「別邸・仙寿庵」　宿のロケーション・設備は★★★★★だが以前に比べて食事は少し・・・↓ : 別邸 仙寿庵

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今回の上州の旅の旅の第４章は目的地の谷川温泉でお世話になった「仙寿庵」さん、群馬県を代表する高級旅館で食べログ評価も旅館としては高評価の３・６７（投稿時）とかなりの評判の宿。

今回の訪問で５度目になるが、施設と宿を取り囲むロケーションは素晴らしく山々に囲まれた落ち着いた環境が一層心を豊かにしてくれる。

「別邸・仙寿庵」は谷川温泉にある「旅館たにがわ」の別館で久保家の長男英弘氏に一任されている旅館、谷川岳の眺望と山間の閑静な環境の中に現代建築と伝統技術の融合した全室露天風呂を備える温泉旅館である。

簡単に谷川温泉を説明すると、水上温泉から更に山間に入った静かな温泉でペンションを除き温泉宿が５軒しかない小さな温泉地で、関東でも珍しい五つ星源泉宿を獲得する旅館が二軒存在する（金盛館せせらぎ・水上山荘）ぐらい泉質が良い評判の温泉である。

ちなみに「別邸・仙寿庵」の客室露天風呂は源泉１００％の温泉ではあるが、大浴場はあいにく循環をしているので温泉五つ星ではないが、食事を含めたハイクオリティなサービスを提供する事によって海外からも人気を得ている宿である。

前置きはこの位で食べログなのでさっそく食事のレビューを致します。

夕食は１９時に食事処「乍茶屋（ながらぢゃや）」でいただく。

３月の御献立は芽生えというテーマで各料理にもテーマが添えられている。

春の足音・・・桃の枝を添えて（前菜）
　　蕗の薹の唐揚げ・こごみの胡麻和え・行者にんに諸味味噌・タラの芽の酢味噌和え・菜の花押し鯛の子・うるい黄味酢・筍の青菜和え

冬の名残り（椀物）
　　ずわい蟹真丈椀・針生姜・京人参・三つ葉

群馬の名物と共に（お造り）
　　刺身蒟蒻三種盛り
　　本マグロ（冷凍）・真鯛（愛媛県産）・貝柱炙り（北海道産）

旬の煮物（煮物）
　　筍のひろうす・菜の花・柚子

野菜の一皿
　　焼き大根・舞茸・谷川茸

すき焼き県（焼き物）
　　上州のすき焼き黒毛和牛・下仁田葱・結び蒟蒻・焼き豆腐・春菊

お口直し
　　独活（ウド）と黄にら土佐酢和え・白ミル貝・芹・酢橘

仙寿庵の味
　　ちぎりっこ汁

みなかみのお米
　　水月夜のご飯

銘柄の苺を使ったデザート
　　やよいひめ

以上・・・、正直満足する夕食ではなかった（－－；）

翌日の朝食は身体に優しい内容の構成。

最初に川場産飲むヨーグルトと片品産１００％リンゴジュース・昆布茶が提供されリンゴを使ったドレッシングでいただくサラダ（野菜の味は余りしない）。

他にも代表的なおかずでは、群馬麦豚を使った野菜の籠せいろ蒸し・焼き鮭・鮎の一夜干し・出汁巻き・汲み豆腐等。

ご飯はおかゆを選択し食後の珈琲で終了。

朝食に関しては品数は多いが一品一品が少量なので女性でも美味しく完食出来きる。

正直朝食は昨夜の夕食とは対照的に美味しい朝食でなかなか満足する内容であった（^0^)

ここから夕食に関する私見を少し述べると、現料理長安斎進氏は「別邸・仙寿庵」では五代目にあたる料理長であるが、２０年前のオープン当初から「仙寿庵」の歴代料理長の味を知っている私にとってはかなり料理の質と味が落ちた様に感じてならない。

まずいくつか気になった点を指摘すると、前菜の山菜をメインにした料理は季節感を感じ良かったが、椀物や刺身・すき焼きの割した・ちぎりっこ汁は正直改善するべき点が大いにあると感じた。

椀物は出汁は弱く殆ど鰹出汁が効いていない、又刺身は真鯛とホタテの貝柱は及第点を与えるが本鮪は冷凍の本鮪で水っぽく残念の一言以外何も言葉が出ない。

すき焼きの割したもかなり味が薄く醤油を掛けたくなる位中途半端な味。

又汁物のちぎりっこ汁（すいとん汁）に至っては、群馬の郷土料理なのだからメリハリのある味付けであるが仙寿庵のちぎりっこ汁は病人食の様な薄味。

本館の「旅館たにがわ」の方が数段美味しいと感じるのは私だけだろうか・・・。

ご飯の水月夜（群馬県産こしひかりの在来種）にしても高級旅館なのだから土鍋で炊いて提供するぐらいの演出は必要と感じる。

又、配膳係も食材の産地などは把握しておらず、一品一品の説明もマニュアル対応で知識に乏しく（私の様に聞く客も居ないのかも・・・？）サービス面も大いに改善の余地あり。

上州産黒毛和牛にしても昔は群馬を代表する増田牛を使用していたが、至る所で食材の原価コストをカットしている点は本当に残念以外該当する言葉が見つからない。

正直一泊￥４００００i以上する高級旅館なのだから客の要求もそれなりに美味しい食事を願うもの！

設備とロケーションに胡坐をかかずオープン当初の気持ちをもう一度思い出して欲しいとオープン当初を知っている者からすれば切に願う事である。

評価は食べログなのであくまでも食事の評価（夜３・４、朝３．７）で宿としての評価はロケーションと設備を含むと４・０とさせて頂きます。

「御馳走さまでした」

追伸・・・「別邸・仙寿庵」は若いスッタフが多くマニュアル対応でクールで機械的なお洒落な雰囲気。

　　　　　「旅館たにがわ」はベテランスタッフが多く親近感があり家庭的な雰囲気