蕎麦がないなら蕎麦を食べればいいじゃない？ : はるな家

北海道旅行の2日間目の夜。明日は単身で片道3時間かかる音威子府(おといねっぷ)の常盤軒を目指す予定。

奥さんは「駅蕎麦のために6時間往復するの？ 」と呆れられた発言。思わず「最北端の宗谷岬に行ってみたいしね！」と片道5時間コースの回答をしてしまった。「途中で疲れたから帰るかもしれない」と言い訳しようと思ったら、母が「宗谷岬に行くなら心配だから付いていく。出発は何時？」と言われガーン、宗谷岬確定。往復10時間を考え、朝7時に出発する事にしました。

上富良野から美瑛を抜けて一般道、旭川北ICからは士別剣淵ICまで高速、名寄(なよろ )まで一般道、名寄から美深から無料高速(名寄美深道路)、音威子府に一般道で着いたのが9時50分頃。常盤軒の営業は10時からなので、駅に入るとなんと長期臨時休業の張り紙が。バックアップの一路食堂さんも10/01から長期休業のお知らせが。またまたガーン。

気を取り直し、ここまできたなら稚内市経由で宗谷岬を目指す事にしました。稚内市には、ミシュランガイドに取り上げられたお蕎麦屋の「はるな家」さんがあります。山間部を天塩川に沿って日本海側に抜け、雄信内からは宗谷本線に沿って走り、幌延町からは無料高速と一般道て稚内市に入ります。約2時間で「はるな家」さんに到着しました。

お店の前の駐車場が2台空いており、右手の斜め駐車部分に停車。店内に入るとカウンター席は飛び飛びでしか空いておらず、２名テーブル席と４名小上がり席が空いておりあり、母が膝が良くないのでテーブル席をお願いしました。

母は蕎麦よりうどん派。しかし「はるな家」さんにうどんはありません。そこで母の好物の海老天が２本入った「えび天そば(弐)」を勧めます。するとそんなにたくさん食べられないからということで、海老天1本の「えび天そば(壱)」になりました。

私は、店内でご主人らしき方が蕎麦を打っているブースの張り紙「日本最北のそば、十割そば限定15食、更科そば限定10食、各六十円増」が気になり、「天ざるそば」を十割で、「もりそば」を更科でお願いしました。
お店の方が「天ざるはお時間をいただきますがよろしいですか？」と聞かれたので、焦らないので大丈夫ですと答えました。

待つこと7〜8分で「もりそば(更科変更)」と「えび天そば(壱)」が届きました。

●もりそば(更科そばに変更)
つややかな真っ白い細麺が美しい！蕎麦そのままでも美味しい。つゆもキリッではなくまろやかな旨味があり、蕎麦とつゆでも美味しく、薬味のネギと一緒に食べてもいい。

わさびは、北海道なので山わさびかなと思っていたら、付いてきたのは粉わさびでした。私はわさびはあまり使わないし、本わさびなんか出してたらコストがかかるし、チューブのわさびは粉わさびと材料は一緒の西洋わさびですから、これで充分です。

2分もかからず、スルスルと完食です。つゆを蕎麦湯で割っていただきました。

●えび天そば(壱)
もりそばを完食した私に、少食な母が「えび天そば」を少し食べて欲しいと言うので、少し、いやかなりいただきました。

こちらのえび天そばは、幅が更科の2倍くらいの太さの麺の暖かい蕎麦の上に、大きなえび天が乗り、さらにその上に卵とじが載っていました。薬味のネギは別皿に乗せられて付いて来ます。ネギダメな人対応でしょうかね？

母の好物の海老には手をつけず、卵とじととお蕎麦をいただきます。暖かいので麺が柔らかくなりますが、コシはしっかりしていて、香り立ちダシとの相性抜群でした。

普段は蕎麦を食べない母が、「ここの蕎麦は美味しい」と言っていたので、よほど気に入ったようです。

最初の注文から約15分で「天ざるそば(十割変更)」が届きました。

●天ざるそば(十割そばに変更)
彩りが良い揚げたての天ぷらが沢山と、お蕎麦の組み合わせは最高。蕎麦ツユと天つゆも別です。蕎麦は更科より若干太めの細麺。暖かい蕎麦よりははるかに細いです。天ざるには繊細な更科より、こちらの方が合うと思います。

ただし、天ぷらをサクサク熱々でいただくのと、お蕎麦をどのタイミングでいただくかは悩みどころでしょう。と思いながらも、約6分で完食です。美味しかった。

日本北端の手打ち蕎麦のお店は、お手頃価格で、結構気さくに地域の人が気軽に通えるお店の印象でした。
残りの人生で来る事はまず無いと思いますが、自宅近くにあったら、月2回は通いたい感じです。

ごちそうさまでした。

(このあと13時頃に快晴の宗谷岬で樺太島を遠望し、オホーツク海から音威子府経由で16時頃に名寄のSL排雪列車「キマロキ編成」の展示を見て、上富良野に着いたのは18時頃でした。)