【閉店】尼の天然記念物一丁焼の天然もの鯛焼き。甘いもんが苦手な人もどうぞ。 : 小椋商店

2019.3
残念ながら、閉店です。

2017.4
中央商店街には名物の日本一気が早いマジックナンバーがいつものように登場し、三和本通商店街では名物の一丁焼たい焼きがいつものように焼かれています。１尾100円、５尾買えば１尾おまけも相変わらずです。

私は甘い物がそんなに好きではなく、特にあんこや生クリームは苦手な部類にはいります。そんな私でもここのたい焼きはノープロブレムなんです。あんこはただ甘いだけでなく軽く塩味がきいており、量も控えめ、そして天然もの特有の焼きたての皮のパリッとした食感は、他のたい焼きにない特長で私の好みでさえあります。
逆に言えば、甘い物が好きな人にとってここのたい焼きは、甘くないし、あんこも皮もボリュームがないと不評かもしれません。

でも、このパリッと感がいいんですね~。これは時間が経つと損なわれます。焼きたてすぐを食べるに限ります。このあたりでお昼を食べた後、店の前を通りかかれば、パリッと感の誘惑に駆られ、つい100円出して１尾だけ買い、その場で立ち食いしてしまいます。ええ年こいた爺が恥ずかしげもなく・・・。

おっちゃんもおばちゃんも相当お年を召しておられますが、夫婦の名コンビネーションはい健在です。いつまでも続けてほしいな~と願っております。


2017.6
阪神電車の駅の壁一面にびっしり貼られたポスターが。よーく見てみるとなんと小椋商店のおっちゃんとおばちゃんが写っているではないですか。これは、HANSHIN GRAFFITIという阪神電鉄の新しい企画の一環で作られたものなんだそうです。
おじいちゃんとおばあちゃんが一番幸せだった一日という添えられた文の中で、―おばあちゃんが一番幸せだった一日―　「お店を開いた日 」という部分を読むとこのお店の成り立ちが良く分かるので、下に引用しておきます。
--------------------------------------------------------------
昭和42年にダンナがケガをしてもうて、会社勤めができなくなったんです。それで屋台でたい焼きでもやろか、いうことになったんです。あんこも生地も初めから必死に勉強しましたわ。最初はそれだけじゃ生活でけへんので、たい焼きの他にもバスタオルなんかも売ったりして、売れるものはなんでも屋台に出して売ったわ。試行錯誤の毎日でそれはもう大変やってんよ。
軌道に乗ってからしばらく色んな所で売ってたんやけど、お父さんももう歳で売り歩くのが大変やから、11年前からここでお店を構えるようになりました。
お店を開いた日は、今まで色んな所で買ってくれたお客さんがようさん遊びに来てくれはって、「ええところ見つかって良かったなぁ!」って言うてくれはって。今まで続けてきてほんま良かったぁって思いました。
小椋綾子 82歳
--------------------------------------------------------------------

2015.4
尼崎限定レビュー５００軒目は、やっぱり尼のアマいもんを代表するこのお店。といいつつホントは単に今まで紹介し忘れていただけでした。メイドインアマガサキでグランプリを獲得しているこのお店を忘れていたとは、爺になっても相変わらず詰めがアマいです。

ここの鯛焼きは、おじいさんが一生懸命１本ずつ鋳型をひっくり返しながら焼く一丁焼き。誰が呼んだか天然もんの鯛焼きです。これに対して、鉄板の型に流し込んで大量に焼く一般的な鯛焼きを養殖焼きと呼んで差別化しています。この店と並んで尼を代表する鯛焼き屋である阪神尼崎の二万翁がそうですね。あちらは皮が厚くて今川焼き風ですが、一丁焼きは高温で短時間に焼き上げるので薄くて皮がパリッとしています。養殖の方は身がぽってり、天然もんは身が締まっているというところでしょうか。

私は、どちらかというと今川焼き＝たいこまんじゅう風のぽってりが好きな方なのですが、そんな私でもこの小椋商店のパリッとした食感のたい焼きは大好きです。さらに、あんこの塩味がいい塩梅にきいてて甘すぎることなく、何個でも食べられそうです。
ただし、この食感を楽しむには、店頭で焼きたてを食べるに限ります。熱々の餡で口の中を火傷しないように気を付けないといけませんけどね。お店もそれを分かってて、店頭には腰掛けが用意されています。

そして、お値段は前から変わらず１匹１００円、５匹かったら１匹おまけというのも尼崎ならではの嬉しい価格です。昨年、ここと目と鼻の先に天然たい焼きを登録商標とする某大手チェーンの鯛焼き屋ができたのですが、あえなく撤退となりました。まあ、そら、この店や１匹６０円の二万翁があるこのへんでは、安くて旨い、この両方が揃わんと生き残れませんからね～。
１匹だけでも気軽に買えますので、店頭で焼きたてを買って、全国的に珍しい元気な商店街をぶらぶら歩きすることをオススメします。