花無心招蝶　蝶無心尋花 : キッチンカフェ　ユリシス

石狩手稲通沿いにある開業5年目となる洋食屋。
店内は木目を基調に採光も十分に明るくお洒落な雰囲気。手稲周辺はナカナカもって食難民となり易い地（地元の皆さん、済みません。でも、実感な方も多いかと）だけに周辺訪問時には大変重宝している店のひとつ。

店の壁には Ulysses という名の蝶と共に次のような英文が書かれている。
Have you ever seen a cobalt blue butterfly?
Ulysses is a beautiful cobalt blue butterfly in Australia.
It is said that once you see it, you will live happily ever after.
We are pleased to serve you happiness here at ULYSSES

オーストラリア・ケアンズへ行くと添乗員から略間違いなく聞かされる話だが、この Lucky charm、実は或る日本人添乗員が創作した話らしい。実際Ulysses（オオルリアゲハ）は大変に美しい蝶で、真面目な顔でこの話を聞かされたら、十中八九信じてしまうに違いない。と、本文もお構いなしに横道に逸れるだけ逸れてしまい、結局は何を話したかったのか見失うのが何処ぞのオッサン、である（笑）

手稲周辺では女性客を中心にナカナカ有名な洋食屋である。昼餉の訪問しかないが、客の大半は女性、若しくは夫人主導のご夫婦連れと云った風景に当たり前のように出会う。そんな中でオッサン一人で洋食と云うのも絵にならないことこの上無いのだが、此方の店なら総領娘が喜んで付き合ってくれるので、どーしょうえーのんかほんまにえーのんかぁ的気分にならないで済むのが大変有り難い。
さて、此方で人気品書きと云うと、矢張り、オムライスとなるだろうか。世の中にはトロトロ系のオムライスを認めない御仁が多いことに驚きを隠せないが、此方、そーいう系（笑）　ソースは二種類、デミグラスとトマト。デミグラスの豚＠980が一番人気となるが、肉一気喰いを考えるなら、牛豚鶏揃い踏みの欲張り＠1390が宜しいかと。総領娘は此方の鶏＠850が好きなようで、じっくりと煮込まれた骨付き肉を嬉しそうにしゃぶり付く。肉系がデミグラスなら、海鮮、野菜系はトマト。チーズ＠890でいくか、烏賊＋ベーコン＠850でいくか、海老＠810でいくかはもう其の日の好みかと。
最近では「えび、エビ、海老パスタ」＠1480なるパスタを覆い隠すような海老5本が入った海老好きには外せない特性パスタが登場した由。トマトソースで仕上げてあり、此れは一度食べてね、は総領娘の弁。
びっくりハンバーグ＠920はポーチドエッグが入っていたり、豚肉のオムハヤシ＠980はオムライスの範疇ではなく、豚肉と玉葱がたっぷりと入ったハヤシライスとチーズ入りオムレツが合体したもので、出来れば違うものと認識して欲しいなぁ、と云う気持ち。
11時半から15時までの昼餉時間は実価格にサラダとカップスープが付いてくる。此れに＋100円で飲み物の追加が可能。
そんな中、一寸（大分？　笑）腹回りには優しくないんだけど、一度は挑戦して欲しいと思うのが、店の名前が付いた熱々ユリシスライス＠1300。熱々のフライパン、此れはジュージューと音を立てて出てくるのだが、こん中にいっぱいのチーズ、刻みキャベツ、バターライス、そして玉子。出てきたと同時に混ぜ混ぜ開始。出来ればワザと焦げ目を付ける様にフライパンにバターライスを押し付けたりすることも忘れたらあかん、ずぇったいに忘れたらあかんからね！　そうこうしているとエモイワレヌ良い香りが充満してきてね、其れに海老、帆立、烏賊、鶏、野菜の数々が入った具沢山のソースをまじぇまじぇバターライスにかけて頂く一皿。カロリーを気にしていたら口に出来ない一皿であることは事実だが、何故だかニンマリとしてしまう品書きであるかと。
昼餉註文者に限り選択可能なミニサイズ甘味もお腹に余裕があるようならお忘れなく（笑）

夜も金額を含め、相談にのって頂けるとのこと。一寸した仲間内での集まりなら選択肢としてありだと思う･･･問題はアルコールが入った場合の帰宅手段。手稲、だからなぁ･･･（笑）
態態と云うよりも、近所訪問の際に、「洋食が食いたいなぁ･･･アッ、此処もあったけ」で訪問するのが宜しいかと。ひとときの幸せ感は味わえるかなぁ、と。

【ご参考　　良寛】
花無心招蝶　　花　無心にして蝶を招き
蝶無心尋花　　蝶　無心にして花を尋ぬ
花開時蝶来　　花　開く時、蝶来り
蝶来時花開　　蝶　来る時、花開く
吾亦不知人　　吾れも亦人を知らず
人亦不知吾　　人も亦吾れを知らず
不知従帝則　　知らずして帝の則に従う