店は人なり 人は店なり : カメリーノ　デッロスピタリタ

H28.03
最近あまり評価も芳しくないようだったが、最近伺ってその理由がわかった気がしました。
別の機会にランチで使わせていただいた家内も同意見でした。
味も接客も以前の素晴らしさは影を潜めてしまいました。残念です。
過去のレビューを見て行かれる方がもしいらっしゃったら申し訳ないので、直近の評価に変えさせてもらいます。

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Non tutto il male vien per nuocere.
H26.09

３連休と言うこともあり、急遽札幌へ帰ることにした。取れたのが夕方の飛行機だったので、家内を食事に誘った。
いつもは和食なんだが直近で行ったばかりだし、この日は家内がワインを飲みたいとのことで、家内が行ったことがあるというイタリア料理店に予約を入れてもらうことにした。
ここでアクシデント発生(ver.1)！
飛行機は定刻だったのにJR北海道でまた車両故障が発生し、その余波で札幌駅ホームに入構出来ない電車が閊え20分以上遅れた。こういう時、飛行機のスポットコントロールのように、駅ホームのコントロールが出来んもんかね？ホントだめだな。
　というわけで、先に駅で待っていた家内に予約も30分遅れる旨連絡してもらい苛立ちながらもようやく到着、お店へ向かう。

　地下にお店があるようだが、1階の入り口にはスタッフの方が呼び込みをされていた。名前を告げ中へ案内されると時間は既に6時半近くなのに先客はゼロ。一抹の不安がよぎるが、導かれるまま席に着く。
もう少しカジュアルなお店かと勝手に想像していたが、ブラウン系を基調とした店内は非常に落ち着いた印象だ。メニューもありきたりのばかりではなく、この時期の食材を使った季節感のあるメニューも豊富だ。これなら何度か来ても飽きなくていい感じ。

■Coperto
・お通し的なパン代♪（300円：税込）
フォカッチャとイカスミを練りこんだ？ビオーヴァ。フォカッチャはローズマリーがもう少し効いている方が好きだが好みの問題。
■Aperitivo
・ピノシャルドネ（650円：税込）
食前酒としてリーズナブルです。
■Aantipasto
・モッツァレラとトマトのサラダ（1,250円：税込）
　ブルゴーニュのグラスに綺麗に盛られたサラダをテーブルまで持ってきて、皿に移してくれる演出。お洒落です。
・ピュアホワイトのプリン（900円：税込)
　生でも食べることができるトウモロコシ「ピュアホワイトを裏濾ししてプリン上にしたもので甘さが鮮烈！季節感が有っていいです。
・ハマグリの丸焼き（1,200円：税込）
　カメリエーレにあなたのオススメは？と聞くと、笑顔でこちらを推してくれました。個数を伺うと3個ですが4個にもできますよとのこと気が利いていますね。大振りのハマグリはふっくらと蒸され、白ワインにぴったりの逸品でした。スープはパンに浸してしっかり堪能しました。
■Secondo piatto
・オマールエビのラルド巻き（2,200円：税込）
　半生状態のオマールが絶品でした。ラルドも食べる前くどく無いのかな？と思いましたが、癖も無くオマールの味を邪魔していません。
・子羊の肩ロースの煮込み　猟師風（2,200円：税込）
　子羊のローストってあまり大きなピースで出てこないんだけど、家内とシェアしましたが、それぞれの1ピースもしっかりとした食べ応えのある量で味・量ともに満足です
■Primo Piatto（あたしゃ日本人なので順序は逆でもやっぱり〆のパスタ：笑）
・からすみのパスタ
ここでアクシデント発生(ver.2)！
ほかの料理はペースが丁度良かったのにここにきて少し遅いかな？って思ったところに、ソムリエが飛んできて「申し訳ございません！こちらの手違いでお客様へお出しすべきパスタを他のテーブルに出してしまいました。急ぎ作り直させますのでお時間いただけますでしょうか？」とのこと。そこで騒いだからってすぐに出てくるわけもないので素直に承諾。何も言わずにただ待たせることもできたのに素直な謝罪は潔い。

間もなくカメリエーレがちょっと良さげなワイングラスに赤ワインを入れて持ってきた。「店長からお持ちいただく間お飲みください」と再び謝罪の言葉とともになんと「バローロ」をサーブしてくれた。先ほどワインを白から赤に切替える際に聞いた時、（当たり前のことだが）「バローロ」はボトルしか用意が無いとのことで、他の赤ワインを注文して飲んでいたのだ。
このフォロー、「あなたが品物につられただけでしょう？」と失笑されるかもしれませんが、出来そうでなかなか出来ませんよ。まさにbravo！

さらに、間違えた本人であろう、カメリエーラもテーブルへ来て自分が間違ったことを詫びて行った。なかなかどうして素晴らしい対応ではないか。
さらにさらに「ボトルもお見せせずでお出ししましたが、正真正銘バローロです」とジョーク交じりにソムリエがまた注ぎに来てくれた。もうここまでしていただいて文句などあろうはずがありません。

こんな風に空いた時間も苦無く過ぎてパスタが到着。生パスタとのことですが、もっちり感はさほどではありませんが上品にまとめられていて、からすみも上から摺りおろしたものをふりかけるのではなく、しっかり馴染ませ、さらに上にスライスしたものを飾ってあり、なかなか美味しかったです。家内とシェアしたのですが、十分な量でした。

食事も済んだ頃、気さくなカメリエーレにデザートを勧められたので酔い覚ましに頂くことにしました。
■dolce
・イタリア的なわらびもち（800円：税込）
・カタラーナ（750円：税込）

■Bevanda
・グランデ（400円）
・エレーナ（780円）
・ガヴィ（650円）
・ロッソデッレプルニッチェ（780円：税込）

日々思うのですが、こういうお店の対応って、何倍も食べているお客を幸せにしてくれるし、ブランド食材や希少価値のあるお酒をひけらかしたりすることよりも（ありがたがる客がいるからとも言えますが）、こういった心遣いの出来るお店のほうが、ずーっとお金を払う価値があることだと思います。
価格も居酒屋なみにリーズナブルですので、大人数で行けばかなりいろいろな種類を楽しむことができるでしょう。スタッフ全員の素晴らしい対応と笑顔に癒され、久しぶりに気持ちが良い食事ができました。

（ひとつ支払い忘れた品物あるようなので近いうちにまたお邪魔します）
Mi ha colpito il ospitalità del negozio ～♪