賛否が分かれるかも？ 隠れ家で味わう、他ではちょっとお目にかかれないフレンチバーガー : ザ・ルーモァバーガー

（バーガーの感想はかなり後半に…前書き、長いです 苦笑）

バーガーといえば。
自分はこれまで、レビューにも書いたいわゆる「佐世保バーガー」と、知り合いの知り合いがやっているバーガー屋さんと。
それから誰でも知ってるチェーン店と。
そういうバーガーの世界しか知りませんでした。
初めて食べた佐世保バーガーの衝撃は今でも忘れません。
なにしろ、某有名チェーン店でベーコンといえば。
「あ、ども。ベーコンです」って雰囲気でとりあえず入っている程度の存在感なのに。
あの佐世保バーガーのベーコンは「オレ様が主役だ！」と言わんばかりのパンチが強すぎる分厚さだった。

かぶりつく喜び。
バーガー＝肉々しさを楽しむジャンキーな食べ物
「this is great USA！」
…そんなイメージ。それが自分の中でのバーガーでした。
たぶん、多くの人にとってそういう存在だと思うのです。
だからこのお店のバーガーは、「バーガー」という既成概念からはかなり外れるもので…
ゆえに賛否が分かれるだろう、というのが個人的な感想です。
先にレビューを書かれている方の中に「フレンチの一品のようなバーガー」という趣旨の書き込みがなされていますが。
まさにそんなイメージ。
それを良しとするか、否か。
僕は「これもありだろう」と思います。
ただ…食べる上で、予備知識はあった方が良いに違いない、とも思います。
なにしろ全くgreat Americaな要素がないので(^_^;)


まずお店の場所。
なぜこんな所に？(*_*;
以前は知っている人は知っている「衝撃的なお茶漬けを提供するお店」があった、あの一角でひっそりと営業しています。
場所も大きさも雰囲気も、まさに「隠れ家」。
車で立ち寄るには不便なので、自転車か徒歩ですね。
（近くに有料駐車場はあるものの…有料…）
一宮駅から歩けない距離ではないので。

お店はマスターさんとお友達でＤＩＹしたそうです。
こういう感じ、わりと好きです。
そして店内ＢＧＭがこの日のこの時間はトム・デュフレー。
きっと、今は亡きあの７９．５メガヘルツを知っているのだろうなぁ…と勝手に想像しつつ、もうそれだけで評価アップ（笑
そしてそのマスターさん…
他の方々も「人柄が」と書かれていますが。
それよりなにより、この方、誰かの雰囲気に似ている気がする…。
どことなく…坂本龍一っぽい気がする。
そう思うと、もう教授にしか見えない（笑

そんな教授はお店を一人で回しているので、何よりもまずは「調理最優先」。
「ちょっとこの作業だけさせてください」
と、お客さんにちょっと待ってねを何度もお願いしていました。
…意外と、お客さんがちょくちょくやってくることにびっくりでした。
持ち帰りにも対応しているようで。
中にはおおよそマックにはいないであろうという雰囲気のおばちゃまもいらっしゃっていた。
そして「車で待っていてくださいね」と声をかけて、できたら車へデリバリー。
お店を出る人には必ずドアを開けて、お見送り。
「チーズが一つ、それから次は…」
と、次にするべき工程をぶつぶつ。
お店に置かれた「お店や一宮のあれこれ、そして教授のことあれこれ」の紙を読んで気になることがあっても、あまり声をかけない方がよろしいかもしれない（笑
実際かなり気になる部分があったのですが…さておき。
良い人だと思います。さすが教授です。
とりあえず、調理には時間がかかるので、ある程度時間に余裕をみて訪れてください。
パパっとバーガーでも食べて行こう…そういう感覚で来ると、後悔するかもしれません。
（まぁ、他のなんちゃらダイナーとか、そういうお店にしても同じことですけどね。マックと同じにしてはいけない）

このお店のバーガーはＭサイズとＬサイズとあるそうで。
Ｍサイズは、よくあるチェーン店のサイズよりちょこっと大きいくらいとのこと。
Ｌサイズは…それなりに大きいような気がするのですが、後述する「バーガーの雰囲気が、知ってるそれとはまるで違う」ため、よく分からなかった。
でもたぶん、同じＬサイズでももっと大きいバーガーを出す店も多くあるのでは、と思います。
ガッツリ食べたい方は、Ｌサイズを１つ食べるよりもちょっと高くなりますが。
Ｍサイズ２個食いの方が絶対にお得だし、満足感も格段にアップすると確信します。

それから「ポテト」。
あれはもう「ポテト」ではない。
人参グラッセとかと一緒についていそうな、本当にフレンチの一品に載っている添え物の「じゃがいも」。
ジャンキーなポテトとはまるで生きている世界が違う、そういうお上品な「ポテト」でした。
注文はしませんでしたが見てびっくり。
それこそ「これじゃない！(；一_一)」と感じてしまう人がいるであろう一品。
でも…めちゃくちゃ食べてみたい（笑
あれは間違いなくおいしい。

ここまできてようやくバーガー。
頼んだのはチーズバーガーなのですが…なんと、粉チーズがかかっている！
そしてレタスも結構入っている。
何か白いソースも洒落た感じにかかっている。
佐世保バーガーのような「さぁ思う存分にかぶりつけっ！！」という勢いはまったくなく。
これは本当にチーズバーガーなのか…？？と一瞬戸惑うほどの、上品ないでたち。
たぶんヒルトンホテルとかマリオットアソシアホテルとか、そういう所のフレンチレストランでバーガーを頼むとこういう雰囲気（←あくまでイメージ
予備知識無しに来てしまったので、衝撃でした。

使っている素材あれこれも、なんとお店までもがほとんど「自家製」というバーガー…
一口かじると、ハンバーグがやわらかい。
パンはサクサク、だけどふわふわ。
「肉！」ではなく「お肉」。
肉々しさは影を潜め、とっても食べやすい。
食べても胃もたれしないバーガー、といっても良さそうな食べ心地。
そんな雰囲気にやられてかどうかは分かりませんが、チーズもおいしいけれど、こってり感はそれほどない感じ。
食べていて最後の方に流れて行ってしまったようですが、それほどにとろけるなめらか？なチーズなのでしょう。
（食べていてしばらく、粉チーズ以外のチーズ感をそれほど感じませんでした）
食べ終わった感覚も、「あー、肉食った」ではなく。
「なんかいいもの食べた気がする」？
でも俺はいったい何を食べたんだっけ？ともなる（苦笑
食べ終わってすぐのずっしり感が無いので、見た目の大きさでは「客観的に見て、どれくらい」という大きさが良く分からなかったのですが…
食べ終わってしばらく、十数キロ自転車をこいでいてもおなかの満腹感が続いたので、やっぱりそれなりに大きい方なのだろうか。
そこは何とも…です。
Ｌサイズを食べると、予想していた満足感とはちょっと違うのかもしれませんが。
そこにかかる手間ヒマを考えると、同じ内容をフレンチレストランで食べられるかといえば、たぶん無理でしょうから。
そういう意味でお値段以上の価値があるとも言えそうです。
（ただし先にも言いましたが、本当にガッツリ食べたいハラペコさんは、Ｍサイズ２個食いで）


長くなったのでまとめ
・駐車場は、無い。あっても有料。
・めちゃくちゃ狭いお店なので、団体では厳しい。
（体型がグレート相撲レスラーな方は、そもそもの入店が厳しい？）
・所要時間をある程度見積もって来店する
・お店は１０人も入れないようなキャパなので、外で待つしかない状態にもなり得る。
（七夕祭りの時期をはじめとする、真清田神社や本町商店街界隈がにぎわう日は要注意）
・「肉を食いたい！」と思ってきては、ダメ。
（上品なハンバーグをおいしいパンにはさんで食べたい、という心構えで）
・ポテトは「いわゆるフライドポテト」ではない。
（ハンバーグに添えられるタイプの、お上品なポテトです）
・マスターさんを「教授」と呼ばない。
（僕が勝手にそう思っているだけなので。独特の雰囲気の、良いマスターさんです）

食べてみて、これをありとするか、ちょっと違うとするか。
それはあなた次第です。