オオツで素晴らしい料理とワインを堪能した@水戸 : レストラン オオツ

2024年1月のとある休日の18時過ぎに訪ねた。

水戸駅から徒歩10分ほどの場所にあるフレンチレストラン「オオツ」。

階段を上ると清潔感があって落ち着いた雰囲気の空間が広がる。予約している旨を伝えてテーブル席に3人で座る。

先客は7,8名ほどで外国人の団体の利用があった。

この日は30,000円のコース料理でお願いしていたので、ドリンクにはフルサイズのワインをペアリングでリクエストした。

まずはシャンパーニュ「ルイ・ロデレール」で乾杯をする。スッキリした味わいながら高級感のある一杯が嬉しい。

あやめ雪かぶのピューレ：まずは蕪の優しい味わいが楽しめる一品からスタート。緑のアクセントも楽しみながら野菜の美味しさを満喫出来る程好い濃さのピューレ。シャンパーニュに合わせる楽しさがあった。美しいバターと美味しいパンに合わせても良い相性。バターの美味しさは驚異的。

白つぶ貝とスイスチャード：歯応えの良い白つぶ貝とほんのり苦みを感じるスイスチャードの組み合わせが実に良い。和と洋の食材を使って繊細なフレンチの要素を取り込んでいる一皿。味付けも程好く風味も絶妙。シャンパーニュに合わせても良い料理であった。

ズワイガニとアボカドのムース：美しい皿に盛りつけられたカニとムース。アボカドのマイルドな風味と臭みの無いカニの組み合わせが嬉しい。リッチな食材がさりげなく楽しめるのが素晴らしい。合わせるワインは「光 甲州 ルミエール」。爽やかだが香りの強い白ワインがズワイガニに合う。食材の良さをしみじみと楽しむ。

軍鶏とすっぽんスープ：軍鶏肉をトルテッリにしてすっぽんスープを合わせた一皿。上品だがクセの無いすっぽんスープが実に良い味わい。軍鶏肉の旨味もしっかり感じられて抜群の美味しさ。果実味のある「リースリング マルセル・ダイス」との相性も実に良い。リッチな白ワインの深い旨味をすっぽんスープと共に満喫する。

黒トリュフ乗せリゾット：黒トリュフを堪能出来るリゾットは食べた瞬間に高貴な香りが口の中に広がる。リゾットの食感と旨味もトリュフにマッチしている。華やかな香りが楽しめる赤ワイン「ニュイ・サン・ジョルジュ オー・バ・ド・コンブ」と共に味わうことでリゾットの旨味が増す。それほど重くない赤ワインと黒トリュフとの組み合わせがちょうど良い。

蝦夷鮑と筍：素材の良さを活かした一皿。筍とゆり根を合わせているが、清々しさと旨味のバランスが良い。蝦夷鮑の食感も絶妙で幸せな気分になる。季節感を楽しみながら食事を楽しむ。軽やかで爽やかな香りが楽しめる白ワイン「シャトー・マグレ・フォンブロージュ」との組み合わせも非常に良い。

ハタと蛤のブイヨン：蛤の上品な旨味を感じるブイヨンにネギと皮目を焼き上げたハタを乗せた一皿。ハタの淡白な旨味をしっかりと引き出した見事な料理。ネギの甘みと一緒に食べると幸せな気分になる。高貴な味わいの白ワイン「シャトー・ド・シャサーニュ・モンラッシェ」を合わせると実に良い感じ。日本料理のような食材を使った一皿とブルゴーニュのワインが見事な相性であった。

蝦夷鹿とセルフィーユ：赤身の美味しさとセルフィーユの風味が良い感じに混じり合っている。甘みのあるソースも蝦夷鹿の肉の美味しさを引き立ててくれる。フランスの上等な赤ワインらしい旨味を感じる「シャトー・ラグランジュ」を合わせて食べると抜群の組み合わせ。王道のフレンチらしい肉料理と赤ワインんを楽しむ喜びがそこにあった。

フロマージュブランと苺のグラニテ：美しく盛り付けられた苺のグラニテと滑らかなフロマージュブランを味わうデザート。酸味と甘みのバランスが心地好く、ちょうど良い量のデザートを満喫することが出来た。抜かりないプロの仕事をデザートに感じる。

最後にコーヒーとフィナンシェをまったり味わっているとブランデー「ルイ・ジャド ヴュー・マール・ド・ブルゴーニュ ア・ラ・マスコット」をオススメされたので喜んで飲んだ。葡萄の風味が心地好く香る上質なブランデー、フィナンシェ、コーヒーで幸せな気分に浸ることが出来た。

フルコースの料理はどれも素晴らしい美味しさであったが、マダムが提供してくれるワインのどれもが良いクオリティで最初から最後まで満足することが出来た。

ペアリングの値段設定が12,000円というのは安過ぎると思ってしまった。水戸市に来る際にはまた是非利用したいフレンチレストラン「オオツ」。サービスと雰囲気の良さも含めてパーフェクトな店がそこにはあった。