いつもの、いつもの寿司屋！ : 御用寿し

　２週間ほどの入院生活でしたがなんとか退院できまして、まあ正直言ってまだまだ本調子とは言えませんが、漸く病院の不味い飯から解放です。
もう辛抱溜まらんとばかり、早速その日のうちに近所の馴染みの寿司屋に駆け込みました。
緊急事態宣言中はご多分に漏れずこちらも休業していましたので、ちょっと久し振りでした。
こちらの店は先代の大将が店を創めた当初からの付き合いで、通い始めてからもうかれこれ40年以上になります。
今では息子さん夫婦に代替わりしましたが、まあ近所とゆう気楽さや普段使いの寿司屋として価格的にも安いし、ネタ数はちょっと少ない感じはしますが、それなりに美味いので ちょくちょく使わせてもらっています。

　18時に入店しましたが、先客はカウンターに１人だけで、挨拶もそこそこに愚妻と共にカウンターの奥の席に陣取ります。
焼酎のキープボトルを出してもらい、ロックで頂きます。
　お通しは河豚の白子一切れと、枝豆、それに姫栄螺のつぼ焼きが出されました。
　河豚の白子はまあ当然トラフグではありませんが、僅かに熱を入れ ちゃんと出汁で漬けてあり、マッタリした食感とふくよかな旨味で良い感じです。
　枝豆は凄い豆粒が大きくふっくらとしていて、さやから出すとちょっとくすんだ様な色合いで黒豆ですかね。
こんな粒の大きな枝豆もまず見れませんねぇ。
　姫栄螺のつぼ焼きは、つぼ焼きとゆうよりは 薄目の醤油出汁で煮て 身を殻から取り出し、ワタを取り除いて身の部分を細かく切って出汁ごと殻に戻してあります。
まあ、素材の有効利用だと思いますが、確り手間も掛かっているし確り味が入れてあって美味いです。
こうゆうのが本来のお通しの有り方ですよね！
　愚妻は熱燗を2合と塩炒り銀杏を頼んでいました。
　塩炒り銀杏は新物の銀杏の実の殻に割れ目を入れ、たっぷりの塩と一緒に乾煎りしたもので、殻を割りながら銀杏の実を剥いて食べますが、この時期の新物の銀杏は美味いですからねぇ。
有ればついつい頼んじゃいますね！
　カウンターの冷蔵ケースを見回し、〆鯖と赤ハタを刺身でお願いします。
　赤ハタは綺麗な白身で、確りした歯応えのある弾力が心地よく、イノシン酸系の旨味が濃くて美味いです。
　〆鯖は余り脂がのってないのでお勧めではない様でしたが、浅い〆具合で身もサッパリとしていて、返って鯖の旨味が味わえて悪くないです。
寿司種としては脂のノリが少し弱いので合わないかもしれませんが、肴として頂くなら美味いと思います。
　ちょっと腹も空いていたのでネギトロ巻きと、涙巻きと称する本山葵巻き、それにイクラ２貫を注文しました。
　涙巻きは本山葵をタップリおろして細巻きにしますが、おろしたての本山葵の風味が鮮烈で、鼻にツンと抜ける刺激が溜まりませんねぇ。
でも本山葵の風味や甘みも感じられて、まあこれも美味いと言って良いと思います。
それでも刺激が強すぎる場合は、ネギトロ巻きを追いかけて食べれば トロの脂分でたちどころにワサビの刺激は押さえられます。
さりとてこの日ばかりは、久し振りにこの店のカウンターで寿司を食っていることに、諸々と万感の思いが混みあがるモノも有り、涙の滲むのを抑えるのが大変でしたねぇ！
　イクラは時期的に新物の醤油漬けでも出るかと期待して注文しましたが、いつもの塩漬けでしたね。
　ツマミの追加で鯵のタタキをお願いしましたが、この鯵は新鮮で生臭みの微塵もなく美味いです。
　ノドグロの炙りを2貫頂き、愚妻と１貫づつ頂き〆ました。
ノドグロは軽く炙ることで甘みの強い脂が活性化して、白身としての旨味と相まって凄く美味くなりますねぇ。

　会計は２人で9,500円くらいでした。
　この店は、通常8席のカウンター席を感染対策で6席にして、かなり立派なアクリル板を設置しています。
冷蔵ケースの上にもアクリル板を設置してあり対策は万全とゆう感じで安心ではありますが、お好みで寿司を頼んでも小さな皿に寿司を盛って若女将さんが態々持ってきてくれますが、職人から直接カウンター越しに出される寿司屋の雰囲気が味わえないのはやはり凄く残念な感じです。
早くこの目障りなアクリル板が撤去される日が来ると良いですねぇ。
でもまあ、ここの若女将は愛想も良くて雰囲気も明るいし、気も利くのでアクリル板が無くなったとして もこのままで構わないけどね！

何はともあれ！　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　2012年 1月

　この店は、とにかく我が家からは最も近い寿司屋で、味も良いので普段使いの寿司屋として重宝しております。
昨年秋以来、大将が病気療養で長期入院のため店を閉めてましたが、このたび元気に復活して再開しました。
もともと一人でやっていたので、当人に何かあると店を閉めざるを得なくなってしまうのですが、そうなると我が家の貴重な普段使いの寿司の供給が止まってしまい、非常に困窮する事態になってしまうことを今回改めて認識することとなりました。
将来的にも安定した供給を考慮するとイササカ不安ではありましたが、この度大将の息子が店を継ぐべく一緒に働き始めました。
これで我が家の愚妻や愚娘も一安心といったところですが、この後継ぎ息子が海苔巻の切り揃えの下手さまで継がないよう祈るばかりです。

　今回はお通しの炙り〆サバから始まり、アイナメとみる貝のお造り、イカのウニ和え、生だこ塩レモン、ぐじらベーコン等をツマミながら、寿司をちょこちょこ握ってもらい、日本酒を大分頂きましたが相変わらず３人で15,000～16,000円くらいで、いつ行っても何食っても不思議なことにあんまり値段は変わらない感じです。
いつもネタの種類は少なめなんですが、今回は復活後でちょっと常連さんたちで賑わいを見せているためか、品切れも多く更にネタが少ないのは残念な感じでしたが、まあ暫くはしょうがないでしょうね。
何はともあれ一安心です！

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二子の隠れ家！　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　２０１０年９月

　何回か店の場所は変わっていますが、30数年前からこの界隈で営業しています。
今では大山街道からちょっと奥まった住宅街にあり、まさに二子の隠れ家の標榜に相応しい佇まいです。
店内は小奇麗なカウンター10席程度と、地下に座敷もありちょっとした宴会なら可能です。
　場所柄、繁華街でも駅そばでもないので、どうしてもお客は常連が中心になりがちな典型的な町のお寿司屋さんとゆう感じですが、ネタの種類こそ少なめながら、価格の割に素材の質はなかなか良いです。
ちょっと取っ付きは悪そうに見えますが実は人の良い大将が、寿司は勿論のこと、素材を客の好みに良い仕事で調理して提供してくれます。
気遣いの要らなさと、美味いつまみで日本酒をちびちびやれば、いつもついつい長居をしてしまいます。