今回はムー・ナムトックに注目！おすすめです　@ティーヌン海浜幕張店　 : ティーヌン 海浜幕張店

ティーヌン海浜幕張店【ちょっと驚くおいしさ:ムー・ナムトック】2023カレー096店122食目
2023.4.16 2017年以来カレー3548食

■ゲーン・キョウ・ワーン・ガイ(グリーンカレー) 1120円
▶︎ムー・ナムトック(炙り豚肉のスパイシーハーブ和え) 1180円

海浜幕張駅前のビル3階に位置します。そういう立地として結構便利なところにあるタイ料理屋さんです。

ティーヌンってチェーン店でなんです。食べログで検索すれば19店舗ヒットします。でも、ちょっと他店では体験しないような本格メニューに出会ったりします。

今回ちょっといい体験をした気持ちにさせてくれたメニューは、ムー・ナムトック。グリーンカレーも注文したのですが、プロテイン寄りなおかずが欲しくてムー・ナムトックも注文しました。
これが大いにヒットでした。

ムー・ナムトックは、メニューでは炙り豚肉のスパイシーハーブ和えと記載されています。ムーは豚肉のこと。ナムトックが調理法の一つなのですが、軽く炙った肉をタレで和えた料理のことです。刺激的な辛さがしっかりあって、その一方で酸味も効いています。ナンプラーの旨みがグッと迫りつつ、ジャスミンライスを煎って挽いた粉カオ・クアが振り掛けられていて香ばしい香りがするのが特徴です。これが、ほんと止まらなくなるおいしさでした。おすすめです！

グリーンカレーももちろんとてもおいしかったですよ。

めでたしめでたし

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ティーヌン【力作:母の記憶呼び覚ますタイ料理】2023カレー052店055食目
2023.2.21 2017年以来カレー3482食目

■ヤムウンセン 1070円
■プーニムパッポンカリー 1800円
■カオソーイ 1020円
◉チャンビール

★今回は力作のつもりです。
《認知症の親を抱える全ての人と、将来認知症の親を抱えるであろう方々へ》

(前段：介護の話、認知症の年寄りの話)
この日は2月21日、小生は介護休暇をとって父親を健康診断に連れて行ったのですが、足腰の痛みに悩まされる年寄りを簡易ストレッチャーに乗せたままの健康診断は、想像以上の激務でもうヘトヘトになりました。対して、この日を3月7日だと思い込んだ母は妹を無理に呼び出して遠方の病院に連れて行ってもらったものの、日付を2週間も間違っていて、妹は忙しい身なのに1日を棒に振ることとなりました。

そして妹が帰ったのちに、実家を訪れた小生に、母は「今日は3月7日なのに、病院は違うというし、あの子（妹）は怒るし、私は納得がいかない」と主張するのです。それでその後夕飯までの時間に20回近くも「今日は何月何日なの？今日は3月7日ではないの？」と尋ねてきました。ここまで読んでくださった皆さん、ありがとう。将来あなたの身にも起こりうる認知症の典型的な症状を紹介しているのです。認知症の年寄りは、自分の記憶に自信がないと、何度でも何十回でも何百回でも、あなたに同じ質問をします。

(中断：ストレス発散の話〜コーヒー焙煎)
その後、気持ちが穏やかならぬ極度のストレスを感じた小生は、昨日自宅近くの輸入商で入手したスペシャルティコーヒー(ジャワアラビカ)を焙煎して気分転換することとしました。フルシティローストに仕上げたジャワアラビカのコーヒーは、もう天にも昇る思いの上出来で、華やかな気分にさせてくれるのでした。極上のコーヒーでストレスを発散しきったのです。コーヒーの焙煎って、ほんといいストレス発散になります。

(本題へ：老婆をタイ料理屋に連れて行く話)
それで夕方になって、母をタイ料理屋に誘うことにしました。歩行も不満足で歩みの遅い母ではあるのですが、元気ではあるので、電車に乗って知らない店に行くくらいの刺激を与えた方がいいと思ったのです。それでやってきたのは、海浜幕張駅前のビルの3階にあるティーヌン海浜幕張店でした。ここに来たのは18:50くらいなのですが、笑い声の聞こえる隣の居酒屋とは違って、十分に広い店内なのに全くお客さんがいません。このあと帰るまでに来た他のお客さんは1人だけなのでした。ちょっと心配になります。

ティーヌンは、食べログで検索したら14店舗もヒットするチェーン店です。だから、タイ屋台飯を標榜する店としてのメニューが確立していて、味も安定したものを提供するだろうというのが小生の期待で、この認知症の母にも何かしらのよい刺激を期待して連れてきました。

歯が2本しかない母には、そんな歯でも食べられるメニューを選択します。それで、
・ヤムウンセン
・プーニムパッポンカリー
・カオソーイ
という選択をしました。
多少は噛むものくらいが食感も楽しめるのでちょうどいいのです。
料理を待つ間に、母は、「私はタイ料理は食べたことがないから楽しみだ」と言いました。私はそれを信じません。いくらなんでもそれは嘘だろう。80年も生きていればタイ料理も一度くらいは食べたことがあるはずだと伝えました。「そんなはずはない、初めてだ」と主張する母ですが、食べ始めたら様子が変わりました。

◆ヤムウンセン
ヤムウンセンは、春雨サラダです。ちょっと辛いくらいの刺激がいいのです。春雨のツルツルとコリコリの食感。混ざり合うエビも含めて母の脳を刺激します。母はイカは食べられないので私が全部食べます。野菜も食べられないので私が全部食べます。そして首を傾げながら食べる母。母の脳内で何かが起こり始めたようでした。

◆カオソーイ
カオソーイが出てきました。ここで母の様子が一変します。こちらのカオソーイは平打ち中太麺なのですけど、パスタも食べられぬという歯のない母が、夢中になって食べています。そして、これは美味しいと言ってはスープをおかわりして食べるのです。どうやら脳に良い刺激を与えたようです。

そして、母が語り始めました。
「私ね、若い頃、50代くらいだったかしら、お父さんの部下が勤める国に連れて行ってもらってゴルフしたの。その時トムヤンクンを食べたのだけど、トムヤンクンってタイ料理なの？トムヤンクンがあんまり辛くて私ほとんど食べられなくてね。ああ、そういえばタイの宮廷料理というのもおもてなしくださったわ。あら、私、タイに行ったことがあるのよ。でも、辛くて食べられなかったトムヤンクンしか覚えていない………」
その後もとめどもなく話します。航空会社の昭和エリートの奥さんがタイ料理を食べたことないなんてことはあり得ないのです。世界各地を巡ってきた人生なのですから。

◆プーニムパッポンカリー
プーニムパッポンカリーもいたく気に入って、食べていました。カレー風味のカニ玉ですから、歯がなくても食べられます。

チャンビールも気に入ったみたいです。

帰りしなに、また一つタイの思い出を語りました。「Zさんね、お役目じゃないし、誘ってもいないのに、私達のタイ旅行に無理やりついてきたのよ。ほんと、あの人図々しいの。」余計なことは思い出さなくてもよかったのですが…

というわけで、タイ料理が認知症の年寄りの脳によい刺激を与えて30年前の記憶を呼び覚ましたというお話なのでした。認知症の介護をしているあなたのあるあるになりましたでしょうか。そして、将来認知症の親を抱えるかもしれない貴方にも、記憶の片隅に残って、何かの役に立つ片鱗にでもなればと祈っております。

めでたしめでたし

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