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ポソポソした不思議な食感の伝統食の津軽そば
三忠食堂 本店@弘前へ。弘前駅から徒歩15分弱の県道260号沿いにある創業100年を超える老舗食堂。明治40年代の屋台から始まり現店主で4代目。
森沢明夫の小説「津軽百年食堂」のモデルにもなったお店で、2011年に公開された小説原作の映画では実際の店内で撮影も行われている。漫画の「美味しんぼ」にも登場したことがあり、店内には有名人のサインや来店写真がずらり。
名物の「津軽そば」(573円)はそばがきを作って一晩冷やして、つなぎには小麦粉ではなく、大豆の粉を使用するのが特徴。津軽地方では昔は小麦の栽培が少なかったことから、大豆をつなぎに使ったそうだ。そばを打った後に一晩寝かせて、さらに茹でてからもう一晩寝かせる。粉から麺にするまで3日間を要するという非常に手間のかかる作り方。
元々は屋台発祥なので時間をかけずに提供できるよう茹で置き(煮置き)のそばを使っているそう。「三たて」(挽きたて・打ちたて・茹でたて)を信条とする蕎麦文化とは全く違うベクトルだ。お店を構えた現代でもあえて昔から変わらない伝統的な製法の津軽そばを提供している。
実際に食べてみると、非常に柔らかくて箸で持ち上げるとポツポツ切れてしまうほど。ややザラザラした麺肌で、"喉越し"や"コシ"という概念は全く無く、口の中でほどけるような不思議な食感。
これはかなりマニアックな蕎麦だ。現代では見かけない製法の伝統食だと知らずに「蕎麦は喉越しで味わうもの」みたいな江戸前蕎麦のノリで食べにきたら「コシも喉越しも皆無」と酷評する人もいるかもしれない。
あえて狙っているとはいえ、市販の乾麺そばを茹ですぎて失敗したらこういう食感になってしまうので、マイナーな伝統食の評価の難しさも感じる。万人に未知の食文化への理解や多様な評価基準を求めるのも難しい。
こちらと同様に粉から3日間かけて作るという伝統的な津軽そばの製法のかけそばを別のお店でも食べてみたが、ここまで柔らかくもなかったしポソポソ感もなかった。おそらくつなぎに大豆粉を使っているとこういう食感になるのだろう。大豆由来の素朴な香りも感じる。
珍しそうに写真を撮っていたので店主からどちらからおいでですかと聞かれ、東京からだと答えると津軽そばの出汁に使う「焼き干し」を味見させてくれた。丸のままの鰯を使う煮干しと違い、頭とワタ(内臓)を取ってから串に刺して焼く製法なので、えぐみが出ないで旨味だけを抽出できるそうだ。
今度はそばつゆを小皿に入れて持ってきてくれた。「津軽そば」(573円)に使うつゆと「かけそば」(594円)に使うつゆは別のものを使っていて、小皿の方はかけそばのつゆだそう。飲み比べてみると津軽そばのつゆの方が澄んだ上品な感じで、かけそばのつゆの方が旨味が強く重たい味わい。
津軽そばの方は焼き干しと昆布、醤油だけで、かけそばの方は砂糖やみりんも加えたポピュラーなそばつゆの製法だそう。焼き干しは高価なので津軽そばの方にしか使ってないそうだが、値段はなぜか津軽そばの方が安い。
かけそばやもりそばの方は麺も異なりそば粉と小麦粉で打った"普通のそば"になるそうだ。
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sanokuni
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店名 |
三忠食堂 本店(さんちゅうしょくどう)
|
---|---|
ジャンル | 食堂、そば、ラーメン |
お問い合わせ |
0172-32-0831 |
予約可否 |
予約不可 |
住所 | |
交通手段 |
本店:JR弘前駅から徒歩20分弱 弘前駅から902m |
営業時間 |
営業時間・定休日は変更となる場合がございますので、ご来店前に店舗にご確認ください。 |
予算 |
~¥999 ~¥999 |
予算(口コミ集計) |
~¥999
~¥999
|
支払い方法 |
カード不可 電子マネー不可 QRコード決済不可 |
席数 |
30席 (カウンター6席、テーブル4人席×6) |
---|---|
個室 |
無 |
貸切 |
不可 |
禁煙・喫煙 |
全席禁煙 |
駐車場 |
有 店舗二軒隣に4台分 |
空間・設備 | カウンター席あり |
利用シーン |
こんな時によく使われます。 |
---|---|
ロケーション | 一軒家レストラン |
お子様連れ |
子供可 |
ホームページ | |
備考 |
駐車場は二軒隣に4台分の駐車場があります。 |
初投稿者 | |
最近の編集者 |
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三忠食堂 本店@弘前へ。連日の訪問。
前回は名物の「津軽そば」(573円)をいただいたので、今回は気になっていた「中華そば」(594円)と「カツカレー」(897円)をオーダー。麺類と丼物orカレーをセットにすると100円引き。
中華そばは鯖節と昆布から取った出汁を使ったじんわり優しい味わい。甘口の醤油ダレを使いまろやかな味わい。そばつゆのようなテイストの和風魚介スープ。トッピングはネギにメンマ、チャーシュー、ナルトと昔ながらの中華そばの王道の構成。
麺は自家製で細かくちぢれた中細麺。津軽そば同様にかなり柔らかくてコシはないが、麺肌は滑らかでスルスルと喉越しが良い。教科書に載せたいぐらいお手本のようなノスタルジックラーメン。初めて食べたのに懐かしくて泣ける郷愁の一杯。
カツカレーライスは丸い銀のカレー皿に盛り付けられて昭和の学校給食のような懐かしいルックス。そばの丼だけでなく銀皿にもしっかり「三忠」の文字が刻印されている。
大きめのタマネギにグリーンピースが乗り、真っ赤な福神漬けが添えられて、見た目だけで郷愁を誘う。カツは薄めの衣で豚肉は0.5mmぐらいの厚さ。スプーンで切れるぐらい柔らかいお肉だったので元々分厚いお肉を叩いて伸ばしているのだろう。
中華そばの出汁でカレールゥをといているそうで辛味はあまりなく、和風出汁の旨味や玉ねぎの甘みが前面に出たまろやかな味わい。ただ、一般的なそば屋の和風出汁カレーで予想していた味わいとはまた少し違って、独特なもったり感がある。市販のカレールゥの味とも違うみたいで、ウコンの風味を強く感じたのでもしかしたらスパイスも調整しているかもしれない。
1日おいての訪問だったので、店主も顔を覚えていてくれて「ちょっと面白いものあるから待って」と言われてしばらくしたら、もりそばを一枚持ってきてくれた。お店の通常メニューの「もりそば」(670円)とは違って、津軽そばの茹でたての麺とのこと。
へ〜!この前食べた"かけ"の津軽そばとは全然違う。箸でたぐって持ち上げても全然プツプツ切れない。麺肌のポソポソ感や大豆の素朴な香りは"かけ"のときよりも強く感じる。粉からそばがきを作って一晩置いて、そばを打ってまた一晩置いて、そばを茹でて一晩置いてと3日間かけて作るのが津軽そばの製法だけど、これは2日目の状態ということか。
このあと一晩寝かせるとあの口の中でほどけるような不思議な食感になるのか。2日目の状態の方が"普通のそば"に近い食感だけど、やっぱり3日目のあの食感は狙って作ってるものなんだな。こうして訪問客へ郷土食への理解を促す店主の工夫にも感服。