ドライブスポットに推奨イタシマス☆ : そば哲 遠浅店

時刻は休日14:00を回っている。ふと、脳裏を過り車を走らせたどり着いた。ら、こんもり雪山の駐車場に乗用車が犇めいている。母家を見上げ暖簾が上がっていることを確認。空いたスペースへ駐車した先に見える景観に…ジ～ンときた。個人的に北海道歴史的建造物に指定。あくまでも個人的に。

本店でも目にしていたが遠浅店限定とされる「寒ざらしそば ¥1100」注文。秋収穫蕎麦実を10日間、寒水にさらし、寒風にて自然乾燥させた蕎麦実をゆっくり手挽きにて製粉したものを手打ちしている。出来映えに波はあるようだが、茹で上げた断面は見るからにブリんっとしていて、手繰る前からモッチリとしたコシを想像できる。実際、弾力あるコシと粗挽き外皮の濃ゆい風味が口内にて咲く。甘さという円みを帯びた返しに昆布の深みが支えている出汁と合わせた汁は土地柄らしい風合い。毎回、顔色の違うサービスおからから風土を感じとれる。田舎漬に…ホッ。

要は…なごむ。

おいしかった。
ごちそうさまでした。

オススメすべきは玄関にて靴を脱いだあと。引き戸を開けた眼下に陳列されるお惣菜。いなり寿司はもちろんだが、おにぎり絶品。さらにはオカスのアレコレを交えた弁当は是非にオススメしたい。

さて、絞られたメニューから此の日にチョイスしたのは、敷地内畑にて栽培した野菜を自慢気に盛り込んだ「自家栽培辛みおろしそば ¥880」。雪のようにサラサラとすりおろされた白艶は厳冬季にしても辛みが際立つ。薬味皿に鼻を近づけると…ムセル強さアリ。汁に落としてしまうともったいない。是非とも蕎麦に振りかけてから猪口に浸して香りと、蕎麦とのペアリングを楽しんで欲しい名品。

落ち着く。

おいしかった。
ごちそうさまでした。

長閑な道をユッタぁ～リ のんびィ～り走ります。爽やかな風を感じながら此処を目指す…と、次第に晴れ間が覗いてきた。いいなぁ～北海道☆前を行くポルシェが右ウインカーをあげる→到着。やっとと言うべきか、満を持してと言うべきか。不安より期待値が高い此処を目の前にしてワクワク度が高まります。

曇天模様の朝。ネムケマナコでスマホを見ると「俺もいくかなぁ～」のLINE☆あざーす。師匠同伴なので、流れ星キーワード①肩の力を抜いた…②いたってシンプルに…③店舗管理衛生&接客。以上の点もおさえながらの入店。

古民家を改築されているのはよくわかるが、何とも自然体で景観と馴染んでいる。カフェのような構で、やさしくもある。暖簾をくぐり落ち着きある店内中央に席をとる。


ホッ。


■もりそば ¥800
煌びやかに整った細蕎麦のルックス◎配膳された途端に高揚。やわらかな打ち手の心意気がよく伝わるほど、スぅ～っと自然体な蕎麦。その繋がりよく、角が立つ面の目に見えるザラつきが太陽光で乱反射。水〆洗いされた後の水切りが適正で、この時季にしても蕎麦の風味、甘みを感じ楽しめた。実に美味しく打たれた蕎麦。汁の土台はじっくり摂られた昆布と鰹節の旨味が味わい深い。角の取れた円みある返しとの調和(ハーモニー)が美しい(バランス◎)。


此れは旨い。旨いっ。夢中で箸を進めた...いが...
「こっちも手繰ってみろよ」
とのガイドに箸を止めて、御盆交換。


■鴨せいろそば ¥1400
盛りつけられた蒸籠の違いにも細やかな気配り(こだわり)だったりするのか...。早速、汁を啜る。あっ、ん？、うん。そして鴨肉リフト。おぉ。口にする。なるほど◎実に旨い。昆布の深ぁ～い旨味と円みある返しの濃厚汁に、に、に、鴨特有の旨味と、香ばしく焼き上げた香りが汁にジックリ染み出ている。好みあれど、此の鴨汁こそ本来あるべき姿ではなかろうか。

鴨の旨味を楽しむため低温調理した後に汁と合わせる手法、ガスバーナーで炙った肉を別皿提供する肉そのもの重視系、汁と共にグツグツと煮出しきる熱々硬肉など、店によりけりだが、鴨の旨味を汁へ十分に反映させながらも柔らかな噛みごたえと、焼きの香ばしも融合させた逸品が旨い。これは旨い。これが旨い。


此ほどにイイ蕎麦目の前にアツイ蕎麦談義。酒も飲まずに…中年オッサンふたりで…。

と、

ムムム…汗

やらかしてしまいましたね…笑笑
蕎麦は生き物デス。
余計な蘊蓄語らず、サッサと手繰れ。
反省デス。


蕎麦を楽しむ以前に食事は楽しいものです。いや、とても楽しかった。空気の澄んだ自然豊かな環境でいただいた蕎麦◎美味しかった。

ごちそうさまでした。

文末まで読んでいただきありがとうございます。もし此処を訪問する機会がございましたら、その前に是非、ＨＡＲＤ蕎麦レビュアー☆流れ星様の3回目レビュー「☆1.5」も参照いただきたい。