High CPのフレンチ、必ずや地元の佳店になる！（いやもうなってる？?） : レストラン イブー

【再訪・'16.4月末】

月のうちに2度もこういうお店に伺う事は
僕らにとっては結構、贅沢なのであります（笑）

が、前回一緒に行った友人夫婦がココをかなり気に入り、
今度はその友人夫婦の記念日に誘われ、
再びお邪魔する事になりました
（とは言え、その日はツレの記念日でもあったので
　店を探す手間が省けた、事は内緒です…）

GWに突入後、すぐ…シェフは

「皆んなどっかに出かけるんでしょうね、今日は皆さんの貸切になりそう…」

僕らがお邪魔する日は貸切でも構いませんが、
他の日は繁盛してもらわないと困ります（と勝手な事を言う…）
まずは

「これ、ちょっと焼いてみましたので召し上がってみて下さい」

と出て来たのが、

◎鹿肉のパイ包み
　焼き立てのそれはサクサク、中のお肉は柔らかくジューシー、
　いわゆるジビエですが、あまりクセも感じず、美味しかった。

◎アミューズブーシュ
　前回も思いましたが、コレだけでイイ…充分（笑）
　これでお酒を飲みたいです、10種ありました
　（最初に食べたフォアグラのアイス、コレは旨い！）

お酒…とりビー

◎1664 クローネンブルグ ブラン
　普段、飲まない白ビールを飲んでみました。
　優しい泡立ち、まろやか、何よりフルーティ、
　柑橘系の香り、非常に飲みやすかった。
　ビールの苦みがキライな女性にはコレ、結構良いと思う、
　カクテル感覚でイケます。

以降はまたワイン、今回は少々控えましょう、そう誓ったのですが、
結局…この日も白、赤、赤と空けました…

Costieres de Nimes Blanc Cuvee Tradition
Chateau de Francs Futs de Chene
Castra Rubra Dominant

アントレ
　1.アスパラのフラン ヒラメのマリネ
　　サザエ入りラヴィゴット

　フランとは洋風な茶碗蒸しの事、らしい…
　緑色でスティック状にカットしてあります。
　ラヴィゴット…たまねぎなどを使った冷製ソースだそうです、
　コリコリしたサザエとシャキシャキのたまねぎの食感、
　アスパラやヒラメ、フランにもちょっとつけて頂く。

　2.◎足赤エビのカダイフ包み その頭のソース
　糸状の衣、麺だろか？
　コレがカダイフというそうです、繊細です、
　揚げてありますのでサクサクして旨い。
　エビはソースにも使ってありますので香りも凄い

　3.フォアグラのポアレ ヒヨドリのビスク
　フォアグラはこの日も出て来ましたが、
　ソースが前回と違ってました。

ポワソン
アマダイの松笠焼き 春キャベツのソース
　甘鯛を反対側に反り返らせ、鱗ごと焼いてありました、
　それを松笠に見立ててあるのかな？
　パリパリの鱗の食感がクリスピー風で旨い。

ヴィアンド
◎武州和牛のサーロイン 発芽マスタードのソース
　ゴマとスパイスを纏った仔鴨 甘夏のソース
　僕はサーロインを頂きました、もうひと口食べたい、
　そう思わせるくらいが適量なんでしょうか？（笑）
　やぁ〜ウマい。

パン3種
　コレは前回と同じ、お料理の合間合間に焼き立てが出て来る、
　あまりにも美味しいので別にそれぞれを2個ずつ焼いてもらい、
　テイクアウトにもしました。

フロマージュ（チーズ）
　この日も頂いてしまう…
　選んだチーズたちに添えてあった蜂蜜も美味しい、
　全てオーストリア産で3種、
　もみの木、ひまわり、水辺の花（笑）との事。

やっぱり飲兵衛はダメ、チーズと共に皆で食後酒まで所望してしまう…
たくさんの種類を持って来てくれたので何を飲んだか？
忘れたのですが…(^^;;

デセール
　パッションフルーツのグラニテ
　青リンゴとシェーブルフレのベリーヌ
　アニス香る蜂蜜のアイス

　ベリーヌ
　ガラスの器に入った層になったデザート
　香りづけ？上にコレは…
　八角？が乗っています
　アニスって？？香草みたいです…香り攻め…

お茶菓子

お茶
　この日は温かいコーヒーで〆、器がステキです、
　あっ、もちろんコーヒーも旨かった

結局、今回は少し、大人しくしよう、
と言っていたにもかかわらず、
前回以上、飲み、そして食べちゃいました (^^;;

あとね、気になっていたのは続けて伺ったので
前回とのメニュウ構成、違いがどうかな？
そう思ったのですが…
そんな事は全くの老婆心でした、
次から次に繰り出される磯嵜シェフの手札に圧倒され、
完全にノックアウトです。

さらに…
僕ら4人はかなりの酒飲み、
しかしながらお会計は1人一万円をちょっと超える程度
「イブー」さんのCPはやはりバツグンです、
お酒をほどほどに控えれば、
1人ギリギリではない4桁に抑えられる、そう思います。
今回も満足しました、ごちそうさま、また伺いたいです。

以下は初訪問時のレビューですのでスルーして下さい


☆　☆　☆　☆　☆　☆　☆　☆　☆　☆　
　

【地元めし・'16.4月初】

ちょっと長いです (^^;;

僕らにも年数回の記念日的な何か、がある。
その第一弾がやって来るのが4月の頭、
個人的には居酒屋で通院…あぁ〜痛飲で
充分なのですが、女性はそうは行かないらしい…

そんなある日、既知のレビュアーである
みるみんくさんのレビューを読んだ、フムフム…
行動力に溢れた彼女は様々な場所に遠征し、
様々な美味礼賛レビューを書く。

この日の彼女のレビューは
僕の地元でもある武蔵新城のフレンチだった…
南武線…マイナー路線のマイナーな駅に
CP抜群のフレンチがあると言う…彼女の嗅覚を信じ
即決である！（笑）よし今年はココにしよう！

友人夫婦を誘い、4人でお邪魔する、
武蔵新城の駅からは徒歩でちょびっと、
閑静な住宅街の一軒家レストラン「イブー」さん。
黄色い外観が眩しいステキなレストランである。

予約時に5,000円のコースをお願い、
夜は他には3,000円のコースのみ。
僕にはフレンチの経験値はない、
しかし果たして、店の立地を考えたとしても
夜のフレンチで5,000円は安過ぎはしないか？？
いかほどのモノが出て来るのか？興味津々であった。

乾杯！
男子はビール、女子は泡である。
僕が飲んだのはクローネンブルグ、ビールも仏産なのね

さてここからですが、
シェフやパティシエ、イケメンギャルソンが
食材の産地やお料理についてなどなど…
すごく丁寧に説明してくれたのですが、
僕の脳からはみ出してしまい…
ほぼ落っこちてしまったので
それなりにしか書けませんが悪しからず。

◎アミューズブーシュ
　まずコレに驚いた、板のお皿に
　可愛いひと口サイズのお楽しみが1.2.3.4…
　10種！並んでいました、お菓子仕立てです。
　覚えているモノだけ…

　◎フォアグラのアイス、
　　カリフラワーのマカロン（カレー味）
　　生ハム2種（大ぶりの方、ネットリしててウマかった）、
　◎プリッツみたいなチーズ
　　黒いマドレーヌ（オリーブが入ってた）
　　塩味のパウンドケーキ
　◎エクレア（リエットが挟まってた）
　　オリーブ漬け…

　見た目はお菓子、なのですが、甘くなくお酒のアテです、
　すごく繊細。

◎パン
　全て自家製です、料理の頃合いを見ながら
　3種、焼き立てで出て来ました。
　庭で育てたハーブとトマトの入ったフォッカチャ、
　ミルクパン、全粒粉のパン、旨い！が、熱い！（笑）
　宮崎は高千穂のバター、広島の塩、オリーブオイルで

アントレ
　3種出て来るとの事でした…（驚）

1,カブのブランマンジェ アマオウのソース・活〆天然真鯛のマリネ
　ブランマンジェ…ゼラチン状の、分かりやすく云うならババロア的な…
　しっかりとカブの風味。
　フルーツ系は苦手、予約時に言ったのですが
　シェフの手を煩わせるといけない、そう思い直し、
　皆と一緒で！と再度電話しました（笑）
　甘酸っぱいアマオウのソースに真鯛を絡めて頂きました。

2,黒アワビのサラダ・肝のソース
　徳島県の黒アワビとの事、お野菜はホワイトアスパラ？
　ほろ苦い肝のソースにコリコリした食感のアワビ。
　お皿の空間の使い方がウマいな、そう思いましたが、
　あとで聞くとシェフは茶道をやっているとの事、
　なるほど分かる気がします。

◎3,フォアグラのポアレ トピナンブールのヴルーテ
　ハンガリー産のフォアグラをポアレしたモノにかかった泡立てたの…
　ムース状のソースが超旨かった！
　ちなみにトピナンブールとは菊芋の事、
　ヴルーテとはソースの一種だそうです

ワイン
　友人奥にお任せ、駄舌ガブ飲み派ゆえ、
　お店の方と相談してもらい、廉価なモノを
　白、赤、赤と3本空けました、野郎どもはもう一本！
　所望しましたが、女性陣に
　「居酒屋じゃないんたから！」
　と窘められる（笑）
　最初に飲んだ赤、ラングドックの…
　何て言ったかな？（汗;）が口に合いました。

ポワソン
桜海老をまとったヒラメ 菜の花のソース
　ヒラメの上に乗っているのが桜海老、
　カリカリに揚げてありました、
　鮮やかな緑の菜の花のソース、コレが非常に合いました。
　お魚は岩手県の漁港のモノを仕入れている、
　そうおっしゃってました。

◎ヴィアンド
沖縄和牛イチボ ソースボルドレーズ
　お肉は牛と鶏と選べましたが、３人は牛、鶏は１人でした。
　ソースの名前はワインの産地ボルドーから来てるのだと思われます、
　赤ワインのソースはコクがあってウマい、
　お肉自体にも味があるのでちょっとだけつけて頂きました。
　柔らかぁい〜
　ガルニの筍の素揚げもシャクシャクして美味しいです。

フロマージュ（別料金）
　チーズも頂きました、チーズは好物なので
　見せられると全部頂きたくなります、
　皆で5種類ほど選びましたが、ケンカしない様（笑）、
　ちゃんとそれぞれ人数分ありました、
　チーズナイフが可愛いですね。

ところでその、器やグラスのセンスが好みに合ってて…
特にオレンジとグリーンのグラスは
僕らのラッキーカラーなのでマジで欲しくなりました

デセール
グロゼイユの水饅頭
　お菓子も三種来ました。
　ひと口スプーンでペロリと頂くタイプのヤツ
　グロゼイユ…和名は赤スグリと言うそうです、
　いわゆるカシス、あとに書きますが、
　パティシエの奥さまの渾身の一作であると思います。

桜ヌガーグラッセ ソースノアール
　気恥ずかしかったので予約時には記念日である事は
　一切、言いませんでした、ところが
　お皿には「祝！○○○○○」の文字、
　僕らの会話から急遽こさえてくれたのだそうです、驚きました。
　なでしこの花があしらってあります、竹墨のソースは♡マーク、
　淡いピンクの春らしいお菓子でした。

プティフール（お茶菓子）
　落雁（メレンゲでした・笑）みたいのや、
　スプーンに盛ってあるフルーツ味のキャラメル、
　あとは…グミ（笑・パート・ド・フリュイというそうです）

◎お茶
　アイスコーヒーをお願いしましたが、コレにもちょっと驚きました、
　なんと！氷がコーヒーで出来ています、この気遣い。

デザートを頂いている頃かな？
シェフが出て来てくれ、お話をしました、
まだ若い！短髪の優し気な方です。
ご主人がシェフ、それに奥さまがパティシエなのだそう、
ご夫婦とホールの彼で切り盛りされています。
この日は3人、2人、4人、それに我々、を
ゆっくりと時間をかけてサーブしてくれました。

お客さんの組数によって
テーブルレイアウトを変えるみたいですが、
聞いてみるとゆっくり過ごして貰うために
お客さんは一回転のみ、その考えも素敵です。
なので都合4時間弱はいましたかね（笑）

どっちかと言うとゆっくりメシの僕ら…ですが日本人…
フランス人がせっかちかどうかは分かりませんが
たまにはこういうユッタリとした時間の過ごし方も良い。

最後に失礼ながら、なんで新城に？と伺う…
するとシェフ、フランスでの修行時代のお店が田舎だったそうで…
しかしそのお店、ミシュランで星を獲得するに至り…
繁盛していたのだとか…

最初は都心にも店を探したが、修行時代の事を思い、
ちょっと不便でも真摯にやればお客様は必ず付いて、
来てくれる、そう信じている、と話してくれた。
イヤイヤその通り！

お店は実家を改装した、とシェフ。
なるほど！それでこそのこのCP！
僕はかなりこの話に心を動かされました。
食べログを始め、5年が経過しようとしていますが、
僕の不得手な（笑）フレンチでかなりの佳店に出会えた、
そんな気がして、付いて行く、そんなお客さんの1人になりたい、
そう思った次第であります。

ココ、お料理の繊細さ、手の込み具合、あとCPも最高です、
という訳で月末にもう一回、お邪魔する事になりそう…
ホントにごちそうさまでした、美味しかった、
キッカケを作ってくれたみるみんくさんにも感謝です。