相変わらず、CPはとても良いです。機会があれば、再訪させていただきます。 : THE 雪月花

全体的な料理のレベルは前回よりもかなり良くなったと思います。点数が下がったのは
前回はCPが桁外れに良かったためで、前回よりは点数は下がっていまいますが、今回も
相当高い得点をつけさせていただきました。お料理の味は以前よりも格段に上がった
味に慣れてしまったので、味的に「お〜！」と思うものはありませんでしたが、
あれっ？て思う品もなく、お値段がリーゾナブルすぎるので、それには驚きました。
確か、松坂牛シャトーブリアン100gが3000円台後半だっと思います(「安！」)。
個人的には岐阜で高得点の「開化亭」様や「焼き鳥みずき」様より
遥かによく、洋食つばき様よりも全然良いです。
コース料理は二人からだそうで、アラカルトでいただきましたが、
十分な量をいただいて、12000円前後だったと思います。


(1) サラダ

ドレッシングは玉ねぎのドレッシング、きゅうりは朝採れと感じました。
みずみずしかったです。ただ、最高のきゅうりとは言い難く、
皮の旨味が少し最高のものよりは落ちるかと感じました。
葉物は普通でしたかね。やや乾燥しているかとは感じました。
根付きのものでは無いと思います。葡萄はもうちょっと、冷えていると
嬉しかったです。ただ、全体的には以前のサラダより格段に良くなったと
感じました。

(2) 霜降りのお寿司

淀みない綺麗な霜降りでした。甘いタレの味との相性もよく、
かなり美味しかったですが、ただ、肉の旨味には若干欠けるかとは
感じました。

(3) シャトーブリアン

松坂牛のシャトーブリアンでしたが、以前の限りなく、シャトーブリアンに近い
フィレの方が美味しくは感じました。縦の糸や横の糸のように味が垂直方向及び
水平方向に味が走っている感じで、心地よい苦味みたいなものを感じました。
何度も書いていますが、普段常陸牛ばかり食べていますので、その味に
慣れてしまって、常陸牛ほどいろいろな味が融合した、
わかりやすい味とは感じませんした。美味しいことは美味しいのですが、
求めるレベルが以前よりは上がってしまっているので、「お〜」という
感動はなかったです。ただ、リーゾナブルすぎるお値段には驚きました。
このお値段でこれだけ上質なものをいただければ、不満はありません。


(4) 牛テールスープ

牛タンやさん以外で初めて、牛テールスープをいただいたかと思います。
椎茸は旨味が強く好印象で、原木かと感じました。
ネギは味が濃く、旨味も強く、甘みも強かったです。
好印象です。スープ自体も味が濃いのですが、個人的には塩が多すぎるとは
感じました。牛肉も骨の周りのお肉で脂分もあり、美味しいのですが、如何せん
食べるのに骨と分離しなければならず、四苦八苦して、食べました。
他店ですが、30年以上前くらいからいただいている、仙台の味太助様の牛テールスープの
レベルの高さを再認識しました。澄んだスープ、食べやすい牛テール、
ネギの切り方、他のものを入れず、3を基本にした味、全てが完璧と
感じました。雪月花様も是非一度どうぞ。

(5) ビビンバ

これは美味しい焼肉屋さんにある良い意味で普通のビビンバでした。
一般的な味で普通に美味しかったです。


(6) クレムブリユレ

バニラが効いているフランスの本格的な輪郭のはっきりしたものとは違い、
バニラを使っているとしたら、バニラエッセンスか？とは感じました。
今やコンビニでOHAYOのBRULLE
(https://www.ohayo-milk.co.jp)という超絶美味しいアイスが気軽に
コンビニでも手に入るので、相当頑張っていただかないと美味しいものを求めている
人に感動してもらうのはなかなか難しいかなと感じました。
コーヒーは普通でした。
一方、最初に飲んだ飲み物(お茶？)はバニラの味と感じて、個人的には
どこでも飲んだことのない味で個人的には相当気に入りました。
ただ、一日で二度は注文できない、印象が強い味でした。


文章にすると、厳しくなってしまいましたが、CPを考えると満足度は非常に高く、
訪問して非常に良かったと感じました。また、訪問すると思います。

グルメ仲間のお一人が愛知の「肉屋雪月花」様にご訪問し、色々なお肉を
お店の人に追加注文することを勧められて、
それらを注文すると相当の高額になるとおっしゃっていて、
その高級ぶりを以前にお聞きしていました。
また、四国のあるお店でのお肉の懐石コースで、
もう胃腸が疲れた、もうお肉は食べれないという経験もあり、
「肉屋雪月花」様に行く勇気がとてもないので、
比較的お手頃な当店に訪問させていただきました。
(「肉屋雪月花」様は東京進出予定もあるのですかね？)


注文したのは銘柄牛フィレコース5000円でした。
採点分布は良い方なので、まずまずのお店だろうくらいの
気持ちで訪問させていただいたのですが、結論から申し上げると、
本当に素晴らしかったです。
見込みが低すぎて、大変申し訳ありませんでした。こういうことがあるので、
レストラン訪問は止めれなくなってしまいます。とてもとても嬉しいです。
コースの中心となるフィレが飛騨牛約130gでして、
それがシャトーブリアンに非常に近い部分だったそうで、
ほぼほぼシャートーブリアンのようでした。

むちゃくちゃ火を通してもとても柔らかな印象でした。
フィレなので、口の中で、とろける印象とは違います。
しかし、フィレでもとてもとても柔らく、旨みも素晴らしかったです。
悶絶こそしませんでしたが、唸りまくっている驚愕状態でした。
お値段がお値段だけにとんでもなく運が良かったのかもしれません。
ちなみにネットで調べましたら、シャトーブリアンは
レストランで食すと100g 最低でも15000円以上お店によっては20000円以上はするようです。
私が見たネットショッピングでも150g、13000円で写真は
私が食べたものより良くなく見えます。
(普通に予約日と名前と連絡先をお伝えして、予約させていただいただきましたが、
予約の段階で業界人と思われたのかな？？？。宣伝用？？？　それとも偶然？必然？　
今、思い出してもありえないと思えます。とにかく、超絶ラッキーでした。)
岐阜の近くに行ったら、必ず再訪したいと思っております。

お店はガラス張りのお店、店内に入ると思ってた以上の高級感が
漂います。カウンターの席に案内していただきました。
シェフ様の近くで運が良かったです。また、シェフ様からは
楽しそうで、穏やかな雰囲気が漂っています。

いただいたのは下の通りです。

(0) クランベリージュース

ベリー系の典型的な味のジュースです。クランベリーの濃度も
高いと思います。濃厚な味です。

家の庭にはチョコレートベリー(=チョークベリー)が一本ありまして、
その実は非常に苦く、それゆえチョークベリーと言われているのですが、
それに砂糖を入れて、煮詰めて、その後、水分を加えたものと非常に
似ています。土地があれば、クランベリーも育てるのもいいなと思いました。
場所がないので、無理ですが。。。

グラスの飲む断面が円でなく、楕円であることに気づきました。
飲む位置を考えないと飲みづらくなるので、ご注意を。

(1) 牛の生ハム

牛の旨みだけで味わいが濃いです。塩気はありません。
非常に上品な甘みです。下の付け合わせの野菜がいけません。
ベビーリーフが乾燥しています。

(2) ローストビーフ

超薄切りです。サラダの上に乗っているので、薄切りでもいいのでしょうが、
いかんせん、薄すぎです。トリフも超薄切りで、香りは感じ取れません。
味もほんのすこし、トリフの味がする程度です。
下の付け合わせの葉物野菜も全て乾燥していたと思います。

ここまでは、良いお店かそうでないか、判断できないと思っていました。
次から印象が全然変わります。

(3) 牛の握り

一貫は近江牛A5の赤みの握り、もう一貫は近江牛A5の霜降りの握り。右にウニが
あります。

赤みを食べてびっくり。

「甘〜い!」

(一時期流行ったギャグではありません!)
なんて、甘いのかと感じました。調味料は使った感はありませんでしたが、
あまりに甘いので、シェフ様に確認すると

「何も使っていません。コクもあります。」

とのこと。もう一貫はせっかく隣にウニがあるので、乗せちゃいましたが、
これがよくなかったです。ウニの味が勝っちゃて、せっかくの霜降りの味が
消えていってしまいます。やんわりした甘みと口の中でとろける脂をかろうじて
感じられた程度でした。シェフ様にそのことをお伝えしたら、納得されていました。
他のお店のお肉屋さんでも、焼肉の下にうにをソースにされたりしますが、
その場合はウニの良さが消されてしまって、私はもったいないと思っております。
ウニと肉は両立するのだろうかと疑問に思っております。
肉寿司とウニは別々に食べることをお勧めいたします。

ウニはバフンウニだと思いますが、今まで食べたバフンウニのどれとも異なりました。
臭みのないバフンウニはいただいたことがまずまずありますが、なんと申しましょうか、
バフンウニ臭さみたいのがないです。しかもしっかり味がする。
初めての味で何かの味を連想させましたが、何の味かまだ、わかっていません。
すいません。味のレビューができなくて。


(4) 牛フィレのステーキ

付け合わせの野菜から自分で焼いて食べました。どれも岐阜産だそうです。
青唐辛子、ネギ、椎茸、ナス、サツマイモでした。
どれも良いとは思いませんでしたが、
ネギだけ良かったです。鉄板で焼く時に牛脂を塗りますが、
その脂とネギの辛みと焦げ感で美味しく感じました。
ネギの辛みが初めて良いなと感じました。
(今の季節はネギは天ぷら等でなければ、甘くならないと思います。)
サツマイモもまずまずでした。サツマイモは予め、茹でてあるものを
焼きますが、多少、石焼いもの雰囲気が出て、まずまずでした。
あとは普通でした。

次に牛フィレですが、これがとんでもなく良かったです。
焼く前の写真が下にあります。ご覧ください。
うっとりするほど、美しいです。

牛フィレはお箸で食べやすいように、3口くらいで食べられるように切られています。
また、隠し包丁もされています。自分で焼きます。
何も質問もせず、焼いて食べたのですが、一般的な牛フィレとあるいは上質な
牛フィレとも全く異なる印象を受けました。本当に牛フィレ？と思いました。
脂がないのにも柔らかく味わい深く、永久に食べ続けられる感じです。
筋肉質であるのに運動しない部分であるから、奇跡的な味なのですよね。
シャトーブリアンさん、本当にありがとうございます。
あまりに違和感を感じたので、シェフ様に質問すると、上に述べた説明が返ってきました。
あー、訪問させていただいて、本当に良かったです。
最後の方はわざと完全にwell-doneの焼きにしても、味、柔わらかさの質が落ちなかったです。
タレは甘めのタレと醤油ベースのタレ2種類でした。タレの味も確認しましたが、もう、
タレなど関係ないです。お肉が素晴らしすぎます。
お肉は130gと説明を受けましたが、少なくとも200g
はあったと食後感じました。相当、食べ応えがありました。
それでも最後まで飽きませんでした。
未だに130gとは信じられないです。私の感覚がおかしいのでしょうか？

総合得点の5.0はこの牛フィレと食事代の両方を鑑みて、5.0になっております。
(牛フィレの味だけですと、絶叫はしなかったので、4.7くらい、けれど、
CPを考えると、10.0くらいと感じます。合わせて、5.0となっています。)
その他のお料理は考慮に入れてません。この牛フィレなら、牛フィレだけでも、
5000円ではとても安すぎる感がいたしております。
(個人的には3か月くらい以内に他店様のシャトーブリアンと比較して、
レビューしたいと思ってはおります。)

(5) ビーフカレー

カレーは時間もかけて煮込んだカレーでしょう。
お肉の切れ端が大量に出るはずですので、カレーを
作ることはとても良いことですね。
味は良い意味で、普通に美味しかったです。
ビーフカレーとは言っても、お肉は跡形もない
ビーフカレーでした。


(6) デザート

杏仁豆腐です。キウイとピオーネと柑橘系のものが乗っていました。
上の果物は普通でした。杏仁豆腐は甘さ控え目で良かったのですが、
硬さが私には緩すぎると感じました。これは好みの問題ですから、
さして、強く主張いたしません。

(7) コーヒーは普通と感じました。


食後の感想ですが、本当に牛フィレ肉が良かったです。
一生、記憶に残ります。これから、他店様の牛フィレの基準が
とても厳しくなってしまうかもしれません。厳しくしないつもりですが、
頭をかすめることでしょう。これだけ上質のものをいただいて、
ドリンク込みで総額6160円。

「えっ、えっ、えっ、うそでしょ。本当にヤバイです(良い意味で)!」

って印象です。(すいません、言葉遣いに品がなくて。)


今回は名古屋から東京に帰る際に、このお店訪問のためだけに
岐阜に行きましたが、次回は何が何でも岐阜に行かせていただきます。
多分、今度は行き帰りで2回行きます。
牛サーロインのコースと牛フィレのコースで。
A5のコースにします。その印象が良かったら、
名古屋滞在のときでも夜、岐阜まで行って、お伺いいたします。


皆様におかれましても、牛フィレのコースを選んだ際には
良い部分にめぐり合うことを心より願っております。

それにしてもすごかったです。特に(4)が。
他のお料理がどうでもよくなるほど、(4)がすごかったです。

平日ランチにしては、遅い時間だったからかもしれませんが、お見送りもお二人でしていただき、
大変ありがとうございます。嬉しそうな笑顔が脳裏に残っております。私もとても嬉しかったです。

お腹もいっぱい、午後7:00になってもお腹が空かなかったです。


しばらく、私の心はお肉で溢れた海の中を心地よく彷徨いました。
今回の名古屋訪問で最高の思い出になりました。
お会いしたことがないですが、シャトーブリアンさん
あるいはシャトーブリアンという街の方々、本当にありがとうございます。
お店の方も本当にありがとうございます。
そして、食の神様、本当にありがとうございます。

再訪せずにはいられません!!