[旭川沿い亀の町]地元秋田で比内地鶏を丸で捌いて出す店 : 比内地鶏串 Sot l'y laisse

比内地鶏好きです。
もう大好き過ぎて、秋田市民市場の松村精肉店で毎回必ず2kgの比内地鶏モモスライスお鍋用を購入して（500g×4で真空パックしてもらいます）、帰京してから自宅でも毎日食べちゃいますｗ
近所の肉屋にも500gパックをプレゼントして食べて＆美味しかったら仕入れて、とバイアスをかけているんですけど、ルートの開拓やコストの問題、これまでの仕入れ先との関係など様々な課題があり、簡単には行きません。
自宅近くで普通に比内地鶏が手に入る日は来るのだろうか・・・遠い目ｗ

ということで日曜日に焼鳥屋がランチ営業している筈もないとダメ元で電話したら、案の定留守電。
これは無理だねと諦めて秋田の日曜日ランチを探そうとしていたら、店から折り返しの電話をもらいました。
着信があったんで折り返してみたという大変気の良いお兄さんに、ランチに比内地鶏食べられる？抑も今日営業してるの？と聞くと、食べられます＆一応開けてますんで宜しかったらとの嬉しい返事。

欣喜雀躍とはこのこと、しっかり美味しく食べようとタクシーは使わず、歩いて南通にある亀の町まで歩きます。
11時半の開店時間までまだ少しあるので、ちょいちょい寄り道しつつ亀の町を目指します。
この界隈はいつも秋田空港とのリムジンバスの往復で通る道ですから、見覚えのある店もあり、また秋田に来たら寄ってみようと思う店もあって、散策が楽しいめっちゃ寒いけどｗ

で、11時半少し前に店の前に到着するとすでに暖簾が出ていたので、早速入ります。
店内はモルタル打ち放し＆市松状に組んだ木の壁がミニマルで美しく、清潔感もあります。
入って右手に7〜8人が座れるカウンター席があり、奥に振り分けで4人掛けのテーブル席が2つ、20人は入れそうにない小さい店ですが、開放感があって席の間隔も広く、居心地良さそうです。

まずは大柄な若い店主（183cmあるそうです）に折り返し電話してくれた御礼を言い、カウンターの一番奥、店主の正面あたりに腰掛けました。
昼から呑んでも良いか聞くともちろんとのこと、では摘みになりそうなものを出してもらうお願いをして秋田で昼酒です。
外が寒ければ寒いほど、日本酒って美味しくなりますよね。
秋田の冬は最高です雪ほとんどないけどｗ

で、カウンター席について最初に目に止まったのが、大量のガラと比内地鶏の登録証。
これは嬉しい光景、このガラ見ながら酒が呑めるｗ
このガラは丸鶏を捌いているから出るわけで、これで素晴らしい出汁が取れます。
聞けば、一部は店で使って、残りは店主が子供の頃から通っているラーメン屋に卸しているとか。
大好きなラーメン屋の出汁に使ってもらえるだけで嬉しいですよね。

ということで、ワイフは何でも造るｗ山本の焼酎お湯割、私は昨晩酒盃で飲んだ秀よしの、今度は寒搾り純米生原酒生一本無調整をいただきます。
米も酵母も秋田産、秋田酒こまちにめんこいなに秋田流華酵母＆華こまち酵母で醸しています。
すっきりした甘口、素直で喉越しが良く、大切に育てられた感のある酒ですね。

では、この旨い酒に比内地鶏の酒肴を合わせましょう。
ちなみにランチタイムは焼鳥はいただけません。
次回の楽しみに取っておくことにします。

出汁巻玉子は注文を受けてから焼くので、少し時間がかかるそうですがそのほうが有難いｗ
時間だけはたっぷりありますから。
とても熱いですから気をつけて召し上がってくださいと言われて目の前に置かれた出汁巻は、ふわふわアツアツで出汁が溢れ出しそうなボリューム感があります。
一口いただくと、予想通りたっぷりの出汁が口の中に飛び出してきて猫舌の人なら大惨事ですｗ
これは熱い、けど美味い。
比内地鶏は玉子も美味しいってことがよくわかります。

前菜おまかせ三点盛りは、とんぶり入りの烏賊の塩辛、鶏皮の二杯酢、無花果がっこチーズが小さい器に盛られて出てきました。
それぞれ単品でもお願いできるみたいですが、味見するのにちょうど良い感じ。
こう云う摘み食いみたいなのって嫌いな人いないですよねｗ

とんぶりの入った塩辛はややマイルドですが、烏賊の下足と身の太さを揃えてあって食べやすい。
ほんのり柚子の香りにとんぶりのプチプチ食感が楽しい一品です。
烏賊の塩辛好きのワイフが絶賛していますｗ
対照的に無花果がっこチーズはワインのアテになりそうな甘塩っぱくてバランスの良い味。
チーズのネットリ感と無花果の仄かな甘味がクセになります。
日本酒でもワインでもハイボールでも行けると思うワイフは焼酎だけどｗ
鶏皮の二杯酢はもう一品料理として完成してます。
皮に締まった弾力が噛むほどに美味しくなってきて最高の酒のアテですね。
これは美味いねと言う間もなく、ワイフがこれ一人前くださいと追加オーダーしてましたｗ
皮ポン好きには堪らない美味しさです。

続いてモツ煮。
じわーっと旨味が全体に行き渡っていて、あっさりした味わいながらコクもあって後引きです。
こう云う摘みがあればずーっと日本酒呑んでいられますね。
普通に美味しいってとても大切なことです。
美味しいのが前提なんですから最高ですよね。
雪の茅舎の美酒の設計が瞬く間になくなっていきますｗ

もう少し呑みたいので摘みも追加。
レバーパテをお願いしたら、叩きならできるとのことですかさずお願いしましたｗ
バゲットにたっぷり塗り付けられた濃厚なパテには黒酸塊のジャムが付いていて、私は甘いものはいただきませんがワイフは喜んで使っていました。
レバーパテも日本酒の甘味を邪魔することなく美味しくいただけます。

今度は高清水の丑三つ迄をもらって、叩きに備えます。
湯引きした笹身とピッカピカの砂肝とハツをいただきました。
うーん、丸で仕入れて店で解体するから鮮度が高くて味わいが素晴らしい。
これだけの鮮度の比内地鶏は、やはり秋田県内でないといただけないでしょうね。
砂肝はコリコリ、ハツは弾力があってプリプリ、淡白な筈の笹身はしっとりしていて濃いです。
これは・・・焼鳥食べたい！！
焼鳥の串の種類も20種類くらいは用意可能なんだそうですから、次回はもうマストです。

では締めに親子丼をいただきましょう。
と、その時入口の扉が開いて、外国人の団体（と言っても6人）が入ってきました。
予約なしで突撃してきたみたいですねｗ
お一人は日本語が話せるようですから注文も問題なさそうです。
身なりがしっかりしていますから、大陸じゃなくて台湾の人だろうと思ったら当たりでした。
秋田の冬をぜひ楽しんでくださいね。

ということで、しっかりたっぷり比内地鶏のモモ肉＆ムネ肉、そしてとろとろ玉子の親子丼をいただきました。
かなりのボリューム＆肉が大量に入っているので、2,000円も納得です。
こんなに食べ応えのある親子丼は食べたことがないです。
オオクサの奥様が作る親子丼も絶品ですけど、コースの締めに出てくるのでポーションは控えめですから、食べ応えも含めて最高の味わいでした。

次回は絶対に絶対に夜来て焼鳥を全制覇したいと思いますｗ
店主はあべやご出身だそうで、秋田から東京に行って大消費地の比内地鶏の消費量に驚いたそうですが、やはり地元で美味しい比内地鶏を食べてもらいたいとのことで、子供への食育なども含めて様々ご活躍です。
地元愛が強い、心も身体もデカいｗきれいな眼をした人です。
今回で美味いものを食べさせてくれることが確定したので、この次の訪問が今から楽しみです。

ご馳走様でした！！！