョコレートケーキ
生田から 遠きトスカーナを思う
特別ディナーをいただきに。
カッチュッコはイタリアのトスカーナ地方の漁師料理だとか。地元が誇る新進気鋭の日本人シェフのアレンジによる伝統料理の味は、醍醐味ありの上品な仕上がり。
■前菜
・フライ3種:きびなご/モッツァレラチーズを包んだふきのとう/ウド
揚げたてのサクサク。それぞれ、素材の特徴が良く出ていて、食べ比べるのがたのしい。自家栽培のふきのとうは上品な苦味。モッツァレラチーズと不思議に相性が良い。
・タコのマリネ マスタード風味
■カッチュッコ
シェフ自らが鍋を運んでくれる。フタを開けると湯気の向こうから魚介と野菜がギッシリ。
エビやイイダコ、鱈、ムール貝、アサリの魚介。じゃがいも、玉ねぎ、トマト、芽キャベツの野菜達。
まず感心するのは、その見た目だ。それぞれの形を残しながら変化のある色合い。自然の食材でこれだけの変化とバランスを表現できるとは。
スープはヒラメや鯛、海老をベースにしているとか。鍋の下層にはムール貝とアサリがごっそり。ここからも出汁が出ているんだろうな。この醍醐味はさすが漁師料理だが、シェフにより実に上手に調和されている。
全ての具材を食べるのは不可能に近い、くらい具沢山だ。
■パスタ
カッチュッコのスープを使ってパスタを作ってもらえる。どのパスタを選ぶがは自由だ。スープの力強さを考えてタリアテツッレに。
これは美味し。だが、先ほどの鍋料理の味が記憶に残っているまま食べるのと少々飽きを感じる人もいるだろう。懐石料理の箸休め的なものを少しだけ挟むと格別に感じただろう。
■ドルチェ
イチゴとホワイトチョコレートのアイスとチョコレートケーキ
イチゴがいちごであり、本当に幸せだと訳の分からぬ感動を覚えるほどにフレッシュな甘みと酸味を引き出している。今宵の〆にふさわしいドルチェだ。
クリスマスディナーに伺った。
素材を厳選し丁寧に仕込まれた、シェフの魂の料理に感動。
■前菜盛り合わせ
・カリフラワーのスープ、ズワイガニのジュレ
・エビのグリル
ラルドというイベリコ豚の脂身を巻いた海老のグリル。脂身には豚と海老の旨味が染み込み、その焦げめも加わり芳醇で香り高い。高度で完成度の高い一品だ。
・鴨のロースト、茸のマリネ添え
・ヒラメとアボカドのタルタル
バジルを効かせたアボカドソースと新鮮なヒラメ。レッドペッパーとハーブの飾りがクリスマスらしい。
■生桜海老とスティックセニョールのパッパルデッレ
香ばしい桜エビ。その香りを移したオイルで和えた平たいパスタ。その絡み合いが絶妙。スティックセニョールと呼ばれる茎プロッコリーはとても甘く味がこい。
■魚貝のカルトッチョ【絶品】
キンキと沢山のアサリ。自家菜園で育てた野菜たちが密封された紙包みの中で調理されている味わい深い贅沢な一品。沢山の魚で取ったスープは琥珀色。まるで上等なコンソメのようだ。
■チョコレートとバナナのケーキ
甘さ控えめ、大人の味だ。少し遅れてバナナの後味。
根付いた! 地元民のための本格イタリアン
---2016年12月---
クリスマスディナーに伺った。
素材を厳選し丁寧に仕込まれた、シェフの魂の料理に感動。
■前菜盛り合わせ
・カリフラワーのスープ、ズワイガニのジュレ
・エビのグリル
ラルドというイベリコ豚の脂身を巻いた海老のグリル。脂身には豚と海老の旨味が染み込み、その焦げめも加わり芳醇で香り高い。高度で完成度の高い一品だ。
・鴨のロースト、茸のマリネ添え
・ヒラメとアボカドのタルタル
バジルを効かせたアボカドソースと新鮮なヒラメ。レッドペッパーとハーブの飾りがクリスマスらしい。
■生桜海老とスティックセニョールのパッパルデッレ
香ばしい桜エビ。その香りを移したオイルで和えた平たいパスタ。その絡み合いが絶妙。スティックセニョールと呼ばれる茎プロッコリーはとても甘く味がこい。
■魚貝のカルトッチョ【絶品】
キンキと沢山のアサリ。自家菜園で育てた野菜たちが密封された紙包みの中で調理されている味わい深い贅沢な一品。沢山の魚で取ったスープは琥珀色。まるで上等なコンソメのようだ。
■チョコレートとバナナのケーキ
甘さ控えめ、大人の味だ。少し遅れてバナナの後味。
---2016年11月---
初めて一人で訪問してみた。
丁寧に作られた多彩なオードブルをチビチビやりながらゆっくりとワインを楽しみ、最後に珠玉の肉料理を頂く。
本を読みながら、音楽を聴きながら、とても贅沢なひと時でした。
■蕪の冷静スープ
芳醇でありながらサラリとしたスープ。炒った海老の殻で出汁をとったソースと混ぜるととても芳醇で香り高い。大きなサイコロ状の蕪はしっかり出汁が染みている。そしてボイルした海老も一つ。スプーンを入れるのが楽しくなる。
■オードブル
・大タコのカルパッチョ
・豚のリエット
・椎茸とハーブ鶏のグリル
・きのこのマリネに乗った蒸し鶏
・生ハムを乗せたラフランス
■蝦夷鹿のしんたまのグリル【絶品】
それは珍しい。柔らかく、そして、きめの細かい赤身の肉は上品な舌触り。初めは塩で、次に特製のソースをつけて。丁寧に仕立てられたこのソースは艶やかなワインの香りを残したもので、肉の味を更に引き出していた。これは立派なフレンチの一皿だ。
---2016年10月---
完成度の高い定番メニューの間に挿入される季節の食材達。秋もの深まりを料理で楽しむのも贅沢。
■前菜盛合せ
・バターカボチャのスープ
意外とサラサラした口通り。ややきつめの塩味。
・秋刀魚のスモーク
きのこのマリネに乗せた秋刀魚は新鮮で程よくスモークされていて、そのコンビネーションの完成度に脱帽。
・豚肉のリエット
・ハーブの効いた鳥
温かい前菜。何度か頂いたが、このハーブの利かせ方はハイセンス。
・生ハムを柿に乗せて
■原木しいたけのラグーソースパスタ【絶品】
・原木しいたけの香りは普通じゃない!肉厚で歯ざわりも力強く、普通との違いを思い知らされる。それをしっかりコクのあるラグーソースに仕立ててある。 滅多に出会えない熟度の高い一流の料理だ。
■牛ほほ肉のワイン煮【定番】
ホークで簡単にほぐれてしまうくらいに柔らかく煮込まれたほほ肉は口の中でも直ぐに溶けて消える。その一瞬を楽しみたい定番料理だ。
---2016年9月---
数年前、住宅地の中に突如現れた本格イタリアン。今や夫婦で営む小さな名店に。
都会と比べて環境の変化や刺激の少ない場所でこのクオリティを維持するには想像を絶する忍耐力と創造欲が必要だろう。
今回は夜のパーティーでお邪魔しました。
■前菜盛り合わせ
・ムール貝の入った麦サラダ【絶品】
・嶽きみのテリーヌ生ハム乗せ【絶品】
・イワシのフリット
・トリッパ
・豚のリエット
・低温調理の鶏肉ゴルゴンゾーラソース
一品一品が丁寧に仕込まれた珠玉の料理だ。
ムール貝はプルプルで濃厚。カレー風味で仕上げられていて食欲をそそる。
嶽きみという糖度の高いトウモロコシは円柱状のテリーヌに。濃くて甘い。その甘さとバランスさせるように生ハムが乗せられていた。
■海老と冬瓜の冷製カペリーニ
大きな海老はとても新鮮で歯応えしっかり。アサリの出汁を染み込ませた冬瓜がとても味わい深い。パスタは腰がしっかり、独特の噛みごこち。味の仕掛けにどこか和の心を感じた。
■宮古島牛と栗のラグーソースのタリアテッレ
ホロホロの牛、シコシコの栗。その食感の対比をグレービーソースの深い味わいでバランスしている。
■SPF豚白王のグリル山椒ソース
豚なのに赤々と!しっかりとした食感と肉の旨味が楽しい。気分転換に自家の山椒のソースを。
---2016年8月---
ランチパーティーにも快く応じてくれる思いやりのお店。
心のこもったサービスと昼でも真剣勝負の料理に出席者も大満足。幹事として鼻高々だ。
■前菜盛合せ
・たっぷり海産のジャガイモの冷製スープ(絶品)
・香草を和えた豚ミンチ椎茸乗せ
・同上の鳥の皮包み(珍味)
・豚リエットガーリックトースト
・生ハムを桃に乗せて
・新鮮な鰯のカルパッチョ
・夏野菜のトマト煮
■肉料理 豚の香草焼き(絶品)
4時間の低温真空調理の後にハーブとニンニクでグリルしたとのこと。
全体像は物凄い迫力!断面は繊細なピンクだ。
特徴は臭みのない上品な肉の旨み。そして弾力ありながらシャクシャクとした歯応えだ。
この感覚は生まれて初めて。
ミネラル感のある粗塩を振ると旨みが最前面に現われ、飽きが来ないのも嬉しい。
■魚料理
イサキ
■パスタ ゴルゴンゾーラソースのオレキエッテ
いつもよりサラサラとしたソース。夏だからか?
■ドルチェ
クレームブリュレ
今回もシェフの精魂込めた料理を堪能。
何度か伺っていると自分達の嗜好に合ったワインを揃えておいてくれる。
こちらから細かく要求しなくても、先回りした心配りをしてくれる。一流を知ったお店なのだ。
---2016年7月---
ここでの食事は何度目だろうか。キッチンの中で調理に勤しむ寡黙なシェフのセンスや技巧には毎度感心させられる。
そして、ホールの奥方の誠実で丁寧な料理の解説は美味しさや楽しみを高めてくれる。ワインのチョイスも全てお任せだ。
さて、本日のご馳走は5000円のコース。
■前菜盛合せ
・蕪の冷製スープ
・白バイ貝ペペロンチーノ風
歯応えのある新鮮なバイ貝を上品なペペロンチーノソースで和えてある。コリコリするシメジと一緒に。
・アボカドとバイ貝の肝とドライトマトのパテ
・生ハムを宮古島マンゴーに乗せて
マンゴーの甘さが半端じゃない。生ハムとは別に食べたほうがいいかも。
・夏野菜を乗せたサバのスモーク【絶品】
上品にスモークされたキラキラ鯖にフレッシュな野菜が絶妙。
・豚肉のリエット【定番】
・ラディーチェ菜園のサニーレタス
■ジェノベーゼソースのトロフィレ
これは美味い。
炒ったナッツとバジルのソースは芳醇な味わいにフレッシュな香り。
手打ちのトロフィレはシコシコした食感。全く同じ形をしたインゲンの歯応えとの対比が楽しい。ジャガイモのホクホク感も交じって飽きのこない工夫が。
■大山鶏のロースト ゴルゴンゾーラソースで【絶品】
パリパリ皮のモモ肉のローストは絶妙な塩胡椒の加減だ。これだけで美味し。更に珠玉のゴルゴンゾーラソースはとても上品で、鶏の脂とよく合う。
付け合わせの自家製野菜は自身の旨味を引き出される絶妙な焼き具合だ。長茄子はトロトロ。小さな玉ねぎは甘くてシャキシャキ。
ゴルゴンゾーラソースに浮く可愛らしいオリーブオイルの粒や肉の脇に配された塩胡椒、野菜に着いた網の焼き目は視覚的にも美しく、正に効能を備えたアートのよう。
■ドルチェ
恥ずかしながら誕生日月だったので。飾りの風花は全て自家菜園で採れたものだとか。手作りの思い遣りが温かく嬉しい。
---2016年6月---
久々に夜。
すっかりメジャーになって、予約が取れなともある地元人気店。
いつものコース5000円+1300円
■前菜盛合せ
・ジャガイモの冷製スープトリュフソース
・稚鮎のフリット
・バイ貝とジャガイモのジェノベーゼ
・自家製のハムとサラダ
・ボラのスモーク杏ソースとカラスミを乗せて【絶品】
■ズワイガニとズッキーニのカペリーニ【名物】
蟹のスープがしっかりで、濃厚なソース。細くて四角い断面の手打ち生パスタとよく絡む。
■仔羊のグリル【名物】
琥珀色のソースはなんと、この仔羊の骨や筋から取ったソースだとか。全く臭みのない上質な肉の味に深みとコクを与えてくれる。
すべての料理でその技とセンスに感動。サービスも親しみやすく、そして上品。久々にその実力を再確認した。
「地元民のための本格イタリアン」かなり高いレベルでそのイメージを定着させたのではないか。
---2016.1月---
ランチ再訪
■前菜
この時期の温かいミネストローネはありがたい。
鳥胸肉のヴィポーレは定番。艶やかでバサつかず食感、味ともに安心感。
色とりどりで賑やかな新鮮野菜は自家菜園のもの。よく考えたらこの季節にこれだけ多くの活きのいい野菜が食べれるなんて。
■トマトソースのタリアテッレ
アマトリチアーナだったかな?
フレッシュなトマトソースに菜の花のかすかな苦みが絶妙な取り合わせ。
■豚肩肉のロースト
脂身がない肩肉は心地よい歯ごたえ。肉の旨味がしっかりしていてとても美味だ。
付け合せの野菜達の焼き具合に関心。皮がパリッと焦げており、苦みなく香ばしい。特に蕪はその甘味と香ばしさのバランスにシェフの力量の高さを感じる。
マスタードのソースは個人的に苦手だった。ソースが無くても十分なので付けずに食す。
■黒糖のプリン
大人の甘さ。この甘さ加減にセンスあり。
太陽の光が射す店内でカジュアルに。
奇抜な料理ではなく、それ故に材料と調理の上質さを楽しめるランチでした。
---2015.12月---
年末の挨拶を兼ねてディナーを。
今日はとっておきのメニューに感動した。
▪️前菜
大アサリはその名の通り口の中いっぱいに。しかも味が濃い〜
小さなイカの中には美味しい具がぎっしりです。
▪️サボイキャベツとベーコンのタッリアテッレ
試行錯誤しながら自己栽培されたこのキャベツは味わい深くとても甘い。このパスタ、このキャベツとベーコンだけで味付けされているらしい。
素材を楽しむ究極の楽しみ方だ。
▪️白甘鯛のポアレ
美味し!
今年一番美味かった魚料理と断言できる。
白甘鯛は珍しい魚。よく仕入れたものだ。
手間をかけてポワレした鱗がパリパリ香ばしく、肉は旨味たっぷり。
▪️ドルチェ
メインが強烈すぎて、記憶がおぼろげです。
自家菜園で美味しい野菜を追求する研究心、良いものを逃さない仕入れの目利き、そして料理の発想や腕。その全てに頑張ってるなーときつも感心させられる。
これは、高いレベルのプロ意識がある証拠。
地域のNo1イタリアン店の地位を確実にしたと思う。
来年もまた、楽しく驚かせて欲しいです!
------
夜に久々に行ってみた。
基本5000のコース。
今回も、真心と技術の融合に満足です。
◾️前菜5種
・ブタのテリーヌ
・ゴルゴンゾーラのプリン
・タラのそぼろみたいな
・豚肉のリエット
・焼きイカの乗ったサラダ
香り良し、味良し!ワインのアテには最高の品々、会話とお酒が進みます。
◾️小柱とキャベツのパスタ
イタリア語で布と言う名のパスタはパセリが練りこまれてるらしい。キャベツの葉と見た目にマッチ。貝柱とガーリックの風味のあっさりクリームと、もっちりパスタの絶妙な取り合わせに高いセンスを感じる。
◾️仔羊のグリル(+1000円)
柔らかくて臭みのないラムチョップは200gとボリューミー。
ハーブ、アンチョビのソースで飽きずに楽しめそうたが、何もつけずに食べるのが一番。その物の味が引き出されてるからだ。
◾️ドルチェ
純粋な苺と牛乳の味。シンプルに美味し。
------
久々に。
5000円のコース
◾️前菜5種
・メジマグロ、タコ、焼きイカのカルパッチョ
・新鮮野菜のサラダ
・新鮮スズキ
・冷製スープ、エビのジュレ乗せ
・豚リエットを乗せたガーリックトースト
◾️ゴルゴンゾーラとキノコのオレキエッテ
◾️仔羊のグリル(+800円)
◾️ドルチェ
・フレッシュオレンジソースの牛乳プリン?
・マンゴーのソフトアイス
いつもながら、丁寧な仕事。
自家製の新鮮野菜も味わい深い。
だだ、パスタとメインのバリエーションは定番化しており、印象としての新鮮味はない。
素材や仕込みにもこだわった料理だ。もう少し詳しく料理の説明をしてもらえると嬉しいし楽しめるのだが。
一流の味、心のこもった接客。定着してきただけに、新たなサプライズを期待したい。
--------
ランチに伺う。
2,800円のコースをお願いした。
◾️スープ
・自家製ジャガイモの冷製スープ
ジャガイモの味は癖が無く上品。
◾️前菜
・鶏胸肉のサラダ
艶やかな胸肉⁈プリプリした食感、しっかりした味。パサパサ感は無く、まるで上質なハムの風味と食感。
◾️パスタ
・リッチーナとしらすのオレキエッテ
しらすの風味乗ったオイルで絡める塩味パスタ。味加減と野菜の歯触りが絶妙だった。
◾️魚
・白身魚魚のポアレ魚介スープ仕立て
厚肉の魚はホロホロで上品な味わい。しっかりした魚介のスープと絡めると最高のコンビだ。
◾️ドルチェ
・クリームカラメル
クリームは甘さ控えめで大人味。カラメルの膜が厚く、割るのに苦労する。上品なクリームと一緒に感じたい苦甘い味が楽しめないのが少し残念だ。
手作りのパスタ、自家菜園の新鮮野菜をベースに安心できる旬の素材を取り込んだ丁寧な料理。
ランチも手を抜かない気迫が感じられる。
ただし、サラダのボリュームが大きく、女性には完食が難しいかも。コースごとに前菜の量を調整した方がかえって親切かもしれない。
--------
期待を込めて夜に再訪。
素材、料理とも最高でした。
このお店の規模だから、こんなに丁寧な仕掛けが出来るのだろうか?
5000円のコース
◾️前菜
・タコとトマトと夏野菜のガスパチョ
・ゴルゴンゾーラ
・豚肉のリエット
・ご飯に乗せた炙り帆立貝柱
・スモークサーモンのサラダ
一番印象深かったのが、ガスパチョだ。爽やかなトマトの酸味、細かく刻んだ夏野菜の食感が冷え冷えで気持ち良い。塩が効いたタコが絶妙なアクセントに。
◾️パスタ
・新鮮バジルのジェノベーゼ
新鮮なバジルが如何に香り高いか実感できる。インゲンがパスタと同じ形をしていて口に入れたときにどちらか判明。楽しいな。ポテトは特徴あるソースの中でもしっかりとした味わいを出してくれる。クルミのトッピングが全体を豪華に見せているようで、歯応えの気分転換にもなる。
◾️メイン
・無菌豚「白王」のグリル山椒ソース
この鮮やかなピンクを見よ!
とばかりに迫ってくる色彩には驚かされる。筋がなくとても柔らかい。
付け合わせの野菜達も網焼きされ、丁度良い焼き具合。それぞれの歯応えを楽しめる。
◾️ドルチェ
この、チョコムースは今まで食べたことがない美味さだ。カカオ控えめ、甘さ控えめで柔らかくもしっかりとしたコクがある。上質な洋風羊羹?
これは、違いの分かる大人たちを唸らせること間違いなしだ。
前述したが、とにかく丁寧な料理。
そして、思いやり溢れるサービスには感服。
なんと野菜は自家製だと!ここで出すために安全で美味い野菜を作るところから始めているのだ。
ボリュームが多いのも思いやりなのだが、満腹を超えると自らの貪欲さを責める心が芽生えてきて苦しくなる。結果、もったいないことに有り難さが目減りしてしまうのだ。
次回はひとつ大人になって、ボリューム控えめにしてもらおうかな。
生田に出来た小さなイタリアン。
家の近くで上質なサービスと本格的な美味さがが堪能できる。待ちに待った? 嘘みたいな本当の話だ。
夜はコースメニュー2種。
5000円のコースを選んだ。
◾️前菜盛合せ
・大正メークインの冷製ポタージュ
・豚ロースの自家製プロシュート
・豚肉のリエットガーリックトースト乗せ
・牛タンの入ったテリーヌ
・サーモン香草のせ
・新鮮野菜のサラダ
それぞれがとても丁寧でオリジナリティーを感じさせる。絶妙な塩加減で素材の特徴が活き活きとしている印象だ。
種類とボリュームには満足。こんなに盛り合わせないで分けて出してくれてもいいのにな。
◾️パスタ
・ゴルゴンゾーラと茸のオレキエッテ
これは絶品。ゴルゴンゾーラのコクとパスタのモチモチ感がバランスしてる。赤ワインが進む。
◾️メイン(肉)
・白王無菌豚と野菜のロースト 山椒ソース
信じられない食感だ。バサバサしない脂っこくない、まるで高級な地鶏のような歯応え。味わい深い肉の味はしっかりと口の中に広がってくる。気分転換に山椒のソースを着ける
ととても爽やかで、とても楽しくなる。
付け合わせの野菜達は鮮度を活かした浅い焼き加減。パリパリとした食感が肉と対比的。
肉と野菜、ソースとそれぞれの色彩のバランスも美しい。
五感で楽しめるよう工夫されているような、これが匠の仕掛けなのか。
◾️ドルチェ
・チョコレートムース
・半分凍ったクリーム カラメルアーモンド
・林檎の赤ワイン漬け
甘さを抑えたチョコレートも良かったが、半分凍ったクリームのような食べ物は生まれて初めて食べた。カラメルの甘さとほろ苦さ、アーモンドのカリカリ感、半分凍った状態のクリームのジュワッとした感じ。これが一つに合わさった時、驚きと戸惑いが混ざったような感動が起こる。
ワインは3000円超のものからラインナップされ、5000円弱の物が多く揃ってる。どれもこだわって仕入れたようで、説明を受けるとかえって悩むかもしれない。
店内は明るく清潔。装飾品が少ないが飾れそうなところはいたる所にある。これから少しずつ増えるといいな。
客席はベンチシート一本で合わせて16席位か。
ご夫婦でやっているようだ。旦那さんが厨房で料理を。前述の印象から察するに、何処かの有力店で修行を重ねてきたに違いない。奥さんがホール対応とお酒の相談。料理のタイミングも客の様子を見ながら夫婦で目配せしているようだ。
二人とも誠実そうで、我々庶民に対してもとてもフレンドリーだ。
生田の駅から離れたこの場所に、よくぞお店を出してくれた!
その志を絶やさぬように、是非とも地元の食通庶民で応援したい。
一人でも楽しい イタリアン
初めて一人で訪問してみた。
丁寧に作られた多彩なオードブルをチビチビやりながらゆっくりとワインを楽しみ、最後に珠玉の肉料理を頂く。
本を読みながら、音楽を聴きながら、とても贅沢なひと時でした。
■蕪の冷静スープ
芳醇でありながらサラリとしたスープ。炒った海老の殻で出汁をとったソースと混ぜるととても芳醇で香り高い。大きなサイコロ状の蕪はしっかり出汁が染みている。そしてボイルした海老も一つ。スプーンを入れるのが楽しくなる。
■オードブル
・大タコのカルパッチョ
・豚のリエット
・椎茸とハーブ鶏のグリル
・きのこのマリネに乗った蒸し鶏
・生ハムを乗せたラフランス
■蝦夷鹿のしんたまのグリル【絶品】
それは珍しい。柔らかく、そして、きめの細かい赤身の肉は上品な舌触り。初めは塩で、次に特製のソースをつけて。丁寧に仕立てられたこのソースは艶やかなワインの香りを残したもので、肉の味を更に引き出していた。これは立派なフレンチの一皿だ。
完成度の高い定番メニューの間に挿入される季節の食材達。秋もの深まりを料理で楽しむのも贅沢。
■前菜盛合せ
・バターカボチャのスープ
意外とサラサラした口通り。ややきつめの塩味。
・秋刀魚のスモーク
きのこのマリネに乗せた秋刀魚は新鮮で程よくスモークされていて、そのコンビネーションの完成度に脱帽。
・豚肉のリエット
・ハーブの効いた鳥
温かい前菜。何度か頂いたが、このハーブの利かせ方はハイセンス。
・生ハムを柿に乗せて
■原木しいたけのラグーソースパスタ【絶品】
・原木しいたけの香りは普通じゃない!肉厚で歯ざわりも力強く、普通との違いを思い知らされる。それをしっかりコクのあるラグーソースに仕立ててある。 滅多に出会えない熟度の高い一流の料理だ。
■牛ほほ肉のワイン煮【定番】
ホークで簡単にほぐれてしまうくらいに柔らかく煮込まれたほほ肉は口の中でも直ぐに溶けて消える。その一瞬を楽しみたい定番料理だ。
数年前、住宅地の中に突如現れた本格イタリアン。今や夫婦で営む小さな名店に。
都会と比べて環境の変化や刺激の少ない場所でこのクオリティを維持するには想像を絶する忍耐力と創造欲が必要だろう。
今回は夜のパーティーでお邪魔しました。
■前菜盛り合わせ
・ムール貝の入った麦サラダ【絶品】
・嶽きみのテリーヌ生ハム乗せ【絶品】
・イワシのフリット
・トリッパ
・豚のリエット
・低温調理の鶏肉ゴルゴンゾーラソース
一品一品が丁寧に仕込まれた珠玉の料理だ。
ムール貝はプルプルで濃厚。カレー風味で仕上げられていて食欲をそそる。
嶽きみという糖度の高いトウモロコシは円柱状のテリーヌに。濃くて甘い。その甘さとバランスさせるように生ハムが乗せられていた。
■海老と冬瓜の冷製カペリーニ
大きな海老はとても新鮮で歯応えしっかり。アサリの出汁を染み込ませた冬瓜がとても味わい深い。パスタは腰がしっかり、独特の噛みごこち。味の仕掛けにどこか和の心を感じた。
■宮古島牛と栗のラグーソースのタリアテッレ
ホロホロの牛、シコシコの栗。その食感の対比をグレービーソースの深い味わいでバランスしている。
■SPF豚白王のグリル山椒ソース
豚なのに赤々と!しっかりとした食感と肉の旨味が楽しい。気分転換に自家の山椒のソースを。
ランチパーティーにも快く応じてくれる思いやりのお店。
心のこもったサービスと昼でも真剣勝負の料理に出席者も大満足。幹事として鼻高々だ。
■前菜盛合せ
・たっぷり海産のジャガイモの冷製スープ(絶品)
・香草を和えた豚ミンチ椎茸乗せ
・同上の鳥の皮包み(珍味)
・豚リエットガーリックトースト
・生ハムを桃に乗せて
・新鮮な鰯のカルパッチョ
・夏野菜のトマト煮
■肉料理 豚の香草焼き(絶品)
4時間の低温真空調理の後にハーブとニンニクでグリルしたとのこと。
全体像は物凄い迫力!断面は繊細なピンクだ。
特徴は臭みのない上品な肉の旨み。そして弾力ありながらシャクシャクとした歯応えだ。
この感覚は生まれて初めて。
ミネラル感のある粗塩を振ると旨みが最前面に現われ、飽きが来ないのも嬉しい。
■魚料理
イサキ
■パスタ ゴルゴンゾーラソースのオレキエッテ
いつもよりサラサラとしたソース。夏だからか?
■ドルチェ
クレームブリュレ
今回もシェフの精魂込めた料理を堪能。
何度か伺っていると自分達の嗜好に合ったワインを揃えておいてくれる。
こちらから細かく要求しなくても、先回りした心配りをしてくれる。一流を知ったお店なのだ。
ここでの食事は何度目だろうか。キッチンの中で調理に勤しむ寡黙なシェフのセンスや技巧には毎度感心させられる。
そして、ホールの奥方の誠実で丁寧な料理の解説は美味しさや楽しみを高めてくれる。ワインのチョイスも全てお任せだ。
さて、本日のご馳走は5000円のコース。
■前菜盛合せ
・蕪の冷製スープ
・白バイ貝ペペロンチーノ風
歯応えのある新鮮なバイ貝を上品なペペロンチーノソースで和えてある。コリコリするシメジと一緒に。
・アボカドとバイ貝の肝とドライトマトのパテ
・生ハムを宮古島マンゴーに乗せて
マンゴーの甘さが半端じゃない。生ハムとは別に食べたほうがいいかも。
・夏野菜を乗せたサバのスモーク【絶品】
上品にスモークされたキラキラ鯖にフレッシュな野菜が絶妙。
・豚肉のリエット【定番】
・ラディーチェ菜園のサニーレタス
■ジェノベーゼソースのトロフィレ
これは美味い。
炒ったナッツとバジルのソースは芳醇な味わいにフレッシュな香り。
手打ちのトロフィレはシコシコした食感。全く同じ形をしたインゲンの歯応えとの対比が楽しい。ジャガイモのホクホク感も交じって飽きのこない工夫が。
■大山鶏のロースト ゴルゴンゾーラソースで【絶品】
パリパリ皮のモモ肉のローストは絶妙な塩胡椒の加減だ。これだけで美味し。更に珠玉のゴルゴンゾーラソースはとても上品で、鶏の脂とよく合う。
付け合わせの自家製野菜は自身の旨味を引き出される絶妙な焼き具合だ。長茄子はトロトロ。小さな玉ねぎは甘くてシャキシャキ。
ゴルゴンゾーラソースに浮く可愛らしいオリーブオイルの粒や肉の脇に配された塩胡椒、野菜に着いた網の焼き目は視覚的にも美しく、正に効能を備えたアートのよう。
■ドルチェ
恥ずかしながら誕生日月だったので。飾りの風花は全て自家菜園で採れたものだとか。手作りの思い遣りが温かく嬉しい。
久々に夜。
すっかりメジャーになって、予約が取れなともある地元人気店。
いつものコース5000円+1300円
■前菜盛合せ
・ジャガイモの冷製スープトリュフソース
・稚鮎のフリット
・バイ貝とジャガイモのジェノベーゼ
・自家製のハムとサラダ
・ボラのスモーク杏ソースとカラスミを乗せて【絶品】
■ズワイガニとズッキーニのカペリーニ【名物】
蟹のスープがしっかりで、濃厚なソース。細くて四角い断面の手打ち生パスタとよく絡む。
■仔羊のグリル【名物】
琥珀色のソースはなんと、この仔羊の骨や筋から取ったソースだとか。全く臭みのない上質な肉の味に深みとコクを与えてくれる。
すべての料理でその技とセンスに感動。サービスも親しみやすく、そして上品。久々にその実力を再確認した。
「地元民のための本格イタリアン」かなり高いレベルでそのイメージを定着させたのではないか。
---2016.1月---
ランチ再訪
■前菜
この時期の温かいミネストローネはありがたい。
鳥胸肉のヴィポーレは定番。艶やかでバサつかず食感、味ともに安心感。
色とりどりで賑やかな新鮮野菜は自家菜園のもの。よく考えたらこの季節にこれだけ多くの活きのいい野菜が食べれるなんて。
■トマトソースのタリアテッレ
アマトリチアーナだったかな?
フレッシュなトマトソースに菜の花のかすかな苦みが絶妙な取り合わせ。
■豚肩肉のロースト
脂身がない肩肉は心地よい歯ごたえ。肉の旨味がしっかりしていてとても美味だ。
付け合せの野菜達の焼き具合に関心。皮がパリッと焦げており、苦みなく香ばしい。特に蕪はその甘味と香ばしさのバランスにシェフの力量の高さを感じる。
マスタードのソースは個人的に苦手だった。ソースが無くても十分なので付けずに食す。
■黒糖のプリン
大人の甘さ。この甘さ加減にセンスあり。
太陽の光が射す店内でカジュアルに。
奇抜な料理ではなく、それ故に材料と調理の上質さを楽しめるランチでした
口コミが参考になったらフォローしよう
key-key
利用規約に違反している口コミは、右のリンクから報告することができます。問題のある口コミを連絡する
key-keyさんの他のお店の口コミ
店舗情報の編集
閉じる
「みんなで作るグルメサイト」という性質上、店舗情報の正確性は保証されませんので、必ず事前にご確認の上ご利用ください。 詳しくはこちら
店名 |
ラディーチェ(Radice)
|
---|---|
ジャンル | イタリアン、パスタ |
予約・ お問い合わせ |
044-322-8785 |
予約可否 |
予約可 |
住所 | |
交通手段 |
小田急線生田駅 徒歩5分 生田駅から306m |
営業時間 |
営業時間・定休日は変更となる場合がございますので、ご来店前に店舗にご確認ください。 |
予算 |
¥6,000~¥7,999 ¥4,000~¥4,999 |
予算(口コミ集計) |
¥6,000~¥7,999
¥2,000~¥2,999
|
支払い方法 |
カード可 (VISA、Master、JCB、AMEX、Diners) 電子マネー可 (交通系電子マネー(Suicaなど)、iD、QUICPay) QRコード決済可 (PayPay、楽天ペイ、au PAY) |
席数 |
16席 (テーブル16席) |
---|---|
個室 |
無 |
貸切 |
可 |
禁煙・喫煙 |
全席禁煙 |
駐車場 |
有 3台 |
空間・設備 | オシャレな空間、落ち着いた空間、ソファー席あり |
ドリンク | ワインあり、ワインにこだわる |
---|---|
料理 | 野菜料理にこだわる |
利用シーン |
こんな時によく使われます。 |
---|---|
ロケーション | 隠れ家レストラン |
サービス | お祝い・サプライズ可(バースデープレート) |
お子様連れ |
子供可 ベビーカーの持ち込み不可 |
ホームページ | |
公式アカウント | |
オープン日 |
2013年5月11日 |
初投稿者 | |
最近の編集者 |
食べログの会員になるとレストラン情報を編集する事ができます!この機会に是非ご登録ください!
この店舗の関係者の方へ
食べログ店舗会員(無料)になると、自分のお店の情報を編集することができます。
店舗会員(無料)になって、お客様に直接メッセージを伝えてみませんか? 詳しくはこちら
店舗会員になると、無駄な広告費をかけずに効果的なPRができます。詳しくはこちら
紙ではできない予約管理を。いますぐ無料ではじめよう。詳しくはこちら
既に会員登録が完了している方はこちらからログインできます。ログインはこちらから
家族でお世話になって10年だ経つ。
恒例のクリスマスディナーだ。
年中行事みたいな機会だが、シェフが趣向を凝らした料理は「美味く」「美しく」「新しく」。
所々にサプライズや韻を踏んだ仕掛けをしたりで、知性や感性を刺激してくれる。
平常時は地元の人達のライフスタイルに密着したイタリアンレストランだが、この時は特別なのだ。
[前菜-1]
・シフォンケーキ
と聞いて、いきなりデザートかと錯覚。
しかし、食べて納得。
これはシェフが趣向を凝らした。ユニークな仕掛け。
生ハムの芳醇な甘味と塩味、燻製したホイップチーズクリームの風味が甘さを消したシフォンケーキによって広がる。そしてナッツの食感が楽しい。
細部に行き渡る気合いと心配り。
最初の一品目のインパクトがこれからの展開に期待を誘う。
[前菜-2]
・白子と白身魚の紙包み
謎の紙包み登場。
目の絵前でハサミで開封された瞬間に広がる湯気と磯の香り。
「クリスマスに和?」の驚きと美味の感心。
[パスタ-1]
・墨イカのパスタ
イカ墨を練り込んだフィットチーネ
力強いイカ墨の芳醇さに負けないゲソの軽快でパワフルな食感。
自然の塩味で引き立つ素材の美味さは見た目よりもシャープだ。
[パスタ-2]
・ずわい蟹のラビオリ
白い丸皿にクリーム色から黄色、ベージュまでの色合いはナチュラルで品がある。
フレッシュなマッシュルームはとても香り高く、その健気な食感がとても心地よい。
ラビオリの中にはたっぷりのズワイガニの身が。
その下味の美味さは絶品。
それを蟹味噌ソースに絡めて頂くのがとても贅沢だった。
[メイン]
・牛の赤身のグリル
網目の焼き跡と赤身の美しさが食欲をそそる。
安定感あるな。
[ドルチェ]
美しい立体造形に脱帽。
ホイップクリームもシフォンケーキも今度は甘い。
わざわざ手間をかけた前菜との対比にドキリとさせられる。
韻を踏んだ展開に脱帽感服だ。