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「ベトコンらうめん」(650円)。
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「牛すじ」(1本150円) x2。
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店舗外観。一見、普通のラーメン屋。
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厨房前のカウンター席は、5人ぐらいが定員。
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芋焼酎(500円)。ロックで。
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ご主人の自慢の釣竿とウキ。太公望にはたまらないコレクションかも知れない。
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店外のお品書き。これを見る限りは普通のラーメン屋だ。デフォが塩なのが特徴的。
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店内のお品書き。"ベトコン"はニンニク入り、"くまどん"はトンコツ味のこと。
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カウンター席の背後、壁側にもあるカウンター席も、5人ほど座るといっぱいになる。椅子が特徴的。
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ママが出来上がったラーメンをカウンターに置く。ほぼ満席だったからか、常連がトレイのまま背後の客にラーメンを渡していた。他店ではなかなか見られない光景だ。
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(ご主人)自慢の長嶋茂雄のサイン。氏がこの店に来たわけではないが。
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ある意味レアな調味料がカウンター上に置いてあった。久々に見た気がする。左は塩かな?
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各種調味料。こちらは普通っぽい。
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営業時間がビミョーに修正されている。以前はランチタイムもやっていた感じだ。
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色々と写真を見せてくれた。ご主人自慢、過去の"私"も。
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(約6400字)
最近は名古屋の自宅に帰るとき、いわゆる駅西に寄るのがマイブームになりつつあります。今回はそんな駅西探訪〜夜の部〜の2回目となります。(こんなシリーズが何回続くのか知らんけど)
名古屋駅は東海道新幹線や東海道本線の途中駅なので、日本地図的には東西に鉄道が走っているイメージで、京都駅や静岡駅と同様に、駅も東西に配置されているように思われがちですが、実際にはどちらかと言えば南北に近いアングルになっています。そのため、名古屋駅の新幹線側、今風に言えば"太閤通口"側は、地図的に言えば西口と言っても間違いではなく、出た先のエリアは"駅西"と呼ばれています。
しかし、昔は駅西は駅裏とも呼ばれており、都市化が遅れていました。その理由は様々ですが、名古屋駅から見て東に位置する名古屋の中心街の栄とは逆方向であったり、遊郭の名残で風俗店が多かったというのもあると思います。この地方の年配者は、駅西と言えばそういう想像をしてしまうと思うのです。札幌で言えば、ススキノみたいに。
もちろん今ではそういう雰囲気は消えつつあり、再開発も進んでいるようですが、その一方でまだまだ昔の雰囲気が残っている場所も多くあり、名古屋駅から見えるビル群の裏手には、小さな飲食店などが軒を連ねていたりします。場所によっては東南アジアの下町っぽい雰囲気のブロックがあったりもするのです。
そんな中にあるこの店は、外観こそ普通のラーメン屋ですが、実際に中に入ってしばらく居ると、その先入観は徐々に崩れていくのです。思い込みや決めつけは、客側の負けを意味するのです。
"ラーメン屋であってラーメン屋でない"
確かにスーパー昭和なママ自身も『うちはラーメン屋だよ』と明言していましたが、正直言って私はそう思わないのです。今のラーメンブームの流れには乗ってないのは明らかで、そういう"アタマ"で来る客には、十分に応えることが出来るラーメンではないと思うのです。いえ、美味しくないと言っているわけではなく、昭和な人が昔の味を頑なに守り続けている、と言うラーメンなのです。守り続けると言えば聞こえはいいのですが、要は、今更味を変える技量もないし手間もかけられない、というのがママの言葉の端々から分かってしまうのです。
でも私はそれでいいと思うのです。妙に凝った素材やレシピによって、従来のラーメンのポジションから逸脱したような、昨今のプレミアムなラーメンは、すでに本来のラーメンではないと、私は考えています。1000円で十分なお釣りが戻って来ない料理に気軽さは存在せず、券売機のボタンを何も考えずに押せない世界は、この店とは次元が異なるわけです。もちろんこの店にそんな下世話な券売機などありません。いや、ママ曰く『そんなのどこに置くの?こんな狭い店で』と言う空間なのです。
ご主人が、愛知県の"とあるラーメン屋"の味が気に入って、そこに弟子入りすることなく独自にレシピを創り出した(ママ談)と言うこの店のラーメンは、まさに懐かしい味と言えます。どこかで食べたような、でも、どこで食べたかは思い出せないような、そんなラーメンなのです。最初私は久々に"ベトコンラーメン"を食べたくなってこの店に入りました。でも、実食するに至って、いや食べる前にこの店を一人で切り盛りしているママと話している間に、この店はラーメンではなく"らうめん"を提供しているのだと確信しました。
"ベトコンラーメンではなくベトコンらうめん"
…であると。
実際に食べた感じでも、確かにニンニクは効いていましたが、私の考えているベトコンラーメンのビジュアルでもなく、ニンニクも言うほど入っていません。ママも後客の若者に『ベストコンディションという意味だよ』と解説していましたが、私の解釈とは違っていて、(それは後付けの語源だよ)と、心の中でツッコミました。もちろん、ベトコンラーメンの語源には諸説ありますが、私はママとは別の解釈をしています。(詳細は割愛しますが)
☆☆☆
■常連2名との絡み
先客は2名、いかにもなオヤジでした。片方は例の"徳光さん"に雰囲気が似てます。徳光さんで連想するのがジャイアンツ(以下G)ですが、この店はGがデフォのようです。この常連さんが徳光さん似なのは偶然なのでしょうけど、この名古屋の地でG推しの店があるのです。店内にはGのカレンダーや現役選手のサイン色紙、さらには長嶋茂雄のサインまで飾られています。長嶋茂雄がこの店に来たわけではなく、ご主人が仕事がらみで知人から貰った(ママ談)ということですが、なかなか存在感のあるサインです。
そういう雰囲気の中で、オヤジたちは酒を飲みながら会話を続けていました。
『この店はつけ落ちが目立つんだよね』
『そうそう、それ、なんとかしないといけないよ、ママ』
常連オヤジのこの日のメインテーマは、どうやらこの店の"つけ落ち"だったようで、その現状や対策についてアーダコーダ話していました。私は、彼らから一人分離れたカウンター席(例によって一番端)で、焼酎を飲みながら大人しく聞いていたのですが、そのアルコール成分によってエンジンが徐々に回転し始め、静かに絡み始めたのです。
「一つの対策としては、券売機の設置ですかね」
『この狭い店のどこに置くの?』
オヤジが返事をすると思いきや、ママがカウンター越しにこう言ったのです。確かにそんなスペースはどこにもありません。背中合わせで10人も入れば満員電車状態になってしまう店内には、例え小型の券売機であっても置くような場所は見当たりませんでした。トイレですらなさそうです。(未確認ですが)
「じゃあ、キャッシュオンデリバリーにすればいいんじゃないの?」
『キャッシュオン……?』
ママが首を捻りました。すると常連のオヤジが解説をしてくれました。
『毎回、商品を渡すたびに代金を現金でもらう方法だよ』
「それなら、つけ落ちはないからねぇ」
『そんなのいちいち面倒だよ』
どうやらママは面倒くさがりやのようです。というか、今更やり方を変えるのが難しいんでしょう。長年やって来た手順を変えるのは、どんな人でも嫌がります。ましてや、かなりの昭和人にはなかなか困難なことだと想像は出来ます。でも、私は諦めきれずにさらにアイデアを出しました。
「じゃあ、その伝票を客にセルフで書かせるのがいいんじゃない?」
厨房に置かれた伝票を覗き見て私は言いました。常連のオヤジの分析では、つけ落ちの原因はママの加齢に拠るものだと言うことなので、私はこんな突拍子もないアイデアを出してみたのです。
『余計につけ落ちしちゃうような気がするけどね』
「いや、性善説を私は信じるし、この店の客って、ママの人となりで集まってくるはずだから、悪い人はいないんじゃないかと思ったわけで」
私は基本的には性善説を支持しています。特にこのような店には、悪意がデフォの人物は絡まないのではないかと考えたのです。
『まあ、それをするなら、精算時に客が支払う金額を決める方式(※)がいいんじゃないの? 却って利益が増えると言う話だし』
徳光さん似のオヤジがこう言いました。なるほど、その手があったなと、私が常連のカフェでも似たような話を聞いたことがあったので、私も心の中で同意したのでした。そして、常連との絡みはそこで終えることにしました。新たな客が入って来たからです。
その後もオヤジたちは、酒を追加オーダーしながら、まったりと会話を続けていました。
※「客が値段を決める」方式は有効:研究結果
購入者が価格を自由に決める方式と固定価格方式を実験で比較したところ、前者にチャリティの要素を加えた選択肢が最も高い利益率を示した。
環境志向的な製品やフェア・トレードなどの「ソーシャル・ビジネス」は、常に経営がうまく行くわけではない。しかし、このたび『Science』に掲載された研究に基づいて、「企業の利益」と「社会的価値に対する顧客の支持」の両方を向上させる、新しい価格決定方式が生まれるかもしれない。
この方式は、「払いたいだけ払う」(pay what you want)という戦略で、ここ数年いくつかの市場に広がりを見せている。たとえば、イギリスのロックバンド『Radiohead』が、アルバム『In Rainbows』の価格を購入者に自由に決めさせたケースなどが有名だ。ベーカリーカフェのチェーン『Panera Bread』も先ごろ、注文した品の価値に見合うと思う値段を客がつけられるレストランをオープンした。
(「WIRED」より抜粋引用)
■青年オヒトリサマとの絡み
この店は前述した通り、外観は普通のラーメン屋です。店舗外に掲示されているメニューを見ても、ラーメンの種類もそれなりにあり、ベトコンや台湾などの、ご当地キーワードも目立っていたりもします。ラーメンファンから見たら、魅力的なターゲットになりそうです。でも、やはり前述した通りラーメンマニアには満足できそうな感じではなく、飲み屋として使ったり締めのラーメンを食べるための店という位置づけだと思うのです。
ママに聞くと『くまどんという店名から、熊本ラーメンだと思って入ってくる客も少なくない』とのことで、確かにそう思う人もいそうです。でも実際にはそうではなく、逆に『熊本ラーメンってどんなの?』とママに聞き返される始末です。私が「マー油がかけられた黒っぽいビジュアルの豚骨ラーメンだよ」(諸説あります)と言うと、『マー油って?』となったりもするわけです。
最初の後客である青年は、バックパックを足もとに下ろすと、
『ベトコンラーメン、麺少なめ、ネギなしでお願いします』
と注文しました。いかにもラーメン屋に慣れた感じでした。私もそろそろ締めのラーメンを食べるつもりだったので、そこに乗りました。ママの製造能力を推測すると、一緒に頼んだ方が効率的だと思ったのです、客も店にとっても。
「私もベトコンラーメンちょうだい」
『はいよ。合わせてベトコンラーメン2杯だね。お兄ちゃんの方は麺少なめって言ったっけ?』
『あ、はい。。それと。。』
と青年が噛みながら反応しました。それを見て、アルコール度数が上昇していた私は、
『お兄さん、あまり細かいこと言ったらママは憶えきれないかもよ』
と、余計なお世話的な助言を青年にしてしまったのです。すると、何となく状況を察したのか、
『あ、ベトコンラーメンのネギ抜きで』
と言い直したのです。
「ママ、ベトコンラーメン2杯で、一つだけネギ抜きで作ってね」
とオーダーをまとめるお節介な私でした。
無事に2杯のラーメンが完成し、カウンター上に置かれました。私の方は手を伸ばして届きましたが、青年のラーメンは常連客が間に座っているため、青年は手が届きません。すると、すごく自然な感じで、常連客のうちの一人がそのラーメンが乗ったトレイを持ち上げ、青年に手渡したのです。狭い店ならではの光景です。私も、以前に名古屋の下町にある串カツ屋で、そう言うシーンに出くわしました。と言うか、受け渡される側になったのです。そして、そこから客同士のコミュニケーションが始まったのです。
『ごちそうさま。美味しかったので麺は少なくしなくてよかったです』
青年は食べ終わった後に、このような感想を誰かに告げる感じでもなく、大きな独り言のように言いました。そして、代金を支払ってからバックパックを手にして帰って行きました。
(きっと、麺少なめにして、ラーメンを連食するマニアなんだろうな)
私は勝手にそんな想像をしましたが、実際どうだったんでしょうか。そして、彼は本気で『
美味しい』と思ったのでしょうか。多少の社交辞令がそこに混じっているような気がしたと言ったら、ママに失礼でしょうか。いや、本当に美味しかったのでしょう。私は、彼の席に置かれている空になったラーメン鉢を見て、それも言葉が真実なのだと思いました。
■若者4人のグループとの絡み
青年と前後するようにして、4人の若者が入ってきました。定員は10人ほどの店ですが、酔ったオヤジが3人ほど、厨房前のカウンターに居座っています。彼らは、自然な流れでそのまま壁側のカウンター席に並んで座りました。ママは、冷水機でコップに水を入れて彼らに渡します。彼らは順番にお冷やを受け取りながら、店内をキョロキョロ見回してメニューを探しました。やがて、彼らの視線のほぼ真上にある壁の高い位置にあるメニューを見つけて、何にしようかと相談をし始めました。
『オススメっありますか?』
その中の一人がママに向かって聞いたのです。まあよくある光景ではあるし、私も迷った時にたまに言うセリフです。ママは、
『塩ラーメンがオススメかな』
とシレッと言いました。でも、メニュー表には塩ラーメンなどと言う表記はなかったのです。そこで私がフォローしました。
「この店のデフォは塩ラーメンで、先頭のらうめんが塩、それ以外はそれぞれ味噌とかくまどんとか付いているから分かるよね。そうそう、くまどんというのは豚骨のことね」
『あ、常連の方ですか?説明していただき助かります』
「いえいえ、私はこの店は初めてなんですよ」
ママも笑って『そうだよ』と"証言"してくれました。カウンター席の椅子に根を張って、いい気分になっていた私は、他人には横にいる本当の常連と同類に見えたのでしょう。相変わらずなオヤジ一匹です。
『へ〜、そうなんですか』
とサプライズな感じで、その青年はそう答えながら再度、みんなとメニューを見ながら食べるものを話し合っていたのです。若者に"常連"と言われてお節介度がアップした私は、さらに続けました。
「この辺ではなかなか食べられない、ベトコンラーメンなんか、どうかな?」
『へぇ、どんなラーメンなんですか?』
「やっぱり知名度は低いのかぁ、ねえママさん?」
『ベストコンディションを略してベトコン、スタミナラーメンの一種だよ』
いつも説明しているのか、スムーズに解説をするママでした。ただ、(前述とおり)私の持論とは異なっていたので、私は若者たちに向かって
「ベトナム戦争がその背景にあったと言う説もあるんだよ。いわゆる解放戦線、ベトコンだね」
と、小声で独自の解説をしました。なぜそれがニンニクたっぷりのラーメンに結びつくか、私なりの解釈があり、その点も彼らに何となく話しましたが、レビューでは省略します。かなり強引でなおかつヤバい内容なので。
『じゃあ、僕はベトコンラーメンで』
『僕も。』
って感じで結局4人ともベトコンラーメンになったようです。その状況を見て酔ったオヤジは、例によって説教モードに切り替わりました。
「君達は主体性ってものがないのかね。4人とも同じなんて注文、おかしくないか?」
まあ説教と言っても笑いながら半分冗談のように言ったので、彼らも華麗にスルーしたようです。若者たちはただ笑うだけでした。
その後、ラーメンが配膳されるまでの時間、彼らと「名古屋のどこに住んでいるの?」みたいな話をして、製造待ち時間の暇つぶしに付き合いました。ママの製造能力が低いのは分かっていたので、そういう点をカバーしようとしたのです。余計なお世話だろうし、若者たちにもウザいと思われたでしょうけど。
天白区、西区、昭和区とあと一人は忘れましたが、とにかく全員名古屋市内に住む好青年でした。天白区には土地勘があったので、ちょっと盛り上がりましたが、とにかくラーメンが来るまでの時間はとりあえずカバー出来たと思います。
自己満足なオヤジは、彼らの後ろ姿を見送ったあと、ゆっくりと立ち上がってママに、
「ごちそうさま」
と言いました。