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たぬきそばと敦盛ご飯
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敦盛ごはん(七色古代米)
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そばの麺
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そば湯とそば餅
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そば餅
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メニュー
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店内の様子
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小上がり席
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資料展示コーナー
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展示されている平家蟹
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展示の平家蟹メス
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展示の平家蟹オス
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お店の外観
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お店の横にある「敦盛塚」
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★★★
熊谷、「あれは大将軍とこそ見まゐらせ候へ。まさなうも敵に後ろを見せさせたまふものかな。
返させたまへ」と扇を上げて招きければ、招かれて取つて返す。みぎはにうち上がらむとする
ところに、押し並べてむずと組んでどうど落ち、取つて押さへて首をかかむと甲を押しあふのけて
見ければ、年十六、七ばかりなるが、薄化粧して、かね黒なり。わが子の小次郎が齢ほどにて、
容顔まことに美麗なりければ、いづくに刀を立つべしともおぼえず。
「そもそもいかなる人にてましまし候ふぞ。名のらせたまへ。助けまゐらせむ」と申せば、
「汝(なんぢ)は誰(た)そ」と問ひたまふ。「物その者で候はねども、武蔵の国の住人、熊谷次郎
直実」と名のりまうす。「さては、汝に会うては名のるまじいぞ。汝がためにはよい敵ぞ。
名のらずとも首を取つて人に問へ。見知らうずるぞ」とぞのたまひける。
熊谷、「あつぱれ、大将軍や。この人一人討ちたてまつたりとも、負くべき戦に勝つべきやうもなし。
また討ちたてまつらずとも、勝つべき戦に負くることもよもあらじ。小次郎が薄手負うたるをだに、
直実は心苦しうこそ思ふに、この殿の父、討たれぬと聞いて、いかばかりか嘆きたまはむずらむ。
あはれ助けたてまつらばや」と思ひて、後ろをきつと見ければ土肥・梶原五十騎ばかりで続いたり。
熊谷が涙をおさえて申したのには、「お助け申し上げようと存じましたが、味方の軍勢が雲霞の
ようにやってきています。きっとお逃げにはなれないでしょう。他の者の手におかけ申し上げるより、
同じことなら直実の手におかけ申して、後世のためのご供養をいたしましょう」と申したところ、
「ただもう早く早く首を取れ」とおっしゃった。
熊谷はあまりにいたわしく感じ、どこに刀を立てたらよいかもわからず、目も涙にくもり心もすっかり失せて、どうしていいかわからなくなったが、そうしてばかりもいられず、泣く泣く首をかき切った。
「ああ、弓矢をとる武士の身ほど情けないものはない。武士の家に生まれなければ、どうしてこのような辛い目に会うであろうか。情けもなく討ち取り申し上げてしまったものだ」と嘆き、袖を顔に
押し当ててさめざめと泣いていた。
★★★
皆さまもご存知平家物語の一節です。
神戸市内の小学生なら、みんな暗記したのではないかな。ボクも暗記してました。
簡潔に説明すると・・・。
源氏の熊谷直実が、須磨の海岸で背を向けて敗走する平家の武将に声をかける。
「大将軍ともあろうものが敵に背を向けて逃げるのか!」
するとその武将(平敦盛)は振り返って、熊谷めがけて切りかかる。それを返して馬から引きずり
降ろして、兜を取って首を取ろうとすると、自分の子供と同じぐらいの16~17歳。自分の子供なら
浅い傷でも親は心配するのに、打ち取ればどんなに悲しむかと、思わず逃がしてやろうと思うが、
武将は「首を取るがいい」と言って、逃げようとしない。若くても身分の高い武士らしくあっぱれ。
そのうち源氏軍がやってきたので、他人に打たれるぐらいなら自分で打とうと思って首をはねた。
熊谷は、これこそ潔い最後を飾らせる唯一の方法と考えたのでしょう。
その後、熊谷は罪悪感に苛まれて出家したのです。
敦盛がこよなく愛した「青葉の笛」は今でも近くの須磨寺に保存されています。
この二人の対峙した姿の実物大の像や、敦盛の首塚も須磨寺にあります。
この悲しくも勇壮な若干16歳の武将、平敦盛を祀った敦盛塚の横にあるのがこの店です。
前文長くなって申し訳ないのですが、神戸っ子には特別な思いのある場所なんです。
戦後すぐにできたこの店は震災前は、ちいさな小屋でお世辞にもきれいとは言えなかったんです。
数十年前に数回伺った覚えがあります。再開できないままでしたが、NHK大河ドラマ「義経」の
放映を機に、敦盛塚の横に新しく建て直されました。
場所は国道2号線沿いで須磨浦公園ロープウエイ乗り場の西100mぐらいのところです。
ガストの横で少し見にくい場所にあります。4台ほど車を停めることもできます。
お店の中は、源平合戦ゆかりの品や神戸の歴史的な資料が入口横に展示されています。
平家の怨念が乗り移ったといわれる平家蟹も展示されています。
席は、4人用テーブルが3卓と6人用の掘りごたつ式小上がりが1部屋です。
ここは神戸でも珍しいそば専門店で、うどんはありません。
メニューには店名にもなっている「敦盛そば」がありますが、かけそばのことです。
ボクは、たぬきそば(関西ではあげを入れたそばのことです)と敦盛ご飯を注文しました。
そばは、かなりあっさりとしたクセのないもので、ややパサつきを感じる二八そばです。
出汁もさっぱりとしていて、上品な美味しさです。
さて、敦盛ご飯とは、七色の古代米を使って炊き上げたご飯です。赤飯のような食感です。
ちなみに七色とは、赤・紫・紺・黒・茜・黒紫・緑です。カラダにいい成分が含まれています。
さらに最後に、そば湯とそば餅が出されます。これで食後のほっこりした気分にさせてくれます。
昔のそば屋さんは、こんな風にそばを食べるだけでなく、寛いでいたんだろうなと思います。
平日の雨の日の12時ごろでしたが、4人来られたお客さんは全員が70歳を超える男性でした。
しかし、お一人はなんと、たぬきそばを食べた後に敦盛そばを食べていました(^^;
そば2杯をぺロリ。さすがは長寿の国を支える兵(つわもの)です。
天候が良くなかったけど、晴れていれば須磨の海も見れることでしょう。
ちょっと立ち寄って、敦盛塚をお参りして、そばを食べ、歴史に思いをはせるひと時を楽しむ。
そういう使い方が一番似合うでしょうね。
ごちそうさまでした♪
いろんな意味でお薦めのお店です☆
2009.10.7