叉焼ラーメンは、チャーシュー盛りだくさんです！ : 中華そば もり川

この日はテレワークでした。
そのテレワークをはじめとした働き方改革もそうですが、昔に比べると仕事感というものは随分変わったなと思います。
私は、団塊世代よりも後の生まれで、世の中的には"しらけ世代"とか言われているグループに属するので、仕事一筋みたいなところはないのですが、それでも、後輩たちの仕事への姿勢などを見ていると、色々と思うところはありましたね。
そんな思いを最初に感じたのは、30代に突入して間も無い頃に新卒採用や新人教育の仕事をしていた頃のことです。
その時、仕事の対象になっていた学生や社員は、いわゆるバブル世代の人たちが中心だったのですが、採用面接や若手社員との交流を通じて仕事に対する心構えの違い、世代間ギャップというものを大いに感じたものです。

しかし、今、その彼らが会社や官庁を背負って立つ立場になっているわけで、側から見ていると、総じてとても立派に組織を繰り回しているのが感じられます。
ということは、恐らく私が思った違和感は、決して組織や社会にとってマイナスというわけではなかったのだということなのでしょうね。
それをこの歳になって気付かされるのも皮肉なものですが、それこそ、多様性の大きな側面なのだろうと思います。

多様性＝ダイバーシティという概念自体は古くからあるとはいうものの、私が生きてきた時代は、その意味が飛躍的に発展した時期と言ってもいいのだと思います。
私は若い頃は、どちらかと言うと異端児的に見られていたのですが、成長するとともにそれを認めてくれる時代背景があったことには感謝してもしきれないくらいです。
食べログに手を染めたのも、依然として我々の世代としては異端児であることの現れかなのもしれませんけどねww

さて、この日のランチは、新丸子のこちらのラーメン店にトライすることが叶いました。
叶ったという言葉を使ったのも、当店は駅から徒歩2〜3分ほどの便利な場所にありながら、これまであまり巡り合わせの良いお店とは言えなかったからです。
2〜3回訪れたことがあるのですが、そのいずれも営業しておらず、フェードアウトしたのかなと思った時期もありました。
それでも、緊急事態宣言が解除されて間もない時期のこの日にダメもとで覗いてみたところ、しっかりと営業していたんですね。

ということで、この日は別に本命店もあったのですが、そちらは後回しにして突入決定です。

当店は、2018年9月オープンのお店ですので、創業丸3年を超えたまだまだ新米の存在なのですが、創業翌年の2019年10月にに発表された第20回TRYラーメン大賞において新人賞・豚骨部門の第5位を受賞しており、ラーメン店にとっては一つの登竜門をクリアした実績があります。

TRYというのは、ラーメン好きの人たちには良く知られていますが、講談社の都市情報雑誌「TOKYO★1週間」(現在は廃刊)誌上で始まった、ラーメン業界最高と言われる権威のあるアワードで、東京ラーメン・オブ・ザ・イヤー (Tokyo Ramen of the Year)の略称です。ラーメン業界のアカデミー賞とも言われ、「TOKYO★1週間」廃刊後もアワードは続けられており、つい先日、第22回が発表されたところですね。

この日、当店に着いたのは、11時35分頃。
店内を覗くとガラガラだったので、即入店します。
入ってすぐ左手に券売機がありますが、メニューが絞り込まれていて、とても大きなボタンの券売機なので、お年寄りでも使い勝手が良さそうですね。

トップメニューは濃厚(醤油豚骨)中華そば@700円。
これ以外に濃厚ではない醤油と塩、つけ麺などがラインナップしています。
ここはTRY受賞部門である豚骨からということで、濃厚中華そばを選ぶことにしますが、せっかくなら少し贅沢しようと思って、叉焼ラーメン@1,150円の食券を購入しました。

店内は厨房に面したL字型のカウンター席のみで7席の配置。
うち2席はペアでも座れるようになっていますが、残り5席は1人での利用を想定していますね。
店舗情報では10席となっていますので、感染防止のためかなり間引いています。
パーテーションは、かなりしっかりしたものが設置されており、安心度は高いです。
先客は2名だけでしたので、お店を一人で切り盛りしている店主さん(森川さん？)に固麺の旨を伝えて食券を渡し、空いていたカウンター席に腰を下ろします。
待つこと3〜4分で注文の品が提供されました。

叉焼ラーメンは、立派なサイズの豚バラチャーシューが5枚入っています。
ノーマルラーメンにはデフォで1枚、トッピングのチャーシューは@150円ですので、450円で4枚のチャーシューが追加される叉焼ラーメンは、トッピングするよりお得な設定になっています。
このチャーシュー、食べ応えがあるのはもちろん、脂身たっぷりで柔らかく、美味しいです。
しかし、単調な味でもあり、5枚食べるとかなりキツめではありますね。

スープは、濃厚豚骨醤油でスープの量は少なめです。
豚骨成分が抽出されている感のある茶色いスープで、深みのある濃厚なコクを感じる味わい。
なかなか美味しいです。

麺はパツンパツン感もある少加水細ストレート麺。
スープとの絡みも良いのですが、量は並盛りだとやや少なめに感じます。

味玉とネギ、海苔のトッピングも全体の味を引き立てており、なかなか完成度の高いラーメンだと思いました。
在店中の後続客は1名のみで、席数を減らしているにも関わらず、稼働率はやや低調な感じでしたので、現状は苦戦しているのが窺えますね。
新丸子周辺もラーメン店は多いので、結構競争が激しいと思われ、その中で勝ち残っていくのは並大抵のことではないと思われますが（冷徹なようですが、TRY新人賞は決して売上の保証をするものではありませんので。。）、緊急事態宣言も明けたことですし、何とか盛り返してもらいたいものですね。