メニュー裏の「店長の独り言」にこだわりが。粘度は抜群、しかししょっぱい、やる気満々な個人オーナーのFC天一でした。 : 天下一品 岩出店

　2007年8月29日オープン( http://blogs.yahoo.co.jp/tokowakaharu/19068098.html )。
　関西の方なら一度は目にしたことがあると思われる(関東ではほとんどオンエアが無い)、ベッキーと天下一品 木村勉社長の寸劇ＣＭで有名な、鶏と十数種類の野菜を煮込んだ「こってりラーメン」のチェーン店の、岩出店です。
　
　前提として、僕は天下一品ラーメンのマニアなので、普通のラーメン好きの方には役に立たないこともたくさん書くことになると思いますのでご了承ください。詳しいことは、僕の食べログトップページ( http://u.tabelog.com/katoh/ )より。
　
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　大阪レビュアー「かんみ♪」さん(というより正確にはその旦那さん)と、今回は「ゆっきー6」さんも加わった和歌山天一攻め。
　まず一番遠い「田辺店」に行って一杯、次に「御坊店」で食べようとしたらなんと定休日……。そのうえ、3月いっぱいで移転(閉店)、とのこと……。
　※4月末現在、天下一品公式ホームページの和歌山県店舗一覧からは、「御坊店」は消えております。
　　http://www.tenkaippin.co.jp/shop/prefecture.php?id=30

　がっかりしつつ気を取り直して岩出店へ。
　「和歌山北」インターから和歌山バイパス24号線を行くと、左側に綺麗な天下一品が見えました。
　1階こそ赤と黒と白の天一カラーで彩られておりますが、コレ、2階は普通の住宅では……。もしかしてオーナーさんが住んでるとか？って感じです。
　広めの駐車場に車を駐めて店内へ。
　おぉー、陽光を採り入れて開放的で明るい店内。
　真ん中にコの字型のカウンター15席、その周囲を囲むように4人掛けのテーブル席が4つ、6人掛けが2つ。

　ランチの時間帯を過ぎていたので、先客はまばら。
　我々6人は、テーブル席へ。
　
　おぉーっとぉ、メニューが素っ気ないっすねぇ？
　写真などはなく、斜体がかかった明朝体でワープロ打ちしてプリントアウトされた、文字だけのもの。こだわりの個人経営なヌーベルシノワのお店みたいです。
　そしてメニューのトップがいきなり「並ラーメンこってり１号　ハーフ２号　あっさり3号　690円」と。
　この「１号」とかは、天下一品の厨房での符牒でありまして、通常お客さんには使いません。１号がこってり、3号があっさり、そしてその中間(こっさり・屋台の味、などと呼ばれます)が2号。なんでわざわざメニューに書いてあるのかは不明ですねぇ。

　そして、メニューといっしょに「天一ファンの皆様へ　店長の独り言」といううんちく話が長々と。ほぉー、僕へのメッセージみたいです(笑)。この記事の最後に転載しておきますので、興味のある方はお読みください。

　というわけで、僕の注文は「こってり１号並」で。
　すんごいこだわりを持って作られているようなので、期待してしまいます。
　
　しばらくして、出てきました、僕のこってり。
　おぉっ、見た目からして濃厚そう。
　レンゲですくってみますと、おぉぉ、スープが盛りあがります。そのままいただいてみますと……んむ、僕独自の天下一品粘度五段階評価では粘度「5」。本店並み。……なのですが、しょっぱいっ!!
　「店長の独り言」にあるように、マニュアル通りに作っていたらこんなにしょっぱくないはずです。
　これだけ塩分濃度が強いと、天一のスープの魅力でもある鶏のモミジのコラーゲンの甘さが薄れてしまいます。惜しいですねぇ。
　
　が、どんぶりもスープもあっつあつ。これは、おっしゃる通り。
　そして麺も、ジャスト。食べているうちに軟らかくなる、寸前のところです。これは素敵。
　
　でも、チャーシューがいくらなんでも小さすぎやしませんか？
　チャーシューは店ごとの裁量に任せられていると思われるのでマニュアルにはないのでしょうが、同じ和歌山県内の「田辺店」と比べたら半分くらいです。まぁ、東京の歌舞伎町店あたりと同じくらいかもしれません。
　
　帰りがけにレジに行くと、営業許可証が張ってありましたのでじーっと見つめますと、許可を受けた「氏名」のところが個人名になっておりました。たとえば大阪最大の天下一品フランチャイジーの「なにわフードサービス」とかがやっていたとしたら、ここには会社名が書いてあるのです。
　というわけで、ここは単独の個人フランチャイジー天一、ということがわかりました。
　
　満足、とまではいかないものの、旅の終わりにやる気満々な天下一品と出会えて幸せです。
　より美味しいスープを提供するべく頑張っていただきたい、このお店ならできる、と思いました。

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天一ファンの皆様へ　店長の独り言

ネットの世界で、天一のあそこの店ここの店がスープの濃度が高いこってりだ。なんて書いてられる方がおられますが、真実は、スープの管理ができてない店舗なんですね。
スープは全店同じものを本部から送られてきます。そのスープを各店が復元してお客さまに提供してるのですが、スープは温めてると必ず水分が飛んで濃度が上がりドロドロ状態になります。その状態で提供されているスープをスーパーこってりだなんて大きな間違いです。煮詰まった状態で、決しておいしいものではありません。当店においてはスープをベストな状態で提供するよう日々努力しております。

ラーメンの濃度について…天一のラーメンは非常にシビアなラーメンで美味しいストライクゾーンが非常に狭いのです。こってりスープは適正温度を外すと全然美味しくないスープになります。各店ちゃんとスープを沸騰させて作ってるんですが、なぜか店舗によって微妙に仕上がりに違いがありますよね。事実、私もあちこち食べ歩いて？？？ってありました。同じスープを使って、同じように沸騰させてるのになぜか違いが出る。それはなぜでしょう。ラーメン鉢の温度なんですよ。鉢の温度が常温でしたらそこに100度の沸騰したスープを注いでもスープの温度が一気に60度に下がります。これはおいしく無いラーメンになります。当店においては鉢の温度を最低でも70度に設定しております。場合によっては90度を越えるときもあります。当然素手で持てないですよね、だから当店では鉢をつかむ道具を使っております。当然当店オリジナルの特注品です。
オーダーが入ってから鉢を温めるんですが、やはり適性温度まで上げるには少々時間がかかります。お客さまの中には早くしろとおっしゃる方もおられますが、決してゆっくりのんびり仕事をしているわけではございません。美味しく召し上がっていただくための必要なお時間なんです。ご理解くださいませ。

麺の茹で加減について、当店では麺を少し硬い目に茹でております。なぜか、一番おいしいと思っているからです。本部の指導でも、少し麺の芯が残る状態でご提供しお客さまが食べ終える頃に芯が無くなるような状態で提供するように指導しております。
少し硬い目の麺のほうが、スープの絡みも良く美味しく思います。もちろんお客さまの好みで、やわらかめがお好みの方はオーダーのときにご指示いただきましたら対応させていただきます。当店の茹で加減以上に硬めがお好みの方にも対応しておりますのでご指示くださいませ。

あっさりラーメンについて、これはお好みによると思いますが、あっさりラーメンは是非ニンニクを入れてお召し上がりください。美味しさが引き立ちます。作っていても大変いい香りがいたします。