通販限定〝ハンガリー式ビーフシチュー（グーラッシュ）〟 : 魔術師の肉料理とワイン ミスターヨーロッパ 横浜関内馬車道

「旨味をギュッと凝縮させた究極の肉バル Mr.Europe」の通販、レトルトの〝ハンガリー式ビーフシチュー（グーラッシュ）〟が到着したので、早速夕飯は「Mr. At Home Europe」

岩手奥州牛（黒毛和牛）を１００％使用している贅沢さも然る事乍ら、火を入れる時間やタイミング、調理の温度管理まで若林シェフが監修しているのだから、まるで店で食べる美味しさ

しかもほぼ肉しか入ってないんじゃないかってぐらいのボリュームで、とても柔らかく、決して脂の味で誤魔化してるのではない、正に肉の旨味をギュッと凝縮させた究極の肉料理と言える

これは肉のことを科学的にも理論的にも知り尽くし、直感的にも優れてなければ成し得ない、職人技と言うか匠の技と言うか神業と言うか、変態

そんなレトルトだけれどレトルトっぽくない、もしかしたら店で食べるよりも美味しいんじゃないかって〝ハンガリー式ビーフシチュー〟は、ここで手に入る（ https://mreurope.base.shop/items/27944664 ）

メキシコには、モレというチョコレートを使った伝統的なソースがあるらしい

「ミスター・ヨーロッパ」では、そのモレをヒントに作ったパスタ〝チキンコンフィとアボカドのバレンタインソースペンネ〟を期間限定で提供するとの情報を得、早速行って来た

キッチンから漂ってくるチョコレートの甘い香りが、これから食べるパスタのソースになるのだと思うと期待と不安が入り乱れ、オーダーしてしまったことが少しだけ後悔の念に駆られる

提供されたのは、チョコレート色をしたまるでブルボンの〝アルルチョコレートロール〟のようなペンネ
振りかけられたパルメザンチーズの香りと合わさり、何とも不思議な感じがする

口にすると思っていた程チョコレートの主張は少なく、嫌味のない甘さを残しつつもトマトの効いたデミグラスソースとカイエンペッパーの辛味、ハーブ類、クミンの香りが見え隠れし、どこかカレーを思わせる味わいに驚く

それにしてもバレンタインデーに男ひとり「ミスター・ヨーロッパ」で食事だなんて、寂し過ぎて涙がちょちょ切れる

ランチで〝シャルキュトリーの盛り合わせ〟と〝自家製コンビーフ〟と〝今週のパスタ（サーモンと鎌倉ナスでいっぱいのトマトソースリングイネ）〟をオーダー

〝リングイッサ〟はポルトガルのスパイシーなソーセージのことで、肉感が半端なく、云わば肉の腸詰めのよう
スパイスの味と香りが程よく、ソーセージ好きな自分としては、キロ単位で食べれちゃいそうなぐらい美味しい

〝ポークハム〟はこだわりの無添加無着色で、絶妙な塩味がクセになる
上質な豚肉を使っているからなのか腕が良いからなのか、脂身の部分もまったくクドくなく、マヨネーズやマスタードとかの調味料がなくても、パンに挟んだだけで贅沢なサンドイッチになりそう
ハムとは関係ないけれど、昨今の食パンブームに乗り、普段あまり食べないパンなどをつい買ってしまった

〝フォアグラ入りリエット〟のリエットとは、パテやテリーヌに似たようなもので、そこに濃厚なフォアグラを加えてよりリッチな味わいに
て言うかフォアグラの味自体あまり知らないし、リッチな味わいになったかどうか、本当のところ分からないのが事実

〝生ハム〟は上質なタリア産で味が濃く、噛んでも噛んでも旨味が出続ける
生ハムと言えばよくメロンとの組み合わせが議論となるけれど、自分は全然大丈夫派で、酢豚にパイナップルだってピッツァにパイナップルだって、味噌汁にイチゴのジャムパンだって全然大丈夫派

〝自家製コンビーフ〟は「え、これってコンビーフなの？」とつい口に出ちゃうぐらいの美味しさで、今まで食べてたのは一体何だったのかと思ってしまう
コンビーフで思い出すのはテレビドラマ「傷だらけの天使」のオープニング
萩原健一が缶詰めのコンビーフを直に頬張るシーンを、自分も成りきってコンビーフを直に頬張ったことがある

〝サーモンと鎌倉ナスのトマトソースリングイネ〟は、サーモンと鎌倉ナスの大きさを切り揃えているあたり見た目が美しく、これぞプロの仕事って感じ
そう言えば鮭のことをサケって言うかシャケって言うか、軽く論争になったことを思い出した

上等な肉を使えば美味しいのは当たり前
だけど「ミスター・ヨーロッパ」の肉は素材云々以前に、料理そのものが本当に美味しい
それはオーナーシェフ若林俊男氏の、知識とセンスと腕前から生まれた、芸術作品と言える

パウンドケーキ(英: pound cake)は、バターケーキの一種｡
小麦粉、バター、砂糖、卵をそれぞれ1ポンドずつ使って作ることから｢パウンド｣ケーキと名づけられた｡―Wikipediaより引用―

「Mr.Europe」の〝瞬殺！ 大人のパウンドケーキ〟は、オーナーシェフ若林俊男氏が『ただ美味しいものを作りたい』という思いから、コストなど考えず、材料にこだわり研究に研究を重ね、渾身の力を注いで作り上げた逸品

序幕はふわりと鼻に抜けてくるラム酒
口の中で砕け体温に馴染むと、濃厚で芳醇なバターの香りがいっぱいに広がる
更に噛み進めるとアーモンドの豊かな香りが追って重なり、そこにドライフルーツがアクセントとなって一気に大詰め
より立体的でリッチな味わいに深化

合わせるコーヒーはフルシティー寄りのシティーで焙煎してもらった〝ケニア〟
独特なフルーティーな酸味と深めの焙煎によって表れるアフリカの大地を感じる重厚なボディーが、このパウンドケーキとベストなカップリング

〝瞬殺！ 大人のパウンドケーキ〟と〝ケニア〟の双方が、お互いに甘さや苦さや風味を補いあい、交換しあい、引き立てあい、リセットしあい、飽きのこない、終幕のない、美味しい無限ループに陥る

実は最近まで知らなかったお洒落な料理に、アヒージョやコンフィやブレゼ、アクアパッツァ、ラタトゥイユなどがある
その中でコンフィたる料理をいただこうと、ほぼ開店と同時に訪問

店内は茶色を基調とした木目の床とエクリュ地に木目の腰壁のツートンで、その壁はヨーロッパ各国の国旗や小物やポスターなどで装飾されていて、現地の大衆食堂をイメージさせる

オーダーしたのは勿論ランチメニューにある〝鶏のコンフィ〟
メニューボードの説明に『低温のオイルで４時間煮込んで余分な脂が抜け、旨味が凝縮！』とある通り、マジでうまい

流石は『“肉の旨み”を知り尽くしたオーナーシェフ』若林俊男氏、皮はパリっとしていて肉はしっとりと柔らかく、ほどよい塩気とハーブの香りが食欲をそそる

つけあわせの〝ポムフリ〟も本場の味さながらで、何年か前に訪れたパリを思い出し、思わず出た言葉が『セボン！』

〝バケット〟は今まで出会ったことのないような芳醇さで、パンをあまり得意としない自分でも、これが上等なものだということが分かる

料理以外で印象に残ったのは、お子さまランチにはお約束の旗が〝鶏のコンフィ〟に立っていたこと
しかもそれには「Mr. Europe」の文字

オーナーシェフ若林俊男氏の料理に対する果てしない探究心は、きっと、この旗を立てるという、少年のような純粋な心がそうさせているのだろう、と思った