もう値段と味がつり合いません : うな富士

２０１４年

残念ながら、もう味と値段が釣り合いません。親父さんが焼いている訳では無いのでこういうことになるのでしょう。

思えば食べログができる前、アスクユーにこの店を紹介したのは10年近く前だったでしょうか・・・

ひどく甘いタレだったり、炭化して鰻が炭のようになるまで焼く店など、（ひつまぶしはともかく）美味しい鰻重や鰻丼になかなか巡り会えなかった名古屋で、当時この店は比較的あっさり目のタレで焦がしすぎずに焼いてあり、気に入っていました。

今でも行列ができる爆発的人気が続いていますが、ここまで値段が上がると？？？また鰻を焼く職人は代わってしまったのでしょうか？以前のようには美味しくありません。

今は、鰻以外の刺身盛りやエビ盛りしか推薦できない店になってしまいました。残念です。

このタイプの鰻丼を食べたい時は、「こちらで修行して廉価に鰻を出している店」に行くようになりました。

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2013年6月
解禁間もない付知川の天然釣りたて鮎を家で焼いているところに電話が・・・

「こんばんは、うな富士ですが、四万十川の鰻が３本入りまして・・・」

「じゃぁ明日伺いますので、半分白焼きで、半分蒲焼きでお願いします。」

と言う訳で、一年ぶりのうな富士です。

親父さんの話では、四万十川河口にある中村の市場では四万十川河口や中流などあちらこちらで獲れた鰻がごっちゃになって売られているので、味が安定しないそうです。うな富士では四万十川上流の鰻を漁協から直接仕入れているとのこと。今回は５００ｇ弱で１万３千円と（中村市の召膳三月が３００ｇ１万５千円と超高値を付けているのに比べて）良心的な値段付けです。

上流の天然鰻は、秋は鮎を食べてまるまる太っていますが、今の時期は川海老でも食べているのか稚鮎を食べているのか？それ程脂はのっていません。しかし白焼きは最高に美味しくて嬉しかったです。蒲焼きにするのがもったいない位に繊細な味の見事な鰻でした。四万十川上流の天然鰻は順番待ちですが、これに関しては☆４－４．５です。

さっそく秋に入ったら是非もう一度と、四万十川上流の鰻をまた予約してきました。昨日の天然鮎といい、今日の天然鰻といい、今年も食運に恵まれていそうです！！！

Ｐ．Ｓ．
いつものように肝焼きと日本酒で鰻が焼けるのを待っていると、壁に「うなぎの枕」という新メニューがあったので注文しました。ちょっと高いですが、面白い食感でした。

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２０１２年４月

食べログを見たら写真が載っていて、昨年６月に続き今年３月から値上げをしたようで

上うなぎ丼　４２００円（昨年は２６００円）
肝入り上ひつまぶし　６３００円
丸特うなぎ膳　６７００円（昨年まで４０００円）

と言う値段付けを見て、お昼に行く気が失せてしまいました。もちろんシラス高騰でやむを得ない事情もわかりますが、それにしても親父さん強気ですねぇ・・・東京の高級店？並みの値段になりました。特に上うなぎ丼は昨年まで２６００円だったので気楽に食べに行ってましたが、４２００円と信じられないくらい凄い値上げ率です。

まさかとは思いますが、ここしばらくあまりにも店の混雑が続くのが嫌になって、値上げで客を減らそうとしているのであれば、待たずに済むのでそれはそれで面白い試みですが・・・

あまりの値上げに総合点を０．５下げました。この値段になっても皆さん今まで通りに並ぶのでしょうか？？？

このお店は以前から夜は鰻以外にも新鮮な魚介類が楽しみなので、いつも通りに美味しい刺身やエビカニ類を楽しんで、締めに軽く鰻を食べるくらいが上手な使い方でしょうか・・・

Ｐ.Ｓ.
瀬戸の田代は値上げをしても、上鰻丼３０００円で美味しいうなぎが１．５匹乗っています。

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２０１１年６月

名古屋では人気の鰻屋さんです。親父さんが「おおうなぎ」にこだわっていて、噂では電話番号の「００６７」も「おおうな」だとか・・・、

店全体に親父さんのウナギに対する愛情が満ちあふれていて、本当に良い店です。以前より少し味は落ちたとは思いますが、それでも名古屋ではトップクラスなのは間違いないです。名古屋・岐阜の老舗に見られる、たまりダレが非常に濃いお店に比べると、ややあっさり目ですので関東・関西の方にも受け入れられやすいかもしれません。

濃くて甘辛いたれでうな丼を食べたい方は、市役所そばの「木屋」か瀬戸の「田代」をお勧めします。

蓬莱陣屋ほどではないですが、お昼の混雑ぶりに関してはもう限度を超して、一回り目に座れないとかなり待つことになりますし、落ち着いて食べることが出来ません。

私は「メニューはお店の財産」と考えているので滅多に写真をアップしませんが、ここの新鮮な魚メニューに関してはまだ知らない方が多いようですので夜のメニューを載せておきます。昨年も紹介しましたが、新鮮な魚介類に関しても名古屋ではトップクラスのお店です。

今回の海老盛りは、富山の白海老とガス海老、北海道尾岱沼の北海縞海老、天然の車エビと五種類食べ比べられるので嬉しくなります。耳イカの煮付けも注文しましたが、鰻の前にお酒も進みます。肝は丸々と太っていて、養殖にもかかわらず臭みがそれほど感じられないのが嬉しいです。浜名湖の天然鰻を白焼きと長焼きにして貰いましたが、この時期としては脂ものっていて美味しかったです。

四万十川の天然鰻は人気で予約順番待ちとなっています。

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２０１０年

東京からひつまぶし希望の客がやって来ましたが、私はひつまぶしにそれほど興味がないので、ひつまぶしも、長焼きも、酒のつまみも何でも食べられてかつ美味しい所・・・と、二人共に楽しめる店で食べたかったので、この店を選び予約して久しぶりに行ってきました。

ひたすら鰻！の昼や土日の夜とは雰囲気が違い、平日夜は居酒屋使いの人も多いです。前にも書いたかもしれませんが、ここの親父さんは魚屋出身で刺身に自信あり。超お値打ちの「うな富士盛り」に始まり、各種魚の刺身や魚介類が楽しめます。

どこかでだれかが高知のホテルをギリシャにたとえていましたが、それを言うならこちらはコートダジュールかな？

写真のように、「えび盛り」を始め（名古屋ですからね！）「カキ」などを注文すると小さなテーブルはいっぱいになり、「ニースのレストランの魚介盛り」の雰囲気となります。値段もそれぞれ１２００円と８００円と居酒屋価格！とてもうなぎ屋の雰囲気ではないのが、うな富士のまた別の魅力です・・・(^_^)

魚介類の後はもちろん鰻ですが、今の時期は天然はないので丸特鰻を・・・親父さんの話では、「あお」の中でも厳選した特別に良いのを毎日十本程度提供しているそうで、美味しかったです！！！でも出来るなら、たれのかかった熱々の鰻丼か鰻重の方が私は好きだなぁ。この次は無理を言って「まる特うな丼」にしてもらいます。

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２００９年

写真は浜名湖の天然物。一昨年～昨年は１匹９０００円くらいから。半分白焼き、半分うな丼にしてもらい、鰻好きなら一人でたっぷり楽しめる。二人なら足りないくらい。四万十川や長良川上流の物と比べると大分泥臭いが、それでも美味しい。写真の白焼きの器は下に熱湯がたっぷり入っていて熱いまま食べられるし、名古屋の他店はほとんど生姜醤油だが、ここはしっかり山葵！値段を気にしない方にはお勧め。

天然がなければ、人気なのは数量限定の「肝入り」うな丼やひつまぶし。ただ「肝入り」と言ってもご飯の間に入っている訳ではなく、肝焼きが上に乗っただけ。その分ウナギの量が若干減るのが鰻好きの私には残念。

せっかく鰻屋に来たら、肝焼きや白焼き等をつまんでビールや日本酒を楽しみつつ、鰻が焼き上がるのを待つ方を私は選ぶ。鰻の粕和えは黙っていても先に出てくるし、何も言わなくても食べ終わるタイミングを見計らってうな丼が出てくるのは嬉しい（蓬莱軒は若いアルバイトに当たると、全部同時に出てきたりするので要注意）。２６００円の上うな丼ならウナギはしっかり食べられます。

地元びいきで天然物には四つ☆付けておきます。養殖だと下の理由で☆は落ちます。

以下は、今の店の人気にそれなりに貢献した者としての苦言。

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２００６年くらいから急に店に人気が出ていつも混んでいますが、通常のうな丼に関しては、残念なことに値段が上がりましたし、人気と値段に反比例して味は落ちたと思います。ひょっとしたら焼く職人が変わったのかもしれませんが、晩秋から冬にかけて鰻丼はかなり☆が落ちます。・・・まあそれでも名古屋では相当美味しい方ですが。

ひつまぶしに関しては年間を通じてそれなりに美味しいかもしれません。

皮はパリッと炭火で焼き、身はふっくらしていて美味しいのは初秋までで、晩秋からの養殖大鰻は質の悪い脂が強いこともあり、蒸さない直焼きでは技術がないとひどいことになります。皮はパリッとしないし、身もふっくらしないし、養殖の臭い脂が身に染みついていて白焼きの匂いも味も気になります。

秋から春まではそれこそひつまぶしでも注文するのが良いかもしれません。あと裏？メニューとしては、親父自慢の刺身盛り合わせがあって、鰻の前に楽しめます。

名古屋の鰻屋では 木屋に代表される、蒸さない直焼き、濃く甘辛いタレのお店が多いです（木屋は美味しいですよ）。ただ 西本になると、それこそ皮が炭化するくらいパリパリに焦げていて、どんな種類のウナギでも同じ味がします（もちろん皮肉です。まるで焦げた煎餅）。うな富士はそこまでタレが濃くないです。

Ｐ．Ｓ．
ウナギが本当に好きな方は、夏から晩秋にかけて「毎晩天然鮎を食べて育つ」、四万十川、長良川上流の「清流天然大ウナギ」を、各自馴染みのお店で試すことをお勧めします。安心院の清流スッポンもですが、泥臭さのない清流物の凄さに感動されるとおもいます。こちらのお店では時々四万十川の鰻が入りますが、最近は見たことがありません。浜名湖の鰻は汽水域の鰻で、清流物とは全く違っています。