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東大方程式すえちゃんさんの他のお店の口コミ
ピッツァ ストラーダ (麻布十番、赤羽橋 / ピザ、イタリアン)
すきやばし 次郎(六本木、麻布十番、乃木坂 / 寿司)
天冨良 よこ田(麻布十番、六本木、広尾 / 天ぷら)
山東(日本大通り、元町・中華街、石川町 / 中華料理、餃子、飲茶・点心)
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ブルガズ アダ(麻布十番、赤羽橋 / トルコ料理、フレンチ、イタリアン)
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店名 |
Lady(レディー)
|
---|---|
受賞・選出歴 | |
ジャンル | バー |
予約・ お問い合わせ |
018-863-6855 |
予約可否 |
予約可 |
住所 | |
交通手段 |
秋田駅から1,058m |
営業時間 |
営業時間・定休日は変更となる場合がございますので、ご来店前に店舗にご確認ください。 |
予算(口コミ集計) |
¥4,000~¥4,999
|
支払い方法 |
カード可 (VISA、Master、JCB、AMEX、Diners) 電子マネー可 |
席数 |
43席 |
---|---|
個室 |
無 |
貸切 |
可 |
禁煙・喫煙 |
全席喫煙可 2020年4月1日より受動喫煙対策に関する法律(改正健康増進法)が施行されており、最新の情報と異なる場合がございますので、ご来店前に店舗にご確認ください。 |
駐車場 |
無 |
空間・設備 | 落ち着いた空間、カウンター席あり、カラオケあり、スポーツ観戦可 |
利用シーン |
こんな時によく使われます。 |
---|---|
サービス | 2時間半以上の宴会可、テイクアウト |
備考 | |
初投稿者 | |
最近の編集者 |
|
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東大卒芸人・グルメタレントのTATERU(25)は、以前も共に東北を旅した綱の手引き坂46・カゲ(21)に首ったけであった。そのカゲは先日、グループからの卒業を発表。卒業記念に2人は再び東北旅に出ることにした。盛岡・秋田の至極の名店を巡るグルメツーリズム。その中で、カゲのアイドルとして輝く最後の姿を堪能する。
純粋にレビューを楽しみたい方は【】で囲まれた部分を飛ばしてお読みください。
これまでのあゆみ
1.焼肉せがわ
https://tabelog.com/rvwr/014810282/rvwdtl/B462675771/?cid=tw_u_rstrvwdtl_app_i_rnk
2.盛楼閣
https://tabelog.com/rvwr/014810282/rvwdtl/B462793492/?cid=tw_u_rstrvwdtl_app_i_rnk
3.giueme
https://tabelog.com/rvwr/014810282/rvwdtl/B462889877/?cid=tw_u_rstrvwdtl_app_i_rnk
4.鳥好
https://tabelog.com/rvwr/014810282/rvwdtl/B462979905/?cid=tw_u_rstrvwdtl_app_i_rnk
5.ル・ヴェール
https://tabelog.com/rvwr/014810282/rvwdtl/B463078846/?cid=tw_u_rstrvwdtl_app_i_rnk
【一台のタクシーが路地に入ってきた。
「カゲ!」
「タテルさん!」
「ほんとゴメンよ、傷えぐるようなこと言っちゃって…タクシー代出すよ」
「いいですって。私こそ、タテルさんに寂しい思いをさせてしまったから…」
「じゃあバーに入るか」】
高級感あふれるルヴェールとは対照的な、80年代90年代の青春を彩る雰囲気のバー。今どきのバーでは珍しいボックス席もあるが、2人はカウンターに座りマスターの手捌きを見ることにした。妙齢のマスターに加え、若い女性のバーテンもいた。メニューを見ると、ざっと100種類以上のカクテルがラインナップされており、オリジナルカクテルも豊富だ。
「うわ!ヒプノティックがある!」タテルは黄色い声をあげた。
「ヒプノティック?何ですかそれ?」
「家電量販店の酒売り場で水色がキラキラしていることってあるじゃん?その正体があれ」
そう言ってタテルはズラッと並ぶボトルを指さす。
「きれいな水色。映えそうですね」
「おっ、『川反トワイライト』なんて面白そうだね。ヒプノティックも入ってるしこれにしようか」
「はい!」
【カクテルができるまでの間、カゲは心を許したタテルに、聴覚過敏に関して悩みを打ち明ける。
「私の行為って、矛盾しているんですかね?」
ライヴの音がダメなのに、サッカースタジアムの歓声はいいのか。この前も耳元でカビカビにムムッとかクゥーとかされていたが、あれはいいのか、なんて主張するアンチがいるのだ。
「矛盾してるように見えはする。表面上はね」
「…」
「でもライヴ裏の轟音は怪獣のようにゴォーっと押し寄せてくる一方でスタジアムは最初こそ尖っているけど基本はヴェールに包むタイプの音。全然違う音だよね」
「そうですね」
「同じ聴覚過敏でも人によって平気な音苦手な音がある。その辺の事情よく知らん奴ほど、浅はかな被害妄想の自説をひけらかすんだ。カゲはそんな悪意のあることしないと信じてるから」
真剣に諭すタテルの瞳を見つめ頷くカゲ。
「憶測で語る奴は愚かだ。でもネットでそれを指摘すると逆ギレされる。俺らはそんなディストピアに関わっちゃダメだ。俺らのアタマは財産だ。くだらない戯言に付き合う由は無い」
この日既に6杯も飲んでいるタテルの語りにはところどころ大言壮語があった。】
2人のもとへ、川反トワイライトが供される。
「うわぁ美しい!」感嘆するカゲ。
「やっぱ素顔は普通の女の子だね。よし、飲もう飲もう」
「初めてのカクテル…うん、美味しい!」
一方のタテルは味がぼやけているように感じた。それでも10秒に1回のペースでグラスを傾けつつ、カゲのカクテルを嗜む横顔を眺めては恍惚の表情を浮かべる。
「カゲって横顔もホント綺麗。大人の女性って感じあるね」
「嬉しいですそう言ってもらえて。お酒って面白いですね。深入りしちゃいます」
感心したタテルは、チーズ・サラミ・ハムサンドの載ったおつまみセットに手を伸ばす。
「カゲ、ハムサンド食べてみて。めちゃくちゃ美味いから!」
「ホントだめっちゃ美味しい!芥子がはっきり効いていますね」
「正解。芥子の良さが分かれば立派な大人の仲間入りさ。マスター、紫陽花ください」
日本酒とパルフェタムール(すみれのリキュール)・ブルーベリーリキュールを混ぜた1杯。こちらはタテルもご満悦の様子。
【「すみれリキュール好きなんだよね。オカンにお笑いサークルの代表を紹介した時一緒に飲んだな」
「どんなシチュエーションですか?」
「俺も喋ってて訳わからなくなってきた」
「タテルさん飲み過ぎじゃないですか?」
「いや、まだまだ。他悩みある?」
「ワールドカップやクイズ番組で自分が表に立って、綱の手引き坂のことを知ってもらおうとしたけど結果が現れないんですよ」
「それはもどかしいよな。結局カゲだけが売れて。でもそれは運営の問題では?明らかに人手不足でグループの活動を回せていない。カゲが創ってくれたチャンスを活かすツールがないんだもん。だのになぜカゲを批判する?そういう想像力のない単細胞生物にはなりたくない、なってはいけない」
タテルは深呼吸をした。
「なんか俺愚痴ばっか喋りすぎだな。重くしちゃった」
「いえいえ、タテルさんって本当に私達のこと思ってくれてるんだな、って伝わってきます」
「ありがとう。次何飲む?」】
「モヒートにします。さっきからずっとマスターのモヒート作ってる様子見て気になっちゃいました」
「モヒートいいね。俺は映画カクテル行こうかな」
「映画カクテル?」
「このページにあるやつさ。でも俺全然洋画わからん。カゲ的にはどれがおすすめ?」
「うーん、『フィールドオブドリームス』はどうですか?野球の映画です」
「カゲの口から野球が出てくるとは」
「私野球も好きですよ。朝野球とかやってましたし、バッティングも得意です」
「よし、それで行こう。カゲが選ぶカクテル、楽しみだ」
ウイスキーをベースにバナナリキュールとミントリキュール、レモンジュース。タテルは3連続でドレンチェリーの添えられたカクテルに当たった。
「ウイスキーが効いている。そこにバナナ。美しいカクテルだ。さすがカゲ、選球眼がある」
「お役に立てて嬉しいです」
【「俺ひとりだとカクテルの組成と睨めっこして、さっきと被らないようにとか、色々考えちゃうんだよね」
「わかります。私も頭が回り過ぎて色々分析しちゃいます」
天才は得てして孤独だ。頭が良いことは一見プラスのようだが、実際は日常生活に支障を来たすケースが多い。相手の動向を深読み過ぎてコミュニケーションに難儀することが多いし(タテルもその一員である)、頭が回り過ぎて疲れることもしばしばだ。世間はそれを理解してくれるどころかビョーキだと受け取り色眼鏡をかけて見てくる。頭が良すぎて困る、みたいなことなど口が裂けても言えないのである。
「でもやっとわかってくれる人に出会えた」感慨深げなカゲ。
「俺も。こんな頭良くて愛嬌ある人は初めてだよ。俺らやっぱ運命なんだ。よっしゃ、まだまだ飲むぞ!」】
多彩なカクテルに魅了され上機嫌のタテルは続いて、ペルーの酒場で大人気のピスコサワーを選択した。地中海性気候の南米太平洋側で名産の葡萄を蒸留酒にしたピスコ。レーズンのような熟れた味わいがクセになる。
【タテルとカゲは隣にいた夫婦とお喋りを始めた。盛岡から来たという常連さんで、ハムサンドもお気に入りらしくたくさん頼んでいた。
「お2人は恋人同士ですか?」常連夫婦が問う。
「いえそんなことは…ないです」
「でも深い胸の奥でつながってます」タテルは歌詞みたいなことを述べた。カゲは2人に興味津々で、色々質問を投げ掛けては屈託のない笑顔を見せる。
「カゲのしわっしわの笑顔はこの国の宝。彼女は賢い人だけど根は無邪気。ありのままが愛されるべき人なんです」
熱語りを始めたタテルは号泣した。
「だから俺は守りたい、カゲのことを。悪く言う奴は許さん」
「タテルさん…」
「カゲはひとりじゃない。自分を信じてほしい。カゲは最強の人間でありながら、俺らに愛と勇気をくれる心優しい人だ。変わらないでほしい、このままでいてほしい」
タテルの想いに、カゲも涙した。
「じゃあ私達はおいとましますね。マスター、最後に一緒に写真撮りましょう」
隣の夫婦が写真を撮るのに便乗して、タテルとカゲもマスター・若いバーテンと共に撮ってもらった。
「今晩のことは永遠に忘れないで、もちろん俺も忘れない。道を踏み外しそうになった時はこれ見て思い返して。マスター、もう1杯お願いします」
「はい…でも大丈夫ですか?かなり酔われている様子ですけど」
「次が今日の11杯目です」
「それくらいにしておいた方がいいですよ」
「タテルさんそんな飲んでたんですか…次で終わり」カゲは半分呆れていた。
「寂しかったからね…でも俺は何一つ戯言を述べていない」】
最後に飲んだカクテルが何だったか、タテルは覚えていなかった。約束通りここで打ち止め、5杯飲んで6800円はルヴェールの3杯よりも安上がりだ。【タテルは酩酊状態であったが、2人とも無事ホテルまで歩いて戻った。
翌朝、タテルは起きるとすぐにカゲの部屋をノックした。
「入っても大丈夫?」
「いいですけど…どうしました?」
「一緒に朝ごはん食べたいな、って」
そうして2人はイチゴジャムパンを一緒に頬張った。】
NEXT→道の駅岩城(百名店ではない)
https://tabelog.com/rvwr/014810282/rvwdtl/B463276962/?cid=tw_u_rstrvwdtl_app_i_rnk