ブリュッセル：飛び込みで入ったベルギー料理店で大満足 : Restaurant Vincent

2003年9月2週間の休みを取って
オランダ・ベルギーを鉄道旅行。
今のように便利なエクスペディアがない頃、
「地球の歩き方」片手に一所懸命調べて
航空券、ホテル、電車、レストランすべて自分で手配した。

現地の鉄道チケットは「白川純の鉄道個人旅行」
http://home.att.ne.jp/sky/railplan/0001-Shirakawa-Jun-WLJ.html
ホテルは今はなくなってしまった「オクトパストラベル」
http://www.octopustravel.co.jp/
航空券はネットで色々調べてから決めた英国航空に直接電話。
http://www.britishairways.com/travel/home/public/ja_jp

デン・ハーグ2泊
アムステルダム3泊
マーストリヒト3泊
ブリュッセル3泊
アムステルダム1泊
つまり現地12泊13日
初日の夜から最終日の朝まで、朝12食、昼11食、夜12食食べたわけだ。

今考えると余裕ある日程でとてもよかった。
宿泊場所を起点に電車でいろんな街に行く旅。
そして、日本で手配した
とってもお得な一等客室乗り放題のユーレイルパス（鉄道）で移動。

その時、ドイツ鉄道の時刻表サイトがとっても便利だった。
ドイツ国内だけでなく、ヨーロッパ中の「駅探」の役割を果たしている。
http://reiseauskunft.bahn.de/bin/query.exe/en

さらに仕事で仲良かったオランダ人がいたからこそ
この旅は成功した。
彼とは仕事の上ではメールのやり取りだけ、
一度だけマイアミの会議で会ったことがあるそういう仲。

この旅行にあたりダメもとでメールを送ったところ
事前に地図や木靴を送ってくれ、
さらに空港まで車で迎えに来てくれることになり、
最初のホテルまでアウディで送ってもらった。

そして最終日もスキポール空港そばのホテルまで来てくれ
見送ってくれた。
いまだ感謝に絶えない。

旅の思い出を残しておきたいと思っていたが、
ずるずると10年以上。
今回食べログ海外β版が出来たのを機に、
正確ではないが、
その当時の雰囲気を残しておこうと思った。

オランダ南部マーストリヒトから
電車でベルギー首都ブリュッセルへ。
予約したホテルにチェックイン。

ブリュッセルは3泊、
食事はピッツェリア、中華、ここベルギー料理。
この後、アムステルダムに戻るときは
日本で予約したこっちの新幹線TGVに乗った。

予約した外観はモダンな小さなホテル、
狭い部屋の換気が悪く、大汗をかいた。
これは大変と、「地球の歩き方」で別のホテルを探す。

ところが時期的にコンベンションが開かれているので空きがない。
直接行ったホテルもあるが4軒くらい断られる。

もうだめかと思ったら、ノルドというホテルに空きがあった。
当時はスモーカーだったので、
低層階のあまりいい部屋だとはいえなかったが。

せっかくブリュッセルに来たので
フランス料理の影響があるベルギー料理が食べたかった。
一応調べて行ったが、グラン・プラスの路地に行き、
現場で店を品定め。

中々決まらなかったが、
愛想がよく
それなりの雰囲気がある
ここヴィンセントが笑顔で迎え入れてくれた。

当時の領収書が残っていた。
が、完全に感光して全く読めない。
で、一旦デジカメで撮影して写真ソフトで見ると
なんと文字が浮かび上がってきた。

・ コートデュローヌ 25.00(ユーロ)
・ 小海老コロッケ　11.00
・ ムール貝白ワイン蒸し　19.50
・ カルボナード　12.00
・ 本日の手長エビ　17.50
・ カフェ　5.00
計90ユーロ（12,000円強）

つまり、2人で赤ワインボトル1本、
4つの料理、カフェを頼んでいる。

ここはテーブルに白ナプキンのちゃんとしたレストラン。
我々のテーブル担当の陽気な制服のおじさんがとってもよかった。

こっちはたどたどしい英語で喋るが
向こうは英語はわからない。
メニューはフランス語でこちらはわからない。
ボディランゲージとガイドブックの写真でコミュニケーション。

ムール貝白ワイン蒸しと牛スネ肉のビール煮込み、カルボナードは必須、
それに更にベルギー郷土料理を頼みたかった。
で、小海老のコロッケ。

確かまだ足りないから
最後に手長海老を頼んだのだと思う。

赤ワインで乾杯♪

小海老のコロッケの説明：
フランダース地域では、
北海で水揚げされた灰色の小エビを使った料理が人気ですが、
中でもおすすめは小エビのコロッケ（Croquettes de crevettes/Garnaalkroketten）。
クリームコロッケが好きな日本人ならばきっと気に入る味でしょう。

ムール貝の白ワイン煮の説明：
旬の時期は牡蠣といっしょで「R」のつく月、
つまり9月から4月の間です。
ビール蒸し、トマトソース煮、クリームソース煮、カレー煮と料理法は様々。
フランダース地域だけでもムール貝料理は30種以上を数えますが、
中でもムール貝のマリニエール（船乗り風）は国を代表する料理。
セロリやタマネギ（もしくはポロ葱）のみじん切りを入れ、
白ワインでさっと煮たもの。
付け合わせはもちろんフリッツで決まり。

カルボナードの説明：
牛肉をビールで煮込み、
とろみと甘みをつけたもの。
もとはフランドル地方の家庭料理。
角切りの牛バラ肉をバターをひいた鍋で炒め、塩コショウを振る。
焼き色がついたところで肉を取り出し、
タマネギの薄切りを入れて飴色になるまで炒める。
肉を鍋に戻し、
ビール、ワインビネガー、ジャム、タイム、ローリエを入れて、
蓋をし、二時間ほど煮込む。
パン、マスタードを入れて、よく混ぜ、
さらに15分ほど煮込めば完成。

よく覚えているのはムール貝の食べ方。
陽気なテーブル担当のおじさんが教えてくれた。

一個目はナイフとフォークで身を殻から取っていただく。
二個目からは最初の殻二枚を手に持ち、
右手で貝の殻をピンセットのようにして使い、
左手に持った別の貝の身を挟んで食べる。

こっちがうまく食べるとおじさんがウィンクしてくれた。

言葉は通じなかったが意思はよく通じ、
とっても楽しい夕食であった。