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店名 |
はらぐち酒店
|
---|---|
ジャンル | 立ち飲み、その他 |
予約・ お問い合わせ |
093-871-2150 |
予約可否 | |
住所 | |
交通手段 |
戸畑駅から327m |
営業時間 |
営業時間・定休日は変更となる場合がございますので、ご来店前に店舗にご確認ください。 |
予算(口コミ集計) |
¥1,000~¥1,999
|
支払い方法 |
カード可 電子マネー可 |
サービス料・ チャージ |
なし |
席数 |
15席 (立ち飲み) |
---|---|
個室 |
無 |
貸切 |
不可 |
駐車場 |
無 |
ドリンク | 日本酒あり、焼酎あり、ワインあり |
---|
利用シーン |
こんな時によく使われます。 |
---|---|
ロケーション | 隠れ家レストラン |
ホームページ | |
初投稿者 | |
最近の編集者 |
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首都圏でちょいと呑み歩いているが、「角打ち」については以下のように理解していた。
・角打ちとは酒屋店内等で、売値に近い安い価格で酒を呑ませて下さるお店を指す。
・お店によっては手の込んだ料理が出てくることもあるが、多くの場合、酒の肴は乾き物や缶詰となる。
・酒を買ったら即呑みたい呑兵衛の強い要望を断りきれなかった酒屋が発祥だろうと漠然と考えていた。
実際に何回か角打ちに行ったり贔屓レビュア様のレビューを読む内に、首都圏の角打ちの名店には共通点があることに気が付いた。
・昔、工場地帯があった場所の近くの酒屋
・駅の再開発等で街が激変して商売が難しくなった老舗繁盛酒屋
そんな中、北九州の居酒屋で「角打ち」は北九州が発祥だとする説があると小耳にはさんだ。
ホテルに戻って、本当かどうかグーグル君に根掘り葉掘り聞いてみた。
角打ちについて、はじめて真面目に調べてみて目から鱗の事実を知った。
・昭和の初期は酒は量り売りが主流だった。
・1943年に酒類が配給制になり、立ち飲みは一時消滅した。
・闇市で一部非合法に復活し、1949年の酒類販売自由化で立ち飲みが復活。1960年代にピークを迎えた。
・酒屋で酒を呑むことを「角打ち」と呼ぶのは関東と九州だけらしい。(ただし現在は全国的に広がった)
・酒屋併設型(つまり角打ち)は、飲食店だと許可が必要となるため、酒屋とは別の入り口を設けた。
・酒屋では飲食店サービスは違法になるため、お客が(我慢できずに)勝手に呑んじゃったものとみなす。
ここまで調べてみて、「角打ち」は関東と九州で同時多発的に発生したと結論した。
ただし、今回の調査で、角打ちの名前の由来は「升の角に口をつけて飲むこと」からと書いてあったが、これはまったく腑に落ちなかった。
「角」より「打ち」という言葉の方がはるかに不思議だからだ。
素人的に考えると、「博打」と「角打ち」はかなり近い言葉と感じる。
「博打(ばくち)」は「ばくうち」が変化したものなので、これになぞらえて酒屋で「升の角に口をつけて飲むこと」を「角打ち(かくうち)」と呼んだ可能性が極めて高い気がした。
※インターネット検索では、これを唱えている人は皆無なので、ペコえもんのオリジナル考察である(超大大爆)。
閑話休題。愛する読者様の99.87%が読むのを止めた頃に本題に入りたい。ヾ(・・ )コラコラ!!
戸畑という、同じ特急電車にも関わらず止まったり止まらなかったりする不思議な駅で降りてみる。
北九州の(一方的な)贔屓レビュアakii様のレビューを読み、2016年11月某日18時頃に出陣してみた。
店頭に着いてみると、 東京は四ツ谷にある鈴傳をそのまま3/5くらいの大きさに縮めたような構えだったので、驚きつつも、期待で胸が高鳴った。
酒屋の入り口と角打ちの入り口が併設されているお店なので、角打ち口から、こっそりと中を覗く。
超満員に見えたが、とりあえず入店を強行してみた。
常連さんやお客さんが自分の場所を詰めてくださり、一席ならぬ、一立空けて下さった(謝)。
注文しようとメニューを見ると、首都圏の角打ちより、一段安いのに驚く。
・瓶ビール大:360円
・中々(100ml)(ロック):200円
・鍋島(佐賀:無濾過生)(一合):400円
・寒北斗(福岡:純米)(一合):350円
・八海山(新潟:しぼりたて生原酒)(一合):400円
・浦霞(宮城:?)(半合):140円
・玉子焼き:300円?
・おでん各種:(100~200円/個)
※その他、焼酎(100ml):200円~250円(赤霧:250円)、
シングルモルトウィスキー50ml:300~500円
常連さんやお客さんが超フレンドリーで、いろいろなお酒を勧めてくれるので調子に乗って呑む。
そろそろ量的にヤバイと思っていると、浦霞(一合):280円が目に留まった。
ペコ:280円の浦霞を呑んでみたいのれしゅが、そろそろギブれしゅね。
常連:半分で頼めるんだよ。
ペコ:(140円?(大驚愕)) しょれじゃー、お店に申し訳ないれしゅよ。
常連:いいんだよ、ここはいろんな酒が揃っているから、みんなそうやって楽しんでいるのよ。
ペコ:しょうれしゅか、しょりりは、お言葉に甘えて、浦霞半合をお願いしましゅ♪
そんなこんなで楽しんでいると、お店ファンである「戸畑はらぐち酒店はらぐち会」が、情報誌「はらぐち閑話」という小冊子を発行していると聞いた(大驚愕)。
さらに、お店の奥には、その会の会長までいらっしゃると聞かされた。
少し話をさせていただくと、気さくな方で、現役時は某新聞社の記者をされていたそうである。
その方や常連さんの話を総合して丸めてみると以下のようなことがわかってきた。
・八幡製鉄所は1901年に創業開始した官営製鉄所が前身。
・北九州八幡製鉄所の溶鉱炉は24時間稼働のため、朝6時、午後2時、夜10時の3交代制を敷いていた。
・北九州の昔の角打ちは、朝は5時半頃から夜は23時頃までお店を開けていた。
・「北九州角打ち文化研究会」という団体のホームページがあり、角打ち好きには参考になる。
北九州では、角打ちはここまで愛されているのである。かなり大きなショックを受けた。
八幡の鉄屋といえば荒くれ者という印象を持つ人がいるかもしれない。
しかし、そんな者にお店側がお酒を出すはずがない。暴れて店を潰されてしまう。
出張してはじめて知ったが、北九州人は真面目でとても親切という印象が極めて強い。
昔も今もその気質は変わらないと思う。
だからこそお店は、真面目に一生懸命働いて疲れ切った彼らのために、明日の活力にとお酒を出したのである。
北九州では、角打ちの歴史が息づいており、完全に文化として昇華していると知った。
東京なんかの比ではない。
これを、シンガポール赴任中の関東で角打ちの神と呼ばれている贔屓レビュアGakuchi様にも伝えたくなった。
年末は本業が忙しいので、2016年11月26日~2017年1月中旬までは角打ちコーナーは休みと聞いた。(食べログ3.16点(2017.1.9現在))
1月中旬以降にぜひまた再訪したいなと思いつつ、超大満足でお店を後にした。