「全国百貨店共通商品券」で呑む⑧　鮨魯山／名鉄百貨店本店 : 鮨 魯山 名鉄百貨店本店

日曜の13時半に店に入ると、「カウンター席とテーブル席のどちらにしますか？」と尋ねられるので、迷わずカウンター席を選択。すると、カウンター席は「おまかせ」か「極」だけとのことですが、最初からそのつもりなので問題ありません。

カウンターの先客は常連と思しき1組2名様のみで、キリン・アサヒ・エビスとある瓶ビールからキリンをお願いし、メニューよりアテを見繕います。

カウンターの板前さんから「何を握りましょう？」と声をかけられますが、熟慮の結果「げそ焼（醤油）」と「あら炊き」を注文。すると、予定外だったのかカウンター内が慌ただしくなり、裏の調理場へと行ったり来たりと大忙しになります。

と思ったのも束の間、「げそ焼」はあの慌て具合にしては早く、10分で届けられました。醤油は香り付け程度ですが、イカの鮮度が良いのでとても美味しく、ほんのりと広がる香ばしさがビールを進めます。

「あら炊き」はお時間を頂きますとのことでしたが、それを承知の上で注文すると25分後に運ばれ、目の前に置かれた瞬間から、甘い香りと醤油の香ばしさが広がります。

鯛のあらはとても柔らかく仕上げられ、新鮮で味の良いものが使われています。さらに、嫌みにならない程に強めの甘さを、醤油の絶妙な加減で出された甘辛さが秀逸で、添えられた白髪葱も良い仕事をしていします。

ここらでビールから焼酎にチェンジし、初見ですが芋の「回展」をロックで注文。すると、香りよくスッキリとしていて、芋の風味は控えめで呑みやすい焼酎でした。

さて、お寿司の部はお好みにしようかとも思いましたがお高くなりそうなので、”お決まり”を注文して足らずを単品で行くことにします。そこでお決まりは「極（\4,180）」をお願いします。

【中とろ】
脂は控えめですが味は良く、後味がスッキリとしています。もう少し脂がのっている方が好みですね。

【いさき】
新鮮さを保ちつつ、良い柔らかさが出るほどの寝かせ具合で、素材の味もしっかりしていて美味い。

【玉子焼】
若干甘めですが、出汁が後味を引き締めます。

【平貝】
初めは水っぽい印象でしたが食感がよく甘みもあり、後味にはしっかりと味が出てきます。

【づけ鮪】
”かぼす”のほんのりとした香りが良く、上品に仕上がっており、鮪の味がしっかりと楽しめ、漬け具合も丁度良い。

【炙り大とろ】
出来れば生で頂きたいところですが、そこには大人の事情があるのでしょう。脂加減は和らいでしまいましたが味は良かったです。

【鯛の昆布〆】
柔らかい食感で素材の味をしっかり残しつつ、昆布の香りが乗った味は良いものです。

【茶碗蒸しとお椀】
茶碗蒸しの上にはイクラが添えられ、玉子の風味の豊かな茶碗蒸し。そして、お椀の赤だしも出汁がしっかりときいていて良い香り。

【車海老（蒸しと生）】
アレルギーの嫁が譲ってくれたので、蒸しと生の食べ比べが実現。蒸しはいつも通りの車海老の美味しい味が堪能でき、生は初めてでしたが、やはり、瑞々しさとスッキリとした旨味は断然良く、濃厚。

【剣先いか】
ほどよい歯応えと甘みがあり、塩がいかの旨味を引き出します。

【車海老の頭】
固いことなく食べやすく、臭みもなく、良いエビの味が長く続きます。

【穴子】
とても普通。

【かんぴょう巻】
自ら注文することはそうありませんが、素朴な味わいで、これが出てくると江戸前らしさを感じます。

【車子（追加）】
目の前のケースの中に、とても色の良いものがあったので迷わず追加。見た目通りの味と柔らかさ。

【〆鯖（追加)】
浅い締め加減で鯖の良い旨味が出す、良い仕事がされてます。

【生うに（追加）】
濃厚とまではいきませんが、味に余分や臭みもなく、瑞々しく美味しい。

【デザート】
わらび餅とアイスでアイスをチョイス。さらに、アイスはチョコかバニラでバニラをチョイス。味はとても普通でしたが、添えられた「ファンウェファー」の上品なサクサクさと味がとても良かった。

また、一緒に出された梅昆布茶。久しぶりなこともあって香りがとてもよく、昆布の風味がとても良く感じました。ちなみに、わらび餅はもちもちで、きな粉の香りが○

カウンターを選択して大正解。テーブル席用のセットメニューは、カウンター席用のネタケースと別のネタケースのあらかじめ切られたネタを握って出されていました。値段の違いはネタの違いです。

デパートに入る寿司店ではダントツの評価でしたがその通りで、好みですがシャリの味付けは薄く、ネタの味がよく感じられます。そして、ネタも美味しいものばかりなので大満足です。

今回はこれでも完全空腹でない状態で入店したので、注文を気持ち控えめにしましたが、次回はアテからガッツリと行きたいですね。

ごちそうさまでした。