数年振りに食べたけど惚れ直しました : 麺屋 玄

今回の個人的な味噌ラーメン特集も、いよいよ大トリとなりましたが、前出した『一楽ラーメン 名島本店』さんのレビューでも述べたように、その場に相応しいと個人的に結論づけたのが、同店『麺屋 玄』さんです。

マイレビ様によると、もっと美味しいお店もあるそうだけど、ヰタキューのストックは揃ってたんで断念しましたし、まあ、今のところワタシが感じた福岡県内で最も美味しい味噌ラーメンは、同店『麺屋 玄』さんで間違いありません。

確か10年ぐらい前のオープンだったと憶うけど、開店当初に４〜５回ぐらいだったか立て続けに行った記憶があるほどハマり、って、同.食べログに投稿しはじめた頃から、色んな店々も巡るようになったから暫くご無沙汰してたんですが、よく見てみたら何年か前に塩ラーメンをアップしてますね。

ですから７〜８年振りの味噌ラーメンで、だからって勝手知ったるとまでは言えないものの、攻略法は分かってるつもりです。

それはなるべく午後遅く行くことで、とにかくオープン前から並んだりするし、ランチタイムは専用駐車場も満車なことが多く、13時台でも下手すりゃ待つ羽目になるんで、ワタシみたいに待つのが嫌いなイラチは終わる寸前に行くのが最善策なんです。

とはいえ、以前は確か16時までだったと憶いますが、そんな暇を持て余した輩が来るからか今は15時半（ラスト・オーダーは15分前）になってますね。

ちなみに専用駐車場は以前のレビューに書いとりますから、ご参照いただきたいんですが、そこから玄関への近道に換気扇があり、その匂いだけで鰻屋さんみたいにご飯が食べられるぐらいなんだけど、さすがに油っぽいもんで足もとが滑りやすくなってますから、くれぐれもご注意ください。

で、思ったより早く着いちゃいましたが、狙い通り今回も待ちなしで着席、ちなみに平日の14時42分でした。

かといって空席は２席とテーブル１卓のみ、そんな店内はカウンター７席、２人掛けテーブル席が１卓、４人掛けテーブル席が２卓で、まだ後客も２名ありましたからね。

『らーめん 味噌 900円』

確かオープン当初は700円前後だったと憶いますが、あの『本田圭佑』氏の『日本のラーメン 1000円以下なんて安すぎ問題』も議論される昨今、硬貨だけで済むんだからいい方でしょう。

ちなみに＋50円の辛味噌ラーメンもアダルトに刺激的で、いい感じです。

そんな注文をすると、かなりの確率で厨房から火の手が上がり、最近ご当地ヰタキューは火事づいてるんで、肝を冷やす方もいらっしゃるでしょうが、それが同店の日常なんで、ご安心を。

ご主人が札幌の名店『麺屋 彩未』さんで修業されたからなんでしょう、よく想うんだけど、本場たる北海道と九州など他の地域の違いは、どうも火力の強さのような気がしてならないんで、これまた魅力の一つだし、実際、味に投影されてるように思えますからね。

つまり、強い火力でサっと炒めるからモヤシなんか特にシャキシャキだし、いやらしいほど熱さも最後まで続く。

香ばしさというか、やや焦げたっぽさもあるっちゃありますが、それも魅力の一つでしょう。

もちろん濃厚だから、何度も書いとります味噌ラーメンに必要な２大要素、熱さと濃さは問題ないどころか最高級なのは言うまでもない。

ホント他店の皆さんに見習ってほしいぐらいです。

その味噌はワタシのバカ舌判定ながら赤味噌系、北海道とか信州っぽい辛みがあり、ですから決して馴染みはないはずなんですが、そんな輩でも平伏すぐらい圧倒的な力強さがある。

つまり、ある程度の圧力はあるんですが、いかにも味噌ラーメン然としすぎてるから、そんな有象無象にとやかく言わせないんですよね。

もっとも、かなりザラザラした昭和のハードボイルド感さえあるスープですから、ある種の方々にとってはエグいかもしれません。

且つ、塩分濃度もあるんで塩っぱいと感じる方もいらっしゃるでしょう。

そんな方のために、知人から聞いた話なんで確証は持てませんが、頼んだら薄めるスープも出してくれるみたい。

ただ、あくまで個人的にゃこれぐらいがベストなんで、やはり美味いと表現するしかないんですよね。

といって麺は味噌ラーメンの定番たるちぢれだから、個人的な趣味でもないし、ここまでスープとカラむんだからストレート麺でもいいような気もするんですが？

ってまあ、さすがに相性は抜群だから味噌とちぢれは一連托生なんでしょうけどね。

チャーシューは割と肉厚で、だからか中々スープが染み込みにくいものの、しばらく沈めとくと馴染むでしょう。

面白いのは最初っから生姜がちょこんと乗ってて、スープと一体化すると、いらない雑味を消してくれて、身体も温めてくれるからいいんだけど、欲を言うならニンニクも欲しいなあ。

柚子胡椒があるのはいいけど、思うに胡椒よりも一味の方が相性がいいし、もし後一味付け足すんなら、辛みじゃなくて清々しさでもなくて二乗された力強さですからね。

ってまあ、ほぼ味変が必要ないぐらい最初から出来上がってる味なのは異論ないし、やはり何年か振りに食べても美味さに変わりはなかったんで、今回の個人的な味噌ラーメン特集の最後に相応しい見事さだと感じ入りました。

って、そうは言っても生まれながらの豚骨野郎ですから、最高評価とまでは行かないものの、やはり味噌ラーメンとしちゃ天晴れ、惚れ直しましたね ♡


● 個人的 食べログ 評価点・・・4.4

P.S. マイレビ様によると、最近は臨休が多いそうなんで、ご注意ください。

同店『麺屋 玄』さんは、北海道の名店『彩未』さんで修業された若きご主人が作られる味噌ラーメンが、とにかく抜群の美味さで、味噌だけでなく豚骨以外は不毛の地たる福岡県内で一二を争うぐらいだと個人的には想います。

それほど美味いだけに来客が絶えず、その日もランチ終了時刻15時半近く、15時10分前後に行ったのに、どうやらワタシで終わりのようで、写真のようにまだ店内は８割程度の客入りだし、もう唖然とするしかありません。

〝味噌はいいけど、塩はどうかな？〟

今回伺ったのは、そんな疑問がわいたからで、北海道と云えば札幌は味噌、旭川は醤油、函館は塩という一般的なイメージがありましたから、あれだけ美味い味噌なら塩も？ と想像するのは必定でしょう。

もう慣れたからワタシは問題ないものの、初めて行かれる方は専用駐車場がイマイチ分かりにくいかもしれませんので、写真と共に説明いたします。

ってまあ、簡単に言うと同店の裏ですが、そこへの出入口がビルの進行方向の手前側で、前の道は片側２車線ある大動脈、国道３号線ですから見逃すと到底バックなぞ出来ませんから、それが一番の問題なんです。

しかも写真のように見えにくい出入口で、目印となる角のプラモデル屋さんも少し先だし、とにかく右手に北九州中央郵便局が見え、歩道橋をくぐったらスピードを落とし、見逃さないようゆっくり行きましょう。

いったん裏に入れば、屋号が書かれた看板がありますから、まあ、分かると想います。

前回あったか定かではないんですが、同店の裏だけでなく新しく借りられた出入口に近い箇所もあるようです。

前者の場合、出入口へ回らずとも同店横の小道の方が歩かなくて済みます。

以前は同店前にも駐められましたが、写真のように今は駐禁になってます。

店内はカウンター５〜６席、テーブル席は４人掛けが２卓、２人掛けが１卓のみの、頑張ればワンオペ出来そうなキャパですが、さすがに人気店、他に女性従業員さんなども必須でしょう。

『塩らーめん 800円』

味噌ラーメンを作られてる場合は時に炎が上がるほど派手なんですが、塩は静かに５〜６分でサーブされました。

〝うむ、やっぱり〟

予想通りな、あれだけの味噌が作れるだけに見事で、一口啜っただけで魅了される抜群の旨味。

昔からある塩なんですけど、不思議と今回に至って感じたのは、北海道の塩って一味違い、ホタテかなんか貝類の旨味が入ってるような強いコクが感じられるのは、ワタシだけでしょうか？

出汁成分自体に潮っぽい塩辛さがあるようで、それらが滲み出たに過ぎない程度な濃度しかなく、特に塩っぱいとは感じられず、逆にほのかな甘みさえ味わえました。

しかしながら麺が好みじゃなく、要はちぢれが強いタイプで、しかも意外にコシがあり、中太で食べ応えもあり、喉ごし重視な嗜好とは真逆な方向性と言えるでしょう。

ってまあ、言うに及ばず好みの問題に過ぎず、北海道っぽいと云えば北海道っぽいし、味噌なら問題ないのに塩となると駄目なワタシの方がどうかしてるのかもしれません。

それ以外は完璧、チャーシューは厚めで底味も充分、メンマは味つけが濃く味変に最適、もやしはシャキシャキと歯応えの変化を愉しめます。

ただ、麺はほぼ半分を占めるぐらいの比重なんで以下の評価になるものの、味噌で言えば個人的には4.3ぐらいの高評価ですから、初めて行かれる方は看板メニューから味わってください。


● 個人的 食べログ 評価点・・・3.5