あまり満足度は高くなかったランチ : ダ・ボッチャーノ グランツリー武蔵小杉店

緊急事態宣言が解除されました。
これに対する賛否両論が飛び交っているのは、言ってみれば当たり前のことかもしれませんが、ただ一つ言えるのは、今回の一連の対応(政府の対応、そして、我々国民一人ひとりの対応)の成果と反省が、これからも人類が否応無く対峙を求められるウイルス対策に関する一つの学習であったことは間違い無いということです。
ウイルスについては、その罪の部分にだけスポットがあたりがちですが、広い目で見れば、功の部分もあるとの見方もあり(少数意見かもしれませんが・・)、その両方を認識したうえで、これからも一つひとつの学習を地道に積み重ねていく必要があるということかと思います。

この日は、緊急事態宣言明けの初ランチとなりましたが、今回の解除は、いわば条件付き解除とも言えると思われ、一気に人出が増えるとは考えづらく、外を歩いていても、特にこれまでと変わった雰囲気は全く感じません。
もっとも宣言終盤は、自粛疲れもあって、既に痺れを切らしたように人出は増加傾向にあったので、緊急事態宣言中と変わらないと言って安心できることではないのですけどね。

そんな中、この日のランチで向かったのは、グランツリー武蔵小杉の中で営業している当店です。

グランツリー武蔵小杉は、武蔵小杉の再開発の象徴の一つとも言える商業施設で、2014年（平成26年）11月にオープンしています。
セブン&アイ・ホールディングスグループのセブン&アイ・クリエイトリンクが運営する施設であり、このため核テナントにはイトーヨーカドーが入っていますが、イトーヨーカドーは、元々駅東急南口側で武蔵小杉店が営業していました。
グランツリーのお店のオープンにより、そちらは武蔵小杉駅前店と改称したものの今なお健在であり、東急線の高架を挟んで相対する形でイトーヨーカドー2店が共存する珍しい形態になっています。

いかにドミナント戦略を得意とするセブン＆アイと言っても、これはやり過ぎのような感じがしますよね。
将来的には見直しがある可能性が高いと思われますが、どうなるのでしょうか？

当店は、そのグランツリー武蔵小杉の1階で営業しているイタリアンレストランです。
当店を運営しているのは、マリデナポリジャパン株式会社。
東京の恵比寿に本社を置く飲食事業を主業とする会社ですが、1997年5月の設立で、創業四半世紀も目の前に迫っており、結構歴史のある会社です。
社名は、イタリア語の"MARE-DI NAPOLI〈マーレ・ディ・ナポリ〉”が語源で、ナポリの海辺の意味。
これからも、主体はイタリアンレストランであることが窺えると思います。
主要ブランドとしては、釜揚げスパゲッティ専門店の「すぱじろう」（14店舗）、「ピッツェリアマルデナポリ」（8店舗）などがあり、当店＝「ダ・ボッチャーノ」ブランドのお店も当店のほか3店舗（ピッツェリア エ トラットリア ダ・ボッチャーノ 丸の内店、イタリアンバー ボッチャーノ ビア＆ワイン恵比寿ガーデンプレイス店、ピッツェリア エ トラットリア ダ・ボッチャーノ 梅田店）を運営しています。
この他に、同社と縁の深い愛媛・松山の大街道（松山は代表の出身地でもあり、ダ・ボッチャーノの店舗コンセプトとしても、HP上に「四国・愛媛の素材をふんだんに使った瀬戸内イタリアン料理を中心にリーズナブルな価格でご提供させていただきます。」と書かれている。）にも同名のお店があるのですが（ダ・ボッチャーノ）、同社のHPには掲載されていないので、ひょっとしたらそちらは個店として独立させたのかもしれないですね。

グランツリー武蔵小杉では、4階ですばじろうが営業していますので、同一施設内に姉妹店が入居している形になりますね。

グランツリー武蔵小杉1階の東側、横須賀線寄りの場所で営業しているお店で、この日は、11時35分頃の訪店となりました。

店内はそこそこ人が入っていましたが、空席も多く、すんなりと席に案内されました。
接客は、女性店員が2名で当たっていますが、余裕がありそうな感じでした。

卓上にはランチメニューが置かれていますが、1枚紙のシンプルなもので、パスタランチ(パスタ＋サラダ＋ドリンク)@1,320円のほか、ピッツァランチ(ピッツァ＋サラダ＋ドリンク)@1,430円、魚ランチ(魚料理＋サラダ＋フォカッチャ＋ドリンク)@1,980円、肉ランチ(肉料理＋サラダ＋フォカッチャ＋ドリンク)@2,090円、そしてスペシャルランチ(肉料理or魚料理＋前菜盛り合わせ＋フォカッチャ＋ドルチェ＋ドリンク)@2,530円といったラインナップです。
料理のクオリティにもよりますが、カジュアルイタリアンにしてはやや高めの価格帯かなというのが第一印象でした。

注文は、パスタランチにしました。パスタは4種類から選べるので、鶏胸肉と長ネギのペペロンチーノにしました。
ドリンクはアイスコーヒーをチョイスです。
待つこと4分ほどでサラダ、さらに9分ほど待ってパスタが提供されました。

サラダは、リーフレタスとミニトマトにシーザードレッシングがかかったありふれたものです。
レタスはとてもソフトな食感なので、植物工場製のものかもしれないですね。
最近は、人手による洗浄工程を省略出来る完全人工光型植物工場で生産された商品が結構出回ってますしね。
まずまずの味ですが、サラダとしては平板です。

鶏胸肉と長ネギのペペロンチーノは、予想されたもの以上のサプライズは皆無です。
ペペロンチーノの味のレベルも深みが無く、言ってみればサイゼリヤレベルで、具も具沢山とは言えず平凡です。
不味いわけではありませんが、家でも出来るパスタと言わざるを得ませんね。
@1,320円のランチセットのパスタとしては役者不足でしょう。

このレベルの料理のクオリティなら、グレードアップメニューも推して知るべしだと思います。
イタリアンの業界もレベルアップが著しいので、その中ではこのビジネスモデルは埋没感が否めませんね。
クオリティ、コスパを真剣に見直さないと、先々は厳しいと感じました。