北海道の食材を活かしたフレンチの名店 : レストラン・モリエール

北海道のフレンチの名店「レストラン・モリエール」さん。
場所は札幌市地下鉄東西線の西28丁目駅、円山公園駅の丁度中間くらいの場所で、円山公園の近くにあります。

食べログ2024BronzeやフレンチEAST百名店にも評されるお店ですが、昔ながらのフレンチ食堂のような、ある程度のカジュアルさでも楽しめる、温かい雰囲気のお店でした。
席はテーブルは2-6人卓が並べられ、全部で30席のようです。

今回は北海道のジビエを食べたかったので、Menu　HOKKAIDO（17000円）でお願いしていました。

○ベーコンと玉ねぎのタルト
焼き立てで提供頂き、ホッと温まるアミューズでした。バターが効いていて、温度感も良いです。タルト生地の食感も美味しく、中のベーコン、玉ねぎはグラタンのようなトロッとした感じで、食材の旨みを感じます。

○牛蒡のスープ
まるでコーヒーを嗜むように頂く牛蒡のスープ。濃厚な牛蒡感を感じ、甘みも抜群でした。上はカプチーノ仕立てで、中は熱々の温度感も良かったです。
冬に温まるかつ濃厚な旨みを感じる美味しい一品です。

○ワカサギのフリットとパセリの素揚げ
手でつまんで頂くスタイル。
ワカサギは揚げたての熱々さがあり、衣の薄さで中の身のフワッと感がより一層感じられます。
丸揚げですが、骨感は無く、大変食べやすい工夫がされていました。
パセリの素揚げもアクセントに良かったです。

○厚岸産のカキえもん
今回サービスで提供頂いた厚岸産のカキのブランドのカキえもん。カキえもんの中でも一番美味しいサイズ感のものを生で頂きます。
スダチ、黒こしょうの２パターンで一度に二度美味しく、味の違いも楽しめます。
旨みが凝縮された牡蠣は食感も美味でした。プリプリ感はとれたての新鮮なものでないと、なかなか味わえないですね
特に黒こしょうの方が牡蠣の風味もうまく引き立てていて、初めての組み合わせでしたが、印象に残る味わいでした。

○24種の野菜のプレート
視覚的にも楽しい24種の野菜のプレート。それぞれの野菜の火入れの仕方も変えており、ソースもレモンジャム、ビーツのソース、ほうれん草のソース、ごま塩と梅のソースと色々と用意されていました。
食べ方としては、全てのソースと野菜を軽く和えて頂きます。ただ、和えすぎないようにするのがポイントのようで、2-3種の野菜を一緒に食べるのをおすすめされました。味の変化と野菜の食感の違い、ソースの絡み方の勾配も含めて、楽しさがありつつも深みも感じるプレートでした。

○フォアグラと舞茸
弱火のオーブンで軽く炙った舞茸は北海道のキノコの産地で有名な愛別町産です。
炙りのパリパリの食感とキノコらしい食感も残してあり、絶妙な火入れ加減でした。フォアグラは旨みや香ばしさを感じる濃厚な味で、キノコの風味との相性も良かったです。
薬味の葉山椒で、濃厚なフォアグラも爽やかに頂けます。

○毛蟹のリゾット
蟹の甲羅をお皿にした毛蟹のリゾットは見た目のインパクトがありました。
蟹身はフワフワとしていて、ビスクソースのような濃厚かつ甲殻類の旨みを感じるスープが絶品でした。サフランの香りも感じ、上品やリッチ感を味わえる美味しいリゾットでした。

○レモンティーシャーベット
お口直しはレモンティーシャーベットでした。まずは一口そのまま頂き、そこにブランデーをかけることで大人のデザートになりました。

○白糠の蝦夷鹿
メインは、炭火で焼いて松の葉で香り付けた蝦夷鹿のお肉でした。焼き加減はおすすめのミディアムレアでお願いしました。
付け合せはビーツのロースト、林檎と杏のコンポート、ジャガイモのグラタン。
蝦夷鹿は、ジューシーながらもしっかりした肉質で、獣臭さが無いお肉でした。北海道ならではの質の高さで、コンポートやソースと頂いても、そのままでも大変美味でした。
おまけの蝦夷鹿のハツは初めて頂きました。歯切れの良いプリプリした食感と、これも臭みが無く、鹿らしいシンプルに美味しい肉質で、また食べたい一品でした。
また、真狩村のメークインのグラタンが超絶品でした。500日間低温で寝かせたメークインはとても甘く、とろりとしたグラタンのソースに大変合いました。パンに載せても最高でした。

○ラクレットチーズ
薄くスライスして何層にも構成されたラクレットチーズはライ麦パンと頂きます。ライ麦パンの予熱で下のラクレットチーズがトロっとした食感になっています。

店内の雰囲気も良く、ウェイターの方とも話しやすく、楽しい時間を過ごせました。
あるトラブルで最後のデザートは頂くことが出来ませんで、お店には迷惑をかけてしまいました。
北海道に伺う際は必ず再訪したいと思います！