償いのハンバーグ : 竃 円山

年末から好き放題、飲めや、食うやで暴れまわっていた僕に、
さすがの家族も切れました。

いつもの事と高をくくっていたのですが、今度ばかりはトーンが違います。
これは不味いと思案しましたね！

そう言えばこの間、牛亭さん（口コミ参照）のハンバーグが、
とても旨かったと自慢げに喋っていましたら、
「たまにはハンバーグでも皆で食べにいきたい」と言っていたのを思い出し、

「こりゃあ、こっち系で罪滅ぼしをするしかないな」と閃きまして、
円山にあります牛亭さん同様、道産牛100％のレアでも食べれる
美味しいハンバーグを食べさせてくれる「竃　円山」さんにお邪魔する事にしました。

場所は円山公園に程近い、広い大通りから南に一本入った裏参道にあり、
狭い通りですが、スタイリッシュな洒落たお店が建ち並び、
札幌の中でもちょっとしたステータスのある場所です。
　　
事前に予約をしまして、夕方すぎに入店。
駐車場も前に3台置けるスペースがあります。

店内はごく普通の洒落た洋食屋さん風で清潔感があります。

奥の扇型の囲んで6人が座れるスペースに案内され、そこに４人で座りました。

そのテーブルの真ん中には、焚き木のオブジェがあり、なかなかの演出ですが、
「本物は置けないのかなあ？」と聞いてみると、
「上に他の住人さんが住んでるんで、消防法の関係で無理なんです」
「本当はここで焼けたら面白いんでしょうけどねえ」と男性従業員さんが丁寧に返答。

この男性従業員さんは最後まで笑顔を絶やさず、こちらの注文にも的確に返答し、
好印象でしたねえ。やっぱり料理うんぬん言う前にこの部分はとっても大事ですね！

これから出て来る料理を最大限に美味しくさせる大事なスパイスが
従業員の接客だと思います。

なかなかの良いスタートから気分も爽やかにメニューを拝見！

ハンバーグ中心のメニューですが、数種類のコースに分かれています。
当然、単品でも食べられますがディナーという事でセットメニューで頼む事にしました。

まず、ハンバーグの中から、以前から食べてみたかった「フォアグラのハンバーグ」、
「ガーリックと荒挽き黒胡椒　香味醤油ソース」、「辛味山ワサビ」、「白髪葱ときざみ葱」を注文。

セット内容はＡセットになりますが、前菜の野菜サラダ、ポタージュ、メインディッシュ、
自家製パン又はライス、コーヒー（アイスも可）又は紅茶という内容。


早速、前菜の野菜サラダが登場！

レタス、水菜、ミニトマト、カブ、ニンジン、リンゴが入ったフレッシュ野菜サラダ。
ドレッシングはよくあるフレンチドレッシングで、若干油成分が多めですね。
カブやニンジンなど前菜にしては具材が多めなので結構、お腹に来ます。

続いて、ジャガイモのポタージュが出てきましたが、ジャガイモと言うと最近は、
ビシソワーズ（冷製）が良く出て来る事が多かったのですが、今回は温スープでした。
お味は、なかなかいいですねえ。じゃがいものコクとまろみがクリーミーさと相まって、
美味しいです。この二かけらのこんがり焼けた小っちゃいクルトンもいい味を出していました。

そこから又、5分ほど待っていると、店員さんが木のプレートを運んできました。
つまり、厨房で一焼きしてから、仕上げはお客様の前で、調理する訳です。

プレートを設置して、女性従業員の方から食べ方の説明があります。
「これから、こちらで仕上げを行いますので、油はねも置きやすいので、こちらの
ナプキンを持ち上げてください。ソースをおかけするとかなりはねますのでお気をつけ下さい」
との説明がありました。

続いて、各ソースが到着。そこに鶏がらスープも来ていました。
ソースをかける前にこの鶏がらスープを入れて、そのお肉にジューシーさを増す工夫をしています。


やっとメインのハンバーグが熱々のプレートに乗っかって、満を時して登場！

いっせいに、各ハンバーグに真ん中からナイフが入ります。そこに鶏がらスープを熱々の
プレートにかけ入れるとあたり一面、白い煙が立ち昇ります。
そこに各々のソースをかけると、ハンバーグが跳ねるように油が勢い良く飛び散り、
ソースとお肉のいい香りが漂ってきます。

食べ方は、当然レアですね！

早速、ハンバーグからガブリと行ってみましょう！

「フォアグラのハンバーグ」・・・贅沢な一品ですね！お肉の真ん中部分にフォアグラテリーヌが　
　　　　　　　　　　　　　　　　　　入っています。ソースはデミグラスソースで思ったほどくどさはなく、
　　　　　　　　　　　　　　　　　　あっさりめです。フォアグラのコクとレアの生肉のコラボは、
　　　　　　　　　　　　　　　　　　サイコーですね！

「ガーリックと荒挽き黒胡椒」・・定番のガーリックと黒胡椒は基本的にハンバーグには一番マッチ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　しているんじゃないでしょうか！ソースは香味醤油で、ライスを
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　かきこみたくなる癖になる味ですね！

「辛味山ワサビ」・・・・・・・・・・・・これが意外と収穫でした。山ワサビ特有の香りと辛味。そこに、
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　甘醤油がお肉にかかると思ったより相性抜群で旨い。
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　4つの中で驚きがあったのはこのハンバーグですね！

「白髪葱ときざみ葱」･････････正に葱三昧。ここに和風ソースがかけられています。
　　　　　　　　　　　　　　　　　　葱の風味と、この葱の焦げた匂いがお肉には合うんだなあ。
　　　　　　　　　　　　　　　　　　葱好き、野菜好きにはたまらない一品です。

最後にデザートを単品で注文。

「カスタードプリンとチーズケーキ（チーズケーキはサービスでした）」
「ガトーショコラ」、「はちみつのアイスクリーム」を頼み、各々、見栄えもお味も良かったと思います。


総括ですが、全体的にお肉料理なんですけど、とってもヘルシーな印象を持ちました。
その理由は、まずお肉ですが、道産の「短角牛」を使用しています。
このお肉は霜降り肉に比べ、赤身の多い低脂肪の牛肉です。
だからと言ってジューシーさがない訳ではなく、美味しくいただけますが、
肉汁がどっと吹き出ると言った感じもないですね。

又、前菜から野菜サラダ、ジャガイモのポタージュ。
付け合せの野菜はオーブンでじっくり焼き上げられた玉葱が半玉、ニンジン、インゲン、サツマイモと
野菜が随所に活躍しています。

確かにハンバーグがメインなんですが、食べ終えるとお肉を食べた後のあの満腹感は
感じられず、なんとも落ち着いた感じなんですよねえ！

やっぱり、札幌の洒落た裏参道のお店ですから、「あ～食った、食った」じゃなく、
「美味しく、いただきました。ニッコリ！！」みたいなコンセプトでしょうかねえ！

レアのお肉はそれなりに美味しく、トータル的にも卒がなく、
その上、従業員さんの接客も非常に良かったので☆4つを付けさせてもらいました。
　
償いのつもりで来たハンバーグでしたが、なんとか家族のご機嫌もはかれ、とりあえず、
窮地を脱した感はありましたね。


「これで又、ススキノを徘徊できるぞ」と性懲りもなく、
小腹が減って食べに行く算段を既にしているニヤ付いている僕がここにいます。


窮地を救ってくれたハンバーグとあの優しいお兄ちゃんに感謝の一笑みですね！

あ～助かった！！