今改めて気づく、支那そばやの偉大さ : 支那そばや 本店

醤油らぁ麺（850円）

戸塚でランチ。
あまり時間がないので駅近でラ…となると選択肢は尾道ラーメンのお店か佐野さんのお店か。。
今日はあっさり行きたいので後者で！

平日13:40到着。
店内満席でしたが、食券を買っている間にカウンターが空きすぐに着席。後客続々。
前回塩をいただいたので、今日はベーシックに「醤油」にしましょう。
すでに佐野さんはいないけれど、厨房にはほどよい緊張感があります。ホールの接客も丁寧で◎。

待つこと５分ほどで着丼。
うん、こりゃ間違いねぇｗ

クリアな醤油スープの上には薄めの油層。トッピングはチャーシュー、メンマ、海苔、ネギとシンプル。
＃デジカメにバッテリーを入れ忘れるというトラブルにより、今回はiPhoneでの写真ですorz

ではスープを一口。
うーん、深いねぇ。「素材同士の一体感」が非常に強いスープです。
ベースは、乱暴に言ってしまうと鶏と魚介と野菜と乾物なんでしょうが、何か１つの食材がわかりやすいインパクトを主張すると言うよりは、全体を面で持ち上げるような、いわば和食的な味構成。
醤油は久々に食べましたが、カエシが割と独特なんですね。最近流行ともなっているムラサキ感をはっきり効かせるタイプかと思いつつ飲むとちょっとびっくり。また、鶏油一辺倒ではない複雑な香りも特徴的。
大昔、新横ラ博で初めて食べた時は「普通に旨い」というしょうもない感想しか出てきませんでしたが、若かったね俺ｗ今だからわかるこのスープの奥深さ。

麺は、佐野さんに薫陶を受けた数々のお店とも通じる、ニュルリと滑らかな加水高めの細ストレート麺。
当たりが柔らかいので一瞬「伸びてる？」と錯覚するのですが、奥にはプッツリとしたコシがあり風味もよいもの。この麺を固め指定するのは野暮ってもんです。

チャーシューは柔らかいロース煮豚スライスが２枚。調味に頼らず、肉本来の旨味を感じるもの。
メンマは柔らかく仕上げられたもの。海苔は厚くツヤのあるいいものですね。

この繊細な香りを楽しみながら夢中で食べていると。。。急にケミカルで刺激的な香りが鼻に。
ふと顔を上げると、隣に座ったリーマンから強烈な香水臭が(；´Д｀)ｱﾅﾀｱｼﾞﾜｶﾙﾉ?
うーん、もうちょっと余韻を楽しみたかったけど、こうなっちゃったらもう強制終了ですね。そそくさと食べ終えて、スープを飲み干しごちそうさん。

ということで、後味はアレでしたが、久々に佐野さんの精神を感じられる一杯、満喫です。また来ます。

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今日は戸塚でランチタイム。
軽めに食べたかったので、久々に佐野さんの味を確かめに行こうか、と支那そばやさんへ。

平日13:45到着。
入れ替わり立ち替わり客が来て、行列こそ発生しませんが店内はほぼ満席をキープ。こんな時間なのにすごいね。
券売機で「塩らぁ麺」をポチし着席。
厨房３名、ホール１名。この規模のお店にしては贅沢なリソースですね。

待つこと5分ほどで着丼。
ほぉ。。これは食べる前から旨そう。「塩らぁ麺」という名からイメージする通りの端整な佇まい。
メニューによって使い分けるという有田焼の丼の中にはクリアなスープ。
上には玉のような油。中には細麺が泳ぎ、上にはチャーシュー、青菜、ネギ、メンマに揚げネギが整然とレイアウト。

ではスープを一口。
え？うま。。。。しみじみ旨い、滋味深いスープ。
ニヤニヤしちゃうくらいの素晴らしい素材の一体感。
ベースは鶏なんだけど、そこに重層的に重ねられた魚介や乾物、香味野菜の風味が一体化。
さらにまろやかで旨味・甘みの強い塩ダレと相まって、何の引っ掛かりもなくストンと胃に落ちていくスープに。
醤油だとどうしても醤油ダレの風味に神経がいっちゃいますが、出汁の味わいをダイレクトに感じられる塩で今日は正解！

麺はニュルリとしなやかな細麺。当然自家製麺。
にゅうめんのような柔肌の麺で、噛み心地ではなく、スープと一体となり喉を滑り落ちていく感覚が非常に心地よいもの。
昔の自分だったら「柔すぎでしょ！」と一蹴していたようなタイプですが、最近はこういう麺の良さもわかってきた気がする俺がいる(；´Д｀)

チャーシューはバラ巻豚スライスとロース煮豚スライス。味付けは最低限で、臭みなく豚そのものの旨味を感じさせるもの。
メンマは穂先と呼んでしまっては申し訳ないほどのしっかりしなやかなシナチク。シャクシャクの食感がいいですねぇ。
青菜は小松菜。ほぼ茎でしたが、シャキパキッとした食感とほろ苦い風味が口をリセット。ネギは細かく刻まれた白ネギ。スープを邪魔せずいい感じの薬味感。
また揚げネギの香ばしさも、入れすぎるとただの揚げネギスープになってしまうところをうまいバランス。
いやぁ、スープの素材もそうなんだけど、トッピングの各素材も、それぞれしっかり旨い上でどれも突出することなく、全体の調和を保ってるのが素晴らしい。

ということで、気がつけば完汁。
ガッツリ系を食べた後の満足感とは種類が違う、後味を何度も反芻し、ため息が出るような幸せな食後感をありがとうございました、という感じ。
柔らかな麺は好みが分かれるでしょうが、やはりこのスープにしてこの麺なんだろうな、と。

実は昔はそこまで好きじゃなかった支那そばやのラーメン、久々に食べてみて、その見事さに感動。
ラーメン屋という職業の地位を向上させたと言われる珠玉の一杯、俺もようやくこれが旨いと感じられる歳になってきたかな？ｗ

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戸塚と言えば「太龍」に行ってみたかったのですが、まずはこちらにご挨拶しておくか、と訪問。
こちら、一応佐野ジャパンの総本山的位置づけのお店ですよね。本店はお初になります。

平日13:50到着。前客３、後客１。
超大昔にラ博で食べた「醤油」の味を忘れてしまったので、どんなものか確認するつもりだったのですが、店頭には牛塩ラーメンの告知。。。
店内入ってすぐの券売機でシレッと牛塩の食券を購入しｗ案内されたカウンター席に着席。
というか、チャーシューの仕込みが今終わったばかりらしく、カウンターの上にはチャーシューの山。
店内にはチャーダレの芳しい香りが充満しており、めちゃめちゃ腹が鳴りますよｗ
広い厨房は壮年男性３名。ホールは女性１名。佐野さんはいませんｗ

待つこと5分ほどで着丼。
おぉ、すごくシンプルなルックス。
クリアなスープの中には細麺が泳ぎ、上にはチャーシュー、メンマ、刻みタマネギ、それからてっぺんにクレソン的な青菜。
スープの表面はたっぷりの香味油。

というか、丼をカウンターに置いた時点で鼻に抜ける香りに圧倒されます。
一言で言えば「焼肉の時、牛脂が鉄板で焦げる超〜いい香り」！
メニュー名にある通り、焦がし牛脂をたっぷりブレンドしたスープっぽいですね。うーん、この香り、たまらん！

ではレンゲでスープを取り一口。
・・・あぁ、旨い。。。
熱々のスープはシャバ系の塩なのですが、主体はやはり先程の香味油。
牛脂の独特の甘味と香りを引き出すお店も最近増えていますが、こちらは「焦がし」の一手間を加えているのが特徴的なのかな。
これによって、「すき焼き」でなく「焼肉」的な香りを付加しているんですね。ってかこの香りをキライな人なんでいるのでしょうか？ｗまた、隠し味的に加えられた黒胡椒のピリっとした感じもこの香りにすごくよく合ってますよ。
ベーススープは動物系と乾物がバランスよくブレンドされたもの。香味油のインパクトがものすごいのでそちらに意識がいきがちですが、ベースもいい仕事してると思います。
一方で、塩ダレは結構キリッとしたもので、塩梅は強め。もうちょっと塩カドを抑えてもいいかな？とは思いますが、牛脂の甘味とバランスを取っているのかな？

麺は角断面細ストレート。
よく見ると茶色のポツポツが見えるので、全粒粉ブレンドなんですね。
茹で具合はゆるめかな？最初からフニャッとした歯ごたえだったのは、狙ってるのかオペレーションのせいなのかは不明。
柔らかいながらも奥に噛み心地が残り、麺の風味も悪くないので、やっぱこれが狙い通りなのかなぁ。。
うーん、スープの驚異的な旨さには驚いたのですが、今や素晴らしい麺を作れるお店＆製麺所はどんどん増えてますからねぇ。ちょっと好みとはハズレました。

チャーシューはさすがに牛を奢るのはコスト的にキツイかな。モモ系の煮豚スライスでした。
ワシッとした固めの歯ごたえですが、しっとりして旨味も抜けておらず、臭みもなくまぁまぁ旨いですね。
メンマは穂先タイプ。ホロッと崩れる食感がいい感じ。
また、スープと絶妙なコンビネーションを見せるのは刻みタマネギ！
塩スープ＋牛脂と黒胡椒の香り、そしてエグ味をしっかり取ったタマネギの甘味の組み合わせは、かなり不思議な「洋」の味わいで、なんだかフォンドボーを飲んでるような感じ。
なんだかラーメンスープの範疇を超えている気もしないでもないですが、なかなか旨いですよ。

スープに惹きつけられっぱなしで、気が付けば丼は空っぽにｗ
かなり満足してごちそうさまでした。

トータルで見て、さすが支那そばやの本店、と思えるセンスを見せつけられた「牛」な一杯でしたね。
ベースが牛骨というわけでもないし、牛チャーみたいなキラーアイテムで攻めるわけでもないけれど、油だけでここまでできるんだ、というちょっと目からウロコな気分。
冷やし中華なんてのもやってるみたいなんで、次回はそれもいいかもしれません。

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