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店名 |
掲載保留
ぱる亭(パルテイ)
|
---|---|
ジャンル | ビアホール、居酒屋、食堂 |
住所 | |
交通手段 |
JR北広島駅前、徒歩1分 北広島駅から143m |
営業時間 |
営業時間・定休日は変更となる場合がございますので、ご来店前に店舗にご確認ください。 |
予算(口コミ集計) |
¥1,000~¥1,999
|
支払い方法 |
カード可 (VISA、Master、JCB、AMEX、Diners) |
個室 |
有 (20~30人可) |
---|---|
禁煙・喫煙 |
全席喫煙可 2020年4月1日より受動喫煙対策に関する法律(改正健康増進法)が施行されており、最新の情報と異なる場合がございますので、ご来店前に店舗にご確認ください。 |
駐車場 |
有 |
ドリンク | 日本酒あり、焼酎あり、ワインあり |
---|
利用シーン |
こんな時によく使われます。 |
---|---|
ホームページ | |
備考 | |
初投稿者 | |
最近の編集者 |
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天気予報に反して、朗らかな青空が広がる。
今日もロードバイクに跨がり、敢えて向かい風に挑んだ。
札幌の都心部から北広島市まで続くサイクリングロードにアタックした。
地味に起伏が激しく、しかも時折吹きつける向かい風に苦戦しながらも、ランナーや散策者の傍を駆け抜けてゆく。
次第に騒音は畏まり、木漏れ日が溢れる森の中へ入っていった。
幾度となく訪れるアップダウン。
木立ちのざわめき、鳥たちの合唱、車輪とギアチェンジの音だけが不思議な調和を以って疲れを忘れさせてくれた。
往路のゴール先はJR北広島駅前だった。
確かに、プロ野球のボールパーク構想で一躍名の知れた街だが、新千歳空港へ向かう通過点という位置づけ以外に深くは知らない。
静かでどこか穏やか気配は、この街を札幌のベッドタウンに選ぶならば悪くはない。
だが、それにしても、人もいなければ、店も見当たらない。
近藤史恵氏のロードレースを描いた小説『サクリファイス』や『エデン』の中で度々描写される食事のシーンを思い出した。
レーサーは食べることも仕事だ、と。
空腹のせいで足が水中を歩いているように浮薄で、これでは復路を走破する体力など到底ない。
地元の住民らしき人々が吸い込まれるようにビルの中に入ってゆく。
喫茶店らしき看板に目が届いた。
中に入ると、ひと昔前の喫茶店の雰囲気を呈していて、駅前の閑散とは裏腹に混雑していた。
カウンター席に導かれ、メニューを開くとおすすめメニューの「中華焼きそば」と出逢った。
開け放たれた入口の扉から、次々と夏風が背中にぶつかり、汗の滲んだ体を冷やした。
俄然、「中華焼きそば」への渇望は高まるばかりだ。
テーブルに置かれた大きな器は、表面上は沈思していたが、あんかけを箸で掻き分けた途端に、黙々と湯気を上げ、空腹に飢え、汗で冷えた体を奮い立たせた。
さほど味は濃く感じないのは疲労のせいだろうか?
酢が欲しいどころだが、テーブルには置かれておらず、
スタッフに尋ねようと思ったが、それ以上に空腹を満たすことに尽力した。
野菜やイカの歯応え、焼きそばの焦げた感覚をしっかりと確かめているつもりなのに、呆気なく器は空白に埋め尽くされた。
ようやく地に足のついた感覚を取り戻したような気がした。
復路は追い風のはずなのに、予想に覆して風は旋風を巻き起こして行く手を阻んだ…