焼鳥を食べながらワインを飲む♪＠中目黒 : 焼鳥スエヒロガリ

先日、休日にこちらの焼鳥屋さんに行ってみました。「焼鳥スエヒロガリ」さん。中目黒駅からだと徒歩２分くらいでしょうか。駅の裏口の方が近いかな。こちらですが、割とナカメエリアでは人気の焼鳥屋さんです。なんと言っても駅チカ。そして、コスパが良い。焼鳥というと安い店もある一方で、高級路線の店もたくさんありますよね。そういう店に比べるとかなりコスパは良いです。お店は看板などがなさげで、一瞬、こ、ここか？となるレベル感じです。写真の鶏の置物が目印。お店は完全予約制で、１部、2部、３部の完全コース制です。

１部 １７：００ 〜 １９：００
２部 １９：００ 〜 ２１：００
３部 ２１：００ 〜

ですね。時間いっぱいで全員出たら次の人が入るという、いわゆる入れ替え制ですね。空いてたら当日でも入れるのかなぁ？

店主はどこかは明かしていませんが、ミシュランに掲載された店で修行していた経験があるらしい。他のレビュアーさんも書いてますが、焼くことに長けており火入れは良かったです。私もフォローしているレビュアーさんに教えてもらってやってきました。姉妹店に西洋料理店もあります。お店その物は、２０１４年に創業した比較的新興のFOOD ARCHITECT LABが展開している外食ブランドの一つだそう。有楽町にある「真夜中の太陽」、中目黒の「牡蠣入レ時」、品川の「アントニオデルポライオーロ」などには行ったことがあるな。

私は、

【名物プラン ５０００円(税別) 】バーニャカウダ・テリーヌ・つくねのおでんに低温調理した鶏ささみ、備長炭で焼き上げた串は6本、手羽先 雌と雄、〆のモツ煮オムライス、お団子まで　お一人様 　５５００円（税込み）

を予約しておきました。これとは別にテーブルチャージが５５０円（税込み）かかりますね。コースでも取ってました。正しくテーブルチャージということのようです。コースの内容は

肴/バーニャカウダ
前菜/ 【名物】焼鳥屋の鶏もつテリーヌ
お椀/柚子を効かせたつくねのおでん
お造り/低温調理した鶏のささみ
焼物/本日の串焼き6本
お口直し/季節のグラニテ
メイン/手羽先 雄と雌
ご飯もの/ 【名物】 モツ煮と小ぶりなオムライス
甘味/しょうゆ団子

でした。メニューは仕入状況等により若干変更となる場合があるようですが、基本的にこのとおりだったと思います。飲み物は例によってワイン縛りですが

グリューナー・フェルトリーナー・フェリックス　グラス　１１５０円
Gruner Veltliner Felix 2022

ル・タン・デ・ジタン・シラー　グラス　８００円
LE TEMPS DES GITANS SYRAH 2022

ラファエル・カンブラ ドス　グラス　１１００円
Rafael Cambra DOS 2016


まず最初にバーニャカウダが出てきました。シャキシャキっとした野菜がマスに入って提供されました。和な感じがしますね。でも、出てくるのがバーニャカウダの面白さ。アンチョビソースがピリっとして美味しいです。

続いて、前菜ですね。これは名物になっている焼鳥屋の鶏もつテリーヌだそう。鶏もつ、つまりはホルモン的なものがいろいろ入っているということですね。鶏レバー、砂肝、ハツ、きんかん、ひもとかそういうのでしょうか？何が入っているのかは想像するだけですが、見た感じ、レバーやちょうちんなんかは入ってそうですね。味的には鶏レバーパテほどクセはないけど、いわゆる普通の部位だけ使っているテリーヌよりはクセがありますね。もっとも鶏ベースなので、そこまで臭くもなく、食べにくさは和らいでいる気がします。粒マスタードとカットした水菜が添えられていました。結構好きでした。

これにはやっぱりワインだろ。メニューを見ると写真のとおり、オーガニックワインペアリングもあります。何でもいいと言うのであればペアリングも面白そうです。私は、ワインが好きなので自分で選択。

最初は、グリューナー・フェルトリーナー・フェリックスをお願いしました。これはオーストリアのワインですね。最近、チラホラとオーストリアワインを出している店に出会えるようになった♪ボトルを撮ってくるのを忘れてしまったけど、見せてもらえば良かったね。でも、ネットでも買えるみたいです。オーストリアワインにしては安め？色味は見てのとおり、レモンイエローです。照明が暖色系だったので、ややイエローよりですが、写真よりはグリーンに近いと思います。レモンやライムなどの柑橘系の方向性ですね。あとはハーブなどもあるかな。すっきりした感じでシャープなニュアンス。若干のミネラル感。ステンレスタンク発酵のようで、クリーンな印象でした。まぁ、余韻が長いとかそういうのはあんまり感じないか。料理の味を邪魔しない良いワイン。シャルドネやソーヴィニョンも悪くないけど、ちょっと目を外に向けてみると面白いかもね。アルコール度数は１２％くらいだった気がする。

続いて、お椀ですね。これは柚子を効かせたつくねのおでんだそうです。じんわり温まる感じで、さっぱりしています。つくねの旨みがいいですね。さらに、お造りへと流れます。こちらは低温調理した鶏のささみだそう。こちらもさっぱり。おろしが良い感じです。ポン酢風味。ここら辺まではThe白ワイン向きって感じです（笑）。

さて、ここら辺からこちらのウリとなっている焼物ですね。本日の串焼きは６本です。肉系が５本、しいたけが１本でした。

皮付きもも
つくね
はつ
ぼんじり
せせり
しいたけ

ですね。この順で提供されました。皮付きもも肉はプリッとして美味しい。つくねは山椒が合うそうです。こちらは全般的につくねがいい気がしますね。はつは鉄分を感じますが絶妙な火入れ。食感がいいですね。ぼんじりは脂が甘いんですけど、これはちょっと焼き過ぎでは？私の中ではちょっと残念な仕上がり。せせりはさっぱりしている。柚子胡椒で食べます。しいたけは、バター醤油ですね。店主がしいたけが回りやすいので、気をつけて下さいとのことでした。配慮が丁寧ですね♪こうありたいです。確かにこのバター醤油を服にかぶったら・・・最悪でしょう（苦笑）。皆さん、本当に気をつけて下さい。しいたけは美味しかったです。

これに合わせたワインはル・タン・デ・ジタン・シラーですね。はつとかもあったし、という感じ。これは見ての写真を撮って来たのですが、ボトルに書いてあるとおりマス・ド・ジャニーニという作り手のワイン。裏に書いてあるとおり、南仏のラングドック・ルーションのワインです。南仏でもスペイン寄りの辺りですね。ブドウはメニューにも書いてありますが、シラー１００％です。色味の外観はやや紫がかったルビーラズベリーレッドでしょうか。光の当たり方の問題でかなり紫に見えますが、まぁ、シラーは全般的にこんな色です。ブルーベリーやブラックベリーのような感じ。赤系よりかは少し黒よりのような風味。シラーっぽいスパイシーな感じがあります。これが結構好きなんですよね・・・。果実味もかなりしっかりあります。ローヌのシラーとはまたちょっと異なり、こっちの方がカジュアルでフルーティー果実がはじける感じで凝縮感も強い気がします。高い味ではない（笑）けど、デイリーには良さそうです。余韻はまぁ、普通です。アルコール度数は１２．５％でバランスの良いコスパワインでは？ビオロジック（有機栽培）です。

その後、お口直しとして、季節のグラニテが提供されました。これは山椒の風味がする。さっぱりします。かき氷的な物だと思っていただければ。シャリシャリっとしてます。

さて、次はお待ちかね？メインですね。鶏の手羽先ですね。これを雄と雌で食べ比べるという趣向。写真を横から撮れば良かった・・・と自分のセンスの無さを恨みますが、手前が雄で奥が雌の手羽先でございます。えっ？って感じかもしれませんが、すみません（笑）。あくまで一般論を元に考えるとすると、雄は比較的筋肉質で、噛むとうま味が出てくる感じでしょうか。一方、雌は皮と身の間に脂肪がしっかりあるので、プリっとしてどちらかというとジューシーでした。もっとも、雌の手羽先の中にはうずらの卵が入っていて厳密な意味での比較はやや難しいか。私は、雄の手羽先の方が好きでしたね。

終盤に差し掛かって来たのですが、ワインももう一杯くらい飲むか。最後は少ししっかり目のワインで。ラファエル・カンブラ ドスこれはスペインのワインです。私は、何を隠そうスペインワイン好きかもしれません。スペインの地中海側バレンシア地方のワイン。このワインは珍しく？スペイン品種というよりは国際品種というか、ボルドー品種みたいなブレンド。メニューには、カベルネ・ソーヴィニヨン、カベルネ・フラン、モナストレルがブレンドされていると書かれていました。あぁ、モナストレルはスペイン品種です。フランスのムールヴェードルと同じものですね。ネットで見て知ったのですが、ラファエル・カンブラは結構、評価の高い作り手みたいです。

ただ、２０１６年のヴィンテージはカベソーとカベフラが５０％ずつって書いてありました。ヴィンテージによってセパ―ジュが若干異なるようです。端的に言って、このワインは南だなぁという印象。ガーネットダークチェリーレッドの色味。ブルーベリーやブラックベリーのような風味。樽由来かなと思わせるバニラ香。結構、樽香が強い方だと思います。タンニンもしっかりめで余韻もやや長めです。ただ、ボルドーみたいなガッシリした感じというよりは、それが果実味に隠れているというのかな？そんな印象で、品種的にはもっとガシガシしても？と思ったのですが、これはカベフラが５０％入っているからなのかな・・・。あんまり飲まない比率なのでちょっと新しさを感じました。アルコール度数は１４％出ているのがブドウは成熟しており、アルコールのパンチ力もありました。３本のうち、どれ買います？って言われたら私はこれかな。

最後に、ご飯ものですが、これも名物のモツ煮と小ぶりなオムライスだそうです。トロトロっとした卵が鶏モツ煮と一緒に入っています。これフルで食べたいな（笑）。これが一番うまい♪甘辛いデミグラスソースっぽい感じです。山梨産信玄どりを使っているらしいです。前述のワインが凄く合う気がする。それも相まって幸せな気分？

そして、最後は甘味も付いてました。しょうゆ団子だそう。これも結構いいですね。モチモチした感じ。ただ、私にはちょっと醤油が辛い印象があったかな。まぁ、好みの問題でしょうか。

お店の様子ですが、食べログのレビュアーさんたちの写真はとてもよく撮れているのでやや明るく見えますが、店内の照明はどっちかというとやや薄暗い感じだと思います。雰囲気のあるカウンターメインの小さなお店。グレー＆ブラウンという感じでオシャレな印象です。カウンター席が８席と６人まで座れるテーブル席が１つありましたかね客層は全体的にカップルが多い印象。その日は男性のグループ、カップル２組、テーブル席には女性のグループがいたかな。どっちかというとカップルデート向き。時間で入れ替えなので、ちょっとしたデートではいいのかも。引っぱらないし、その点では入れ替え制はいいかも（笑）。店内にはハンガーはありましたが、荷物カゴはない。音楽はジャズが流れていました。店員さんは男女２人体制でしたね。男性が焼いていて女性がサポートしている感じ。女性はたぶんバイトだな。ワインのサーブの所作が初々しすぎる（笑）。ソムリエナイフもちゃんと使えてないし。代わりに開けてあげようかと思うくらいでしたから。きっとこれから成長していくのでしょう。見守っています。対応はお二人とも感じが良く丁寧でした。ちょっと喋りましたけど良い人そうでした。お会計はクレジットカードも使えて便利でした。

ごちそうさまでした。なるほど良い感じでした。ワインも高い物はないけど、自然派狙いなのかな？という最近の流行り方向ですね。個人的にはコスパもいいし、再訪してもいいかなって感じです。プラっと来て入れれば、なお良いですが、予約必須のお店ですね。もっとも、予約しにくいという印象はないです。空いてればどこかの枠には入れるでしょう。良かったら試してみて下さい。